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ダンケルク : 作品情報 - 映画.com

ダンケルク

ALLTIME BEST

劇場げきじょう公開こうかい

ダンケルク

解説かいせつ

「ダークナイト」「インターステラー」のクリストファー・ノーラン監督かんとくが、はじめて実話じつわをもとにえが戦争せんそう映画えいが史上しじょう最大さいだい救出きゅうしゅつ作戦さくせんわれる「ダイナモ作戦さくせん」が展開てんかいされた、だい2世界せかい大戦たいせんのダンケルクのたたかいをえがく。ポーランドを侵攻しんこうし、そこからきたフランスまで勢力せいりょくひろげたドイツぐんは、戦車せんしゃ航空機こうくうきといったしん兵器へいきもちいた電撃でんげきてきたたかいでえいふつ連合れんごうぐんをフランス北部ほくぶのダンケルクへとめていく。この事態じたい危機ききかんいたイギリス首相しゅしょうのチャーチルは、ダンケルクにのこされた兵士へいし40まんにん救出きゅうしゅつめいじ、1940ねん5がつ26にち軍艦ぐんかんはもとより、民間みんかん船舶せんぱく総動員そうどういんしたダイナモ作戦さくせん発動はつどう戦局せんきょく奇跡きせきてき展開てんかいむかえることとなる。出演しゅつえんは、こんさく映画えいがデビューさくとなる新人しんじんのフィオン・ホワイトヘッドのほか、ノーラン作品さくひん常連じょうれんのトム・ハーディやキリアン・マーフィ、「ブリッジ・オブ・スパイ」でアカデミー助演じょえん男優だんゆうしょう受賞じゅしょうしたマーク・ライランス、ケネス・ブラナー、「ワン・ダイレクション」のハリー・スタイルズらがかおをそろえた。だい90かいアカデミーしょうでは作品さくひんしょうほか8部門ぶもん候補こうほにあがり、編集へんしゅう音響おんきょう編集へんしゅう録音ろくおんの3部門ぶもん受賞じゅしょうしている。2020ねん7がつ、クリストファー・ノーラン監督かんとくの「TENET テネット」公開こうかいにあわせ、IMAX、4D、Dolby Cinemaで上映じょうえい

2017ねん製作せいさく/106ふん/G/アメリカ
原題げんだいまたはえいだい:Dunkirk
配給はいきゅう:ワーナー・ブラザース映画えいが
劇場げきじょう公開こうかい:2017ねん9がつ9にち

スタッフ・キャスト

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受賞じゅしょうれき

だい41かい 日本にっぽんアカデミーしょう(2018ねん

ノミネート

最優秀さいゆうしゅう外国がいこく作品さくひんしょう  

だい90かい アカデミーしょう(2018ねん

受賞じゅしょう

編集へんしゅうしょう  
音響おんきょう編集へんしゅうしょう  
録音ろくおんしょう  

ノミネート

作品さくひんしょう  
監督かんとくしょう クリストファー・ノーラン
美術びじゅつしょう  
撮影さつえいしょう ホイテ・バン・ホイテマ
作曲さっきょくしょう ハンス・ジマー

だい75かい ゴールデングローブしょう(2018ねん

ノミネート

最優秀さいゆうしゅう作品さくひんしょう(ドラマ)  
最優秀さいゆうしゅう監督かんとくしょう クリストファー・ノーラン
最優秀さいゆうしゅう作曲さっきょくしょう ハンス・ジマー
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映画えいがレビュー

4.0ノーランのやみふか

2024ねん4がつ19にち
PCから投稿とうこう
鑑賞かんしょう方法ほうほう:その

人物じんぶつ内臓ないぞう存在そんざいしないことが、ノーラン作品さくひんのひとつの特徴とくちょうだとほんさくをみてつよおもった。

兵士へいし凄惨せいさんだい撤退てったい最中さいちゅうにあり、いつころされてもおかしくない状況じょうきょうにいる。そらからてき戦闘せんとうがやってきてたれるかもしれない。りくからナチスへいみなとおそうかもしれない。うみからっているふね襲撃しゅうげきされて沈没ちんぼつするかもしれない。げんにそれらの襲撃しゅうげきこっていて、おおくの同士どうしんでいる。あまりにも悲惨ひさん光景こうけい

しかしみな綺麗きれいんでいる。かれらは最低限さいていげん流血りゅうけつんでいく。はらたれてちょうるわけでもなければ、爆破ばくは手足てあし欠損けっそんすることもない。みなとうみさず、綺麗きれい浜辺はまべ維持いじしていることが逆説ぎゃくせつてきほんさくのグロテクスさをかたっている。

もちろんそのえがかたはノーランのスタイルであって、事実じじつ真偽しんぎ問題もんだいではない。しかしわたし批判ひはんてきとらえたいとおもう。所詮しょせんはノーランも時制じせいくずしたり、SFに傾倒けいとうするたんなる技術ぎじゅつだったと。そこに兵士へいし実存じつぞんせまかたりはないし、だい撤退てったい称揚しょうようするだけで国家こっかへの批判ひはんてき視座しざはないのかと。

かろうじて内臓ないぞうがあるとおもわせるのは、いちごジャムのしょくパンによってだ。ボトルにはいったみずんだり、紅茶こうちゃてきたりと行為こういはいくつか確認かくにんできるが、べる行為こういはジャムパンのみではないだろうか。それぐらいべることに焦点しょうてんてられない。

おもえば『TENET』において主人公しゅじんこう武器ぶき商人しょうにんにはじめて場面ばめん会食かいしょくではあるが、かれせきすわ食事しょくじをするまえ会食かいしょくからってしまうし、『インターステラー』は宇宙うちゅうはなしだから(!)もちろんべることは登場とうじょうしない。このようにノーラン作品さくひんでは「人物じんぶつべないこと」で一貫いっかんされている。ノーランもきっとしょく興味きょうみがないんだとおもう。

だからほんさく演出えんしゅつぶつ担当たんとうになったひとはかわいそうだとおもう。あのノーラン作品さくひん制作せいさくたずさわり、ぶつ担当たんとうする一役ひとやくわれたのに準備じゅんびしたのは「ジャムパン」のみ。きっと脚本きゃくほんんで、当時とうじ兵士へいしなにべていたか調しらべ、リストを作成さくせいしていたとおもう。そしていざ演出えんしゅつ会議かいぎでリストをみせたらノーランにジャムパンだけでいいとわれてしまうという…

上述じょうじゅつのことはもちろん妄想もうそうよりのフィクションではある。それでも、もしほんさくにジャムパンがなければ、かれらがイメージではなく、内臓ないぞうわせたひとりの人間にんげんであることは想像そうぞう/創造そうぞうされない。それはかなり誇張こちょう表現ひょうげんではあるが、重要じゅうようなディティールであることは間違まちがいない。

ほんさくはノーラン作品さくひんにおいて、史実しじつあつか戦争せんそう/歴史れきしえが作品さくひんだから、『オッペンハイマー』における歴史れきしてき側面そくめん着目ちゃくもくするじょう重要じゅうよう作品さくひんである。わたしほんさくをみて正直しょうじき、ノーランに政治せいじてき態度たいど期待きたいできないとおもってしまった。だが『オッペンハイマー』をみておもった。『オッペンハイマー』は『ダンケルク』から確実かくじつ進歩しんぽしているし、ノーランの政治せいじてき態度たいどはそんなに単純たんじゅんではないと。そしてやみふかいし、生生なまなましい。

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まぬままおま

3.5せいへの執着しゅうちゃく」にしぼった、戦争せんそうドラマのない戦争せんそう映画えいが

2024ねん1がつ15にち
iPhoneアプリから投稿とうこう
鑑賞かんしょう方法ほうほう:VOD
ネタバレ! クリックして本文ほんぶん
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すっかん

1.5軒並のきなみノーラン作品さくひんきらいなおっさんはほんさくをこうた。

2017ねん9がつ18にち
PCから投稿とうこう
鑑賞かんしょう方法ほうほう映画えいがかん

クリストファー・ノーランの世間せけんでいうベストってなにだろう。

ファンがえらぶノーラン作品さくひんベスト10

.「ダークナイト」
~5該当がいとうなし
.「メメント」
~8該当がいとうなし
.「インセプション」
10.「インターステラー」

そもそも10作品さくひん監督かんとくさくあったかすらおぼえていないが、はっきりって、こんなかんじだろ。(「インソムニア」とか、ひどかったなあ)

「ダークナイト」はヒース。

というオレは、「ダークナイト」自体じたいまったきでなく、ノーランの「リアル路線ろせん」をはなわらってきたオレからすると、「リアル路線ろせん」の崩壊ほうかいわらえる、というか、むしろそれがありがたかった「ダークナイトライジング」が一番いちばんきだ。

「ダンケルク」



そんなオレなので、ほんさくをあまのじゃくにレビューするしかないわけで、はっきりってほんさくおもれはまったくない。

1).ノーランの、いつものスタンスがきらい。

今回こんかいもリアル路線ろせん(笑)の、CGを極力きょくりょく使つかわない(たりまえだが、まったくではない)、といううたい文句もんくはなにつく。というか、それが作家さっかせい作品さくひんのスケールを委縮いしゅくさせていることにりつつも、ひらなおっているかんがあり、まあ、それこそが「作家さっかせい」なのかもしれないが。

2).今回こんかいおとがうるさい

緊張きんちょうかん冗談じょうだんでしょ?どうてもただうるさいだけ。ほんさく、はっきりいってジマーのげきともばらった「無音むおん」のほうがよかったとおもう。

突如とつじょ背後はいごからってくるライフルおん海岸かいがん沿いの行進こうしん足音あしおとしずかな海上かいじょうふねのエンジンおんとおくから徐々じょじょちかづいてくる飛行機ひこうきおと

あくまで個人こじん視点してん作品さくひんで、スケールかんは「実写じっしゃ」でれる範囲はんいのものなので、音響おんきょうなんか、ここぞという使つかかたであるほうがよかったのではないか。

3).カットバックが相変あいかわらずうまくいっていない

時間じかんじくちがった視点してんでの展開てんかい。これは、かれあじで、じつはそうではないとおもう。ただ、そういうのがきなだけにしかえないほど、緊張きんちょうかんぐことが過去かこさくにもおおい。ストーリー自身じしん自信じしんがなく、時間じかんじく操作そうさでごまかしてきているてんはこれまでもみられる。

4).「プライベートライアン」との比較ひかくについて

「プライベートライアン」は、しあしはともかく、「戦場せんじょう」のリアルを凄惨せいさん描写びょうしゃえがき、一方いっぽうで「ヒロイック」な物語ものがたりせいたせたものだった。

その方向ほうこうから、いやオレはCG使つかわないから、だいスケールな戦争せんそう映画えいがつくらないよ、とか、いやオレは時間じかんあやつるマジシャンだから、ストーリーは上手うまけないけど、複数ふくすうちがった視点してんでのヒーローをえがくよ、とかって、それとの勝負しょうぶから「あからさま」にげている。





だから、結果けっかとってもいびつな作品さくひん今回こんかい仕上しあがっている。

だがそれは、ノーラン自身じしん、やれることをやって作品さくひんつくる、という意味いみで、作家さっかとしてのスタンスは素晴すばらしいということを評価ひょうかしないといけないのかともおもった。

そうかんがえると、今回こんかい作品さくひんは、2)の「うるさいだけ」がオレにとっておおきなマイナスてんだけで、ノーラン作品さくひんとしては、とっても「個人こじんてきおもいのまった」作品さくひんなのだとおもうようにオレはなった。

CGをなげしない自身じしん趣味しゅみつらぬき、描写びょうしゃはあくまで、個人こじん視点してんでの「戦場せんじょう」。カットバックはたしかに上手うまくいっていないが、ストーリーにたよらない、「ちがった視点してんでの個々ここのヒーローぞう」をえがこうとしているゆえの、ノーランのこだわりがまった「スケールのちいささでえが戦争せんそう映画えいが」は十分じゅうぶんつたわった。

とにかく、もうハンス・ジマーとむのやめてほしい。映像えいぞう作家さっか、というりの作家さっかであるならば、げきともれないことでられる緊張きんちょうかん、という表現ひょうげん方法ほうほうもあるだろう。

追記ついき

「ライジング」のつぎにこれがき、というオレもかなりいびつではある。なんだけど、まあ、1にちわすれてしまう程度ていど内容ないようだけどね。

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しんざん

5.0「1.43:1」のIMAX画面がめん比率ひりつによる圧倒的あっとうてきりょく映画えいがかんあじわってほしい体感たいかんがた映画えいが

2020ねん8がつ1にち
PCから投稿とうこう
鑑賞かんしょう方法ほうほう映画えいがかん

日本にっぽん公開こうかい日帰ひがえりで109シネマズ大阪おおさかエキスポシティににいったときにも感銘かんめいをうけましたが、都内とないでIMAXの「1.43:1」バージョンがることができるのは本当ほんとううれしいことです。
降伏ごうぶくをうながすビラがそらからヒラヒラとちてくるファーストカットから、この画面がめん比率ひりつならではの効果こうかに「おっ」とおもわせるものがあって、だいスケールの映像えいぞうせられます。全体ぜんたいてきにセリフはすくなく、きびしい状況じょうきょうでの撤退てったいせんを、淡々たんたんと「りょくありまくりの画面がめん」でかたるタイプの作品さくひんです。
チクタクと秒針びょうしんすすいたてられるような音楽おんがく緊張きんちょうかんをあおり、すわっている椅子いすがブルブルとふるえるような戦闘せんとうおん時折ときおりズガーンとくる音響おんきょう最高さいこうで、IMAXばんを3かいた「ゼロ・グラビティ」とどうじ、映画えいがかん映像えいぞう音響おんきょうでしかあじわえない魅力みりょくがとてもおおきい“体感たいかんがた映画えいが”です。

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共感きょうかんした! 20けん
五所光太郎(アニメハック編集部)