【『アトムの童わらわ（こ）』第だい8話わ感想かんそう・考察こうさつ】最終さいしゅう回かい予想よそう！闇やみ堕おちした松下まつした洸こう平たいらの演技えんぎが素晴すばらしい

闇やみ堕おちした松下まつした洸こう平たいらの演技えんぎが素晴すばらしい

ゲーム作づくりに励はげむ二人ふたりの青年せいねんを応援おうえんし続つづけた日曜日にちようび。それもとうとう終おわりを迎むかえようとしている。

衝撃しょうげきだったのは、最終さいしゅう回かい目前もくぜんにして絶対ぜったいなる友情ゆうじょうを築きずいていたはずの二人ふたりが決裂けつれつしてしまったことだ。

シアトルに行いくはずだった隼人はやと（松下まつした洸こう平たいら）は、敵てきにまわってしまった。

青春せいしゅんを共ともにした仲間なかまと戦たたかうことになる…。どこかで見みたことのあるシナリオなのに、私わたしたちが不安ふあんになるのは敵てきの元もとについてしまった隼人はやとの表情ひょうじょうのせいだろう。

冒頭ぼうとうから興津おきつに放はなった「SAGASを潰つぶします」という言葉ことばと、その目めは本気ほんきそのものだった。

隼人はやとを演えんじるのは今いま、ドラマで引ひっ張ぱりだこの松下まつした洸こう平たいら。

エリートなキャラクターも、子供こどものような笑顔えがおで可愛かわいらしいキャラクターも演えんじて見みせていた彼かれが、また本領ほんりょうを発揮はっきした瞬間しゅんかんである。

その瞳ひとみに光こうはなく、完全かんぜんに敵てきにまわった『闇やみ堕おち』の表情ひょうじょうであり、松下まつした洸こう平たいらという俳優はいゆうのさらなる可能かのう性せいを感かんじた。

こんな表情ひょうじょうもできたのか、最終さいしゅう回かい目前もくぜんにして、さらに魅力みりょくが引ひき出だされたと言いえる。

どうせ最終さいしゅう回かいで仲直なかなおりするだろう、そんな気持きもちがあったにも関かかわらず、彼かれの表情ひょうじょうを見みたあと「本当ほんとうに大丈夫だいじょうぶ…？仲直なかなおりするよね？」と不安ふあんを掻かき立たてられた。それだけ深ふかい闇やみを感かんじてしまった。

俳優はいゆうの力ちからでここまでドラマに深ふかみが出でることに驚おどろきである。

隼人はやとの決意けついは固かたい。これまで那由なゆ他たと隼人はやと、二人ふたりを応援おうえんしてきた我々われわれにとっては対立たいりつする二人ふたりの構造こうぞうに胸むねが痛いたくてたまらないが、どうやってこのわだかまりが解とけるのか。

最終さいしゅう回かい最大さいだいの見みどころとなるだろう。

急きゅうに良よいヤツ！？憎にくめないキャラのオダギリジョー

松下まつした洸こう平たいらの演技えんぎに続つづき驚おどろいたのは、これまで悪あくに徹てっしていた興津おきつの存在そんざいである。

感情かんじょう的てきになる那由なゆ他たと常つねに論理ろんり的てきで冷静れいせいな興津おきつは意外いがいと相性あいしょうが良よいのかもしれない。

ゲーム制作せいさくで煮詰につまる那由なゆ他たの元もとへやってきた興津おきつ、アドバイスもさながら、テレビゲームをしながらの二人ふたりの会話かいわが非常ひじょうに印象いんしょう的てきであった。

以前いぜんジョン・ドゥが作つくったゲームを奪うばった興津おきつ。そのことに対たいして興津おきつは「誤解ごかいだ」と言いった。疑問ぎもんを浮うかべる那由なゆ他たに興津おきつははっきりと「惚ほれ込こんだんだよ」と伝つたえた。

これまでプライドも高たかく、隙すきや弱よわみを一切いっさい見みせなかった興津おきつが、初はじめてジョン・ドゥを認みとめた瞬間しゅんかんだろう。

これまで散々さんざん、ひどい仕打しうちをされ、絶対ぜったいに許ゆるしてはなるものか！と思おもっていた宿敵しゅくてきであったはずなのに、このワンシーンにより、これまでの悪行あくぎょうを忘わすれてしまいそうになるほどの衝撃しょうげきを受うけてしまった。

こんなことされたら憎にくめない…さすがオダギリジョー。極悪ごくあくのラスボスさえ、憎にくめないキャラクターに仕上しあげてしまった。

てっきりこの作品さくひんは興津おきつを成敗せいばいして終おわるのかと思おもっていたが、これは話はなしが変かわってきそうだ。

興津おきつと分わかり合あえる日ひもそう遠とおくはないだろう。

最終さいしゅう回かい予想よそう！みんな仲良なかよくハッピーエンドなるか？

最愛さいあいの友人ゆうじんは敵てきにまわり、最悪さいあくの宿敵しゅくてきは味方みかたになった。ここまで構図こうずが逆転ぎゃくてんするとは最初さいしょは誰だれも予想よそうもしていなかっただろう。

最終さいしゅう回かいはどんな展開てんかいを迎むかえるのか、やはり我々われわれが見みたいのは那由なゆ他たと隼人はやとのコンビである。

これまで二人ふたりが一生懸命いっしょうけんめいにゲームを作つくる姿すがたを応援おうえんしてきた。彼かれらだからついてきた。もう一度いちど、二人ふたりが見みたい、この想おもいに尽つきる。

株主かぶぬし総会そうかい後ご、那由なゆ他たは「このゲームを作つくり上あげるには隼人はやとの力ちからが必要ひつようだ」そしてまた、隼人はやとも「那由なゆ他たとゲームを作つくることが一番いちばん楽たのしい」となってほしいと願ねがう。

離はなれてみてお互たがいが欠かかせない存在そんざいだと気付きづいた二人ふたりがまたタッグむ、そして興津おきつもまた同様どうよう、日本にっぽんのゲーム業界ぎょうかいを盛もり上あげていく仲間なかまとなるだろう。そんなハッピーエンドであって欲ほしいと思おもった。

予想よそうというより願望がんぼうに近ちかくなってしまったが、みなさんはいかがだろうか。

展開てんかいを予想よそうしながら見みることもドラマの醍醐味だいごみである。

約やく３ヶ月かげつ間あいだ、ゲーム制作せいさくに夢中むちゅうになる二人ふたりを見守みまもってきた。

彼かれらとのお別わかれは辛つらいが、「アトムの童わらわという素晴すばらしいドラマに出会であえて本当ほんとうによかった、毎週まいしゅう楽たのしい日曜日にちようびをありがとう」そう感謝かんしゃの意いを込こめて次回じかいの最終さいしゅう回かいを見届みとどけたいと思おもう。

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[文ぶん・構成こうせい／grape編集へんしゅう部ぶ]