人間にんげん力りょくを試ためされる『大だい片付かたづけ』 ものを手放てばなしていくことは、執着しゅうちゃくを手放てばなしていくこと By - 吉元よしもと 由美ゆみ 公開こうかい:2024-04-28 更新こうしん:2024-04-28 エッセイ吉元よしもと由美ゆみ連載れんさい Share Post LINE はてな コメント 吉元よしもと由美ゆみの『ひと・もの・こと』 作詞さくし家かでもあり、エッセイストでもある吉元よしもと由美ゆみさんが、日常にちじょうに関かかわる『ひと・もの・こと』を徒然つれづれなるままに連載れんさい。 たまたま出会であった人ひとのちょっとした言動げんどうから親友しんゆうのエピソード、取材しゅざいなどの途中とちゅうで出会であった気きになる物ものから愛用あいよう品ひん、そして日常にちじょう話ばなしから気きになる時事じじニュースなど…さまざまな『ひと・もの・こと』に関かんするトピックを吉元よしもと流りゅうでお届とどけします。 大だい片付かたづけは人間にんげん力りょくを試ためされる いま、大だい片付かたづけ中ちゅうです。引越ひっこしをするたびに荷物にもつの整理せいりができると言いいますが、今いまの家いえに住すんで34年ねん。 その年月としつきと共ともに、『もの』が増ふえに増ふえました。当時とうじ、いくつかインテリア雑誌ざっしや女性じょせい誌しなどの取材しゅざいを受うけ、「好すきなものだけに囲かこまれて暮くらす幸しあわせ」などと言いっていた日ひははるか。 いつの間まにか好すきなものは雑多ざったなものに埋うずもれている……となってしまいました。 本ほんとCDを引ひき取とってくれる業者ぎょうしゃから送おくられた段だんボールに、ジャンジャン詰つめていく。それでも棚たなにはぎっしりと本屋ほんやCDが残のこっている。 仕事しごと関係かんけいのものが多おおいとはいえ、これは相当そうとう私わたしの意識いしき改革かいかくが必要ひつようだと思おもい知しらされます。 30年ねん前まえ、本ほんを200冊さつ以上いじょう、CDも100枚まい以上いじょう処分しょぶんしました。そのことを出版しゅっぱん社しゃの編集へんしゅう者しゃに話はなしたら、 「吉元よしもとさん、結婚けっこんするかもしれないですね」 と言いわれました。彼かれは物静ものしずかで、思慮しりょ深ふかい人ひとで、私わたしの原稿げんこうについて胸むねに染しみ入いるような指摘してきをしてくれました。 この仕事しごとで自分じぶんは成長せいちょうできるかもしれない、という思おもいがありました。大だい片付かたづけをするたびに、彼かれのこの言葉ことばを思おもい出だすのです。 ものを手放てばなしていく。それは執着しゅうちゃくを手放てばなしていくことでもあります。古ふるい自分じぶんの価値かち観かんや感情かんじょうから自分じぶんを解放かいほうすることなのかもしれません。 家いえの中なかにスペースを作つくることは、心しんの中なかにスペースを作つくることにつながります。ものにあふれた家いえの中なかにいると疲つかれます。目めも疲つかれる。 『必要ひつようがなくなったものたち』が小ちいさな雑音ざつおんのように家いえの中なかに響ひびいている。そんな感かんじがしてきました。 いつか時間じかんができたときに、というのは当あてにならない。私わたしの場合ばあい、ある日ひ突然とつぜん(もう我慢がまんできない!)というエネルギーが爆発ばくはつ、そして大だい片付かたづけを始はじめる。 この湧わき上あがってくるエネルギーが、(まだ使つかうかもしれない)という迷まよいを払はらいのけ、大量たいりょう処分しょぶんにつながるのです。 さて、今いまも大だい片付かたづけの最中さいちゅうなのですが、この原稿げんこうを書かきながらまだまだ甘あまい自分じぶんに気きづきました。 あの棚たな、あの引ひき出だし。新品しんぴんだけど使つかうことはない文房具ぶんぼうぐたち。場所ばしょをとっている洋食ようしょく器きのセット。クロゼットの端はしにかかっている洋服ようふく……もうサイズが合あわないかもしれない。そんなものたちが次々つぎつぎを頭あたまに浮うかんできました。 必要ひつようのないものと、コレクションと、思おもい出での品々しなじな。その見極みきわめで人間にんげん力りょくを試ためされます。片付かたづけは勢いきおい。この勢いきおいのまま、「好すきなものだけに囲かこまれた幸しあわせ」を取とり戻もどします! いのちを紡つむぐ言葉ことばたち かけがえのないこの世界せかいで吉元よしもと 由美ゆみ1,584円えん(08/19 15:00時点じてん)Amazon楽天らくてん市場いちばYahooAmazonの情報じょうほうを掲載けいさいしています ※記事きじ中ちゅうの写真しゃしんはすべてイメージ 作詞さくし家か・吉元よしもと由美ゆみの連載れんさい『ひと・もの・こと』バックナンバー [文ぶん・構成こうせい/吉元よしもと由美ゆみ] 吉元よしもと由美ゆみ 作詞さくし家か、作家さっか。作詞さくし家か生活せいかつ30年ねんで1000曲きょくの詞しを書かく。これまでに杏里あんり、田原たはら俊彦としひこ、松田まつだ聖子せいこ、中山なかやま美穂みほ、山本やまもと達彦たつひこ、石丸いしまる幹みき二に、加山かやま雄三ゆうぞうなど多おおくのアーティストの作品さくひんを手掛てがける。平原ひらはら綾香あやかの『Jupiter』はミリオンヒットとなる。現在げんざいは「魂たましいが喜よろこぶように生いきよう」をテーマに、「吉元よしもと由美ゆみのLIFE ARTIST ACADEMY」プロジェクトを発信はっしん。 ⇒ 吉元よしもと由美ゆみオフィシャルサイト ⇒ 吉元よしもと由美ゆみFacebookページ ⇒ 単行本たんこうぼん「大人おとなの結婚けっこん」 やす子こ、9月くがつから『家族かぞく』が増ふえることを報告ほうこく 「ますます好すきになった」「楽たのしみすぎ」2024年ねん8月がつ14日にち、お笑わらいタレントの、やす子こさんがXを更新こうしん。保護ほご猫ねこを2匹ひき迎むかえることを報告ほうこくしました。 出産しゅっさんを報告ほうこくしたバービー 公開こうかいされた写真しゃしんに「表情ひょうじょうに泣ないた」「本当ほんとうにお疲つかれ様さま」バービーさんが第だい1子し出産しゅっさんを報告ほうこく!母子ぼしのツーショットに心しん打うたれます。 Share Post LINE はてな コメント
たまたま出会 った人 のちょっとした言動 から親友 のエピソード、取材 などの途中 で出会 った気 になる物 から愛用 品 、そして日常 話 から気 になる時事 ニュースなど…さまざまな『ひと・もの・こと』に関 するトピックを吉元 流 でお届 けします。
いま、大 片付 け中 です。引越 しをするたびに荷物 の整理 ができると言 いますが、今 の家 に住 んで34年 。
その年月 と共 に、『もの』が増 えに増 えました。当時 、いくつかインテリア雑誌 や女性 誌 などの取材 を受 け、「好 きなものだけに囲 まれて暮 らす幸 せ」などと言 っていた日 ははるか。
いつの間 にか好 きなものは雑多 なものに埋 もれている……となってしまいました。
30年 前 、本 を200冊 以上 、CDも100枚 以上 処分 しました。そのことを出版 社 の編集 者 に話 したら、
「吉元 さん、結婚 するかもしれないですね」
と言 われました。彼 は物静 かで、思慮 深 い人 で、私 の原稿 について胸 に染 み入 るような指摘 をしてくれました。
この仕事 で自分 は成長 できるかもしれない、という思 いがありました。大 片付 けをするたびに、彼 のこの言葉 を思 い出 すのです。
ものを手放 していく。それは執着 を手放 していくことでもあります。古 い自分 の価値 観 や感情 から自分 を解放 することなのかもしれません。
『必要 がなくなったものたち』が小 さな雑音 のように家 の中 に響 いている。そんな感 じがしてきました。
いつか時間 ができたときに、というのは当 てにならない。私 の場合 、ある日 突然 (もう我慢 できない!)というエネルギーが爆発 、そして大 片付 けを始 める。
この湧 き上 がってくるエネルギーが、(まだ使 うかもしれない)という迷 いを払 いのけ、大量 処分 につながるのです。
さて、今 も大 片付 けの最中 なのですが、この原稿 を書 きながらまだまだ甘 い自分 に気 づきました。
あの棚 、あの引 き出 し。新品 だけど使 うことはない文房具 たち。場所 をとっている洋食 器 のセット。クロゼットの端 にかかっている洋服 ……もうサイズが合 わないかもしれない。そんなものたちが次々 を頭 に浮 かんできました。
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※記事 中 の写真 はすべてイメージ
[文 ・構成 /吉元 由美 ]
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