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だい171かい芥川賞あくたがわしょう受賞じゅしょう

第171回芥川賞受賞!

松永まつながK三蔵さんぞうさんの「バリ山行さんこう(「群像ぐんぞう」2024ねん3がつごう掲載けいさい)が、だい171かい芥川賞あくたがわしょう受賞じゅしょうしました!

『バリ山行さんこう講談社こうだんしゃ2024ねん7月刊げっかん

ふるくなったけん外装がいそう修繕しゅうぜん専門せんもんとする新田しんでんテックたてそうに、内装ないそうリフォーム会社かいしゃから転職てんしょくして2ねん会社かいしゃいを極力きょくりょくけてきた波多はた同僚どうりょうさそわれるままろく甲山こうざん登山とざん参加さんかする。その社内しゃない登山とざんグループは正式せいしき登山とざんとなり、波多はた親睦しんぼくはか目的もくてき気楽きらく活動かつどうをするようになっていたが、職人しょくにん気質きしつ職場しょくば変人へんじんあつかいされ孤立こりつしているベテラン社員しゃいんつま鹿しかがあえて登山とざんはずれる難易なんいたか登山とざん「バリ山行さんこう」をしていることをると……。

やまあそびですよ。あそびでんだら意味いみないじゃないですか! 本物ほんもの危機ききやまじゃないですよ。まちですよ! 生活せいかつですよ。つま鹿しかさんはそれからげてるだけじゃないですか!」(本文ほんぶんより抜粋ばっすい

会社かいしゃ人生じんせいやまありたにあり、バリの達人たつじん危険きけん道行みちゆき。圧倒的あっとうてきせい実感じっかんもとめ、やま人生じんせいかさねてつむはしするじゅんぶん山岳さんがく小説しょうせつ


第171回芥川賞受賞!

松永まつなが三蔵さんぞう(まつなが・けー・さんぞう)

1980ねん茨城いばらきけんまれ。兵庫ひょうごけん西宮にしのみや在住ざいじゅう関西学院大学かんせいがくいんだいがく文学部ぶんがくぶそつ。2021ねん「カメオ」が群像ぐんぞう新人しんじん文学ぶんがくしょう優秀ゆうしゅうさくとなる。


だい76かい野間のま文芸ぶんげいしょう受賞じゅしょう

第76回野間文芸賞受賞!

川上かわかみ弘美ひろみさんのこいははかない、あるいは、プールのそこのステーキ」(「群像ぐんぞう連載れんさいが、だい76かい野間のま文芸ぶんげいしょう受賞じゅしょうしました!

こいははかない、あるいは、プールのそこのステーキ』講談社こうだんしゃ2023ねん8月刊げっかん

あ、また時間じかんつかまえられる、とおもった。
つかまえられるままに、しておいた。

小説しょうせつのわたし、離婚りこん手術しゅじゅつたアン、そして作詞さくしのカズ。
カリフォルニアのアパートメンツでども時代じだいごした友人ゆうじんたちは、
はん世紀せいきほどののち東京とうきょう再会さいかいした。
かさなった時間じかん経験けいけんこいおも
それぞれの人生じんせいが、あらたにまじわり、うつろっていく。

じわり、たゆたうようにしんとど大人おとなあい物語ものがたり


第76回野間文芸賞受賞!

川上かわかみ弘美ひろみ(かわかみ・ひろみ)

1958ねんまれ。94ねん神様かみさま」でだい1かいパスカル短篇たんぺん文学ぶんがく新人しんじんしょう受賞じゅしょう。96ねんへびむ」でだい115かい芥川あくたがわ龍之介りゅうのすけしょう、99ねん神様かみさま』(中央公論ちゅうおうこうろんしんしゃ)でだい9かい紫式部むらさきしきぶ文学ぶんがくしょうだい9かいBunkamuraドゥマゴ文学ぶんがくしょう、2000ねんおぼれレる』(文藝春秋ぶんげいしゅんじゅう)でだい11かい伊藤いとうせい文学ぶんがくしょうだい39かい女流じょりゅう文学ぶんがくしょう、01ねん『センセイのかばん』(平凡社へいぼんしゃ)でだい37かい谷崎たにざき潤一郎じゅんいちろうしょう、07ねん真鶴まなづる』(文藝春秋ぶんげいしゅんじゅう)で芸術げいじゅつ選奨せんしょう文部もんぶ科学かがく大臣だいじんしょう、15ねん水声すいせい』(文藝春秋ぶんげいしゅんじゅう)でだい66かい読売よみうり文学ぶんがくしょう、16ねんおおきなとりにさらわれないよう』(講談社こうだんしゃ)でだい44かいいずみ鏡花きょうか文学ぶんがくしょう受賞じゅしょう
著書ちょしょに『ニシノユキヒコのこい冒険ぼうけん』(新潮社しんちょうしゃ)、『ハヅキさんのこと』(講談社こうだんしゃ)、『風花かざばな』(集英社しゅうえいしゃ)、『どこからってもとおまち』(新潮社しんちょうしゃ)、『神様かみさま 2011』(講談社こうだんしゃ)、『七夜しちや物語ものがたり』(朝日新聞あさひしんぶん出版しゅっぱん)、『なめらかであつくてあまくるしくて』(新潮社しんちょうしゃ)、『もりきましょう』(日本経済新聞にほんけいざいしんぶん出版しゅっぱんしゃ)、『ぼう』(幻冬舎げんとうしゃ)、『さん度目どめこい』(中央公論ちゅうおうこうろんしんしゃ)などがある。

写真しゃしん=もり きよし


だい77かい毎日まいにち出版しゅっぱん文化ぶんかしょう受賞じゅしょう

第77回毎日出版文化賞受賞!

多和田たわだ葉子ようこさんの太陽たいよう諸島しょとう(「群像ぐんぞう連載れんさい)がだい77かい毎日まいにち出版しゅっぱん文化ぶんかしょう<文学ぶんがく芸術げいじゅつ部門ぶもん>を受賞じゅしょうしました!

太陽たいよう諸島しょとう講談社こうだんしゃ2022ねん10月刊げっかん
世界せかい文学ぶんがく旗手きしゅつむぐ、はつ連作れんさく長篇ちょうへんさんさく完結かんけつ
ひびきあう言葉ことばとともに地球ちきゅうたびする仲間なかまたちの行方ゆくえは――。国境こっきょうえてひとひとをつなぐ、あたらしい時代じだい神話しんわ

ヨーロッパで移民いみんとしてきるため、自家製じかせい言語げんご「パンスカ」をつくりしたHirukoは、えてしまった故郷こきょう島国しまぐにさがして、仲間なかまたちとともふねたびる。一行いっこうせたふねはコペンハーゲンからバルト海ばるとかいひがしすすむが、沿岸えんがん港町みなとちょうでは次々つぎつぎなぞめいた人物じんぶつんできて――。

言葉ことばむすびついた仲間なかまたちの、時空じくうえた出会であいと冒険ぼうけんえがく、多和田たわだ葉子ようこあらたな代表だいひょうさく


第77回毎日出版文化賞受賞!

多和田たわだ葉子ようこ(たわだ・ようこ)

小説しょうせつ詩人しじん。1960ねん東京とうきょうまれ。早稲田大学わせだだいがくだいいち文学部ぶんがくぶ卒業そつぎょう。ハンブルク大学だいがく大学院だいがくいん修士しゅうし課程かてい修了しゅうりょう文学ぶんがく博士はかせ(チューリッヒ大学だいがく)。1982ねんよりドイツに在住ざいじゅうし、日本語にほんごとドイツ作品さくひんがける。1991ねん『かかとをしつくして』群像ぐんぞう新人しんじん文学ぶんがくしょう、1993ねんいぬ婿入むこいり』で芥川賞あくたがわしょう、2000ねん『ヒナギクのおちゃ場合ばあい』でいずみ鏡花きょうか文学ぶんがくしょう、2002ねん球形きゅうけい時間じかん』でBunkamuraドゥマゴ文学ぶんがくしょう、2003ねん容疑ようぎしゃ夜行やこう列車れっしゃ』で伊藤いとうせい文学ぶんがくしょう谷崎たにざき潤一郎じゅんいちろうしょう、2005ねんにゲーテ・メダル、2009ねん早稲田大学わせだだいがく坪内つぼうち逍遙しょうよう大賞たいしょう、2011ねん尼僧にそうとキューピッドのゆみ』で紫式部むらさきしきぶ文学ぶんがくしょう、『ゆき練習れんしゅうせい』で野間のま文芸ぶんげいしょう、2013ねんくもをつかむはなし』で読売よみうり文学ぶんがくしょう芸術げいじゅつ選奨せんしょう文部もんぶ科学かがく大臣だいじんしょう受賞じゅしょう。2016ねんにドイツのクライストしょう日本人にっぽんじんはじめて受賞じゅしょうし、2018ねん献灯けんとう使』で全米ぜんべい図書としょしょう翻訳ほんやく文学ぶんがく部門ぶもん、2020ねん朝日あさひしょうなど受賞じゅしょう多数たすう著書ちょしょに『ゴットハルト鉄道てつどう』『たましい』『エクソフォニー 母語ぼごそとたびたびをするはだか『ボルドーの義兄ぎけい地球ちきゅうにちりばめられて』ほしほのめかされて』などがある。2023ねん11月、太陽たいよう諸島しょとう講談社こうだんしゃ)でだい77かい毎日まいにち出版しゅっぱん文化ぶんかしょう受賞じゅしょう

写真しゃしん=Elena Giannoulis)