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女の子の味方!西原理恵子の泣ける漫画おすすめランキングベスト5 | ホンシェルジュ

おんな味方みかた西原にしはら理恵子りえこける漫画まんがおすすめランキングベスト5

更新こうしん:2021.12.15

借金しゃっきん、DV被害ひがい離婚りこん。その壮絶そうぜつ人生じんせいすべてをエネルギーにえ、作品さくひん反映はんえいさせていく西原にしはら理恵子りえこ。その圧倒的あっとうてきなメッセージは、おおくのひとしんうったえかけます。今回こんかいはそんな西原にしはらの、とくける漫画まんがを5さくを、名言めいげんとともにご紹介しょうかいします。

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: 西原にしはら理恵子りえこえがく、ちょっとワケありな女性じょせいたち『パーマネントばら』

「そばにきがあったら人生じんせい毎日まいにち正月しょうがつやで きはきれえなはなみたいやし(『パーマネントばら』から引用いんよう)」

大人おとな女性じょせい恋心こいごころ西原いりばるりゅうえがいた作品さくひん『パーマネントばら』。2006ねん単行本たんこうぼん出版しゅっぱんされ、2010ねんには菅野かんの美穂みほ主演しゅえん映画えいがもされました。

著者ちょしゃ
西原にしはら 理恵子りえこ
出版しゅっぱん
2009-03-02

 

主人公しゅじんこう結婚けっこん生活せいかつ終止符しゅうしふち、一人娘ひとりむすめのももちゃんをれて実家じっかであるパーマネントばらを手伝てつだう「なおこ」。パーマネントばらは田舎いなか漁村ぎょそんにある唯一ゆいいつ美容びよういんです。そこではおっと薬物やくぶつ中毒ちゅうどくくした「ともちゃん」、フィリピンパブのママである「みっちゃん」など、ちょっとワケありな女性じょせいたちがあつまって、恋愛れんあい談義だんぎはなかせていたのでした。パーマネントばらでごしていくなかで、「なおこ」も恋人こいびとである「カシマさん」とのときいつくしんでいます。しかしにんあいだには、ある重大じゅうだい事実じじつかくされていて……。

ほんさく登場とうじょうする女性じょせいたちは、けっしてひとがうらやむような人生じんせいおくってはいないでしょう。笑顔えがおあふれるしあわせな家庭かていなどからは程遠ほどとおく、奈落ならくそこいつくばる女性じょせいたち。しかし彼女かのじょたちは、他人たにんしあわせにたいして嫉妬しっとやしたりはしません。なぜなら彼女かのじょたちには、奈落ならくそこでもわらえる「戦友せんゆう」がいるからです。

上手うまくいかない恋愛れんあいでも、「き」の気持きもちがあれば正月しょうがつみたいにめでたい!と上手じょうずしあわせをつけていく彼女かのじょたち。こいをするとネガティブになりがちだというほうには、ぜひんでもらいたいいちさつです。パーマネントばらにあつまる女性じょせいたちのひたむきさにきる姿すがたに、しんがじんわりとあたたかくなることでしょう。


菅野かんの美穂みほ出演しゅつえんした作品さくひんたいほうは、こちらの記事きじもおすすめです。

菅野かんの美穂みほたりやくめぐまれる実力じつりょく出演しゅつえんテレビドラマ・映画えいが魅力みりょく原作げんさくともに紹介しょうかい

: おんなは、友達ともだち大好だいすきで大嫌だいきらい?『おんなものがたり』

わたしはみさちゃんときいちゃんがきだ。友達ともだちだ。もうこんな友達ともだち一生いっしょうできないとおもう(『おんなものがたり』から引用いんよう)」

上京じょうきょうものがたり』の続編ぞくへんとしてされたほんさく主人公しゅじんこう「なつみ」と、「みさちゃん」、「きいちゃん」の3にんが、うみやま工場こうじょうのあるちいさな田舎町いなかまち成長せいちょうしていく姿すがたえがきます。

著者ちょしゃ
西原にしはら 理恵子りえこ
出版しゅっぱん


幼少ようしょう小学校しょうがっこう中学校ちゅうがっこう高校こうこう大人おとなになってから、それぞれにりかかる不幸ふこう。ダメおとこっかかったり、父親ちちおや殺人さつじんつかまったり、旦那だんな暴力ぼうりょくるわれて頭蓋骨ずがいこつにひびがはいったり、父親ちちおや借金しゃっきんのこしてんだり……。「なつみ」は、ときにはふたりをたよりにしたり心配しんぱいしたり、またあるときは見下みくだしながら彼女かのじょたちとともごしていきます。

ほんさく面白おもしろてんは、「なつみ」のまわりの人物じんぶつたいする感情かんじょうが、花火はなびのようにあざやかに、そしてストレートに表現ひょうげんされているところでしょう。たとえば、ブランドバッグをってくれる彼氏かれし自慢じまんする「みさちゃん」にたいして、表面ひょうめんでは「すごーい!」「あははは」とっても、しん奥底おくそこでは「わたしはみさちゃんがもう絶対ぜったいにしあわせになれないんじゃないかなっておもってる」としずかに確信かくしんする場面ばめん旦那だんな暴力ぼうりょくるわれ入院にゅういんし、しんやすらぎをもと宗教しゅうきょうはいった「きいちゃん」にたいして、「わたしは きいちゃんがき。だからきいちゃんには しあわせになってほしい。いま きいちゃんのしんには神様かみさまがいる だから よかったね」と場面ばめん。これらの場面ばめんから、主人公しゅじんこうのまっすぐな感情かんじょうれます。

友達ともだちたいしてわらったり、おこったり、よろこんだり、あきれたり「なつみ」の感情かんじょうまぐれにがったりがったり……独特どくとく自由じゆう奔放ほんぽうさがほんさく素敵すてきなエッセンスになっています。すこ毒々どくどくしいけれど、どこか可愛かわいらしい。そんな「おんな」たちの物語ものがたりを、ぜひおたのしみください。

: 西原にしはら理恵子りえこ代表だいひょうさく!『毎日まいにちかあさん』

うごかなくなったかれまえで、いつまでたってもきやまないわたしに、子供こどもたち最初さいしょにしてくれたことは、わたしわらわすことだった。かみさま、わたし子供こどもをありがとう(『毎日まいにちかあさん』から引用いんよう)」

毎日まいにちかあさん』は、実際じっさいのエピソードをもとにして西原いりばる日常にちじょうえがいた作品さくひんです。2004ねん文化庁ぶんかちょうメディア芸術げいじゅつさいしょう、2005ねんには手塚てづか治虫おさむ文化ぶんかしょう受賞じゅしょうし、2008ねんにはBOOK OF THE YEAR 2007ぜろぜろせぶんけたほんだいにもかがやきました。また2009ねんにはアニメ放送ほうそう開始かいしされているので、ご存知ぞんじほうおおいかもしれません。

著者ちょしゃ
西原にしはら 理恵子りえこ
出版しゅっぱん
2015-04-10


パワフルなきもたま「かあさん」と、戦場せんじょうカメラマンであるおっと「かもちゃん」、勉強べんきょう苦手にがてだけど友達ともだちおおくてあそびの天才てんさいである「息子むすこ」、しっかりしゃやさしいのに腹黒はらぐろい「むすめ」。ほんさくでは、そんなかれらの日常にちじょう面白おもしろおかしくえがかれます。しかしただわらえるだけの漫画まんがではありません。クスクスわらいながらんでいると突然とつぜんかんがえさせられるエピソードや描写びょうしゃ出会であうのです。それらはまるで、毎日まいにち冗談じょうだんばかりで元気げんきいっぱいの「かあさん」にめられている、どもたちへの真剣しんけんなメッセージのよう。西原にしはら自身じしんも「子供こどもたちにつたえたいことはすべて毎日まいにちかあさんにえがいた」とかたっています。クスクスしながら、ときどきホロリ。絶妙ぜつみょう配合はいごう魅力みりょくです。

最初さいしょ紹介しょうかいした名言めいげんは、西原にしはらおっと「かもちゃん」ががんでこのった場面ばめんから引用いんようしています。「くなってうごかないかもちゃん」と「いつまでもまないかあさん」―「せい」と「どう」のかなしいコントラストにまれるものは、まさかの「こどもたちのわらい」。一緒いっしょくでもなく、つづけるおかあさんをめるでもなく、おかあさんをわらわせる。いじらしいどもたちの姿すがたが、しん琴線きんせんれるタッチでえがかれます。

ほんさくでは、夫婦ふうふ別居べっきょ離婚りこん喧嘩けんか、そしてどもたちのうそまでも、なにもかもがつつかくされずえがされます。「かあさん」のあいつらぬかれた作品さくひん大人おとなからどもまでたのしめる1さつです。

: 絶対ぜったいてき味方みかたあいおしい『いけちゃんとぼく』

「おぼえてね これはいけちゃんの だいじょうぶのあじなの。これがあるとね おかずがなーんにもないも ひとりぼっちのごはんも 大丈夫だいじょうぶなの(『いけちゃんとぼく』から引用いんよう)」

西原にしはら文芸ぶんげい雑誌ざっし野性やせい時代じだい』で「ぼくの わたしの まえのこと。」というタイトルで連載れんさいしていた作品さくひん。2006ねん絵本えほん作品さくひんとして出版しゅっぱんされ、2009ねんには映画えいがもされています。

著者ちょしゃ
西原にしはら 理恵子りえこ
出版しゅっぱん
2011-11-25


主人公しゅじんこう「ぼく」と、正体しょうたいのわからない「いけちゃん」は、物心ぶっしんがついたころから一緒いっしょごすなか。「いけちゃん」はまもがみのように、「ぼく」をやさしく見守みまもってくれる存在そんざいです。そんな「いけちゃん」には、衝撃しょうげきてき真実しんじつかくされていて……。

ほんさく魅力みりょくは、「いけちゃん」の可愛かわいさと、ときおり「ぼく」にされる、極上ごくじょうきるヒントの数々かずかずでしょう。

「いけちゃん」は、まるいからだにおおきな気分きぶんによっていろわったり、分裂ぶんれつしたりします。とくちいさな「いけちゃん」が大量たいりょう分裂ぶんれつした姿すがたれば、しあわせは倍増ばいぞうひとんででたくなるような可愛かわいさです。そんな「いけちゃん」は、「ぼく」にとっては絶対ぜったいてき味方みかたでした。

たとえば、「いけちゃん」は友達ともだちなぐられていていた「ぼく」に、「おとなになってきなひとができたら このことをはなすといよ すきなひとが わらってくれるよ」なんて言葉ことばげかけるのです。また、「ぼく」がおとうさんをくしたときには「せかいじゅうひとより はやく 大人おとなにならないといけない子供こどもっているんだよ キミもそのなかのひとりなんだよ」とつたえます。「いけちゃん」という絶対ぜったいてき味方みかたがいることで、主人公しゅじんこう様々さまざまかべえられるのです。もしかしたらどものしんなかにはみんな「いけちゃん」がいるのかもしれませんね。

かなしみやくるしみによってまわりのひとやさしくなれるなら、それはそれで素敵すてきなことなんじゃないかとおもえる作品さくひんです。

: 絶望ぜつぼうでも、わらう『ぼくんち』

「ねぇちゃんのちいさいやんか。あんまりしあわせってきてくれてもな、こぼれてしもて もったいないわ(『ぼくんち』から引用いんよう)」

『ぼくんち』では、母子ぼし家庭かてい兄弟きょうだいである「一太かずた」と「ふとし」、あねの「神子みこ」の日常にちじょう生活せいかつえがかれます。だい43かい文藝春秋ぶんげいしゅんじゅう漫画まんがしょう受賞じゅしょうし、のちに映画えいが舞台ぶたいもされた西原にしはら理恵子りえこ人気にんき作品さくひんといえるでしょう。

著者ちょしゃ
西原にしはら 理恵子りえこ
出版しゅっぱん


登場とうじょうするまちのモデルは、高知こうちけん高知こうち浦戸うらと地区ちく登場とうじょう人物じんぶつ父親ちちおや薬物やくぶつ中毒ちゅうどく貧乏びんぼうでそのらし、母親ははおや家出いえで、などめぐまれない境遇きょうぐうですが、一人ひとりひとりが力強ちからづよたくましく日々ひびいていきます。

ほんさくのテーマは、ズバリ「両手りょうててるくらいのしあわせ」だとかんがえています。頑張がんばっても頑張がんばってもしあわせになれない、ころんでばかりでがれない、そんな登場とうじょう人物じんぶつたちがつけた「しあわせ」は、ちいさなしあわせを大事だいじにしていくことだったのでしょう。

物事ものごと上手うまかなかったときには、「なくすもんがありすぎるとひともやっておれん。両手りょうててるだけでよしとしとかんとな(『ぼくんち』から引用いんよう)」。つらい出来事できごとがあれば、「つらいけど、ひとはね、神様かみさまがゆるしてくれるまで、なにがあってもきなくちゃいけない(『ぼくんち』から引用いんよう)」。数々かずかず名言めいげんつけられるでしょう。

かれらはしあわせになるため、もがきつづけているはずなのに、それと同時どうじしあわせをとおざけているようにもえます。っからの貧乏性びんぼうしょうで、こんなにしあわせをもらったらもったいない、とさえおもっているようです。自分じぶんしあわせになるにあたいしない、しあわせになったらうしなうのがこわい、そんなしあわせへかうベクトルに反比例はんぴれいするような感情かんじょうかかえているようにおもえてなりません。

しあわせとは一体いったいどこにあるのか? そのこたえをつけるヒントをほんさくつけてみませんか?

今回こんかいは、名言めいげん引用いんようしながら、西原にしはら理恵子りえこける漫画まんがを5作品さくひん紹介しょうかいしました。毒々どくどくしさのなかにきらりとひか感動かんどう。シンプルなのにしんのツボをピンポイントで刺激しげきする作品さくひん困難こんなん直面ちょくめんしたときには、西原にしはら作品さくひんおもいっきりいたりわらったりしてみませんか?

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