分散ぶんさん投資とうしの新あらたな選択肢せんたくし　レバレッジ型がたバランスファンド「３倍ばい３分ふん法ほう」・「ウルトラバランス世界せかい株式かぶしき」

注目ちゅうもく高たかまるレバレッジ型がたバランスファンド

先物さきもの取引とりひきを活用かつようして、ファンド資産しさんにレバレッジをかけた運用うんようをするバランスファンドに対たいする注目ちゅうもく度どが高たかまっています。

先鞭せんべんをつけたのは、日興にっこうアセットマネジメントが運用うんようする「グローバル３倍ばい３分ふん法ほうファンド（1年ねん決算けっさん型がた・隔月かくげつ分配ぶんぱい型がた）」です。
当とうファンドは、2018年ねん10月がつ4日にちに設定せっていされ、今年ことし4月がつ以降いこう、月間げっかんの資金しきん流入りゅうにゅう上位じょういの常連じょうれんファンドとなっています。

レバレッジ型がたバランスファンドの第だい2弾だんとして、2019年ねん8月がつ23日にちには、「ウルトラバランス世界せかい株式かぶしき」が運用うんようを開始かいししました。

今後こんごは、他たの運用うんよう会社かいしゃの参入さんにゅうも予想よそうされます。

レバレッジ型がたバランスファンドの特徴とくちょう

レバレッジ型がたバランスファンドのポイントは、複数ふくすう以上いじょうの資産しさんに分散ぶんさん投資とうしすることと、先物さきもの取引とりひきを活用かつようしてファンドの純資産じゅんしさんを上回うわまわる運用うんようをすることです。

既すでに半年はんとし以上いじょうの運用うんよう期間きかんのある「グローバル３倍ばい３分ふん法ほうファンド（1年ねん決算けっさん型がた）」を例れいにとって特徴とくちょうを確認かくにんしてみます。

バランスファンドとしての特徴とくちょうである分散ぶんさんする資産しさんの種類しゅるいは大おおきく分わけて、株式かぶしき・ＲＥＩＴ・債券さいけんの三さん種類しゅるいです。・・・（グローバル3分ふん法ほう）

株式かぶしきへの投資とうし比率ひりつは60％で、内訳うちわけは日本にっぽん株式かぶしき20％、海外かいがい先進せんしん国こく株式かぶしき20％、海外かいがい新興しんこう国こく株式かぶしき20％。

ＲＥＩＴへの投資とうし比率ひりつは40％で、内訳うちわけは日本にっぽんＲＥＩＴ20％、海外かいがい先進せんしん国こくＲＥＩＴ20％。

債券さいけんへの投資とうし比率ひりつは200％で、内訳うちわけは日本にっぽん国債こくさい40％、米国べいこく国債こくさい40％、ドイツ国債こくさい40％、イギリス国債こくさい40％、豪州ごうしゅう国債こくさい40％。

合計ごうけいで300％になります。・・・（3倍ばい）

日本にっぽん株式かぶしきと各国かっこく国債こくさいへの投資とうしには、主おもに先物さきもの取引とりひきを活用かつようします。

例たとえば、ファンドの純資産じゅんしさんが1億おく円えんだとすると・・・
海外かいがい先進せんしん国こく株式かぶしき、海外かいがい新興しんこう国こく株式かぶしき、日本にっぽんＲＥＩＴ、海外かいがい先進せんしん国こくＲＥＩＴにそれぞれ2,000万まん円えん投資とうしします。残のこりの2,000万まん円えんの一部いちぶを先物さきもの取引とりひきの証拠しょうこ金きんとして、日本にっぽん株式かぶしき先物さきものを2,000万まん円えん相当そうとう額がく、日本にっぽん、米国べいこく、ドイツ、イギリス、豪州ごうしゅうの国債こくさい先物さきものをそれぞれ4,000万まん円えん相当そうとう額がく、買かい建たてます。

この運用うんようでどんな投資とうし成果せいかが期待きたいできるのでしょう？

「グローバル３倍ばい３分ふん法ほうファンド（1年ねん決算けっさん型がた）／（隔月かくげつ分配ぶんぱい型がた）」の目論見もくろみ書しょには、

『一般いっぱんに、値動ねうごきの異ことなる複数ふくすうの資産しさんに分散ぶんさん投資とうしを行おこなうことで、運用うんよう効率こうりつ（リスクあたりのリターン）が上昇じょうしょうし、価格かかく変動へんどうリスクの低減ていげんとリターンの安定あんてい化かが期待きたいできます。さらに当とうファンドでは、実質じっしつ的てきに先物さきもの取引とりひきなどを活用かつようして純資産じゅんしさん総額そうがくの3倍ばい相当そうとう額がくの投資とうしを行おこなうことにより、効率こうりつ運用うんようを保たもったまま、より高たかいリスク・リターンが期待きたいできます。』とあります。

前半ぜんはん部分ぶぶんは、一般いっぱん的てきな分散ぶんさん投資とうしの説明せつめいで、後半こうはん部分ぶぶんが先物さきもの取引とりひきを活用かつようしたレバレッジ運用うんようの説明せつめいです。

「運用うんよう効率こうりつを保たもったまま、より高たかいリスク・リターン」とは、どういうことなのか、実際じっさいの運用うんよう成果せいかを見みてみましょう。

一般いっぱん的てきなバランスファンド（国際こくさいバランス成長せいちょう型がた）と比くらべると、その特性とくせいがよく分わかります。

変動へんどうの方向ほうこう性せいは似通にかよっていますが、「グローバル３倍ばい３分ふん法ほうファンド」のほうが、下さげのあとの戻もどり局面きょくめんでの上昇じょうしょう力りょくが強つよくなっています。
2018年ねん10月がつの設定せってい時期じきは、投資とうし開始かいしのタイミングとしてはよくなかったものの、2019年ねん7月がつ16日にち現在げんざいの基準きじゅん価額かがくは11,861円えんと、2割わり近ちかく上昇じょうしょうしています。

総そう運用うんよう資産しさんに対たいする各かく資産しさんの比率ひりつは、先進せんしん各国かっこくの国債こくさいが3分ぶんの2を占しめ、残のこり3分ぶんの1が株式かぶしきとＲＥＩＴです。先進せんしん国こく国債こくさいへの投資とうし比率ひりつが3分ぶんの2であれば、株式かぶしきやＲＥＩＴが下落げらくする局面きょくめんでも債券さいけん部分ぶぶんがファンド全体ぜんたいの下落げらくを抑おさえる効果こうかが期待きたいできる一方いっぽうで、運用うんよう期間きかんを通とおした期待きたいリターンも限定げんてい的てきになります。

国際こくさいバランス成長せいちょう型がたは、債券さいけんへの投資とうしは50％以下いかのファンドがほとんどですが、「グローバル３倍ばい３分ふん法ほうファンド」は、上昇じょうしょう局面きょくめんでより高たかいリターンとなっています。
債券さいけんへの配分はいぶん比率ひりつによってファンドのリスク・リターン特性とくせいが左右さゆうされますが、レバレッジ型がたバランスファンドは、一般いっぱん的てきな常識じょうしきを覆くつがえす可能かのう性せいを秘ひめているかもしれません。

為替かわせ変動へんどうリスクが低減ていげんされる

「グローバル３倍ばい３分ふん法ほうファンド」の海外かいがい国債こくさい先物さきもの取引とりひきでは、買かい建けん額がくは為替かわせ変動へんどうの影響えいきょうを受うけません。影響えいきょうを受うけるのは買かい建けん額がくに対たいする評価ひょうか損益そんえき分ぶんです。
ファンドが受うける為替かわせの影響えいきょうは、海外かいがい先進せんしん国こく株式かぶしき、海外かいがい新興しんこう国こく株式かぶしき、海外かいがい先進せんしん国こくＲＥＩＴへの投資とうし分ぶん。加くわえて、海外かいがい国債こくさい先物さきもの取引とりひきの証拠しょうこ金きんと評価ひょうか損益そんえき部分ぶぶんです。

為替かわせヘッジ型かたでは、ありませんが通常つうじょうの国際こくさいバランスファンドに比くらべ、為替かわせリスクは限定げんていされていることになります。
　

これはファンド特性とくせい上じょう、大おおきな特徴とくちょうであると言いえます。

マーケット全体ぜんたいがリスク回避かいひ行動こうどうをとる局面きょくめん（リスクオフ）になると、リスク性せい資産しさんから安全あんぜん性せい資産しさんへの資金しきんシフトが起おきます。
資産しさん別べつでは、株式かぶしきやＲＥＩＴ等ひとしのリスク性せい資産しさんが売うられ、高こう格付かくづけ債券さいけん（先進せんしん国こくの国債こくさい等とう）が買かわれます。この様ような局面きょくめんでは、為替かわせ市場いちばでは円えんが買かわれ、円えん高だか・外貨がいか安やすになります。
保有ほゆうしている外貨がいか建だての債券さいけんの為替かわせ差損さそんが価格かかくの値上ねあがりを消けしてしまい、資産しさん分散ぶんさん効果こうかが得えられないことが起おこり得えるのです。
　

実際じっさいに、リーマンショック等ひとし、過去かこのリスクオフ局面きょくめんでは、十分じゅうぶんに分散ぶんさん効果こうかが効きかず大おおきく値下ねさがりしたバランスファンドも多おおくあります。

レバレッジ型がたバランスファンドは、先物さきもの取引とりひきを活用かつようすることで、為替かわせ変動へんどうの影響えいきょうが限定げんてい的てきになることから、リスクオフ局面きょくめんでも、資産しさん分散ぶんさん効果こうかを期待きたいできるのではないでしょうか？

「ウルトラバランス世界せかい株式かぶしき」の投資とうし対象たいしょうと配分はいぶん比率ひりつ

新あらたに登場とうじょうした「ウルトラバランス世界せかい株式かぶしき」は、どの資産しさんにどれくらい投資とうしするのでしょう。

投資とうしする資産しさんは、大おおきく分わけて、株式かぶしき、債券さいけん、金きむ（ゴールド）の3種類しゅるいです。

株式かぶしきへの投資とうしは、世界せかい株式かぶしきＥＴＦに80％。
金きむ（ゴールド）への投資とうしは、米国べいこく金きん先物さきもの取引とりひきに35％。
債券さいけんへの投資とうしは、米国べいこくの国債こくさい先物さきもの取引とりひきとフランスの国債こくさい先物さきもの取引とりひきにそれぞれ70％と、日本にっぽんの国債こくさい先物さきもの取引とりひきに35％で合計ごうけい175％。
3種類しゅるいの資産しさんを合あわせると290％になります。

「グローバル３倍ばい３分ふん法ほうファンド」とは、投資とうし対象たいしょうや投資とうし方法ほうほう、配分はいぶん比率ひりつが異ことなりますが、最もっとも大おおきな違ちがいは、ＲＥＩＴと金きむ（ゴールド）の部分ぶぶんでしょう。

ファンド特性とくせいは基準きじゅん価額かがくの推移すいい（トラックレコード）で確認かくにん

ファンド選えらびに際さいしては、予あらかじめ商品しょうひん特性とくせいを確認かくにんしておきたいところです。

バランスファンドの商品しょうひん特性とくせいは、どの資産しさんにどう配分はいぶんするかで決きまります。その点てんについては、レバレッジ型がたバランスファンドも同様どうようです。
「グローバル３倍ばい３分ふん法ほうファンド」と「ウルトラバランス世界せかい株式かぶしき」の特性とくせいの最もっとも大おおきな違ちがいは、ＲＥＩＴと金きむ（ゴールド）が、どれだけ基準きじゅん価額かがくに影響えいきょうするかです。つまり、基準きじゅん価額かがくの推移すいいを比較ひかくすればそれぞれの特性とくせいが分わかります。

「ウルトラバランス世界せかい株式かぶしき」の運用うんよう期間きかんがある程度ていど、経過けいかしたのち、両りょうファンドの基準きじゅん価額かがくの推移すいいを比較ひかくして商品しょうひん特性とくせいを確認かくにんしてみたいと思おもいます。

【関連かんれん記事きじ】

3.6倍ばいのレバレッジ！「楽天らくてん・米国べいこくレバレッジバランス・ファンド」登場とうじょう

❏「グローバル３倍ばい３分ふん法ほうファンド（１年ねん決算けっさん型がた）」

❏「グローバル３倍ばい３分ふん法ほうファンド（隔月かくげつ分配ぶんぱい型がた）」

❏「ウルトラバランス世界せかい株式かぶしき」