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1ぎょう:
{{生物せいぶつ分類ぶんるいひょう
|名称めいしょう = タラノキ
|名称めいしょう = タラノキ<span style="font-weight: normal; font-size: smaller; ">([[クロンキスト体系たいけい]])</span>
|いろ = lightgreen
|画像がぞう= [[画像がぞう:Aralia elata en fleur4081.jpg|250px]]
12ぎょう:
|ぞく = [[タラノキぞく]] ''[[:en:Aralia|Aralia]]''
|たね = '''タラノキ''' ''A. elata''
|学名がくめい = {{Snamei||Aralia elata}} ({{AUえーゆー|Miq.}}) {{AUえーゆー|Seem.}} {{Small|([[1868ねん|1868]])}}<ref name="YList">{{YList|id=3813|taxon=Aralia elata (Miq.) Seem. タラノキ(標準ひょうじゅん)|accessdate=2023-03-31}}</ref>
|学名がくめい = ''Aralia elata''
|シノニム=
* {{Snamei|Aralia mandshurica}} {{AUえーゆー|Maxim.}} {{small|([[1857ねん|1857]])}}<ref name="YList_40025">{{YList|id=40025|taxon=Aralia mandshurica Maxim. タラノキ(シノニム)|accessdate=2023-03-31}}</ref>
|和名わみょう = タラノキ(楤木)
|英名えいめい =
}}
 
'''タラノキ'''(楤木、桵木、学名がくめい、''Aralia elata'')は[[ウコギ]]の落葉らくよう低木ていぼく。[[|新芽しんめ]]を「たらのめ(楤芽)」「タランボ」などとび、[[スプラウト]]として食用しょくよう販売はんばいもされている。[[てんぷら|テンプラ]]とう調理ちょうりされる。「タラ(楤、桵)」とばれることもある<ref>{{Kotobank|楤|デジタル大辞泉だいじせん}}</ref>。地方ちほうによってがあり、'''タランボ'''{{sfn|貝津かいづ好孝よしたか|1995|p=219}}、'''オニノカナボウ'''{{sfn|貝津かいづ好孝よしたか|1995|p=219}} 、'''タラッペ'''ともよばれている。
'''タラノキ'''(楤木{{sfn|金田かねだ初代はつよ|2010|p=82}}・楤の{{sfn|はやし将之まさゆき|2008|p=69}}・そう{{Sfn|高橋たかはし秀男ひでお監修かんしゅう|2003|p=134}}・桵木{{sfn|鈴木すずき庸夫みちお高橋たかはしふゆやすのべ尚文なおふみ|2014|p=35}}、[[学名がくめい]]: {{Snamei||Aralia elata}})は、[[ウコギ]][[タラノキぞく]]の[[落葉らくよう低木ていぼく]]。別名べつめいかずおおく、「タランボウ」「オニノカナボウ」など地方ちほうによって様々さまざまがある。新芽しんめ山菜さんさいとして有名ゆうめいな'''タラたら'''(楤芽)で、[[てんぷら]]などに調理ちょうりされてべられる。かおりがする。
 
== 名称めいしょう ==
標準ひょうじゅん和名わみょうとされている'''タラノキ'''については、名称めいしょう由来ゆらいはよくわかっていない<ref>{{Cite book|和書わしょ|author=近田ちかだ文弘ふみひろ|year=2014|title=みのるのかたちで調しらべる 樹木じゅもく名前なまえだい事典じてん|publisher=くもん出版しゅっぱん|page=101|isbn=978-4-7743-2219-3}}</ref>。
 
別名べつめいかずおおく、タラ(楤、桵)<ref>{{Kotobank|楤|デジタル大辞泉だいじせん}}</ref>、ウドモドキ{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=215}}ともよばれるが、地方ちほうによっては'''タランボウ'''{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=215}}{{sfn|金田かねだ初代はつよ|2010|p=82}}、'''オニノカナボウ'''{{sfn|貝津かいづ好孝よしたか|1995|p=219}}{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=215}} 、'''タラッペ'''{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=215}}、イギノキ{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=215}}、トゲウドノキ{{sfn|金田かねだ初代はつよ|2010|p=82}}などの様々さまざまがある。中国ちゅうごくめいは「遼東りゃおとん楤木」<ref name="YList"/>。はるえる若芽わかめは、タラノメ(タラたら)とよばれている。
 
== 分布ぶんぷ生育せいいく環境かんきょう ==
[[日本にっぽん]]の[[北海道ほっかいどう]]・[[本州ほんしゅう]]・[[四国しこく]]・[[九州きゅうしゅう]]・[[沖縄おきなわけん|沖縄おきなわ]]のほか、[[朝鮮半島ちょうせんはんとう]]、[[中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこく|中国ちゅうごく]]、[[千島ちしま列島れっとう]]、[[サハリン]]の[[ひがしアジア]]地域ちいき分布ぶんぷする{{sfn|菱山ひしやま忠三郎ちゅうざぶろう|2003|p=20}}。
 
平地ひらちから標高ひょうこう1500メートル以上いじょうまでの山地さんち原野げんや河岸かわぎし森林しんりん林道りんどうわきなどあかるい日当ひあたりの山野さんや自生じせいする{{sfn|馬場ばばあつし|1996|p=72}}{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=215}}{{sfn|はやし将之まさゆき|2008|p=69}}。とくに、野原のはらややぶ、崩壊ほうかいなどのれた場所ばしょえる{{Sfn|高橋たかはし秀男ひでお監修かんしゅう|2003|p=134}}{{sfn|鈴木すずき庸夫みちお高橋たかはしふゆやすのべ尚文なおふみ|2014|p=35}}。いわゆるパイオニアてき樹木じゅもくであり、森林しんりん攪乱かくらん(かくらん)をうけると、たとえば伐採ばっさい跡地あとち素早すばや出現しゅつげんし、大小だいしょう集団しゅうだんつくってぐんせいそだて環境かんきょうにもよるが1ねんで20 - 60[[センチメートル]] (cm) ほどび、5ねんで3[[メートル]] (m) にいたるする{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=215}}。栽培さいばいのもめずらしくはないされる{{sfn|はやし将之まさゆき|2008|p=69}}
 
== 特徴とくちょう ==
[[落葉らくよう広葉樹こうようじゅ]]の低木ていぼくから高木たかぎで、たかさは2 - 6[[メートル]] (m) 程度ていどになり{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=215}}、みきえだにもするどいトゲがみつにある{{sfn|金田かねだ初代はつよ|2010|p=82}}<ref>{{Cite book|和書わしょ|author=板木はんぎ利隆としたか|date=1996-10|title=図解ずかいやさしい野菜やさいづくり|page=279|publisher=いえ光協会ひかりきょうかい|isbn=978-4259533946}}</ref>。生育せいいく環境かんきょうにもよるが1ねんで20 - 60[[センチメートル]] (cm) ほどび、5ねんで3&nbsp;mにたっするものもめずらしくはない。みきはあまりぶんえだせずにまっすぐにち、単一たんいつまたは分岐ぶんきする{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=215}}。ほそみきの[[樹皮じゅひ]]には、みきから垂直すいちょくびる大小だいしょうするどとげおおくつくのが特徴とくちょうである{{sfn|菱山ひしやま忠三郎ちゅうざぶろう|2003|p=20}}{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=215}}。みきふといものは樹皮じゅひたてけて、印象いんしょうわる{{sfn|鈴木すずき庸夫みちお高橋たかはしふゆやすのべ尚文なおふみ|2014|p=35}}。はるえるえださきる{{sfn|金田かねだ初代はつよ|2010|p=82}}。
たかさは2 - 5&nbsp;m 程度ていどみきはあまり枝分えだわかれせずにまっすぐにち、[[樹皮じゅひ]]にはみきから垂直すいちょくびるとげおおくある{{sfn|菱山ひしやま忠三郎ちゅうざぶろう|2003|p=20}}。
 
[[]]は[[互生ごせい]]みきえだ先端せんたんだけにしゅうなかするまってつき、なつにはかさのように四方しほうおおきくひら{{sfn|馬場ばばあつし|1996|p=72}}{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=215}}{{sfn|金田かねだ初代はつよ|2010|p=82}}。[[]]奇数きすう2 - 3かい[[はねじょう複葉ふくよう]]{{sfn|馬場ばばあつし|1996|p=72}}ちょんからだながが50 - 100&nbsp;cmにもたっするおおきなものであり{{Sfn|高橋たかはし秀男ひでお監修かんしゅう|2003|p=134}}全体ぜんたいくさしつでつやはない。[[葉柄ようへい]]ながさ15 - 30&nbsp;cmで基部きぶがふくらむ。[[しょう]]はたまごがたから楕円だえんがたながさ5 - 12&nbsp;cmたまごがたから楕円だえんがたさきとがうらしろび、[[えん]]あらい[[鋸歯きょし]]がある{{sfn|菱山ひしやま忠三郎ちゅうざぶろう|2003|p=20}}{{sfn|金田かねだ初代はつよ|2010|p=83}}。じくにはトゲがおおい{{sfn|はやし将之まさゆき|2008|p=69}}。全体ぜんたいおおいが、次第しだいすくなくなり、みゃくじょうあらのこあきには赤色あかいろ橙色だいだいいろに[[紅葉こうよう]]するが、紅葉こうようしはじめは紫色むらさきいろになりやすい{{sfn|はやし将之まさゆき|2008|p=69}}
 
花期かきばんなつ(8 - 9月ごろころえだ{{Sfn|高橋たかはし秀男ひでお監修かんしゅう|2003|p=134}}。みきさきはししんからながさ30 - 50&nbsp;cmほどあるふく[[総状そうじょう花序かじょ]]複数ふくすうつけ、多数たすうみち3[[ミリメートル]] (mm) 程度ていどちいさなしろい[[はな]]をかせる{{sfn|菱山ひしやま忠三郎ちゅうざぶろう|2003|p=20}}{{sfn|馬場ばばあつし|1996|p=72}}{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=215}}。[[花弁はなびら]]は三角形さんかっけいで5まい、[[雄蕊おしべ]]は5ほんている。自家じか[[受粉じゅふん]]をふせぐため、[[雄蕊おしべ]]さきじゅくしてちたのち、5の[[雌蕊めしべ]]がじゅくし、あきには黒色こくしょく直径ちょっけい 3&nbsp;mmほどのちいさな球状きゅうじょうの[[果実かじつ]]となり、10 - 11月ごろにじゅく{{sfn|馬場ばばあつし|1996|p=72}}{{sfn|平野ひらの隆久たかひさ監修かんしゅう 永岡書店ながおかしょてんへん|1997|p=220}}{{Sfn|高橋たかはし秀男ひでお監修かんしゅう|2003|p=134}}。
 
えださきにできる[[冬芽とうが]]のいただきおおきく円錐えんすいがたで、がわ互生ごせいしてちいさい{{sfn|鈴木すずき庸夫みちお高橋たかはしふゆやすのべ尚文なおふみ|2014|p=35}}。冬芽とうがうろこは3 - 4まいつつまれている{{sfn|鈴木すずき庸夫みちお高橋たかはしふゆやすのべ尚文なおふみ|2014|p=35}}。こんあさいV字形じけいやU字形じけいで、[[維管たば]]あとが30 - 40ほどられる{{sfn|鈴木すずき庸夫みちお高橋たかはしふゆやすのべ尚文なおふみ|2014|p=35}}。
分類ぶんるいじょうみきとげすくなく、うらおおくてしろくないものをメダラ(f. ''subinermis'')といい、栽培さいばいされるものはむしろこちらのほう普通ふつうである。
 
分類ぶんるいじょうみきとげすくなく、うらおおくてしろくないものをメダラ (f. ''subinermis'') といい、栽培さいばいされるものはむしろこちらのほう普通ふつうである。
<gallery>
File:Araliaceae Aralia A elata Aralia elata seed.jpg|タラノキの
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== 品種ひんしゅ ==
タラノキが本格ほんかくてき栽培さいばいされるようになったのは1980ねんごろとあたらしく、系統けいとうはごくすくない{{Sfn|藤嶋ふじしまいさむ|1997|p=44}}。メダラとしょうするとげのすくない濃緑こみどりおさむけい選抜せんばつしたものを、山梨やまなしけん農業のうぎょう試験場しけんじょう八ヶ岳やつがだけぶんじょう全国ぜんこく先駆さきがけて育成いくせい普及ふきゅうした品種ひんしゅに、「こまみどり」と「しんこま」がある{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=217}}。そのにも、全国ぜんこく各地かくち農業のうぎょう試験場しけんじょう民間みんかん栽培さいばいしゃが、その地方ちほう優良ゆうりょうけい選抜せんばつ育成いくせいした品種ひんしゅ普及ふきゅうしている{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=217}}。
{{独自どくじ研究けんきゅう|section=1|date=2018-1}}
* ノダラ:'''なまたね''' - とげがおおいが、栽培さいばいしゅくらべて格段かくだん風味ふうみかおりがよく非常ひじょう美味びみ収穫しゅうかく回復かいふくりょくよわく、個体こたいすうすくなく希少きしょうである。3–4&nbsp;m
* '''こまみどり''' - 山梨やまなしけん農業のうぎょう試験場しけんじょう選抜せんばつ育成いくせいされて1977ねん昭和しょうわ52ねん)に命名めいめいされた品種ひんしゅ{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=217}}。とげはごくすくなく、えだしたから3ぶんの1のところにとげが集中しゅうちゅうするが、作業さぎょうじょう支障ししょうがない{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=217}}。生育せいいく旺盛おうせいで、剪枝発生はっせいえだふとく、本数ほんすうおおい{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=217}}。はややちいさい{{Sfn|藤嶋ふじしまいさむ|1997|p=48}}。
* しんこまみどり:とげがすくなくあつかいやすく、おさむ期待きたいできる。1.5–2&nbsp;m。
* '''しんこま''' - 1979ねん昭和しょうわ54ねん)に山梨やまなしけん農業のうぎょう試験場しけんじょう発見はっけんされた突然変異とつぜんへんいしゅを、なしのうそだて1ごう系統けいとうめい選抜せんばつつづけて命名めいめいした品種ひんしゅ{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=217}}。とくおおきく、おさむ期待きたいできるが、新芽しんめ形状けいじょうわるく、緑色みどりいろがややあわい{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=217}}。品種ひんしゅにない特徴とくちょうとして、休眠きゅうみん作用さようがほとんどないてんげられ、発生はっせいはやぞろ年末ねんまつ出荷しゅっか容易よういなことから、促成そくせい専用せんようしゅ位置いちづけられる{{Sfn|藤嶋ふじしまいさむ|1997|p=46}}{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=217}}。
* 静岡しずおかみどりあおけいとげなし優良ゆうりょう選抜せんばつしゅ。セリのようにやわらかい特徴とくちょう。1.5–2&nbsp;m。
* '''蔵王ざおうけい''' - 民間みんかん個人こじんによる発見はっけん選抜せんばつによって、山形やまがた育成いくせいされた品種ひんしゅ{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=218}}。
* とげなしタラノキ・井上いのうえ選抜せんばつ静岡しずおかみどりから井上いのうえ優良ゆうりょう個体こたいえらびぬき増殖ぞうしょくされた品種ひんしゅで、とげがすくなくなり、栽培さいばいもしやすく、収穫しゅうかく安定あんてい。1–1.5m。
* '''才谷さいたにけい''' - 高知こうちけん山間さんかん農業のうぎょう試験場しけんじょう選抜せんばつされたとげなしけい品種ひんしゅじょうちいさなとげがあるが、軍手ぐんて支障ししょう作業さぎょうでき、新芽しんめしつがよく、がわ発生はっせいおおい{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=218}}。
* ウルトラタラノキ:あおけいとげなしたね成木なりきでの新芽しんめふとみが3&nbsp;cmにおよぶ。がわ収穫しゅうかくできる。2&nbsp;m。
 
* 七島ななしまあかけいとげなしたね琉球りゅうきゅう地方ちほう変種へんしゅといわれ、伊豆いずななとう分布ぶんぷ通常つうじょう栽培さいばいしゅくらべ、風味ふうみかおりがよく非常ひじょう美味びみ自生じせいしゅちかあじわいといわれる。3–4&nbsp;m。
== 栽培さいばい ==
タラたら山村さんそん地域ちいき特産とくさんぶつ育成いくせいすることを目的もくてきとして、1973ねんから山梨やまなしけん園芸えんげい作物さくもつみがはじめられ、優良ゆうりょう系統けいとう選抜せんばつ育成いくせい成功せいこうした{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=215}}。これによって、全国ぜんこくてき栽培さいばい急速きゅうそく普及ふきゅうし、山菜さんさいブームの火付ひつやくとなった{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=215}}。東北とうほく地方ちほう積雪せきせつ地域ちいき中心ちゅうしんに、ふかし促成そくせい栽培さいばい導入どうにゅうされ、正月しょうがつまえでもタラたら出荷しゅっかされるようになった{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=215}}。タラノキは果樹かじゅとはことなり、新芽しんめ利用りようする観点かんてんで、けした翌年よくねんはるから収穫しゅうかく可能かのうである{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=215}}。
 
年間ねんかんさくがたは、12月から収穫しゅうかくはじまる「ふかし促成そくせい栽培さいばい」から、3がつ下旬げじゅんから収穫しゅうかくはじまる「露地ろじ普通ふつう栽培さいばい」へ、さらに8がつ中旬ちゅうじゅんまで「若葉わかば利用りよう栽培さいばい」と長期間ちょうきかん生産せいさんすることができる{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=216}}。
;露地ろじ普通ふつう栽培さいばい
:一般いっぱんてきさくがたで、はたけ原野げんやたね苗木なえぎけて、[[クワ]]はたけのような管理かんりおこない、2ねんはるから新芽しんめ収穫しゅうかくする方法ほうほうである。収穫しゅうかく期間きかんやく1かげつみじかい{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=216}}。ふかし促成そくせい栽培さいばい必要ひつよう生産せいさんする目的もくてきでも栽培さいばいされる{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=218}}。
;ふかし促成そくせい栽培さいばい
:温床おんしょうとしておがくずゆか、あるいはみずゆかをつくり、これにってきたを[[]]にして、やく1かげつ萌芽ほうがしてくる若芽わかめ収穫しゅうかくする方法ほうほうである。露地ろじ普通ふつう栽培さいばい収穫しゅうかく期間きかんおぎなうため、11月初冬しょとうから露地ろじ栽培さいばいひん出回でまわるまでの期間きかん出荷しゅっかされ、東北とうほく地方ちほう積雪せきせつ地帯ちたい中心ちゅうしん全国ぜんこくてきおこなわれている{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=216}}。やまりがおこなわれてきたが、原木はらき不足ふそくやまりの労力ろうりょく減少げんしょうにより、露地ろじ栽培さいばいされた使つかわれている{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=218}}。
;若芽わかめ利用りよう栽培さいばい
:露地ろじ普通ふつう栽培さいばいの剪枝に、夏場なつば生育せいいく期間きかんちゅうびてくる若葉わかば一部いちぶって利用りようする方法ほうほう。2ねん以降いこうしんえだ増加ぞうかするを、2まいに1まいおきくらいにるもので、えだ1ほんあたり6 - 7まい若葉わかば収穫しゅうかくできる{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=216}}。
 
=== 露地ろじ普通ふつう栽培さいばい ===
自然しぜん気象きしょう条件じょうけん遊休ゆうきゅう耕作こうさく利用りようする栽培さいばいであり、野菜やさいるいくらべても、きわめてすくない労力ろうりょく栽培さいばいできる{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=215}}。圃場ほじょう日当ひあたりがよい土手どて雑木林ぞうきばやし原野げんやなどの場所ばしょで、耕土こうどふかく、冠水かんすいおそれがないみずはけのよい場所ばしょえらばれる{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=218}}。能率のうりつのよい繁殖はんしょく方法ほうほうとして、一般いっぱんに「し」とよばれるたね圃場ほじょうける方法ほうほうおこなわれる{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=218}}。原野げんやなどに栽培さいばいする場合ばあいは、しでは初期しょき生育せいいく段階だんかいにおいて、雑草ざっそう生育せいいく不良ふりょうになることから、苗木なえぎける方法ほうほうがとられる{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=219}}。
 
たねづくりは、原種げんしゅかぶからはるげたながさ15[[センチメートル]] (cm) 以上いじょうふとさ4[[ミリメートル]] (mm) 以上いじょうのものがよく、ふとさはできるだけふといもののほうが萌芽ほうがりょくつよい{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=219}}。適期てっきは3がつ下旬げじゅん - 4がつ上旬じょうじゅんで、たね圃場ほじょうつくった[[うね]]にみぞつくって、真横まよこかせてならべるか、あるいはななしをして5 - 6&nbsp;cmの覆土ふくどをする{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=219}}。適期てっきえられたからの萌芽ほうがりつやく60%以上いじょうあり、5がつ中旬ちゅうじゅんから発芽はつがはじまり、ようたら雑草ざっそうけてれるのを防止ぼうしするために、除草じょそうざい雑草ざっそう抑制よくせいする{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=219}}。夏場なつば特別とくべつ作業さぎょうおこな必要ひつようはなく、乾燥かんそう防止ぼうしのためわらなどをいて管理かんりされる{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=220}}。当初とうしょから密植みっしょくすると、かぶにより生育せいいくにばらつきがたり、えだ不揃ふぞろいでれる原因げんいんになる{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=220}}。
 
初年しょねんしんえだが1ほんびるだけだが、翌年よくねんはる新芽しんめ収穫しゅうかく直後ちょくごに、地上ちじょうやく10 - 15&nbsp;cmの位置いち剪定せんていをする{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=221}}。2ねん以降いこうからはあたらしくびたえだを、1だけのこして剪定せんていかえしていく{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=221}}。3 - 4ねんからは、かぶ周辺しゅうへん地上ちじょうからも新芽しんめてくる{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=221}}。
 
タラたら収穫しゅうかくは、はるいただき最初さいしょてくるが、おおよそその地域ちいきの[[ソメイヨシノ]](さくら)の満開まんかい収穫しゅうかく開始かいし目安めやすになる{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=221}}。つづいて、いただきりょうわきにあるだい1がわが1週間しゅうかんほどで収穫しゅうかくとなり、さらにだい2がわびて収穫しゅうかくとなる{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=221}}。収穫しゅうかく毎日まいにちはたけをまわって、新芽しんめらないで、新芽しんめきずつけないように収穫しゅうかくハサミでるようにする{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=221}}。いただきは、新芽しんめながさが10&nbsp;cmほどのしん完全かんぜんひらいていないものが品質ひんしつてきによく、ちいさすぎても収量しゅうりょうがらない{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=221}}。がわは、いただきよりもちいさくて品質ひんしつおとるが、すうおおいのでいただき同等どうとうかそれ以上いじょう収量しゅうりょうげることができる{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=222}}。
 
=== ふかし促成そくせい栽培さいばい ===
新芽しんめ収穫しゅうかく期間きかんみじか露地ろじ栽培さいばいから、よりなが期間きかん収穫しゅうかく目指めざして確立かくりつされた栽培さいばい方法ほうほうである{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=223}}。収穫しゅうかく期間きかんは12月下旬げじゅんから3がつ下旬げじゅんまで、2 - 3かいかえおこなう{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=223}}。露地ろじ栽培さいばい養生ようじょうしておいたかぶ、または山林さんりんから採取さいしゅしてきたえだ使つかい、がわ1ごとに切断せつだんし、温床おんしょう使つかってふかしをおこない、新芽しんめさせる{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=223}}。
 
栽培さいばい厳寒げんかんおこなわれるため、保温ほおんのためビニルハウスないじゅうカーテンをり、地域ちいきによっては温床おんしょうはビニールトンネルがけや、補助ほじょてき電熱でんねつせん必要ひつようになる{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=224}}。温床おんしょうない仕込しこゆかは、一般いっぱんてきにおがくずゆかほうおこなわれ、みずひたゆかによる栽培さいばい方法ほうほうもある{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=224}}。ふかし栽培さいばい使つかうタラノキのえだは、一定いっていりょうあつまるまでかわいけくちあさくつけててかけておくことで、そと気温きおんひくさも手伝てつだって休眠きゅうみん状態じょうたいのまま長期ちょうき貯蔵ちょぞうができる{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=224}}。目標もくひょうすうだけあつまったら、1ごとにえだやく10&nbsp;cmにみじか切断せつだんし、おかくずゆかにぎっしりとしてふかめにみ、ゆか底部ていぶ十分じゅうぶん湿しめるぐらいに灌水する{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=224}}。はやくから促成そくせい開始かいしする場合ばあいは、えだした休眠きゅうみん打破だは促進そくしんさせる必要ひつようがあり、植物しょくぶつ生育せいいく調整ちょうせいざい散布さんぷして萌芽ほうがうなが処置しょちおこなわれる{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=225}}。温床おんしょうはおがくずを乾燥かんそうさせないように、かわ具合ぐあいをみながら2 - 3にちごとに灌水をおこない、ハウスない湿度しつども85%以上いじょう確保かくほするように管理かんりされ、ハウスない温度おんど昼夜ちゅうや気温きおん影響えいきょうもあるが、最低さいてい気温きおん10以上いじょう最高さいこう気温きおん35以下いか維持いじするように保温ほおんつとめる必要ひつようがある{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=225}}。
 
新芽しんめ収穫しゅうかくもっとはやさくがたでも、しんこまで25 - 30にちこまみどりで30 - 35にち収穫しゅうかくとなる{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=225}}。新芽しんめ完全かんぜん展開てんかいするまえながさ10&nbsp;cm前後ぜんこう目安めやすおこなわれ、収穫しゅうかくできそうな温床おんしょうからいて、ハサミでタラたらはなす{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=226}}。
 
=== 病虫害びょうちゅうがい ===
野生やせい植物しょくぶつであるタラノキは、作物さくもつとしてはたけ栽培さいばいした場合ばあいに、タラノキ立枯たちがれ疫病えきびょう病原びょうげんたい:''[[:w:Phytophthora cactorum|Phytophthora cactorum]]''<ref>[https://www.gene.affrc.go.jp/databases-micro_pl_diseases_detail.php?id=7773 タラノキ・立枯たちがれ疫病えきびょう]、日本にっぽん植物しょくぶつ病名びょうめいデータベース、[[農業のうぎょう生物せいぶつ資源しげんジーンバンク]]</ref>)という産地さんちをつぶすほどの致命ちめいてき重要じゅうよう病害びょうがい発生はっせいすることがあり、いかに病害びょうがい回避かいひして栽培さいばいするかがおおきな課題かだいとなる{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=222}}。タラノキ立枯たちがれ疫病えきびょう栽培さいばいされたタラノキだけにられる疫病えきびょうきん起因きいんする病気びょうきで、しんこずえがしおれてれ、かぶ根元ねもと黒褐色こっかっしょく軟化なんか腐敗ふはい症状しょうじょうとなる{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=222}}。地温ちおん15 - 27発生はっせいしやすく、こえ密植みっしょく多発たはつしやすい傾向けいこうがあり、除草じょそうによるだん発生はっせい助長じょちょうさせる{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=222}}。また、タラノキそうかびょう病原びょうげんたい:''[[:w:Elsinoë|Elsinoë]]''
''araliae''<ref>[https://www.gene.affrc.go.jp/databases-micro_pl_diseases_detail.php?id=7772 タラノキ・そうかびょう]、日本にっぽん植物しょくぶつ病名びょうめいデータベース、[[農業のうぎょう生物せいぶつ資源しげんジーンバンク]]</ref>)は、ウコギ寄生きせいするきん起因きいんする病気びょうきで、梅雨つゆ前後ぜんごしてしょうはんてんしょうじて奇形きけいし、なつ高温こうおん一時いちじ停滞ていたいして、秋雨あきさめふたた発生はっせいする{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=223}}。また、[[軟腐病菌びょうきん]](''[[:w:Pectobacterium carotovorum|Pectobacterium carotovorum]]'')による[[軟腐びょう]]<ref>[https://www.pref.shimane.lg.jp/industry/norin/gijutsu/nougyo_tech/byougaityuu/byougaityuu-index/taranoki/taranoki.html#:~:text=%E3%81%9D%E3%81%86%E3%81%8B%E7%97%85%E3%81%AF%E8%8C%8E,%E6%96%91%E3%81%8C%E5%BD%A2%E6%88%90%E3%81%95%E3%82%8C%E3%82%8B%E3%80%82 タラノキ:そうかびょう、軟腐びょう]、[[島根しまねけん農業のうぎょう技術ぎじゅつセンター]]</ref>も報告ほうこくされている。
 
害虫がいちゅうとしては、はる新芽しんめえだに[[アブラムシ]]が寄生きせいすることがある{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=223}}。また、暖地だんちでは8がつごろに[[キボシカミキリ]]が発生はっせいする{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=223}}。
 
== 利用りよう ==
[[File:Japanese taranome 2015.jpg|thumb|市販しはんされているタラたら]]
{{栄養えいよう | name=たらのめ 若芽わかめ ゆで<ref name=mext7>[[文部もんぶ科学かがくしょう]] 「[https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/1365297.htm 日本にっぽん食品しょくひん標準ひょうじゅん成分せいぶんひょう2015年版ねんばんななてい)]」</ref>| kJ =109| water=90.8 g| protein=4.0 g| fat=0.2 g| carbs=4.1 g| opt1n=[[食物しょくもつ繊維せんい|水溶すいようせい食物しょくもつ繊維せんい]]| opt1v=1.1 g| opt2n=[[食物しょくもつ繊維せんい|不溶性ふようせい食物しょくもつ繊維せんい]]| opt2v=2.5 g| fiber=3.6 g| sodium_mg=1| potassium_mg=260| calcium_mg=19| magnesium_mg=28| phosphorus_mg=92| iron_mg=0.9| zinc_mg=0.7| copper_mg=0.30| Manganese_mg=0.44| betacarotene_ug=600| vitA_ug =50| vitE_mg =2.0| vitK_ug=97| thiamin_mg=0.07| riboflavin_mg=0.11| niacin_mg=1.3| vitB6_mg=0.11| folate_ug=83| pantothenic_mg=0.23| vitC_mg=3| note =ビタミンEはαあるふぁ─トコフェロールのみをしめした<ref>[[厚生こうせい労働省ろうどうしょう]] 「[https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000114399.pdf 日本人にっぽんじん食事しょくじ摂取せっしゅ基準きじゅん(2015年版ねんばん)]」</ref>。木質もくしつおよびりんぺんのぞいたもの。ゆでたのち水冷すいれいし、しぼりしたもの。 | right=1 }}
 
{{栄養えいよう
とく有名ゆうめいなのは新芽しんめの[[山菜さんさい]]としての利用りようであるが、樹皮じゅひ民間みんかんやくとしてけん強壮きょうそうつよせい作用さようがあり、[[糖尿とうにょうびょう]]にもよいといわれる。
| name=たらのめ 若芽わかめ ゆで<ref name=mext7>[[文部もんぶ科学かがくしょう]] 「[https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/1365297.htm 日本にっぽん食品しょくひん標準ひょうじゅん成分せいぶんひょう2015年版ねんばんななてい)]」</ref>
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| right=1 }}
 
とく有名ゆうめいなのは、新芽しんめの[[山菜さんさい]]としての「タラたら」の利用りようであるが、樹皮じゅひ民間みんかんやくとしてけん強壮きょうそうつよせい作用さようがあり、[[糖尿とうにょうびょう]]にもよいといわれる。ざいかるくてやわらかく、[[下駄げた]]や[[杓子しゃくし]]などがつくられる{{sfn|平野ひらの隆久たかひさ監修かんしゅう 永岡書店ながおかしょてんへん|1997|p=220}}。
=== 食用しょくよう ===
==== タラたら採取さいしゅ方法ほうほう ====
* 通常つうじょういただきのみが採集さいしゅう対象たいしょうがわまでってしまうとそのえだれてしまう。ゆえにそのような行為こういはマナー違反いはんとみなされることがある。どう通常つうじょうらない。おさな一本立いっぽんだちのタラノキ(たかさがだいたいひざからこしくらい)のいただきるとそのよう全体ぜんたいれてしまう。
* 新芽しんめ根元ねもと容易よういにむしることができるが、かまとう道具どうぐもちいることもある。
* [[園芸えんげい]]業者ぎょうしゃ販売はんばいしているえだとげのない品種ひんしゅ([[メダラ]])や別種べっしゅのリュウキュウタラノキ(''Aralia ryukyuensis'') を栽培さいばい販売はんばいすることもある。
 
==== 採取さいしゅ時期じきタラたら ====
'''タラたら'''(タラのめ)とは、タラノキのえださき若芽わかめのことで、おもに[[山菜さんさい]]として食用しょくようにされる{{sfn|主婦しゅふ友社ともしゃへん|2011|p=226}}。おもな[[しゅん]]は3がつ - 4がつで、市場いちば出回でまわっているもののおおくは栽培さいばいひんである{{sfn|主婦しゅふ友社ともしゃへん|2011|p=226}}。山菜さんさいとしては苦味にがみや[[灰汁あく]]はすくなく、あつかいやすい食材しょくざいで、てんぷらやものによく使つかわれるほか、かるでてごまえや胡桃くるみえなどのものいたぶつにされる{{sfn|主婦しゅふ友社ともしゃへん|2011|p=226}}。しょく100[[グラム]] (g) あたりの熱量ねつりょうやく27[[キロカロリー]] (kcal) で、栄養素えいようそは[[タンパク質たんぱくしつ]]がおおめでコクふかあじわいがある{{sfn|主婦しゅふ友社ともしゃへん|2011|p=226}}{{sfn|猪股いのまた慶子けいこ監修かんしゅう 成美せいびどう出版しゅっぱん編集へんしゅうへん|2012|p=154}}。山村さんそん地域ちいきでは、ふるくからはる高級こうきゅう山菜さんさいとして珍重ちんちょうされ{{sfn|農文協のうぶんきょうへん|2004|p=215}}、ぞくに「山菜さんさい王様おうさま」としょうされる{{sfn|金田かねだ初代はつよ|2010|p=82}}<ref>{{Cite book|和書わしょ|author =講談社こうだんしゃへん|title = からだにやさしいしゅん食材しょくざい 野菜やさいほん|date=2013-05-13|publisher = [[講談社こうだんしゃ]]|isbn=978-4-06-218342-0|page =28}}</ref>。
新芽しんめ採取さいしゅ時期じきさくらの8分咲ぶざきころに同期どうきしており、さとさくらタラたら採取さいしゅ時期じきでもある。採取さいしゅ先端せんたんからうえいた1ばんと、そのわきからななめにびる2ばん程度ていどまでとし、あとは昨年さくねんびたえだ候補こうほのこっているか確認かくにんする。一定いってい時期じきぎると候補こうほもとれて発芽はつがしない。わきふくすべてのると立枯たちがれする。
 
;採取さいしゅ方法ほうほう
:トゲがあるため作業さぎょうようかわ手袋てぶくろなどが必要ひつようになる{{sfn|金田かねだ初代はつよ|2010|p=82}}。新芽しんめ根元ねもと容易よういにむしることができるが、かまとう道具どうぐもちいることもある。採取さいしゅする新芽しんめは、まだひらききっていないえだ先端せんたん若芽わかめいただき)だけにする{{sfn|金田かねだ初代はつよ|2010|p=84}}。えださきんだあとに、ややしたから2番目ばんめや3番目ばんめふくらんでくるが、タラノキはあまりえださず、よわりやすいであるため、それよりしたのこすようにする{{Sfn|高橋たかはし秀男ひでお監修かんしゅう|2003|p=134}}{{sfn|金田かねだ初代はつよ|2010|p=82}}。一定いってい時期じきぎると候補こうほもとれて発芽はつがしない。おさな一本立いっぽんだちのタラノキ(たかさがだいたいひざからこしくらい)のいただきるとそのよう全体ぜんたいれてしまう。なお、えだごとるとれてしまうため、無謀むぼう採取さいしゅつつしむように注意ちゅうい喚起かんきされている{{sfn|金田かねだ初代はつよ|2010|p=82}}。
:韓国かんこくタラたら農家のうかでは、収穫しゅうかくのあと適当てきとうかずだけのこしてえだる(なつにはふたたおおきくなる)。そのまま放置ほうちするとタラノキはたかさ3 - 4メートルに成長せいちょうし、収穫しゅうかく困難こんなんになる<ref name=koreana/>。
:[[園芸えんげい]]業者ぎょうしゃ販売はんばいしているえだとげのない品種ひんしゅ(メダラ)や別種べっしゅのリュウキュウタラノキ(''Aralia ryukyuensis'') を栽培さいばい販売はんばいすることもある。
 
;採取さいしゅ時期じき
:新芽しんめ採取さいしゅ時期じきさくらの8分咲ぶざきころに同期どうきしており、さとさくらタラたら採取さいしゅ時期じきでもある。日本にっぽんでは中国ちゅうごく地方ちほう四国しこく九州きゅうしゅうが4がつごろ、関東かんとう地方ちほうなどの暖地だんちは4 - 5がつごろ、北海道ほっかいどう東北とうほく地方ちほう中部ちゅうぶ地方ちほう寒冷かんれいは5がつごろといわれる{{Sfn|高橋たかはし秀男ひでお監修かんしゅう|2003|p=134}}{{sfn|金田かねだ初代はつよ|2010|p=82}}。栽培さいばいする場合ばあい韓国かんこく南部なんぶでは4がつ上旬じょうじゅん中部ちゅうぶから北部ほくぶにかけては4がつ中旬ちゅうじゅん下旬げじゅん収穫しゅうかくする。温室おんしつ栽培さいばいしたものは早春そうしゅんなつ場合ばあいによってはふゆにも収穫しゅうかく可能かのう<ref name=koreana/>。
 
;調理ちょうり方法ほうほう
:根元ねもとのかたい部分ぶぶんとして、はかま(はかま)の部分ぶぶんのぞく{{sfn|金田かねだ初代はつよ|2010|p=82}}{{sfn|主婦しゅふ友社ともしゃへん|2011|p=226}}。せいのまま、根元ねもとそこみをれて[[てんぷら]]にするのが一般いっぱんてきで、くちいっぱいにひろがる独特どくとく芳香ほうこう心地ここちよい苦味にがみとコクが特徴とくちょうてきである{{Sfn|高橋たかはし秀男ひでお監修かんしゅう|2003|p=135}}{{sfn|金田かねだ初代はつよ|2010|p=82}}。てんぷら以外いがいにも、でてみずにさらし、[[おひたし]]や[[ゴマ]]の[[もの]]、[[びたし]]、[[もの]]にしたり、[[あぶらいため]]、しるにしてべてもよい{{sfn|金田かねだ初代はつよ|2010|p=82}}{{sfn|主婦しゅふ友社ともしゃへん|2011|p=226}}{{sfn|猪股いのまた慶子けいこ監修かんしゅう 成美せいびどう出版しゅっぱん編集へんしゅうへん|2012|p=154}}{{Sfn|高橋たかはし秀男ひでお監修かんしゅう|2003|p=135}}。せいのままであぶって、味噌みそをつけてべてもおいしくべられる{{Sfn|高橋たかはし秀男ひでお監修かんしゅう|2003|p=135}}。韓国かんこくではあさでてチェコチュジャン([[コチュジャン]])をつけてべるのが一般いっぱんてき。また、しょうゆけにするとにがみは減少げんしょうし、独特どくとく芳香ほうこうくなる<ref name=koreana>{{Cite journal|和書わしょ|author=ていくん(チョン・ジェフン)|title=はる食卓しょくたく王様おうさまタラたら|year=2021|publisher=The Korea Foundation|journal=Koreana|volume=28|issue=1|issn=1225-4592|page=60-63}}</ref>。
 
==== 調理ちょうり方法ほうほう ====
若芽わかめを[[てんぷら|テンプラ]]にするのが一般いっぱんてきで、くちいっぱいにひろがる独特どくとく芳香ほうこう特徴とくちょうてきである。たんにゆがいて[[おひたし]]や[[ゴマ]]の[[もの]]にしたり、あぶらいためてべてもよい。
<gallery>
File:Aralia elata TARA-bud01.jpg|うす紅色こうしょく部分ぶぶんタラたら。2番目ばんめ、3番目ばんめえる
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</gallery>
 
=== せいくすりよう ===
タラノキがわとして、樹皮じゅひは'''楤木がわ'''(たらのきかわ)、がわは'''楤根がわ'''(そうこんぴ)とよんで[[生薬きぐすり]]としてもちいられる{{sfn|馬場ばばあつし|1996|p=72}}。樹皮じゅひ部分ぶぶんは'''とげろうからす'''(しろうあ)ともよばれるが、中国ちゅうごく薬物やくぶつめいの楤木はタラノキの仲間なかま別種べっしゅである{{sfn|貝津かいづ好孝よしたか|1995|p=219}}。
 
乾燥かんそうさせたタラノキがわせんじて、1にち3かいけて服用ふくようすると、血糖けっとう降下こうかけんせいちょう糖尿とうにょうびょう腎臓じんぞうびょう効用こうようがあるといわれる{{sfn|馬場ばばあつし|1996|p=72}}{{sfn|平野ひらの隆久たかひさ監修かんしゅう 永岡書店ながおかしょてんへん|1997|p=220}}。また、をたべることでおなじような効果こうか期待きたいできるとわれている。がわも「タラがわ」(タラこんぴ)という生薬きぐすりで、糖尿とうにょうびょう症状しょうじょうたいしてもちいられる。高血圧こうけつあつ慢性まんせい胃炎いえんにはかわつきえだきざんだものでおちゃわりに飲用いんようすることもでき、常用じょうようしても支障ししょうない{{sfn|馬場ばばあつし|1996|p=72}}。あたためる作用さようがある薬草やくそうで、ねつがあったり、のぼせやすいひとや、にんへの服用ふくようきんじられている{{sfn|貝津かいづ好孝よしたか|1995|p=219}}。
 
[[膵臓すいぞう]]の[[βべーた細胞さいぼう]]に障害しょうがいあたえた糖尿とうにょうびょうモデルにたいしてタラノメ抽出ちゅうしゅつぶつ投与とうよしたが改善かいぜん効果こうかみとめられなかった。一方いっぽう、ラットへの[[ブドウ糖ぶどうとう]]や[[ショとう]]の負荷ふか投与とうよさいして[[血糖けっとう]]上昇じょうしょうが7-8わり抑制よくせいされた。このことから、タラノメは糖尿とうにょうびょう治療ちりょうというよりも予防よぼう悪化あっか防止ぼうし効果こうかがあるとかんがえられるとする報告ほうこくがある<ref>吉川よしかわ雅之まさゆき、[https://doi.org/10.1271/kagakutoseibutsu1962.40.172 薬用やくよう食物しょくもつ糖尿とうにょうびょう予防よぼう成分せいぶん] 『化学かがく生物せいぶつ』 2002ねん 40かん 3ごう p.172-178, {{doi|10.1271/kagakutoseibutsu1962.40.172}}</ref>。なお、タラノキざい小細工こざいくよう使つかわれる<ref>{{Cite book|和書わしょ|editor=新村しんむらいずる|date=1983-11-01|title=広辞苑こうじえん|edition=だいさんはん|publisher=岩波いわなみ出版しゅっぱん 昭和しょうわ58ねん11月1にち発行はっこう 2661ぺーじちゅう書店しょてん|page=1402ぺーじ}}</ref>。
 
== ている有毒ゆうどく植物しょくぶつ ==
だしは有毒ゆうどくの[[ヌルデ]]や[[ヤマウルシ]]にもているが、これらのはトゲがないことから見分みわけられる{{sfn|金田かねだ初代はつよ|2010|p=82}}。
 
== 脚注きゃくちゅう ==
{{Reflist脚注きゃくちゅうヘルプ}}
{{Reflist|2}}
 
== 参考さんこう文献ぶんけん ==
* {{Cite book|和書わしょ|author =貝津かいづ好孝よしたか猪股いのまた慶子けいこ監修かんしゅう 成美せいびどう出版しゅっぱん編集へんしゅうへん|title = 日本にっぽん薬草やくそうかしこくえらぶ・おいしくべる 野菜やさいまるごと事典じてん|date=19952012-07-2010|publisher = [[小学館しょうがくかん成美せいびどう出版しゅっぱん]]|series = 小学館しょうがくかんのフィールド・ガイドシリーズ|isbn=978-4-09415-20801630997-62|page =219154|ref=harv}}
* {{Cite book|和書わしょ|author=貝津かいづ好孝よしたか|title=日本にっぽん薬草やくそう|date=1995-07-20|publisher=小学館しょうがくかん|series=小学館しょうがくかんのフィールド・ガイドシリーズ|isbn=4-09-208016-6|page =219|ref=harv}}
* [[北村きたむら四郎しろう]]・[[村田むらたはじめ]]、『原色げんしょく日本にっぽん植物しょくぶつ図鑑ずかん木本もくほんへんI』、(1971)、保育ほいくしゃ
* {{Cite book|和書わしょ|author = 馬場ばばあつし金田かねだ初代はつよ|others coauthors= 大貫おおぬきしげる金田かねだ洋一郎よういちろう写真しゃしん)|title =ひとでわかる! くすりおいしい「山菜さんさいくさ500しゅ栽培さいばいから効用こうようまで」の見分みわかたかた|publisher=[[PHP研究所けんきゅうじょ]]|date = 19962010-09-2724|publisher pages=82 [[まことぶんどう新光しんこうしゃ]]|series =- 83|isbn ISBN= 978-4-416569-4961879145-4|page = 726|ref=harv}}
* {{Cite book|和書わしょ|author =菱山ひしやま忠三郎ちゅうざぶろう鈴木すずき庸夫みちお高橋たかはしふゆやすのべ尚文なおふみ|title ={{fontsize|small|ポケットばん}} 身近みぢか樹皮じゅひ冬芽とうが四季しきつうじて樹木じゅもく観察かんさつする 431しゅ|date=20032014-0610-0110|publisher =[[主婦しゅふともまことぶんどう新光しんこうしゃ]]|series=ネイチャーウォチングガイドブック|isbn=978-4-07416-23842861438-39|page =2035|ref=harv}}
* {{Cite book|和書わしょ|author =主婦しゅふ友社ともしゃへん|title = 野菜やさいまるごと大図おおずあきら|date=2011-02-20|publisher = [[主婦しゅふ友社ともしゃ]]|isbn=978-4-07-273608-1|page =226|ref=harv}}
* {{Cite book|和書わしょ|author=高橋たかはし秀男ひでお監修かんしゅう 田中たなかつとむ・松原まつばらけいちょ|title=日本にっぽん山菜さんさい|publisher=[[学習研究社がくしゅうけんきゅうしゃ]]|series=フィールドベスト図鑑ずかん13|date=2003-04-01|isbn=4-05-401881-5|pages=134 - 135|ref={{SfnRef|高橋たかはし秀男ひでお監修かんしゅう|2003}} }}
* {{Cite book|和書わしょ|author = 農文協のうぶんきょうへん|title = 野菜やさい園芸えんげいだい百科ひゃっか だい2はん 20:特産とくさん野菜やさい70しゅ|date = 2004-03-31|publisher = [[のうやま漁村ぎょそん文化ぶんか協会きょうかい]]|isbn = 4-540-04123-1|pages = 215 - 226|ref=harv}}
* {{Cite book|和書わしょ|author=馬場ばばあつし|others=大貫おおぬきしげる(写真しゃしん)|title=薬草やくそう500しゅ栽培さいばいから効用こうようまで|date=1996-09-27|publisher=まことぶんどう新光しんこうしゃ|series = |isbn = 4-416-49618-4|page = 72|ref=harv}}
* {{Cite book|和書わしょ|author =菱山ひしやま忠三郎ちゅうざぶろう|title ={{fontsize|small|ポケットばん}} 身近みぢか樹木じゅもく|date=2003-06-01|publisher=主婦しゅふ友社ともしゃ|isbn=4-07-238428-3|page =20|ref=harv}}
* {{Cite book|和書わしょ|author =平野ひらの隆久たかひさ監修かんしゅう 永岡書店ながおかしょてんへん|title =樹木じゅもくガイドブック|date=1997-05-10|publisher =[[永岡書店ながおかしょてん]]|isbn=4-522-21557-6|page =220|ref=harv}}
* {{Cite book|和書わしょ|author=藤嶋ふじしまいさむ|ref={{SfnRef|藤嶋ふじしまいさむ|1997}}|date=1997-02-28|title=タラノメ ふかし栽培さいばい調製ちょうせい販売はんばい実際じっさい|publisher=のうやま漁村ぎょそん文化ぶんか協会きょうかい|isbn=4-540-96135-7}}
 
== 関連かんれん項目こうもく ==
* [[山菜さんさい]]
* [[救荒きゅうこう植物しょくぶつ]]
* [[一覧いちらん]]
* [[コシアブラ]] - よう若芽わかめはタラノメとならはる山菜さんさい
* [[救荒きゅうこう植物しょくぶつ]]
* [[山菜さんさい]]
 
== 外部がいぶリンク ==
* [http://had0.big.ous.ac.jp/plantsdic/angiospermae/dicotyledoneae/choripetalae/araliaceae/taranoki/taranoki.htm 植物しょくぶつ雑学ざつがく辞典じてん タラノキ] - 岡山理科大学おかやまりかだいがく
* [http://www.pref.ehime.jp/060nourinsuisan/080ringyou/00001461021016/5_guide/5_sansai.htm 山菜さんさい栽培さいばい技術ぎじゅつ指針ししん]、{{PDF|[http://www.pref.ehime.jp/060nourinsuisan/080ringyou/00001461021016/5_guide/tara.pdf タラノメの栽培さいばい]}} - 愛媛えひめけん
 
{{commons|Aralia elata}}
* {{Wayback|url=http://had0.big.ous.ac.jp/plantsdic/angiospermae/dicotyledoneae/choripetalae/araliaceae/taranoki/taranoki.htm |title=植物しょくぶつ雑学ざつがく辞典じてん タラノキ |date=20071116140020}} - 岡山理科大学おかやまりかだいがく
 
{{Normdaten}}
{{DEFAULTSORT:たらのき}}
[[Category:山菜さんさい]]
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