アルゲ・バム

	バムとその文化ぶんか的てき景観けいかん; （イラン）
	アルゲ・バム（2003年ねん地震じしん前まえの画像がぞう）
英名えいめい	Bam and its Cultural Landscape
仏ふつ名めい	Bam et son paysage culturel
登録とうろく区分くぶん	文化ぶんか遺産いさん
文化ぶんか区分くぶん	遺跡いせき（文化ぶんか的てき景観けいかん）
登録とうろく基準きじゅん	(2), (3), (4), (5)
登録とうろく年ねん	2004年ねん
危機きき遺産いさん	2004年ねん - 2013年ねん
備考びこう	2007年ねんに軽微けいびな変更へんこう
公式こうしきサイト	世界せかい遺産いさんセンター（英語えいご）
地図ちず
	使用しよう方法ほうほう・表示ひょうじ

座標ざひょう: 北緯ほくい29度ど07分ふん00.68秒びょう東経とうけい58度ど22分ふん06.51秒びょう / 北緯ほくい29.1168556度ど東経とうけい58.3684750度ど / 29.1168556; 58.3684750

アルゲ・バム（ارگ بم, Arg-e Bam）は、イランのケルマーン州しゅうにある要塞ようさい都市としの遺跡いせき。近代きんだい都市としバムの近郊きんこうに位置いちし、「アルゲ・バム」とは「バムの城しろ」を意味いみする。遺跡いせきの大おおきな特徴とくちょうはオアシス地帯ちたいにおけるアドベとカナートの使用しようであり、周辺しゅうへんの緩衝かんしょう地域ちいきにはヤシの木立こだちもある^[1]。

城しろはパルティア時代じだいに遡さかのぼると推定すいていされているが、サーサーン朝あさペルシア期きに最初さいしょの都市としが作つくられ、サファヴィー朝あさ期き（16-17世紀せいき）に現在げんざい見みられる城壁じょうへきが完成かんせいしたが、アフガン人じん（パシュトゥーン人じん）の攻撃こうげきがあった1722年ねん以降いこうに放棄ほうきされ、廃墟はいきょとなった。

2003年ねん 12月26日にちのバム地震じしんで大おおきく損傷そんしょうを受うける。
2004年ねん7月がつに『バムとその文化ぶんか的てき景観けいかん』としてユネスコの世界せかい遺産いさんに登録とうろくされると同時どうじに「危機ききにさらされている世界せかい遺産いさん」リストに登録とうろくされた。
2013年ねん6月がつに遺跡いせきの修復しゅうふく・保全ほぜん活動かつどうが評価ひょうかされ危機きき遺産いさんリストから除外じょがいされた。

登録とうろく経緯けいい

この世界せかい遺産いさんは世界せかい遺産いさん登録とうろく基準きじゅんのうち、以下いかの条件じょうけんを満みたし、登録とうろくされた（以下いかの基準きじゅんは世界せかい遺産いさんセンター公表こうひょうの登録とうろく基準きじゅんからの翻訳ほんやく、引用いんようである）。

(2) ある期間きかんを通つうじてまたはある文化ぶんか圏けんにおいて、建築けんちく、技術ぎじゅつ、記念きねん碑ひ的てき芸術げいじゅつ、都市とし計画けいかく、景観けいかんデザインの発展はってんに関かんし、人類じんるいの価値かちの重要じゅうような交流こうりゅうを示しめすもの。
(3) 現存げんそんするまたは消滅しょうめつした文化ぶんか的てき伝統でんとうまたは文明ぶんめいの、唯一ゆいいつのまたは少すくなくとも稀まれな証拠しょうこ。
(4) 人類じんるいの歴史れきし上じょう重要じゅうような時代じだいを例証れいしょうする建築けんちく様式ようしき、建築けんちく物ぶつ群ぐん、技術ぎじゅつの集積しゅうせきまたは景観けいかんの優すぐれた例れい。
(5) ある文化ぶんか（または複数ふくすうの文化ぶんか）を代表だいひょうする伝統でんとう的てき集落しゅうらく、あるいは陸上りくじょうないし海上かいじょう利用りようの際立きわだった例れい。もしくは特とくに不ふ可逆かぎゃく的てきな変化へんかの中なかで存続そんぞくが危あやぶまれている人ひとと環境かんきょうの関かかわりあいの際立きわだった例れい。

ギャラリー

都市としの門もんが閉とじると、いっさいの侵入しんにゅうができなくなるが、内部ないぶには井戸いど、庭園ていえん、動物どうぶつが飼かわれているため、長期間ちょうきかんの籠城ろうじょうが可能かのうであった。高たかい塔とうはバードギールと呼よばれる空気くうき冷却れいきゃく装置そうちで、地下ちかに空気くうきを送おくるなどして冷ひやした空気くうきを室内しつないに取とり入いれられるようになっている。