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オウロ・プレット - Wikipedia

オウロ・プレット (Ouro Preto [ˈo(w)ɾu ˈpɾetu]) はブラジルミナス・ジェライスしゅう歴史れきしてき都市とし。かつては州都しゅうとであった。名前なまえは「くろ黄金おうごん」を意味いみする[2]。1980ねん街並まちなみがユネスコ世界せかい遺産いさん登録とうろくされた。

オウロ・プレット
Ouro Preto
ブラジルの旗
オウロ・プレットの市旗 オウロ・プレットの市章
はた あきら
位置いち
の位置図
座標ざひょう : 南緯なんい2023ふん10びょう 西経せいけい4330ふん25びょう / 南緯なんい20.38611 西経せいけい43.50694 / -20.38611; -43.50694
歴史れきし
建設けんせつ 1711ねん7がつ8にち
行政ぎょうせい
くに ブラジルの旗 ブラジル
 地域ちいき 南東なんとう
 しゅう ミナス・ジェライスしゅう
オウロ・プレット
人口じんこう
人口じんこう (2020ねん現在げんざい
  いき 74,558にん
  備考びこう 統計とうけい[1]
世界遺産 オウロ・プレット歴史れきし地区ちく
ブラジル
オウロ・プレットの街並み(東部)
オウロ・プレットのまちみ(東部とうぶ)
英名えいめい Historic Town of Ouro Preto
ふつめい Ville historique d'Ouro Preto
登録とうろく区分くぶん 文化ぶんか遺産いさん
登録とうろく基準きじゅん (1),(3)
登録とうろくねん 1980ねん
公式こうしきサイト 世界せかい遺産いさんセンター英語えいご
使用しよう方法ほうほう表示ひょうじ

都市としデータ

編集へんしゅう
  • 人口じんこう やく68,000にん(2004ねん
  • 面積めんせき 1,245 km2
  • 気温きおん 平均へいきん摂氏せっし6から28。6月と7がつは2程度ていどまで低下ていかすることもある。
  • 標高ひょうこう 1116 m最高さいこう地点ちてんは 1,722 m 。さかおお都市としであるため、あくまで目安めやすである。
  • 気候きこう 緯度いどてきには熱帯ねったい地域ちいき分類ぶんるいされる。あめおもなつり、場所ばしょによって誤差ごさはあるものの、年間ねんかん平均へいきん雨量うりょうはおよそ 2,000 mm

都市としからの路線ろせん距離きょり直行ちょっこう長距離ちょうきょりバス使用しようのおおよその移動いどう時間じかん

1698ねん、この地域ちいき金鉱きんこう発見はっけんされ、西にしにピラール、ひがしにアントーニオディアスという2つの鉱山こうざん集落しゅうらく建設けんせつされた[2]。やがて人口じんこう増大ぞうだい商業しょうぎょう機能きのう成長せいちょうしてくると、1711ねんにこのりょう村落そんらく統合とうごうしてヴィラ・リカ(ゆたかなまち)という市制しせい施行しこうした。りょう地区ちくのちょうど中間ちゅうかん地点ちてん中央ちゅうおう広場ひろば市会しかい建設けんせつし、アントーニオディアスには鉱山こうざん機能きのうが、ピラールには商業しょうぎょう機能きのう集中しゅうちゅうするようになった[3]1745ねんにはミナス・ジェライス地方ちほう首府しゅふとなる[4]

19世紀せいきはいるとまちしゅ産業さんぎょうであった金鉱きんこうくされ、1897ねんには州都しゅうとあらたに建設けんせつされたベロ・オリゾンテゆず[5]1980ねん、ユネスコによりオウロ・プレットの街並まちなみがブラジルはつ世界せかい遺産いさん登録とうろくされた[5]

概要がいよう

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サン・フランシスコ・ヂ・アシス教会きょうかい設計せっけい外装がいそうはアレイジャジーニョのになる、ミナス・バロック建築けんちく代表だいひょうてき作品さくひん

オウロ・プレットは17世紀せいきよりこったゴールドラッシュで建設けんせつされた金鉱きんこう採掘さいくつのための植民しょくみん都市としのひとつであり、その中心ちゅうしん都市としとして、18世紀せいきさかえた。

ブラジルの南東なんとう山間さんかんミナス・ジェライスしゅう位置いちするこの金鉱きんこう発見はっけんされたのが1693ねん。これをもって、このすさまじいまでのゴールドラッシュがこり、それまでなにもない高原こうげんぎなかったこの次々つぎつぎまちまれていった。そのうちの中心ちゅうしん都市としであったのがオウロ・プレットで、金鉱きんこう発見はっけんからわずか40ねんほどのあいだに10まんにんようする都市としとなった。[6]

都市とし現代げんだい生活せいかつ必要ひつようなわずかな変化へんかはあるものの、全体ぜんたいとして植民しょくみん都市とし名残なごりをほぼ完全かんぜんにとどめている。この都市とし出身しゅっしんであり、ブラジルのミケランジェロととなえられる彫刻ちょうこくアレイジャジーニョのになる教会きょうかい建築けんちく、ゴールドラッシュでざいした人々ひとびと寄進きしんによる[6]バロック様式ようしき教会きょうかい数々かずかず、この数多かずおおのこるそうした建築けんちくぶつは、この観光かんこう都市としとしていまにあらしめている。

植民しょくみん都市とし時代じだいのこの地方ちほう芸術げいじゅつおおきく発展はってんし「ミナス・バロック」としてられる、彫刻ちょうこく建築けんちくのアレイジャジーニ、画家がかメストレ・アシャイデ作曲さっきょくロボ・デ・メスキータ一家いっか詩人しじんトマス・ゴンザガなどがこの作品さくひんのこしている。

ブラジルの歴史れきしでは、1789ねんに、後世こうせいわれる「ミナスの陰謀いんぼう」の発火はっかてんとなる。ミナス・ジェライス出身しゅっしんチラデンテス指揮しきしたこの反乱はんらんはブラジルでこったポルトガルにたいする最初さいしょ独立どくりつ運動うんどうで、チラデンテスのこころみは失敗しっぱいわったものの、のち実現じつげんするブラジルのポルトガルからの独立どくりつ端緒たんしょしょうじせしめたことでられ、地域ちいきんだ英雄えいゆうとしてまち中心ちゅうしん広場ひろばのこす。

ドン・ペドロ2せいによって設立せつりつされた鉱物こうぶつ学校がっこうインペリアル・トパーズをはじめ数々かずかず未知みち鉱物こうぶつ発見はっけん製法せいほうをもたらすとともに、同国どうこく鉱物こうぶつがく研究けんきゅう基礎きそささえた。

 
インペリアル・トパーズ

産業さんぎょう

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現在げんざい観光かんこうぎょうおも産業さんぎょうとしている。

かつてゴールドラッシュにいた金鉱きんこうおおくは閉山へいざんとなっているが、かね種々しゅじゅ宝石ほうせきふくめ、鉱物こうぶつ産業さんぎょういまでも重要じゅうよう産業さんぎょうのひとつであり、現在げんざいでも鉱物こうぶつ資源しげん採掘さいくつつづいている。イタビライトとよばれる変成へんせいされた層状そうじょう鉄鉱てっこうゆか(BIF)の世界せかい有数ゆうすう巨大きょだい鉱床こうしょう存在そんざいし、採掘さいくつちゅうである。ブラジルさんアルミニウムであるアルカン国内こくない最大さいだい工場こうじょうゆうし、その鉱物こうぶつでは、てつ、ボーキサイト、マンガン、滑石かっせきくわえて大理石だいりせきなどもおお産出さんしゅつしている。これにともない、一帯いったいでは鉱物こうぶつ加工かこうぎょう活発かっぱつである。

大学だいがく都市としとしての側面そくめん

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現在げんざいのオウロ・プレットは活発かっぱつ学生がくせいたちをかかえる大学だいがく都市としとしてもられる。

オウロ・プレット連邦れんぽう大学だいがくやく10,000にん(2010ねん現在げんざい)の学生がくせいゆうし、そのおおくは「ヘプブリカ (república) 」とばれる共同きょうどう学生がくせい宿舎しゅくしゃんでいる。この下宿げしゅく大学だいがくがわ提供ていきょうするもの、民間みんかんのもの、わせて300をえる。ポルトガルで "república" という単語たんご通常つうじょう共和きょうわこく」のもちいられるが、オウロ・プレットのれいかぎらず、「(学生がくせいの)下宿げしゅく」という意味いみつ。とくにオウロ・プレットの学生がくせい自治じち色合いろあいのいヘプブリカにおいてはことなる文化ぶんかがあり、かくヘプブリカが独自どくじ伝統でんとう風習ふうしゅうつ。新入生しんにゅうせい当初とうしょ「ビッショス(bixos:「動物どうぶつ」「むしけら」のこの表記ひょうき移民いみん方言ほうげんであり、本来ほんらい発音はつおんはビショスにちか[よう出典しゅってん])」とされ、「たたかい」とばれる見習みなら期間きかんないと先輩せんぱいたちから同居どうきょしゃとしてみとめられない、というところもある。オウロ・プレットのこの下宿げしゅく制度せいどはブラジルの大学だいがくとしてはユニークなもので、おそらくコインブラ大学だいがくなど、ポルトガルの大学だいがく伝統でんとうからているものとかんがえられている。この大学だいがくは、鉱産こうさん高等こうとう学府がくふ(Escola Superior de Minas)を元祖がんそとして発達はったつした。現在げんざいでも地質ちしつがく採掘さいくつがくはブラジルさい高級こうきゅう水準すいじゅんほこる。この大学だいがく発行はっこうする鉱産こうさんがく雑誌ざっし(REM-Revista Escola de Minas)はブラジルでもっとも伝統でんとうある地質ちしつがく鉱物こうぶつがく学術がくじゅつ雑誌ざっしであり、この分野ぶんやでブラジル唯一ゆいいつのThomson Reuters(ISI)に登録とうろくされている国際こくさいである。

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ IBGE 2020
  2. ^ a b 「ブラジルの都市とし歴史れきし コロニアル時代じだいからコーヒーの時代じだいまで」p228 中岡なかおか義介ぎすけ川西かわにし尋子ひろこちょ 明石書店あかししょてん 2020ねん1がつ31にち初版しょはんだい1さつ発行はっこう
  3. ^ 「ブラジルの都市とし歴史れきし コロニアル時代じだいからコーヒーの時代じだいまで」p230-231 中岡なかおか義介ぎすけ川西かわにし尋子ひろこちょ 明石書店あかししょてん 2020ねん1がつ31にち初版しょはんだい1さつ発行はっこう
  4. ^ 「ブラジルの都市とし歴史れきし コロニアル時代じだいからコーヒーの時代じだいまで」p231-232 中岡なかおか義介ぎすけ川西かわにし尋子ひろこちょ 明石書店あかししょてん 2020ねん1がつ31にち初版しょはんだい1さつ発行はっこう
  5. ^ a b 「ブラジルの都市とし歴史れきし コロニアル時代じだいからコーヒーの時代じだいまで」p236 中岡なかおか義介ぎすけ川西かわにし尋子ひろこちょ 明石書店あかししょてん 2020ねん1がつ31にち初版しょはんだい1さつ発行はっこう
  6. ^ a b 参考さんこう文献ぶんけん;『世界せかい遺産いさんきわめる55』〔世界せかい遺産いさんたびするかいISBN 4-09-417184-3
 

外部がいぶリンク

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