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クル国 - Wikipedia

クルこくサンスクリット कुरु Kuru、英語えいご: Kuru Kingdom)は、古代こだいインドじゅうろく大国たいこくMahajanapada)のうちのひとつ。クルこく位置いちした地域ちいきは、クル・クシェートラばれる、十王じゅうおう戦争せんそう勝利しょうりしたバラタぞくプールぞく連合れんごう形成けいせいしたクルぞく活動かつどう領域りょういき中心ちゅうしんであり、現在げんざいハリヤーナしゅうからデリー、そしてガンジスがわうえ流域りゅういきにあたる。クルぞく中心ちゅうしん部族ぶぞく共和きょうわせいっていたとかんがえられる。パンチャーラこく隣国りんごくである。

クル・クシェートラ位置いちするクルこく

後期こうきヴェーダ時代じだい

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アタルヴァ・ヴェーダ』には、国王こくおうパリークシット英語えいごばんのことがべられている。また、『アイタレーヤ・ブラーフマナ英語えいごばん』や『シャタパタ・ブラーフマナ』には、その息子むすこ国王こくおうジャナメージャヤ英語えいごばん言及げんきゅうされている。

後期こうきヴェーダ時代じだい文献ぶんけんには、クルこくはパンチャーラこくならえがかれることがおおく、両国りょうこく緊密きんみつ関係かんけいにあったと推測すいそくされている。

叙事詩じょじし時代じだい

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マハーバーラタ』には、クル・ジャンガラクル・ラーシュトラ、そしてクル・クシェートラというみっつの領域りょういきべられている。

『マハーバーラタ』のなかふくまれている聖典せいてんバガヴァッド・ギーター』は、クル・クシェートラにおけるパーンダヴァ王子おうじカウラヴァひゃく王子おうじとのクルクシェートラのたたか英語えいごばん舞台ぶたいとしている。

初期しょき仏典ぶってん時代じだい

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クルこくは、仏教ぶっきょう聖典せいてんアングッタラ・ニカーヤ』のなかで、じゅうろく大国たいこくのひとつにかぞえられている。しかし、ブッダきた時代じだいには、領域りょういきはかなり縮小しゅくしょうしており、政治せいじてき勢力せいりょくちいさいものであったと推測すいそくされている。しかし、首都しゅととされるインドラプラスタ英語えいごばんサンスクリット इन्द्रप्रस्त、パーリ इन्दपत्त インダパッタ)や、ほかにもハスティナープラ(サンスクリット हस्तिनापुर、パーリ हत्थिनीपुर ハッティニープラ)など、発達はったつしたおおきな都市としようしていた。

ユディシュティラ末裔まつえいしょうする国王こくおうダナンジャヤが、仏典ぶってんにおいては言及げんきゅうされている。王族おうぞく一部いちぶには、仏教ぶっきょう信仰しんこうしたものもいたことがつたえられている。ブッダはクルこくにおいてもおしえをひろめ、『マハーサティパッターナ・スッタ』、『マハーニダーナ・スッタ』、『アーネンジャサッパーヤ・スッタ』、『マーガンディヤ・スッタ』、『ラッタパーラ・スッタ』、『サンマサ・スッタ』、『ドゥティヤ・アリヤーヴァーサ・スッタ』などは、クルこくにおける説法せっぽう記録きろくとされている。

クルこくにおいては、口承こうしょうされていたヴェーダを、聖典せいてんとして編纂へんさんする事業じぎょうはじまった。

考古学こうこがくてきには、紀元前きげんぜん12世紀せいきから紀元前きげんぜん9世紀せいきころの、黒色こくしょく土器どき赤色あかいろ土器どきもちいた文化ぶんかゆうしたとかんがえられている。