シャルル1世せい (ブルボン公おおやけ)

シャルル1世せい（Charles I^er, 1401年ねん - 1456年ねん12月4日にち）は、ブルボン公おおやけおよびオーヴェルニュ公おおやけ（在位ざいい：1434年ねん - 1456年ねん）、クレルモン伯はく。公おおやけ位いを継承けいしょうしたのは父ちちジャン1世せいの死後しごであるが、ジャン1世せいは1415年ねんのアジャンクールの戦たたかいで捕虜ほりょとなったまま1434年ねんにロンドンで死去しきょしており、実質じっしつ的てきにはその間あいだに既すでに所領しょりょうの統治とうちを行おこなっている。母はははベリー公こうジャン1世せいの娘むすめでオーヴェルニュ女おんな公こうのマリー・ド・ベリーである。

シャルル1世せい Charles Ier
ブルボン公おおやけ オーヴェルニュ公こう
ブルボン公おおやけシャルル1世せいの石像せきぞう
在位ざいい	1434年ねん - 1456年ねん
出生しゅっしょう	1401年ねん
死去しきょ	1456年ねん12月4日にち フランス王国おうこく、ムーラン
埋葬まいそう	フランス王国おうこく、スヴィニー修道院しゅうどういん
配偶はいぐう者しゃ	アニェス・ド・ブルゴーニュ
子女しじょ	一覧いちらん参照さんしょう
家名かめい	ブルボン家か
父親ちちおや	ブルボン公おおやけジャン1世せい
母親ははおや	マリー・ド・ベリー

生涯しょうがい

1416年ねんに母方ははかたの祖父そふベリー公こうが死去しきょしたことにより、オーヴェルニュとモンパンシエがブルボン家かに相続そうぞくされるはずだった。しかし王家おうけ（ヴァロワ朝あさ）がこれを認みとめず、1425年ねんになって2つの領土りょうど相続そうぞくが認みとめられたが、王家おうけが課税かぜい権けん・裁判さいばん権けんなどを確保かくほ、ブルボン家か断絶だんぜつ後ご所領しょりょうは全すべて王家おうけに譲ゆずられることを約束やくそくした上うえでの決定けっていだった。

百ひゃく年ねん戦争せんそうの間あいだはブルゴーニュ派はに敵対てきたいするアルマニャック派はの一員いちいんとしてフランス国王こくおうシャルル7世せいに対たいして忠実ちゅうじつであり、1428年ねんから始はじまったオルレアン包囲ほうい戦せんではジャン・ド・デュノワ、ラ・イルらと共ともにオルレアンの救援きゅうえんに赴おもむいたが、1429年ねん2月がつ12日にちのニシンの戦たたかいで包囲ほうい側がわのイングランド軍ぐん輜重しちょう隊たいを叩たたこうとしてジョン・ファストルフに逆襲ぎゃくしゅうされ敗北はいぼく、デュノワらと対立たいりつして勝手かってにオルレアンから離脱りだつした。しかしシャルル7世せいに引ひき続つづき仕づかえ、同年どうねん9月がつではパリ包囲ほうい戦せんに苦戦くせん中ちゅうのジャンヌ・ダルクに使者ししゃとしてシャルル7世せいの攻撃こうげき中止ちゅうし命令めいれいを伝達でんたつ、1430年ねんにコンピエーニュへ派遣はけんされフランスからブルゴーニュへの引渡ひきわたしを命めいじている（成功せいこうせず）。

1435年ねんにアラスへフランス・ブルゴーニュ講和こうわ会議かいぎの使者ししゃの1人ひとりとして参加さんか、アラスの和わ約やくを締結ていけつさせた。しかし、シャルル7世せいとアルテュール・ド・リッシュモン大元帥だいげんすいが進すすめる軍制ぐんせい改革かいかくと貴族きぞくへの課税かぜいに反発はんぱつ、宮廷きゅうていがメーヌ伯はくシャルル4世せいを中心ちゅうしんとする派閥はばつで占しめられ自じ派はが排除はいじょされたことも重かさなり、1440年ねんにデュノワやアランソン公こうジャン2世せいなど他たの貴族きぞく達たちと共ともにルイ王おう太子たいしを擁立ようりつして反乱はんらん（プラグリーの乱らん）を起おこし、リッシュモンに早期そうき鎮圧ちんあつされ所領しょりょうの一部いちぶを没収ぼっしゅうされている。

1456年ねんに55歳さいで死去しきょ、長男ちょうなんのジャン2世せいが公おおやけ位いを継ついだ。

子女しじょ

1425年ねんにブルゴーニュ公おおやけジャン1世せい（無む怖こわ公おおやけ）の娘むすめアニェス（1407年ねん - 1476年ねん）と結婚けっこんした。2人ふたりの間あいだには6男なん5女じょが生うまれたが、ブルボン家か嫡流ちゃくりゅうの男系だんけい男子だんしは息子むすこの代だいで断絶だんぜつすることになる。

• ジャン2世せい（1426年ねん - 1488年ねん） - ブルボン公おおやけ
• マリー（1428年ねん - 1448年ねん） - ロレーヌ公おおやけジャン2世せい妃ひ
• フィリップ（1430年ねん - 1440年ねん）
• シャルル2世せい（1434年ねん - 1488年ねん） - リヨン大司教だいしきょう、ブルボン公おおやけ
• イザベル（1436年ねん - 1465年ねん） - 従兄じゅうけいであるブルゴーニュ公こうシャルルの2番目ばんめの妃ひ
• ルイ（1438年ねん - 1482年ねん） - リエージュ司教しきょう
• ピエール2世せい（1438年ねん - 1503年ねん） - ブルボン公おおやけ
• マルグリット（1439年ねん - 1483年ねん） - サヴォイア公おおやけフィリッポ2世せいの最初さいしょの妃ひ、ルイーズ・ド・サヴォワの母はは
• カトリーヌ（1440年ねん - 1469年ねん） - ゲルデルン公こうアドルフ妃ひ
• ジャンヌ（1442年ねん - 1493年ねん） - オランジュ公おおやけジャン2世せい・ド・シャロン妃ひ
• ジャック（1445年ねん - 1468年ねん） - モンパンシエ伯はく

参考さんこう文献ぶんけん

• ジャン＝ポール・エチュヴェリー 著ちょ、大谷おおや暢とおる順じゅん 訳わけ『百ひゃく年ねん戦争せんそうとリッシュモン大元帥だいげんすい』河出書房新社かわでしょぼうしんしゃ、1991年ねん。ISBN 978-4309221922。 
• レジーヌ＝ペルヌー; マリ＝ヴェロニック・クラン 著ちょ、福本ふくもと直之なおゆき 訳わけ『ジャンヌ・ダルク』東京書籍とうきょうしょせき、1992年ねん。ISBN 978-4487761531。 
• 樋口ひぐち淳あつし『フランスをつくった王おう -シャルル七なな世せい年代ねんだい記き-』悠ゆう書しょ館かん、2011年ねん。ISBN 978-4903487465。 
• 上田うえだ耕造こうぞう『ブルボン公おおやけとフランス国王こくおう -中世ちゅうせい後期こうきフランスにおける諸侯しょこうと王権おうけん-』晃あきら洋よう書房しょぼう、2014年ねん。ISBN 978-4771025073。 

先代せんだい ジャン1世せい

ブルボン公おおやけ 1434年ねん - 1456年ねん

次代じだい ジャン2世せい

先代せんだい マリー・ド・ベリー

オーヴェルニュ公こう 1434年ねん - 1456年ねん

次代じだい ジャン2世せい