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ソファ - Wikipedia

ソファ

もたれと肘掛ひじかけをそなえた長椅子ながいす

ソファソファー英語えいご: sofa)は、椅子いす家具かぐ一種いっしゅで、うしろにはもたれが、左右さゆうには肘掛ひじかがあり、めんもたれなどの部分ぶぶんはやわらかく快適かいてきで、1人ひとりからすうにんすわってくつろげるようになっているものをいう。

ソファは様々さまざま素材そざいいろ、サイズのものがある(写真しゃしんにんけサイズ)
空港くうこうラウンジのソファ。一人ひとりよう
多人数たにんずうようのソファ。図書館としょかんなど公共こうきょうかれる

「ソファ(ソファー)」はイギリスなどでもちいられるかたりで、アラビアصفة転写てんしゃ:ṣuffahないしはṣuffa, スッファ)に由来ゆらいする[1][2]。そのカウチ英語えいご: couch北米ほくべい中心ちゅうしんもちいられる、フランス語ふらんすごベッドす couche に由来ゆらいする[3])、カナペフランス語ふらんすご: Canapé)、セッティセッティー英語えいご: settee)、チェスターフィールド英語えいご: chesterfield)などともい、すわれる人数にんずう形状けいじょうなど、くに地域ちいきによってこれらのかたり種類しゅるいには相違そういもある。

ソファは家人かじん来客らいきゃくがゆったりとくつろげるよう、家庭かていのリビングルーム(居間いま)やラウンジ(客間きゃくまなど)や応接おうせつしつ、あるいはオフィスやホテルの部屋へやなどにかれる。1人ひとりようや2~3にんようなど、様々さまざま種類しゅるいがある。テーブルをはさんで複数ふくすうのソファを対面たいめんさせたり、部屋へやかくなどにわせてコーナーを形成けいせいするようにならべることもある。

ソファの表面ひょうめんかわり(ほんかわ人工じんこう皮革ひかく)のものもあれば、ぬのりのものもある。わく金属きんぞく構成こうせいされ、内部ないぶにはすわ心地ごこちをよくするクッションがあり、コイルばね、スポンジ、ウレタンなど弾力だんりょくせいのあるクッションざいもちいられる。

ソファはもたれにせてすわるためだけでなく、ソファのうえよこになってるための椅子いすとしてももちいられる。

語源ごげん種類しゅるい

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カウチ」は、伝統でんとうてき意味いみでは、のソファとくらべてもたれのたかさは半分はんぶんで、そのわり肘掛ひじかけのうち一方いっぽうくびあたまをもたれさせられるようにたかくなっているものだった[3][4]。これは、現在げんざいデイベッド(daybed)や、シェーズ・ロング(chaise longue)といった長椅子ながいす椅子いすたものである。イギリスでは現在げんざいも「カウチ」はソファのうちの特殊とくしゅものかたりで、ソファがすわるためのものであればカウチはるためのものとされ、たとえば精神せいしん分析ぶんせき部屋へやにあるセラピーよう長椅子ながいすなどをすのにもちいられる。

 
カウチベッド。たたむとソファに、ひろげるとベッドになる
 
ブラウンのソファ(二人ふたりよう

米国べいこくでいう一般いっぱんてきな「カウチ」は二人ふたりけのもの(ラブシート loveseat[よう出典しゅってん], あるいはツーシーター two-seater とばれるもの)で、米国べいこくでソファやセッティは二人ふたりけやさんにんけなど多人数たにんずうすわれるものをす。フランスのカナペは3にんけがおもとなっている。ダヴェンポート(davenport)やチェスターフィールド(chesterfield)は、かつてソファ製造せいぞう有名ゆうめいだった家具かぐ会社かいしゃがそのままソファを名詞めいししたかたで(商標しょうひょう普通ふつう名称めいしょう英語えいごけん一部いちぶ地域ちいき使つかわれる。

ディヴァン英語えいご: divan、トルコdivanに、もとはペルシャdevan由来ゆらいする)はソファの一種いっしゅで、たいあしうえに、もたれや肘掛ひじかけがないたいらなマットレスがっており、部屋へやかべがわなどにかれる。オスマン帝国ていこくからヨーロッパへと導入どうにゅうされ、フランスなどで流行りゅうこうた。オットマン英語えいご: ottoman)は、ディヴァンにているがマットレスのめんちいさく、一般いっぱんてきには1人ひとりようのスツールとして使つかわれるか、ソファのまえかれあしやすめるあしき(フットスツール)として使つかわれる。

 
古代こだいギリシアのソファ
 
フォンテーヌブロー宮殿きゅうでん内装ないそう壁際かべぎわにソファがなら
 
19世紀せいきのマホガニーせいソファ(椅子いすともなる)
 
ロココリバイバル様式ようしきのソファ
 
ヨーゼフ・ホフマンのデザインしたソファ「クーブス」(Kubus)

現在げんざいのソファの祖先そせんとなる肘掛ひじかけきの長椅子ながいす18世紀せいきにフランスに登場とうじょうしている。めん背面はいめん肘掛ひじかけ部分ぶぶんものをされたソファは快適かいてき会話かいわてきしているため、宮殿きゅうでん邸宅ていたくなどにひろまった。当時とうじのソファはより四角しかくく、椅子いす同様どうよう贅沢ぜいたくわくはなやかなかわりだったが、こうした贅沢ぜいたくなルイ13せい様式ようしき家具かぐは、より質素しっそルイ14せい様式ようしきわってゆく。そののルイ15せい様式ようしきのソファにはもたれに背中せなかかたちわせたカーブがかかっており、それまでのソファにくらべるとちいさくてかるかった。

ルイ16せい様式ようしき家具かぐは、家具かぐ形状けいじょうそれ自体じたいよりはなやかな装飾そうしょくいろどられたことのほう特徴とくちょうてきだった。革命かくめい帝政ていせい様式ようしき(アンピール様式ようしき)では、マ帝国まていこく古代こだいエジプトをおもわせる異国いこくてき装飾そうしょくがさらに目立めだつようになった。王政おうせい復古ふっこのソファはより簡素かんそで、むらさき緋色ひいろ渦巻うずま模様もようかざられた木製もくせいのものが目立めだち、より弾力だんりょくせいすようになった。1920年代ねんだい~30年代ねんだいにかけてはアール・デコ様式ようしきがソファにも導入どうにゅうされ、より四角しかく形状けいじょうのものもあらわれる。一方いっぽうではモダニズム様式ようしき家具かぐデザインに導入どうにゅうされた。以後いご、ソファの形状けいじょう構造こうぞう多様たようせいしていった。

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ (英語えいご) sofa, (2024-01-05), https://en.wiktionary.org/w/index.php?title=sofa&oldid=77550632 2024ねん1がつ18にち閲覧えつらん 
  2. ^ sofa | Etymology of sofa by etymonline” (英語えいご). www.etymonline.com. 2024ねん1がつ18にち閲覧えつらん
  3. ^ a b Sofas Galore – A History of Couch Terms
  4. ^ "Couch" (1972) Chambers Twentieth Century Dictionary; ed. A. M. Macdonald. Edinburgh: Chambers, p. 295

関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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