古代 こだい のカタパルトの略図 りゃくず
中世 ちゅうせい に使用 しよう された。名称 めいしょう はギリシア語 ご ・ラテン語 らてんご のmanganonに由来 ゆらい し、「戦争 せんそう 用 よう の装置 そうち 」を意味 いみ する[ 1] [ 2] 。この言葉 ことば の正確 せいかく な語義 ごぎ には議論 ぎろん の余地 よち があり、幾 いく つかの仮説 かせつ が示 しめ されてきた。これは平衡 へいこう 錘 おもり 投石 とうせき 機 き (トレビュシェット )の名称 めいしょう である場合 ばあい があり、また作動 さどう に際 さい し人力 じんりき で補助 ほじょ された固定 こてい 式 しき カウンターウェイト型 がた の投石 とうせき 機 き もそう呼 よ び得 え るものだった。またフレームを用 もち いる特定 とくてい の形式 けいしき のものも、こう呼 よ ばれた[ 3] [ 4] 。マンジャニーク(ペルシア語 ご : منجنیق 転写 てんしゃ : manjaniq 、アラビア語 ご : منجنيق 転写 てんしゃ : manajaniq )は同 おな じ語 ご に由来 ゆらい し、様々 さまざま な種類 しゅるい の投石 とうせき 機 き にあてはまる。これは異 こと なる時代 じだい または場所 ばしょ で、複数 ふくすう の種類 しゅるい の装置 そうち に言及 げんきゅう していたか、一般 いっぱん 用語 ようご であった可能 かのう 性 せい がある。
現代 げんだい の用語 ようご では、しばしばカタパルトはオナガー の中世 ちゅうせい の形態 けいたい の名称 めいしょう として用 もち いられるが、歴史 れきし 的 てき には少数 しょうすう の証拠 しょうこ しか存在 そんざい しない。
マンゴネルは、後 のち に導入 どうにゅう されたトレビュシェットよりも投擲 とうてき 精度 せいど が低 ひく かった。トレビュシェットは火薬 かやく の発見 はっけん と広範 こうはん な使用 しよう により短期間 たんきかん の運用 うんよう に終 お わった。マンゴネルはトレビュシェットと比較 ひかく し、投射 とうしゃ 体 たい を低 てい 軌道 きどう かつ高 こう 初速 しょそく で投擲 とうてき した。また防壁 ぼうへき を超 こ えて打 う ち込 こ むよりもむしろ、防壁 ぼうへき を破壊 はかい することを目的 もくてき としており、より野戦 やせん に適 てき していた。
マンゴネルの砲弾 ほうだん 。1224年 ねん 、イングランドのベッドフォード城 じょう 包囲 ほうい で使用 しよう された。
マンゴネルは、重量 じゅうりょう のある投射 とうしゃ 体 たい を、支持 しじ 腕 うで 終端 しゅうたん の椀 わん 状 じょう に整形 せいけい されたバケットから放 はな った。[要 よう 出典 しゅってん ]
このバケットはスリングに比 くら べて多量 たりょう の岩 いわ を放 はな つことができた。これはオナガーとの相違 そうい 点 てん である。スリングは、射撃 しゃげき に用 もち いる力 ちから が強化 きょうか されるとバケットに交換 こうかん された。戦闘 せんとう において、マンゴネルは、岩 いわ や燃焼 ねんしょう 物 ぶつ を射 う ち出 だ した。ファイアーポットは衝撃 しょうげき で炎上 えんじょう する可燃 かねん 物 ぶつ を充填 じゅうてん した容器 ようき だった。また他 た には、攻撃 こうげき や防御 ぼうぎょ に当 あ たる部隊 ぶたい が、即座 そくざ に利用 りよう できたものを投 な げつけた。風変 ふうが わりな投射 とうしゃ 物 ぶつ としては、腐敗 ふはい した動物 どうぶつ や人間 にんげん の死体 したい 、とくに頭部 とうぶ など、脅迫 きょうはく や士気 しき 喪失 そうしつ 、または防御 ぼうぎょ 側 がわ に疫病 えきびょう を蔓延 まんえん させるために用 もち いられた。この戦術 せんじゅつ は効果 こうか があった。攻 おさむ 城 しろ 戦 せん において、防御 ぼうぎょ 側 がわ は城内 じょうない に閉 と じこもることになるため、食料 しょくりょう の補給 ほきゅう は不十分 ふじゅうぶん になりがちで劣化 れっか ・腐敗 ふはい しやすく、狭隘 きょうあい な居住 きょじゅう 空間 くうかん も相 あい まって衛生 えいせい 状態 じょうたい も劣悪 れつあく であった。こういった状態 じょうたい で腐敗 ふはい した死体 したい を投 な げ込 こ むことは、有害 ゆうがい な小 しょう 動物 どうぶつ の加勢 かせい も得 え て防御 ぼうぎょ 側 がわ に疫病 えきびょう を蔓延 まんえん させるにあたって理想 りそう 的 てき な手段 しゅだん であった。しかし注意 ちゅうい すべきことに、マンゴネルの主要 しゅよう な任務 にんむ は、ことに中世 ちゅうせい の戦闘 せんとう においては城壁 じょうへき や都市 とし の防壁 ぼうへき 、インフラを打 う ち崩 くず すことであり、兵員 へいいん の殺傷 さっしょう ではなかった。予測 よそく 不能 ふのう で強力 きょうりょく な打撃 だげき は、建造 けんぞう 物 ぶつ や防壁 ぼうへき など、面積 めんせき が大 おお きい固定 こてい 目標 もくひょう の攻撃 こうげき に最適 さいてき だった。
中世 ちゅうせい のマンゴネル マンゴネルの側面 そくめん 図 ず
中世 ちゅうせい のマンゴネルはローマ時代 じだい のオナガー とは異 こと なる意味 いみ を持 も ち、むしろ固定 こてい 式 しき のカウンターウェイトを持 も つ攻 おさむ 城 じょう 兵器 へいき に近 ちか くなり、トレビュシェット に類似 るいじ していた。トレビュシェットとの唯一 ゆいいつ の相違 そうい 点 てん は固定 こてい 式 しき のカウンターウェイトを持 も ち、これを人力 じんりき で引 ひ き下 お ろすことであった。この方法 ほうほう では熟練 じゅくれん した兵員 へいいん が従事 じゅうじ し、この装置 そうち の兵長 へいちょう はマンゴネルに用 もち いる力 ちから の強 つよ さを調節 ちょうせつ することが可能 かのう だった。
マンゴネルは終端 しゅうたん にフックの付 つ いたロープによって低 ひく められ、装填 そうてん 状態 じょうたい にされるが、このフックはまた別 べつ の、牽引 けんいん 装置 そうち に繋 つな げられたロープと結合 けつごう した。牽引 けんいん 装置 そうち としては滑車 かっしゃ を複 ふく 合 あわ した装置 そうち 、ギアを複 ふく 合 あわ した装置 そうち 、または動物 どうぶつ を用 もち いた牽引 けんいん システムがあった。メインロッドはこのロープを引 ひ いて低 ひく められる。ひとたびロッドが低 ひく められると、作業 さぎょう 者 しゃ は投射 とうしゃ 体 たい を置 お くスリングの取 と り付 つ け部 ぶ に注意 ちゅうい しなければならなかった。マンゴネルが装填 そうてん されると、兵長 へいちょう はメインロッドを解放 かいほう する指示 しじ を与 あた え、また同時 どうじ に兵員 へいいん たちはカウンターウェイトへ接続 せつぞく するロープを引 ひ いた。マンゴネルの操作 そうさ には通常 つうじょう 20名 めい 程度 ていど の兵員 へいいん を要 よう した。
もし兵員 へいいん がよく訓練 くんれん されていれば、この装置 そうち は投射 とうしゃ 体 たい の発射 はっしゃ 軌道 きどう の高低 こうてい をコントロールすることも可能 かのう だった。しかし、熟練 じゅくれん していない兵員 へいいん が扱 あつか った場合 ばあい には、投射 とうしゃ 体 たい によって友軍 ゆうぐん 歩兵 ほへい はおろか兵員 へいいん 自 みずか らを殺傷 さっしょう する危険 きけん 性 せい さえあった[ 5] 。
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