ヴァンデンバーグ宇宙うちゅう軍ぐん基地きち

ヴァンデンバーグ宇宙うちゅう軍ぐん基地きち
	第だい4発射はっしゃ施設しせつ東ひがし射しゃ点てん (VAFB SLC-4E) から打うち上あげられるタイタンIVロケット（2005年ねん10月がつ19日にち）
	IATA: VBG - ICAO: KVBG
概要がいよう
国くに・地域ちいき	アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく
所在地しょざいち	カリフォルニア州しゅうロンポク近郊きんこう
運営うんえい者しゃ	アメリカ宇宙うちゅう軍ぐん
開設かいせつ	1941年ねん
所在しょざい部隊ぶたい	第だい30宇宙うちゅう航空こうくう団だん（英語えいご版ばん）
標高ひょうこう	112 m (369 ft)
座標ざひょう	北緯ほくい34度ど43分ふん57秒びょう西経せいけい120度ど34分ふん05秒びょう / 北緯ほくい34.73250度ど西経せいけい120.56806度ど座標ざひょう: 北緯ほくい34度ど43分ふん57秒びょう西経せいけい120度ど34分ふん05秒びょう / 北緯ほくい34.73250度ど西経せいけい120.56806度ど
公式こうしきサイト	https://www.vandenberg.af.mil
地図ちず
	KVBGヴァンデンバーグ宇宙うちゅう軍ぐん基地きちの位置いち
滑走かっそう路ろ
	出典しゅってん: 公式こうしきウェブサイトおよび連邦れんぽう航空局こうくうきょく
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ヴァンデンバーグ宇宙うちゅう軍ぐん基地きち（ヴァンデンバーグうちゅうぐんきち、Vandenberg Space Force Base）は、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくカリフォルニア州しゅうにあるアメリカ宇宙うちゅう軍ぐんの基地きち。カリフォルニア州しゅうの南部なんぶ、サンタバーバラ郡ぐんにあり、ミサイル・ロケットの射場いばとなっている。

概要がいよう

空軍くうぐん宇宙うちゅう軍団ぐんだん第だい30宇宙うちゅう航空こうくう団だん（英語えいご版ばん）が運用うんようしており、大陸たいりく間あいだ弾道だんどうミサイルの試射ししゃや人工じんこう衛星えいせいの打うち上あげが行おこなわれる。位置いちは、北緯ほくい34度ど45分ふん、西経せいけい120度ど29分ふん。基地きち敷地しきちの大だい部分ぶぶんは起伏きふくのある地形ちけいとなっている。敷地しきち内ないには標高ひょうこう700mのサンタヤネズ山やまがあり、ロケットの追跡ついせき基地きちが設もうけられている。

太平洋たいへいように面めんしており、射場しゃじょうの南方なんぽうと西方せいほうが海うみであるために、ケネディ宇宙うちゅうセンターと異ことなって、極ごく軌道きどうへの打うち上あげに際さいし問題もんだいが少すくない。偵察ていさつ衛星えいせいは極ごく軌道きどうに投入とうにゅうされることも多おおいことから、これは射場しゃじょうにとって利点りてんになっている。また、マーシャル諸島しょとう・クェゼリン環礁かんしょうを着弾ちゃくだん地ちとする大陸たいりく間あいだ弾道だんどうミサイルの試射ししゃにも適てきしている。

なお、1950年代ねんだいにロケットの打うち上あげに用もちいられた施設しせつである、第だい10発射はっしゃ施設しせつ (Space Launch Complex 10 ; SLC-10) はアメリカの歴史れきし遺産いさんに指定していされている。

歴史れきし

設置せっち

1941年ねんにアメリカ陸軍りくぐんの駐屯ちゅうとん地ち（キャンプ・クーク Camp Cooke）として設置せっちされたのが始はじまりである。第だい二に次じ世界せかい大戦たいせんと朝鮮ちょうせん戦争せんそうの間あいだは、訓練くんれんキャンプとして機能きのうし、1957年ねんにアメリカ空軍くうぐんに移管いかんされた。空軍くうぐんは、弾道だんどうミサイルの試験しけんと宇宙うちゅう開発かいはつの拠点きょてんとして用もちいることとした。1958年ねんにミサイルと宇宙うちゅう開発かいはつに熱心ねっしんであったホイト・S・ヴァンデンバーグ将軍しょうぐん（アメリカ空軍くうぐん・第だい2代だい参謀さんぼう長ちょう）を記念きねんし、基地きち名めいをヴァンデンバーグ空軍くうぐん基地きちに変更へんこうした。

1968年ねんまでに、順次じゅんじ土地とちの取得しゅとくを継続けいぞくし、その広ひろさは98,000エーカーと広大こうだいなものになった。海岸かいがん付近ふきんに位置いちしているために、陸地りくち上空じょうくうを飛行ひこうする危険きけんを侵おかすことなしに、弾道だんどうミサイルの試験しけんを行おこなうことができた。

1958年ねん12月16日にちには、ソー・ミサイルの試射ししゃが開始かいしされ、1959年ねん2月がつ28日にちには、ソーを利用りようし極ごく軌道きどう人工じんこう衛星えいせいの打うち上あげが行おこなわれている。

その後ごも、軍事ぐんじ用よう無人むじんロケットの打うち上あげの他ほか、商業しょうぎょう用ようロケットの打うち上あげもここから行おこなわれている。

2010年ねん 1月がつ31日にち、アメリカ国防総省こくぼうそうしょうミサイル防衛ぼうえい局きょくが行おこなった長距離ちょうきょり弾道だんどうミサイル迎撃げいげき実験じっけんにて、当とう基地きちより迎撃げいげきミサイルを発射はっしゃしたが、実験じっけんは失敗しっぱいした。

2018年ねん 7月がつ31日にち、ミニットマンの発射はっしゃ試験しけんが行おこなわれたが、飛行ひこう中ちゅうに異常いじょうが発生はっせいして太平洋たいへいよう上じょうで自爆じばく処分しょぶんされた^[3]。2020年ねん 8月がつ4日にち、2022年とし8月がつ16日にちにもミニットマンの発射はっしゃ実験じっけんが行おこなわれ、弾頭だんとうは太平洋たいへいようを6700キロメートル飛行ひこうし南太平洋みなみたいへいようのマーシャル諸島しょとうの近海きんかいに着弾ちゃくだんした^[4]^[5]。

2021年ねん 5月14日にち、ヴァンデンバーグ宇宙うちゅう軍ぐん基地きちへと改称かいしょうされた^[6]。

スペースシャトル

ヴァンデンバーグ空軍くうぐん基地きちは、1972年ねんにスペースシャトルの打うち上あげおよび着陸ちゃくりく地ちに指定していされた。中止ちゅうしになった有人ゆうじん軌道きどう研究けんきゅう室しつ計画けいかくのために作つくられたSLC-6発射はっしゃ台だいがシャトル計画けいかくのために再生さいせいされ、1986年ねんまでに発射はっしゃ設備せつびの整備せいびや燃料ねんりょうタンクの設置せっち、エンタープライズを用もちいた陸上りくじょう試験しけんなどが行おこなわれ、打うち上あげ可能かのうな状態じょうたいまで整備せいびされた。しかし、チャレンジャー号ごう爆発ばくはつ事故じこにより、西海岸にしかいがんからの打うち上あげ計画けいかくはキャンセルされ、発射はっしゃ台だいはデルタロケット用ように改装かいそうされた。

宇宙うちゅう及およびミサイル遺産いさんセンター

基地きちには、宇宙うちゅう及およびミサイル遺産いさんセンター（Space and Missile Heritage Center）があり、ミサイルと宇宙うちゅう開発かいはつの歴史れきしに関かんする展示てんじが行おこなわれている。これは、アメリカの歴史れきし遺産いさんに指定していされている打うち上あげ施設しせつである、SLC-10に隣接りんせつして設置せっちされている。展示てんじのテーマは「冷戦れいせんの歴史れきし」と「技術ぎじゅつの発展はってん」であり、発射はっしゃ施設しせつやロケットエンジンの展示てんじがある。