中将棋(ちゅうしょうぎ)は、日本の将棋類の一つであり、二人で行うボードゲーム(盤上遊戯)の一種である。
中将棋は14世紀頃に成立したとみられ[1]、多くの駒は大将棋から引き継いでいる。中世の記録で遺されているのは公家や上流僧侶の日記類のみであるため各階層での将棋の遊ばれ方は全貌を知ることができないが、15世紀の記述からは公家社会で小将棋(ルール不詳)とともに中将棋が流行していたことが読み取れる[2]。また、16世紀の将棋記録には中将棋についての記述の割合が多く、中将棋を単に「将棋」と呼び小将棋の方を「少将棋」と区別しているケースも見られる[3]。しかし、戦国時代以降は徐々に中将棋の愛好者が漸減していき、江戸時代には代わりに小将棋が庶民のあいだで定着され主流になっていったと見られる[4]。
明治維新後はほそぼそと京阪地方に伝えていたが、第二次世界大戦によりその伝承はたたれようとした。このような危機に棋士の岡崎史明と大山康晴が後世に伝え、今日でも主にネット上であるが伝わっている。大山康晴は幼い頃から中将棋を指していたことが、自らの粘りのある棋風に繋がったと語っている[5]。
- 縦横12マスずつに区切られた将棋盤の上で行う。
- 自分から見て手前の四段を自陣、反対に相手から見て四段を敵陣という。
- 競技者双方が交互に、盤上にある自分の駒を一回ずつ動かす(本将棋とは異なり持ち駒という概念はない)。
- 駒は、玉将(玉)または王将(王)・金将(金)・銀将(銀)・香車(香)・飛車(飛)・角行(角)・歩兵(歩)・横行(横)・竪行(竪)・龍馬(馬)・龍王(龍)・獅子(獅)・奔王(奔)・反車(反)・盲虎(虎)・麒麟(麒)・鳳凰(鳳)・猛豹(豹)・銅将(銅)・醉象(象)・仲人(仲)の21種類あり、それぞれ動きが決まっている。
- 玉将または王将、奔王、獅子以外は以下の方法により「成駒」になれる。
- 敵陣の外側にある駒を敵陣内へ移動させたとき。
- 敵陣内にある自軍の駒で敵の駒を取ったとき。
- 歩兵・香車が不成で敵陣に進入した場合、敵駒をとるかあるいは一番奥の段にたどり着いたとき。
- 本将棋と違い、不成で敵陣内に入った駒は、敵駒を取るか、一旦敵陣から出てまた入り直すか、歩兵・香車の場合一番奥の段にたどり着いた場合にしか成ることはできない。
- 以上の成りルールは日本中将棋連盟のものである。現在ネット上に出回っているプログラムでは敵陣の段数が4段である以外は本将棋と同様の成りルールとなっている場合がある。
- 成るのは移動が完全に終了した後である。
- 自分の駒の動く先(利き)に相手の駒があるとき、その駒を取ることができる。
- 本将棋とは違い、駒を捕獲し自らの持ち駒にすることはできない。捕獲された駒は、盤上から取り除かれるのみである。
- ●はその位置に動ける。
- \│/─はその線上を他の駒に当たらない限りどこまでも動ける。
- □、■は下記参照。
- ★はその場所まで飛び越えて移動できる。
元の駒
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動き
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成駒
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動き
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玉将(ぎょくしょう) 王将(おうしょう)
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全方向に1マス動ける。
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-
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-
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-
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金将(きんしょう)
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縦横と斜め前に1マス動ける。
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飛車(ひしゃ)(特に金飛車(きんびしゃ)ともいう)
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飛車を参照。
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銀将(ぎんしょう)
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前と斜めに1マス動ける。
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竪行(しゅぎょう)
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竪行を参照。
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銅将(どうしょう)
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縦と斜め前に1マス動ける。
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横行(おうぎょう)
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横行を参照。
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猛豹(もうひょう)
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縦と斜めに1マス動ける。
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角行(かくぎょう)(特に小角(ちょろかく)ともいう) |
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角行を参照。
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香車(きょうしゃ)
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前方に何マスでも動ける。飛び越えては行けない。
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白駒(はくく、はっく)
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縦と斜め前に何マスでも動ける。飛び越えては行けない。
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反車(へんしゃ)
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縦に何マスでも動ける。飛び越えては行けない。
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鯨鯢(けいげい)
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縦と斜め後ろに何マスでも動ける。飛び越えては行けない。
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盲虎(もうこ) |
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前以外の方向に1マス動ける。
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飛鹿(ひろく)
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縦にどこまでも動け、それ以外の方向に1マス動ける。
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麒麟(きりん)
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斜めに1マス動け、縦横に2目先に飛び越えて移動できる。
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獅子(しし)
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□ |
□ |
□ |
□
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□ |
■ |
■ |
■ |
□
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□ |
■ |
獅 |
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□
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□ |
■ |
■ |
■ |
□
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□ |
□ |
□ |
□ |
□
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獅子を参照。
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鳳凰(ほうおう)
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縦横に1マス動け、斜めに2マス先に飛び越えて移動できる。
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奔王(ほんおう、ほんのう)
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│ |
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/
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\ |
│ |
/ |
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─ |
─ |
奔 |
─ |
─
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/ |
│ |
\ |
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/ |
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│ |
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\
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|
奔王を参照。
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歩兵(ふひょう) |
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前に1マス動ける。
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と金(ときん)
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金将を参照。
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仲人(ちゅうにん)
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縦に1マス動ける。
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醉象(すいぞう)
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醉象を参照。
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角行(かくぎょう)
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斜めに何マスでも動ける。飛び越えては行けない。
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龍馬(りゅうま、りゅうめ) |
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/
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\ |
● |
/ |
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● |
馬 |
● |
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/ |
● |
\ |
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/ |
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\
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龍馬を参照。
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飛車(ひしゃ)
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縦横に何マスでも動ける。飛び越えては行けない。
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龍王(りゅうおう)
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│ |
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● |
│ |
● |
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─ |
─ |
龍 |
─ |
─
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● |
│ |
● |
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│ |
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龍王を参照。
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醉象(すいぞう)
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後方以外の方向に1マス動ける。
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太子(たいし)
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玉将と同じ。※1
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横行(おうぎょう)
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横に何マスでも動け、縦には1マス動ける。飛び越えては行けない。
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奔猪(ほんちょ)
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/
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/ |
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─ |
─ |
猪 |
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─
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/ |
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/ |
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\
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横と斜めに何マスでも動ける。飛び越えては行けない。
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竪行(しゅぎょう)
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縦に何マスでも動け、横には1マス動ける。飛び越えては行けない。
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飛牛(ひぎゅう) |
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│ |
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/
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\ |
│ |
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牛 |
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│ |
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/ |
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│ |
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縦と斜めに何マスでも動ける。飛び越えては行けない。
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龍馬(りゅうま、りゅうめ)
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/
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● |
/ |
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● |
馬 |
● |
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/ |
● |
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/ |
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斜めに何マスでも動け、それ以外の方向には1マス動ける。飛び越えては行けない。
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角鷹(かくおう) |
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□ |
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/
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\ |
■ |
/ |
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─ |
─ |
鷹 |
─ |
─
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/ |
│ |
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/ |
|
│ |
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\
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横と後方と斜めに何マスでも動ける。この時飛び越えては行けない。■に1マス進んだ後に元いたマスに戻るか奥の□に行くか選択できる。また、■を飛び越えて□に行くこともできる。※2
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龍王(りゅうおう)
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│ |
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● |
│ |
● |
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─ |
─ |
龍 |
─ |
─
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● |
│ |
● |
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│ |
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縦横に何マスでも動け、それ以外の方向には1マス動ける。飛び越えては行けない。
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飛鷲(ひじゅう) |
□ |
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│ |
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□
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■ |
│ |
■ |
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─ |
─ |
鷲 |
─ |
─
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│ |
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/ |
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│ |
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\
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縦横と斜め後ろ何マスまでも動ける。この時飛び越えては行けない。どちらかの■に1マス進んだ後に元いたマスに戻るか奥の□に行くか選択できる。また、■を飛び越えて□に行くこともできる。※2
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奔王(ほんおう、ほんのう)
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│ |
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│ |
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─ |
─ |
奔 |
─ |
─
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│ |
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│ |
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\
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縦横と斜めに何マスでも動ける。飛び越えては行けない。
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-
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獅子(しし)
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□ |
□ |
□ |
□
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■ |
■ |
□
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□ |
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獅 |
■ |
□
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□ |
■ |
■ |
■ |
□
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□ |
□ |
□ |
□ |
□
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玉将の動きを1手に2回行う。■に1マス進んだ後に元いたマスに戻るか隣接する□または■に行くか選択できる。また、■を飛び越えて□に行くこともできる。※2,3
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-
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-
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(※1) 醉象が太子に成ると、玉将(王将)と同じ働きを持つ。
たとえ玉将(王将)が取られても、太子が存在する場合は太子が取られる(詰められる)まで対局が続行される。
(※2)
- ■または□へ行く。
- ■に敵駒や自駒があったとしても、隣接する□に行ける。つまり□のマスに玉将(王将)がいた場合、王手になる。
- ■に敵駒がある場合、それを取りながら隣接する□(獅子は隣接する■も)に行ける。もしくは、そのまま元いたマスに戻ることができる(これを居食いという)。1度に2回動くことになるが、まとめて1手と数える。
- ■に敵駒がない場合でも、そこへ行き何もなく戻ってくることができる。これをじっとという。結果的に手番をパスをしたことになる。
(※3) 獅子は中将棋において非常に強力で重要な駒なので、安易に相討ちして興を殺ぐことを防ぐため、取り合いに関して特殊なルールが設けられている。これらのルールは麒麟が成ってできた獅子にも同様に適用される。
相手に獅子を取られた時、その直後の手では(たとえ相手の獅子に効いている自分の駒があっても)相手の獅子を取ることが出来ない。これを先獅子(せんじし)という。一手おいてから取ることはよい。ただし獅子で獅子を取った場合は例外として先獅子にはならない(後述)。
- 例(先手の駒を黒、後手の駒を赤で表す)
先手の角行が後手の獅子を取ると、後手は直後の手で先手の獅子を飛車で取ることが出来ないので、先手の獅子は逃げることができる。もし先手が獅子を逃げずに他の手を指せば、後手はその次の手で獅子を取ってもよい。
- (隣接する獅子は自由に取れる)自分の獅子から見て、隣接した周囲八マス(動きの説明で■の所)にいる相手の獅子は無条件で取ることが出来る。以下のルールは「離れた」所(動きの説明で□の所)にいる相手の獅子を自分の獅子で取る時のものである。
- (足のある獅子は獅子で取れない)ある駒に味方の他の駒(つなぎ駒という)が利いている時、い換えればその駒を相手が取った時にその取った駒をすぐに取り返せるような状態のことを、駒に足が付いていると言う。足が付いている相手の獅子を自分の獅子で取ることは出来ない。獅子以外の駒で足のある獅子を取ることは(先獅子の場合を除いて)自由である。また、つなぎ駒で獅子を取り返す場合に次の手で玉将(太子)が取られてしまい、獅子を取り返すことが事実上できない場合も、味方の駒が利いている獅子には足があるとみなす。
- (獅子かげの足)獅子に直接の足がない場合でも、相手の獅子をまたげば自分の獅子に足がある時、正確に言えば自分の獅子と相手の獅子が縦か横か斜めに真っ直ぐに並んでいて、相手の獅子の側の延長線上にその線に沿って走れる自分の駒があれば、同様に足があるとみなす。これを獅子かげの足またはかげ足・裏足があると言う。
- (付け喰い)ただし、自分の獅子と相手の獅子との間に歩兵・仲人以外の駒があれば、獅子に足があってもその駒と同時になら取ることが出来る。これを付け喰い(つけぐい)または喰添(くいそえ)と言う。この時相手はすぐにつなぎ駒で獅子を取り返すことができる(先獅子は適用されない)。これを獅子を撃つという。
先手の獅子は足に関係なく後手の獅子を取れる。
先手の獅子には銀将、後手の獅子には香車が利いているので、お互いに獅子で獅子を取ることは出来ない。先手が角行で後手の獅子を取ることはよい。
後手の獅子には角行によって獅子かげの足が付いているので、先手は後手の獅子を取ることが出来ない。逆に先手の獅子は角行に当てられているので、逃げなければ取られてしまう。
後手の二つの獅子にはともに足があるが、先手は後手の右側の獅子を銀将を取りながら付け喰いできる。この時後手は直後の手で飛車で先手の獅子を撃つことができる。銀将を飛び越えて右側の獅子だけを取ることは出来ない。また、仲人は付け喰いに使えないので左側の後手の獅子は取ることが出来ない。なお、後手の仲人と金将を同時に取ることは付け喰いではないので自由にできる。
各駒の移動能力及び成りの特徴
編集
- 歩兵・香車は成るまでは前にしか進めず、仮に不成のまま敵陣1段目に進んだ場合は行き所のない駒となるが、本将棋と異なり両者ともルール上認められている。
- ただし両者とも成りによって元の駒の完全上位互換になる駒であり、特に香車は不成とする意味が皆無であるため、実戦的には敵陣に突入して即成っているはずである。
- 香車・反車は成らない限り端以外の列に動けず、仲人も成らない限り初期配置以外の列に動けない。
- 生駒の角行・麒麟は成らない限り何手かけても筋違いの場所に到達できない。2枚の角行はそれぞれ別々の筋にあり、麒麟は初期配置で右側にある角行と同じ筋となる。
- 獅子・飛鷲・角鷹は二歩移動できる。詳細は※2を参照。
- 成りによる性能変化に関する特徴は次の通りである:
- 成りによって利きが元の駒の完全上位互換になるもの:醉象(→太子)、香車(→白駒)、麒麟(→獅子)、盲虎(→飛鹿)、角行(→龍馬)、反車(→鯨鯢)、龍王(→飛鷲)、龍馬(→角鷹)、飛車(→龍王)、歩兵(→金将(と金))
- このうち歩兵と麒麟については、前者は獅子の付け喰いに使えないルール、後者は先獅子のルールとの関連で、ごく稀に不成が戦略上有効になるケースもある。
- 成りによって利きが元の駒の完全上位互換にならず、利きの変化においてデメリットを伴うもの:金将(→飛車)、銀将(→竪行)、銅将(→横行)、猛豹(→角行)、鳳凰(→奔王)、竪行(→飛牛)、横行(→奔猪)、仲人(→醉象)
- これを失う利きの数で分類すると次の通りとなる:
- 1マスの利きを失うもの:仲人(→醉象)
- 2マスの利きを失うもの:金将(→飛車)、銅将(→横行)、猛豹(→角行)、竪行(→飛牛)、横行(→奔猪)
- 4マスの利きを失うもの:銀将(→竪行)、鳳凰(→奔王、斜め四方2マス目へは飛び越しで移動できなくなる)
- これらの駒では、成るか成らないかについて慎重な検討を要することもある。
- 本将棋と同様の成りルールの場合は、不成で進んだ小駒を敵陣から引いて成る場合(本将棋の4段目での銀成りと同様の例)、金将・銀将・銅将・猛豹・仲人について5段目での成りがありうる(ルール上は醉象・盲虎も同様だが、元の駒の完全上位互換の駒に成るため、実戦的には敵陣に突入して即成っているはずであり、実戦ではまず起こりえない)。またその成りルールでは鳳凰については5段目のみならず6段目での成りがありうる(ルール上、成りによって元の駒の完全上位互換になる駒も含めれば、麒麟も同様)。
- このうち猛豹については、角行(ちょろ角)に成ると何手かけても筋違いの場所に到達できなくなってしまうという独特のデメリットがある。
- 中将棋では、利きの変化においてデメリットを伴う成りであっても、小駒が走り駒になるなど、駒の動きが総体的に強力になる傾向がある。
棋力が同じ程度の場合、手合割は平手とする。平手戦の場合、開始時には駒をつぎのように並べる。
上図のように、盤面を図として表示する場合、下側が先手、上側が後手となる。先手から見て、中将棋盤の右上のマスを基点とし、横方向に1・2・3・…・12、または子・丑・寅・…・戌・亥、縦方向に一・二・三・…・十二とマスの位置を表する座標を決められている。棋譜はこの数字を用いて表現する。
- 玉将または王将を追い詰めて王手の回避ができない状態(詰み)になり相手が投了した場合、勝ちとなる。
- 自軍の駒で敵軍の王将または玉将を取った場合(突き落とし)、勝ちとなる。
- 本将棋とは違い、玉将または王将を取っても反則勝ち扱いにはならない。この時、それを取る駒を立て、「失礼しました」と一言いうとよいが、別にいわなくてもよい。
- 両軍が駒を消耗しあい駒枯れになった場合、王将・玉将2枚と成金1枚だけがあったときは成金のある側が勝ちとなる。つまり、王将・玉将以外の駒を持っていた方が勝ちとなる。
- 駒枯れになっても相手を詰められない場合、合意によって引き分けとなる(持将棋)。例えば、王将・玉将だけになった場合は合意によって引き分けとなる。
- 上記※1で述べたとおり太子がいる場合、太子と王将・玉将の両方をとらないと勝ちにならない。太子と王将・玉将の両方を詰めても、味方の太子と王将・玉将が全て先に取られる状況ならば負けとなる。
- 王手はかかっていないが反則にならずに次に動かせる駒が一切無い状態になることがあるが(チェスでいうステイルメイト)、そうなった場合は負けとなる[1]。
- 同一局面が4回起きた場合(千日手)、4回目の局面となる手を戻し別の手にすること。
- 連続して王手をし千日手の場合、王手を仕掛けた方が別の手にすること。
- 一回持ち上げた駒はかならず動かさなくてはならない。
- ただし、全ての利きに味方の駒がいるなどして動かせない駒の場合、無効となる。
- 相手から取った駒を、持ち駒として再利用することはできない。
- 王将・玉将を取ってもかまわない。
- 太子がいる場合、太子と王将・玉将の両方をとら(詰め)ないと勝ちにならない。太子と王将・玉将の両方を詰めても、味方の太子と王将・玉将が全て先に取られる状況ならば負けとなる。
- 後ろに下がることのできない香車と歩兵が敵陣1段目に不成で進んだ場合でも、ルール上不成を選択できる[2]。
- ただし、そうなった場合は、その香車と歩兵は死に駒(行かずの駒)として扱う。
- 本将棋では、香車と歩兵が敵陣1段目に進んだ場合は、行き所のない駒として反則となるため、必ず成らなければならない(厳密には、着手した駒から不成の状態で手を離した時点で反則が成立する)。
- 先獅子が適用されるのを「あとに取られる側の獅子に足があるとき」に限定する。このルールでは、自分の獅子が取られた直後であっても、相手の獅子に足がない場合ならば、その獅子を自由に取ることができる。
- 199手連続して両者とも駒を取らず、また駒を成ることがなかった場合、引き分けとなる。
- 成りに関して、本将棋と同じルールを使用する。
- 片方のプレイヤーに王将だけ(太子だけ)が残り、もう片方のプレイヤーに相手を詰める手段がない場合、引き分けになる。一般に、以下の組み合わせでは詰めることができない。
- 王将(太子)1枚だけ
- 王将(太子)1枚+ちょろ角1枚
- 王将(太子)1枚+同じ筋のちょろ角2枚
- 以下のケースにおいては、理論上は詰ますことが可能であるが、そのためには王将(太子)が自ら死地におもむく悪手を指さなければならない。
- 王将(太子)1枚+歩兵1枚
- 王将(太子)1枚+と金1枚
- 王将(太子)1枚+猛豹1枚
中将棋でのハンディキャップの付け方には、次の3通りが知られている。92枚の駒を配置したのち、特別な手順を踏む。
- 3枚獅子:最も大きなハンディ。上手の麒麟と下手の鳳凰を入れ替える。さらに麒麟2枚をそれぞれ裏返す。下手は獅子3枚、上手は鳳凰2枚持った状態で始まることになる。
- 2枚獅子:下手の麒麟を裏返す。下手は獅子2枚持った状態で始まることになる。
- 2枚王:下手の醉象を裏返す。下手は玉将・太子を両方持った状態で始まることになる。