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京漆器 - Wikipedia

きょう漆器しっき(きょうしっき)とは、京都きょうと生産せいさんされる漆器しっきのこと。1976ねん経済けいざい産業さんぎょう大臣だいじんより伝統でんとうてき工芸こうげいひん指定していけている。

特徴とくちょう

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  • きょう漆器しっき全国ぜんこく漆器しっき産地さんちなかでも、とりわけうす木地きじもちい、入念にゅうねん下地したじほどこし、洗練せんれんされた優美ゆうび蒔絵まきえほどこされた、日常にちじょうてき使つかうつわというよりも「美術びじゅつ工芸こうげいひん」としての価値かちかんもとづいてつくられる漆器しっきである。
  • 京都きょうと平安へいあん遷都せんと以後いご現在げんざいいたるまで、政治せいじ文化ぶんか同様どうよう日本にっぽんうるし工芸こうげい中心ちゅうしんとして王朝おうちょう貴族きぞく祭祀さいし装飾そうしょくひんから茶道具ちゃどうぐまでとく手間隙てまひまをかけた完成かんせいたか漆器しっきおくしてきた。顧客こきゃくである公家くげ商家しょうか隣接りんせつ発達はったつしたきょう漆器しっきうす繊細せんさい気品きひんたかいデザインをもち、産地さんち漆器しっきして極端きょくたん高価こうかである。
  • こうしたきょう漆器しっき工芸こうげいひん大名だいみょう同士どうし贈答ぞうとうひんにももちいられ全国ぜんこく伝播でんぱしたことから、地方ちほう漆器しっき起源きげん生産せいさん工程こうてい影響えいきょうあたえている。

製作せいさく

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  • きょう漆器しっき特徴とくちょう薄手うすで木地きじうるし澱粉でんぷんのり麻布まふって補強ほきょうし、そのうえ京都きょうと山科やましなから産出さんしゅつする「山科やましなこな」「山科やましなとぎこなとううるしわせてペーストじょうにした「さびうるし」「さびうるし」という下地したじざいなんそうにもわたってかさね、さらにうつわかく部分ぶぶんをより鋭角えいかく際立きわだたせ、丈夫じょうぶにするために補強ほきょうする「くくりさび」という工程こうていをはさみ、くろあかうるしかさねていくという「ほんけん」といううるし工芸こうげいにおいてもっと基本きほんてき製作せいさく工程こうていにある。
  • ほんけん」の工程こうてい漆器しっき製作せいさく技術ぎじゅつ地方ちほうひろまり、地方ちほう産地さんち形成けいせいされていくととも越前えちぜん漆器しっき山中さんちゅうぬり輪島塗わじまぬりなどの製作せいさく工程こうていにもがれていくが、それらの産地さんちでは生産せいさんりょう見合みあった作業さぎょう効率こうりつ必要ひつようになるために下地したじざいべいのりなどを混合こんごうすることが一般いっぱんてきである。べいのり添加てんかは、器物きぶつ下地したじける作業さぎょうとその硬化こうか管理かんり容易よういにすることができ、作業さぎょうせいをあげるメリットがある。しかし樹脂じゅしぶんうるしこなとぎこなとうのフィラーのほかに、たい水性すいせいとぼしい澱粉でんぷん配合はいごうすることで下地したじ耐久たいきゅうせい低下ていかする。
  • 一方いっぽう単価たんかたかしょうロットひん生産せいさん得意とくいとするきょう漆器しっきではべいのりなどを添加てんかしないため、下地したじざい全体ぜんたいたいするうるし割合わりあいが50重量じゅうりょう程度ていど(wet重量じゅうりょう固形こけいぶんでは60重量じゅうりょう程度ていど)と、樹脂じゅしぶんたか下地したじほどこすためコストはかかるが堅牢けんろううつわができる。

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