付箋ふせん

付箋ふせん（ふせん、附箋ふせん、英えい:Sticky notes/Post-it）は、メモ書がきを一時いちじ的てきに文書ぶんしょ・書籍しょせき・封筒ふうとう・机つくえなどに貼はり付つける小ちいさな紙かみである。

付箋ふせん。

本来ほんらいは、貼はり付づけ対象たいしょうの文書ぶんしょ等とうに、糊のりかセロハンテープでメモ用紙めもようし程度ていどの小しょう紙片しへんを貼付ちょうふするものである。しかし近年きんねんでは、糊のりやテープを用意よういしなくても貼はったり剥はがしたりできる市販しはん製品せいひんを指さすことも多おおい。特とくに、後述こうじゅつする3M社しゃの製品せいひんポスト・イットもしくはこの製品せいひんに対たいし3M社しゃの日本にっぽん法人ほうじんであった住友すみともスリーエム株式会社かぶしきがいしゃが名なづけた付箋ふせん紙しと呼よばれることが多おおい。

付箋ふせんの種類しゅるい

付箋ふせんには、

• 半はん透明とうめいで向むこうが透すけてみえるもの
• ミシン目めに沿そって一部いちぶが切きり取とれるもの
• 粘着ねんちゃく部分ぶぶんのみを切きり離はなして使つかえるもの

等ひとしがある。

ポスト・イット

ポスト・イット。

最初さいしょの糊のり付つき付箋ふせん製品せいひんであるポスト・イット（英語えいご: Post-it 登録とうろく商標しょうひょう、1980年ねん発売はつばい）は、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくの化学かがくメーカー3Mによって開発かいはつされた。1969年ねん、3Mの研究けんきゅう員いんスペンサー・シルバーは、強力きょうりょくな接着せっちゃく剤ざいを開発かいはつ中ちゅうに、たまたま非常ひじょうに弱よわい接着せっちゃく剤ざいを作つくり出だしてしまった。当初とうしょこの弱よわい接着せっちゃく剤ざいは用途ようとが見みつからず、「失敗しっぱいの産物さんぶつ」と思おもわれていたのだが、特許とっきょを取得しゅとくしていた。

1974年ねんに3M研究けんきゅう員いんアート・フライが、本ほんの栞しおりに応用おうようできないかと思おもいついた。このエピソードは、偶然ぐうぜんや失敗しっぱいから大だい発明はつめいを生うむ「セレンディピティ（偶察力りょく）」の典型てんけい例れいとして知しられる。

日本にっぽんでの発売はつばい時じには、日本にっぽん独自どくじの要望ようぼうに応こたえ、付箋ふせんの先端せんたんを赤あかく塗ぬったものを販売はんばいしたところ、爆発ばくはつ的てきに売うれた。

注意ちゅうい点てん

図書館としょかんでは蔵書ぞうしょに付箋ふせんを使用しようしないよう利用りよう者しゃに求もとめているところもある。これは、長期間ちょうきかんの保存ほぞんを前提ぜんていとしている資料しりょうを傷いためてしまうのを防ふせぐためである。資料しりょうを傷いためる理由りゆうとしては、付箋ふせんを剥はがす際さいに表面ひょうめんを剥はぎ落おとしてしまう場合ばあいがあるほか、はがしたときに残のこった糊のりが本ほんの劣化れっかの原因げんいんになることが挙あげられている。

コンピュータ分野ぶんやにおける付箋ふせん

近年きんねんでは、コンピュータ、スマートフォン上じょうでこの付箋ふせんの役目やくめを果はたすアプリケーションが、Windows, macOS, Androidなどで開発かいはつされている。

外部がいぶリンク

• ポスト・イット ブランド