全身ぜんしん小説しょうせつ家か

全身ぜんしん小説しょうせつ家か
	A Dedicated Life
監督かんとく	原はら一男かずお
製作せいさく	小林こばやし佐智子さちこ
出演しゅつえん者しゃ	井上いのうえ光晴みつはる
音楽おんがく	関口せきぐち孝たかし
撮影さつえい	原はら一男かずお; 大津おおつ幸四郎こうしろう
編集へんしゅう	鍋島なべしま惇あつし
製作せいさく会社かいしゃ	疾走しっそうプロダクション
配給はいきゅう	疾走しっそうプロダクション; ユーロスペース
公開こうかい	1994年ねん9月がつ23日にち
上映じょうえい時間じかん	157分ふん
製作せいさく国こく	日本にっぽん
言語げんご	日本語にほんご
前作ぜんさく	ゆきゆきて、神かみ軍ぐん
次つぎ作さく	わたしの見島みしま
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『全身ぜんしん小説しょうせつ家か』（ぜんしんしょうせつか）は、原はら一男かずお監督かんとくによる1994年ねんの日本にっぽんのドキュメンタリー・ドラマ映画えいがである。晩年ばんねんの井上いのうえ光晴みつはるに取材しゅざいしている^[1]。第だい7回かい東京国際映画祭とうきょうこくさいえいがさいの「アジア秀作しゅうさく映画えいが週間しゅうかん」部門ぶもんにて上映じょうえいされた^[2]。

内容ないよう

井上いのうえ光晴みつはるの晩年ばんねんの５年間ねんかんを追おったドキュメンタリーで、井上いのうえが作つくった「文学ぶんがく伝習でんしゅう所しょ」での講義こうぎや講演こうえんが描えがかれている。「全身ぜんしん小説しょうせつ家か」とは埴谷はにや雄ゆう高だかが井上いのうえを評ひょうした言葉ことばで、「存在そんざいそのものが小説しょうせつ家か、骨ほねの髄ずいまで小説しょうせつ家か」の意味いみとのこと。その井上いのうえが89年ねんにがんの告知こくちを受うける。生前せいぜんの井上いのうえががんと闘たたかいながら講演こうえんと創作そうさくに励はげむ姿すがたが描えがかれ、死後しご、彼かれの経歴けいれきを調しらべ直なおした結果けっか、今いままで彼かれが述のべてきた経歴けいれきや生おい立たち、初恋はつこいの人ひとのことなど全すべて虚構きょこうだったことが明あかされる。そもそも私小説ししょうせつを否定ひていする立場たちばにあったし、「小説しょうせつに書かいたこと＝実話じつわ」とは解ほぐさないまでも、自分じぶんの経歴けいれきまで詐称さしょうし、それを死しぬまで貫つらぬいたということは、まさに「全身ぜんしん小説しょうせつ家か」といえるだろう。

井上いのうえの娘むすめである作家さっか、井上いのうえ荒野あらのの小説しょうせつ「あちらにいる鬼おに」（2019年ねん刊行かんこう）には、井上いのうえら家族かぞくに密着みっちゃくする撮影さつえいの場面ばめんが描えがかれている。

キャスト

井上いのうえ光晴みつはる
井上いのうえ郁子いくこ
埴谷はにや雄ゆう高だか
瀬戸内せとうち寂聴じゃくちょう
野間のま宏ひろし
金きむ久美子くみこ - 母はは・たか子こ
山本やまもと与志よし恵めぐみ - 祖母そぼ・サカ
磯いそ春陽はるひ - 崔ちぇ鶴代つるよ
窪田くぼた匡ただし亨とおる - 光晴みつはる（少年しょうねん時代じだい）
杉山すぎやま裕哉ゆうや - 光晴みつはる（幼年ようねん時代じだい）
大矢おおや玲美れいみ衣ころも
金きむ泳三よんさむ
趙ちょう裕美ひろみ
河かわ玉だま蓮はちす
李り淑子としこ

受賞じゅしょう

第だい4回かい日本にっぽん映画えいが批評ひひょう家か大賞たいしょう - 作品さくひん賞しょう^[3]
第だい19回かい報知ほうち映画えいが賞しょう - 作品さくひん賞しょう^[4]
第だい49回かい毎日まいにち映画えいがコンクール - 日本にっぽん映画えいが大賞たいしょう^[5]
第だい18回かい日本にっぽんアカデミー賞しょう - 特別とくべつ賞しょう^[6]
第だい14回かい藤本ふじもと賞しょう - 藤本ふじもと賞しょう・特別とくべつ賞しょう（小林こばやし佐智子さちこ）^[7]
第だい68回かいキネマ旬報きねまじゅんぽうベスト・テン - 日本にっぽん映画えいが監督かんとく賞しょう^[8]
第だい68回かいキネマ旬報きねまじゅんぽうベスト・テン - 日本にっぽん映画えいが第だい1位い^[8]

脚注きゃくちゅう

^ “「観みずに死しねるか!傑作けっさくドキュメンタリー88」出版しゅっぱん記念きねん特集とくしゅう上映じょうえい”. ポレポレ東中野ひがしなかの. 2016年ねん10月がつ7日にち閲覧えつらん。
^ “1994 （第だい7回かい）”. 東京国際映画祭とうきょうこくさいえいがさい. 2016年ねん10月がつ7日にち閲覧えつらん。
^ “過去かこの受賞じゅしょう作品さくひん - 1991年度ねんど〜1999年度ねんど”. 日本にっぽん映画えいが批評ひひょう家か大賞たいしょう. 2016年ねん10月がつ7日にち閲覧えつらん。
^ “報知ほうち映画えいが賞しょう過去かこの受賞じゅしょう一覧いちらん”. スポーツ報知ほうち. 2016年ねん10月がつ7日にち閲覧えつらん。
^ “毎日まいにち映画えいがコンクール第だい49回かい（1994年ねん）”. 毎日新聞まいにちしんぶん. 2016年ねん10月がつ7日にち閲覧えつらん。
^ “第だい18回かい日本にっぽんアカデミー賞しょう優秀ゆうしゅう作品さくひん”. 日本にっぽんアカデミー賞しょう. 2016年ねん10月がつ7日にち閲覧えつらん。
^ “藤本ふじもと賞しょう（第だい20回かい～第だい11回かい）”. 映画えいが演劇えんげき文化ぶんか協会きょうかい. 2016年ねん10月がつ7日にち閲覧えつらん。
^ ^a ^b “キネマ旬報きねまじゅんぽうベスト・テン - 1994年ねん・第だい68回かい”. KINENOTE. 2016年ねん10月がつ7日にち閲覧えつらん。

外部がいぶリンク

[1] “「観みずに死しねるか!傑作けっさくドキュメンタリー88」出版しゅっぱん記念きねん特集とくしゅう上映じょうえい”. ポレポレ東中野ひがしなかの. 2016年ねん10月がつ7日にち閲覧えつらん。

[2] “1994 （第だい7回かい）”. 東京国際映画祭とうきょうこくさいえいがさい. 2016年ねん10月がつ7日にち閲覧えつらん。

[3] “過去かこの受賞じゅしょう作品さくひん - 1991年度ねんど〜1999年度ねんど”. 日本にっぽん映画えいが批評ひひょう家か大賞たいしょう. 2016年ねん10月がつ7日にち閲覧えつらん。

[4] “報知ほうち映画えいが賞しょう過去かこの受賞じゅしょう一覧いちらん”. スポーツ報知ほうち. 2016年ねん10月がつ7日にち閲覧えつらん。

[5] “毎日まいにち映画えいがコンクール第だい49回かい（1994年ねん）”. 毎日新聞まいにちしんぶん. 2016年ねん10月がつ7日にち閲覧えつらん。

[6] “第だい18回かい日本にっぽんアカデミー賞しょう優秀ゆうしゅう作品さくひん”. 日本にっぽんアカデミー賞しょう. 2016年ねん10月がつ7日にち閲覧えつらん。

[7] “藤本ふじもと賞しょう（第だい20回かい～第だい11回かい）”. 映画えいが演劇えんげき文化ぶんか協会きょうかい. 2016年ねん10月がつ7日にち閲覧えつらん。

[kinenote-8] “キネマ旬報きねまじゅんぽうベスト・テン - 1994年ねん・第だい68回かい”. KINENOTE. 2016年ねん10月がつ7日にち閲覧えつらん。

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