国務こくむ院いん (フランス)

国務こくむ院いん（こくむいん、フランス語ふらんすご: Conseil d'État）は、フランスの政府せいふ機関きかんの一ひとつ。コンセイユ・デタ。参事院さんじいんとも呼よばれる。パリ1区くパレ・ロワイヤル内うちに所在しょざい。

パレ・ロワイヤル

フランス政府せいふの諮問しもん機関きかんであるとともに、裁判所さいばんしょとしての役割やくわりを持もつ。裁判所さいばんしょとしては、国務こくむ院いんは公法こうほう上うえの権限けんげんに基もとづく処分しょぶんに対たいする不服ふふく申立もうしたてについて最終さいしゅう的てきな判断はんだんを下くだす行政ぎょうせい訴訟そしょうにおける最高裁判所さいこうさいばんしょとしての役割やくわりを持もつ。

フランスにおいては、行政ぎょうせい訴訟そしょうと司法しほう訴訟そしょうは別べつの系列けいれつの裁判所さいばんしょが担当たんとうする（二元にげん的てき裁判さいばん制度せいど）。司法しほう訴訟そしょうにおける最高さいこう裁判所さいばんしょは破毀はき院いん (Cour de cassation) であり、両りょう系列けいれつの間あいだの管轄かんかつについては権限けんげん争議そうぎ裁判所さいばんしょ (Tribunal des conflits) が判断はんだんする。

政府せいふの諮問しもん機関きかんとしては、法律ほうりつ案あんなどいくつかの事項じこうについて、政府せいふは国務こくむ院いんに諮問しもんしなければならないこととされ、内閣ないかく法制ほうせい局きょく（ないし法制ほうせい局きょく）的てき機能きのうを持もつ。同時どうじに法律ほうりつ案あんは憲法けんぽう評議ひょうぎ会かい（憲法けんぽう院いん）の審査しんさにも服ふくする。

首相しゅしょう (Premier ministre) が国務こくむ院いんの長官ちょうかんを兼かねる（首相しゅしょうが存在そんざいしないときは司法しほう大臣だいじん (Ministère de la Justice)）ので、実質じっしつ的てきには副ふく長官ちょうかんが職員しょくいんのうち最高さいこうの地位ちいを占しめる。副ふく長官ちょうかんは行政ぎょうせい官かん・司法官しほうかん・公おおやけ企業きぎょう職員しょくいんなどの名なにおいて憲法けんぽう上じょうのすべての機関きかんからの新年しんねんの挨拶あいさつを共和きょうわ国こく大統領だいとうりょうに贈おくる。

関連かんれん項目こうもく

• フランスの省しょう
• 統すべ領りょう政府せいふ

外部がいぶリンク

• 国務こくむ院いん公式こうしきサイト