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地獄の回想 - Wikipedia

地獄じごく回想かいそう

キッスのアルバム

地獄じごく回想かいそう』 (じごくのかいそう、Lick It Up) は、1983ねんキッス発売はつばいした11まいのスタジオ・オリジナル・アルバムである。(メンバー4にんのソロ・アルバム、キッス・キラーズのぞく)

地獄じごく回想かいそう
キッススタジオ・アルバム
リリース
録音ろくおん 1983ねん7がつ – 8がつ
ジャンル ヘヴィメタルハードロックグラム・メタル
時間じかん
レーベル マーキュリー・レコード
プロデュース マイケル・ジェイムス・ジャクソン
ジーン・シモンズ
ポール・スタンレー
専門せんもん評論ひょうろんによるレビュー
チャート最高さいこう順位じゅんい
  • 3(スウェーデン[1]
  • 7(イギリス[2]、ノルウェー[3]
  • 10(スイス[4]
  • 13(オーストリア[5]
  • 14(オランダ[6]
  • 15日本にっぽん[7]
  • 18(ドイツ[8]
  • 24(アメリカ[9]
  • キッス アルバム 年表ねんぴょう
    暗黒あんこく神話しんわ
    (1982ねん)
    地獄じごく回想かいそう
    (1983ねん)
    アニマライズ
    (1984ねん)
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    概要がいよう

    編集へんしゅう

    『Lick It Up』は、1982ねんの『Creatures of the Night』でキッスがしめしたハードなサウンドをベースにしている。1983ねん12月22にちにゴールド認定にんていされ、1980ねんの『Unmasked』以来いらい、キッスのアルバムが認定にんていけた。これは、アンマスキングののちにバンドがけた宣伝せんでん効果こうかたかまったことに部分ぶぶんてき起因きいんする。

    Creatures of the Night Tour/10th Anniversary Tourが6がつ終了しゅうりょうすると、バンドはすぐにスタジオにもどり、つぎのアルバムの制作せいさく開始かいしし、その2ヶ月かげつあいだにわたってレコーディングをおこなった。「Lick It Up」と「All Hell's Breakin' Loose」は、このアルバムからのシングルとしてリリースされた。これらのきょくには、同様どうようのテーマで、荒涼こうりょうとした終末しゅうまつろんてき状況じょうきょうなかでバンドとおおくの女性じょせい登場とうじょうする、皮肉ひにくめたビデオが2ほんついていた。

    ヴィニー・ヴィンセントは、すでにバンドを脱退だったいし、アルバムのレコーディングにも参加さんかしていないにもかかわらず、「Creatures of the Night」のジャケットに登場とうじょうしていたエース・フレリーとは対照たいしょうてきに、はじめてアルバムのカバーアートに登場とうじょうした。ヴィンセントは、法的ほうてきにはバンドのメンバーではなかった。バンドないでの役割やくわり給料きゅうりょうをめぐってあらそいがあったこともあり(バンドのそう利益りえきなん%かを要求ようきゅうしたが、はっきりと拒否きょひされたという報道ほうどうもある)、ヴィンセントは正式せいしき雇用こよう契約けいやくむすんでいない。このようなあらそいと、Kissの復活ふっかつ自分じぶんだけのおかげであるというヴィンセントの態度たいどたかまりにより、Lick It Upツアーのヨーロッパ公演こうえん最後さいごに、ヴィンセントはバンドを脱退だったい(あるいは情報じょうほうげんによっては解雇かいこ)することになる。

    バンドは急遽きゅうきょわりのギタリストを確保かくほすることができず、ヴィンセントはアメリカツアーに復帰ふっきすることになったが、契約けいやくしょへのサインを拒否きょひしたことが問題もんだいとなり、ギターソロをめぐってバンドのメンバーとのあいだおおきなみぞができてしまった。ポール・スタンレーがつぎきょく紹介しょうかいするための合図あいずわる5〜8ふん程度ていどのソロのはずが、きゅうながくなり、のメンバーがステージじょうでヴィンセントのソロがわるのをちきれなくなることもあった。

    1984ねん1がつのLAフォーラム公演こうえんでは、スタンレーの合図あいずにもかかわらず、ヴィンセントはソロをつづけた。スタンレーはヴィンセントにせつけられたと非難ひなんし、ヴィンセントはの3にんのメンバーが自分じぶんのソロを台無だいなしにして、パフォーマーとしての自分じぶんおさえつけようとしていると非難ひなんした。かれらは、エリック・カーとジーン・シモンズ、そして平和へいわ維持いじしようとしたローディすうにんによってはなされた。3月のカナダ・ケベックでのライブでは、バンドがセットをめくくる準備じゅんびをしているときに、ヴィンセントが即興そっきょうでソロをはじめ、のバンドメンバーはなにもできずにステージにっていた。ヴィンセントは、その直後ちょくご脱退だったいした(情報じょうほうげんによっては、2度目どめ解雇かいことなった)。このときは、永久えいきゅうてき解雇かいことなった。

    "All Hell's Breakin' Loose "は、バンドの歴史れきしなかで、4にん当時とうじ現役げんえき)のメンバー全員ぜんいん作詞さくし作曲さっきょく分担ぶんたんした3きょくのうちの1つで、にはデビューアルバムの "Love Theme from Kiss "とMonsterの "Back to the Stone Age "がある。「KISSology 2」のインタビューのなかで、スタンレーは「人々ひとびとみみよりもくようになった。"Creatures of the Night "は "Lick It Up "よりも間違まちがいなくいアルバムだったからだ」と発言はつげんしている。また、「『Creatures of the Night』よりも『Lick It Up』がわれたのは、ぼくらがノーメイクだったからだとおもうんだ。それが唯一ゆいいつ理由りゆうだった。」

    『Creatures of the Night』の6きょくでヴィンセントはセッション・プレイヤーとしてリード・ギターを担当たんとうしていたが、『Lick it Up』がリリースされるころには、世間せけんかぎり、かれ正式せいしきにKissのギタリストとなっており、このアルバムではすべてのリード・ギターを演奏えんそうしている。オープニングきょく(ヴィンセントとのともさく)には、リック・デリンジャーのソロが収録しゅうろくされている。

    評価ひょうか

    編集へんしゅう

    1990ねん12月19にち、『Lick It Up』はプラチナ認定にんていけた。Kerrang!は、年末ねんまつの1983ねんのベスト・ハード・ロック・アルバムのリストで、『Lick It Up』をだい3げている。 2011ねんには、Guitar Worldの読者どくしゃ投票とうひょうによる1983ねんのギター・アルバム・トップ10で、このアルバムはだい10となった。

    このアルバムは、それまでのすう年間ねんかん低迷ていめいしていたバンドの運勢うんせい好転こうてんさせ、あたらしい世代せだいのファンに紹介しょうかいすることに成功せいこうし、その10年間ねんかんつづく "unmasked "時代じだい幕開まくあけとなった。スタンレーはいくつかのインタビューで、このアルバムがれたのは、おもにバンドのアンマスキングをめぐる誇大こだい宣伝せんでんのおかげだとかんじているとべている。

    「All Hell's Breaking Loose」のビデオは、1984ねんのMTVビデオ・ミュージック・アワードで最優秀さいゆうしゅう撮影さつえいしょうにノミネートされた。

    収録しゅうろくきょく

    編集へんしゅう
    Side one
    No. Title Writer(s) Lead vocals Length
    1. "Exciter" Paul Stanley, Vinnie Vincent Stanley 4:10
    2. "Not for the Innocent" Gene Simmons, Vincent Simmons 4:22
    3. "Lick It Up" Stanley, Vincent Stanley 3:56
    4. "Young and Wasted" Simmons, Vincent Simmons 4:05
    5. "Gimme More" Stanley, Vincent Stanley 3:43
    Side two
    No. Title Writer(s) Lead vocals Length
    6. "All Hell's Breakin' Loose" Eric Carr, Stanley, Simmons, Vincent Stanley 4:34
    7. "A Million to One" Stanley, Vincent Stanley 4:17
    8. "Fits Like a Glove" Simmons Simmons 4:04
    9. "Dance All Over Your Face" Simmons Simmons 4:16
    10. "And on the 8th Day" Simmons, Vincent Simmons 4:02

    脚注きゃくちゅう

    編集へんしゅう
    1. ^ swedishcharts.com - KISS - Lick It Up
    2. ^ KISS | Artist | Official Charts - 「Albums」をクリックすれば表示ひょうじされる
    3. ^ norwegiancharts.com - KISS - Lick It Up
    4. ^ KISS - Lick It Up - hitparade.ch
    5. ^ KISS - Lick It Up - austriancharts.at
    6. ^ dutchcharts.nl - KISS - Lick It Up
    7. ^ 『オリコンチャート・ブックLPへん昭和しょうわ45ねん平成へいせい1ねん)』(オリジナルコンフィデンス/1990ねんISBN 4-87131-025-6)p.122
    8. ^ charts.de - 2014ねん8がつ19にち閲覧えつらん
    9. ^ Lick It Up - Kiss : Awards : AllMusic