大同だいどう (日本にっぽん)

大同だいどう（だいどう）は、日本にっぽんの元号げんごうの一ひとつ。延のべ暦れきの後のち、弘ひろし仁ひとしの前まえ。806年ねんから810年ねんまでの期間きかんを指さす。この時代じだいの天皇てんのうは平城ひらじろ天皇てんのう、嵯峨天皇さがてんのう。桓武かんむ天皇てんのう崩御ほうぎょ後のち践祚せんそした平城ひらじろ天皇てんのうが即座そくざに改元かいげんしたことについて「日本にっぽん後ご紀き」は、「臣子しんしの心しん、一いち年ねんに二に君くんあるにしのびず」と非難ひなんしている^[1]。

改元かいげん

延のべ暦れき25年ねん5月18日にち（ユリウス暦れき806年ねん6月8日にち）：改元かいげん。
大同だいどう5年ねん9月19日にち（ユリウス暦れき810年ねん 10月がつ20日はつか）：弘ひろ仁じんに改元かいげん。

大同だいどう年間ねんかんの出来事できごと

元年がんねん（806年ねん）
- 5月18日にち - 平城ひらじろ天皇てんのうが即位そくい。
- 5月19日にち - 神野かみの親王しんのうが立太子りったいし。
- 5月 - 六道ろくどう観察かんさつ使しを置おく。
2年ねん(807年ねん)
- 東北とうほく地方ちほうの数すう多おおくの神社じんじゃ仏閣ぶっかくの創設そうせつに関かかわる縁起えんぎが語かたられている。清水寺きよみずでら、長谷寺はせでらまた善通寺ぜんつうじをはじめとする四国しこく遍路へんろ八はち十じゅう八はちヵ所かしょの1割わり以上いじょうがこの年としが創設そうせつ年ねんであるとされている。
- 2月がつ - 古語こご拾遺しゅういが編纂へんさんされる。
- 4月がつ - 参議さんぎの号ごうを廃はいし、観察かんさつ使しを置おく。近衛府このえふを左ひだり近衛府このえふ、中なか衛まもる府ふを右みぎ近衛府このえふとする。
4年ねん（809年ねん）
- 4月がつ1日にち - 平城ひらじろ天皇てんのうが退位たいいし神野かんの親王しんのうが践祚せんそ（嵯峨天皇さがてんのう）。
- 4月がつ13日にち - 嵯峨天皇さがてんのうが即位そくい。
5年ねん(810年ねん)
- 3月 - 嵯峨天皇さがてんのうが蔵人所くろうどどころ設置せっち。蔵人くろうど頭あたまには藤原ふじわら冬ふゆ嗣・巨勢こせ野の足あし。
- 9月6日にち - 平城ひらじろ上皇じょうこうが平城京へいじょうきょう還かえ都とを宣言せんげんして嵯峨天皇さがてんのうと対立たいりつ、最終さいしゅう的てきに天皇てんのう側がわが武力ぶりょくで鎮圧ちんあつする（薬くすり子この変へん）。
- 9月13日にち - 大伴おおとも親王しんのうが立太子りったいし。

西暦せいれきとの対照たいしょう表ひょう

※は小しょうの月つきを示しめす。

大同だいどう元年がんねん（丙へい戌いぬ）	一いち月がつ※	二に月がつ	三さん月がつ※	四よん月がつ	五月ごがつ※	六月ろくがつ※	閏うるう六ろく月がつ	七なな月がつ※	八はち月がつ※	九きゅう月がつ	十じゅう月がつ	十一月じゅういちがつ	十二月じゅうにがつ
ユリウス暦れき	806/1/24	2/22	3/24	4/22	5/22	6/20	7/19	8/18	9/16	10/15	11/14	12/14	807/1/13
大同だいどう二に年ねん（丁ちょう亥い）	一いち月がつ※	二に月がつ	三さん月がつ※	四よん月がつ	五月ごがつ※	六月ろくがつ※	七なな月がつ	八はち月がつ※	九きゅう月がつ	十じゅう月がつ※	十一月じゅういちがつ	十二月じゅうにがつ※
ユリウス暦れき	807/2/12	3/13	4/12	5/11	6/10	7/9	8/7	9/6	10/5	11/4	12/3	808/1/2
大同だいどう三さん年ねん（戊子ぼし）	一いち月がつ	二に月がつ	三さん月がつ※	四よん月がつ	五月ごがつ	六月ろくがつ※	七なな月がつ※	八はち月がつ	九きゅう月がつ※	十じゅう月がつ※	十一月じゅういちがつ	十二月じゅうにがつ
ユリウス暦れき	808/1/31	3/1	3/31	4/29	5/29	6/28	7/27	8/25	9/24	10/23	11/21	12/21
大同だいどう四よん年ねん（己おのれ丑うし）	一いち月がつ※	二に月がつ	閏うるう二に月がつ※	三さん月がつ	四よん月がつ	五月ごがつ※	六ろく月がつ	七なな月がつ※	八はち月がつ	九きゅう月がつ※	十じゅう月がつ	十一月じゅういちがつ※	十二月じゅうにがつ
ユリウス暦れき	809/1/20	2/18	3/20	4/18	5/18	6/17	7/16	8/15	9/13	10/13	11/11	12/11	810/1/9
大同だいどう五ご年ねん（庚かのえ寅とら）	一いち月がつ※	二に月がつ	三さん月がつ※	四よん月がつ	五月ごがつ※	六ろく月がつ	七なな月がつ	八はち月がつ※	九きゅう月がつ	十じゅう月がつ	十一月じゅういちがつ※	十二月じゅうにがつ※
ユリウス暦れき	810/2/8	3/9	4/8	5/7	6/6	7/5	8/4	9/3	10/2	11/1	12/1	12/30

脚注きゃくちゅう

[脚注きゃくちゅうの使つかい方かた]

^ 『平安京へいあんきょうの時代じだい』吉川弘文館よしかわこうぶんかん

出典しゅってん

礼れい記き·礼れい運うん：「大道だいどう之これ行ぎょう也·天下でんか為ため公こう·選せん賢けん与能よのう，講こう信しんじ修おさむ睦むつみ·故人こじん不ふ独どく親おや其親·不ふ独どく子こ其子·使し老ろう有ゆう所しょ終おわり·壮たけし有ゆう所用しょよう·幼よう有ゆう所長しょちょう·矜寡孤独こどく廃疾はいしつ者しゃ·皆みな有ゆう所しょ養やしなえ·男おとこ有ゆう分ぶん·女おんな有ゆう帰き·貨悪其棄·於地也·不ふ必蔵於已·力りょく悪あく其不出で於身也·不ふ必為已やめ·是ぜ故こ謀はかりごと閉而不興ふきょう·盗ぬすめ窃乱賊ぞく而不作さく·故こ外そと戸ど而不閉·是ぜ謂いい大同だいどう·」