(Translated by https://www.hiragana.jp/)
必殺! THE HISSATSU - Wikipedia

必殺ひっさつ! THE HISSATSU』(ひっさつ! ザ ヒッサツ)は、1984ねん公開こうかいされた松竹しょうちく株式会社かぶしきがいしゃ朝日放送あさひほうそう京都きょうと映画えいが撮影さつえいしょげん松竹しょうちく撮影さつえいしょ)の制作せいさく映画えいがである。監督かんとくさだながかたひさし

必殺ひっさつ! THE HISSATSU
監督かんとく さだながかたひさし
脚本きゃくほん 野上のかみ龍雄たつお
吉田よしだつよし
製作せいさく 山内やまうち久司ひさし
櫻井さくらい洋三ようぞう
野村のむら芳樹よしき
出演しゅつえんしゃ 藤田ふじたまこと
三田村みたむら邦彦くにひこ
中条ちゅうじょうきよし
鮎川あいかわいずみ
片岡かたおか孝夫たかお
山田やまだ五十鈴いすず
音楽おんがく 平尾ひらお昌晃まさあき
主題歌しゅだいか 鮎川あいかわいずみ「はななみだ
撮影さつえい 石原いしはらきょう
編集へんしゅう 園井そのい弘一こういち
製作せいさく会社かいしゃ 朝日放送あさひほうそう松竹しょうちく
配給はいきゅう 松竹しょうちく
公開こうかい 日本の旗 1984ねん6月16にち
上映じょうえい時間じかん 124ふん
製作せいさくこく 日本の旗 日本にっぽん
言語げんご 日本語にほんご
配給はいきゅう収入しゅうにゅう 6.3おくえん[1]
つぎさく 必殺ひっさつ! ブラウンかん怪物かいぶつたち
テンプレートを表示ひょうじ

解説かいせつ

編集へんしゅう

必殺ひっさつシリーズ通算つうさん600かい記念きねんとして製作せいさくされた作品さくひん。『必殺ひっさつ仕事しごとじんIV』をベースに、シリーズの特色とくしょくであるころしの様式ようしきやバラエティしょくなどをバランスよく配分はいぶんし、テレビシリーズの豪華ごうか拡大かくだいばんといったおもむきのつよ作品さくひんである。 封切ふうき当時とうじの「テレビドラマの映画えいがばんたらない」というジンクスをはねけ、ヒットを記録きろく以後いごねんいちかいのペースでシリーズされることになった。

1985ねん4がつ12にちにテレビ放送ほうそうされ、24.9%の視聴しちょうりつビデオリサーチ調しらべ)を記録きろくした[2]

江戸えどちゅうろくぶんぜにくちくわえた身元みもと不明ふめい死体したい次々つぎつぎつかった。それらが仕事しごとじんれのてだと見抜みぬいたしゅみず仲間なかまたち警告けいこく。おりくはことの次第しだいたしかめるため江戸えどはなうえしゅうへとかう。

そんななか、遊女ゆうじょきみ女郎じょろうおも伝次でんじころしをだい依頼いらいしてくるが、伝次でんじころされたあいねこうらみをらしたいがためかり、しゅみずたちはその依頼いらいことわる。

そのよる、おきみ偶然ぐうぜん出会であった朝之助あさのすけうながされあいねこ通夜つやをするが、伝次でんじ密談みつだんいてしまい、伝次でんじはなった手裏剣しゅりけんいのちとす。

きみへの憐憫れんびんじょうから伝次でんじ仕掛しかけにかうしゅうであったが、そこへ蝶々ちょうちょうばす仕事しごとじん突然とつぜんあらわれ、さき伝次でんじ仕留しとめてしまう。

一方いっぽうしゅみずまえにおというおんなあらわれ、金儲かねもうけをちらつかせてろくぶんぜに一味いちみくわわるようしゅみず誘惑ゆうわくし、明日あしたまつりなにかがこることを予告よこくする。

そしてまつり柳橋やなぎばしのおかぶと中心ちゅうしんとする仕事しごとじんたちが、しゅみずたちまえ奇妙きみょう御輿みこしかつ黒衣くろご集団しゅうだん次々つぎつぎころされ、ただひとりかわら職人しょくにんせいのこる。

うえしゅうからもどったおりくによって、一連いちれん仕事しごと人殺ひとごろしの黒幕くろまく庄兵衛しょうべえというおとこであることがかり、おりくらは庄兵衛しょうべえ接触せっしょく。しかし庄兵衛しょうべえはおりくたちに、やみ世界せかいからあしあらうか、江戸えどからるか、さもなくばろくぶんぜにくわえてぬか、と選択せんたくせまった。

庄兵衛しょうべえとのたたかいにそなえて、すけさがすおりくたち仕事しごとじんであったが…。

登場とうじょう人物じんぶつ

編集へんしゅう

仕事しごとじん

編集へんしゅう
中村なかむらしゅみず
えんじ - 藤田ふじたまこと
卑劣ひれつ手段しゅだん使つかろくぶんぜに一味いちみ憤慨ふんがい仲間なかまたちととも仕事しごと敢行かんこうするが…
かざしょくじんしゅう
えんじ - 三田村みたむら邦彦くにひこ
仲間なかまたちが伝次でんじころしの依頼いらいことわなかあいねこころされたおきみ同情どうじょうして一人ひとり伝次でんじねらい、そのさい朝之助あさのすけ遭遇そうぐうろくぶんぜに打倒だとう協力きょうりょくもとめる。
なんでも加代かよ
えんじ - 鮎川あいかわいずみ
ろくぶんぜに一味いちみとのたたかいのためにすけ仕事しごとじんさがつづける。ほんさくではてき一人ひとり時計とけいのからくりの仕掛しかけでけている。
西にしじゅんすけ
えんじ - ひかる一平いっぺい
ろくぶんぜに一味いちみとのたたかいはいのちとしかねない、とかんがえたおもすいによって仕事しごとからはずされる。
三味線しゃみせん勇次ゆうじ
えんじ - 中条ちゅうじょうきよし
決戦けっせんさい三味線しゃみせんいとだけでろくぶんぜに一味いちみとのたたかいに参加さんか見事みごとたたかいを披露ひろうした。
おりく
えんじ - 山田やまだ五十鈴いすず
ろくぶんぜにくわえた死体したい事件じけん真相しんそう調しらべるためにうえしゅうかい、黒幕くろまく庄兵衛しょうべえであることをめる。
中村なかむらせん
えんじ - 菅井すがいきん
ろくぶんぜに一味いちみ手先てさき・おによってしゅみずころまれ、動揺どうようする。
中村なかむらりつ
えんじ - 白木しらきまん
ろくぶんぜに一味いちみとのたたかいにかうあるじすいと、二人ふたりだけの時間じかんごす。
筆頭ひっとう同心どうしん田中たなか
えんじ - 山内やまうちとしお
しゅみずころまれたせんに「ムコ殿どの奉行ぶぎょうしょわったことはないか」とたずねられるが、「相変あいかわらず昼行灯ひるあんどん」とかえす。
みん
えんじ - はやし佳子けいこ

ろくぶんぜに

編集へんしゅう
庄兵衛しょうべえ
えんじ - 石堂いしどうよしろう
ろくぶんぜに一味いちみあたま。かつておりくに師事しじしていた仕事しごとじんうら稼業かぎょうにいぎたことで、感情かんじょううしなわれ冷酷れいこく非道ひどうとなりてており、うら稼業かぎょう独占どくせんするためすうおおくの部下ぶかひきい、様々さまざま手段しゅだん使つかって仕事しごとじんたちを始末しまつしようと目論もくろむ。そっくりなかお影武者かげむしゃ何人なんにん用意よういしており、危機ききるのが常套じょうとう手段しゅだん
さだえい監督かんとくは『必殺ひっさつ仕置しおきじんだい1やみ御前ごぜんとの関連かんれんたせるため、その演者えんじゃ大滝おおたき秀治しゅうじにオファーしたが、当時とうじ特捜とくそう最前線さいぜんせん』で刑事けいじえんじていた大滝おおたき悪役あくやくけることをことわったため、実現じつげんしなかった[3]
日傘ひがさのお
えんじ - 中井なかい貴恵きえ
庄兵衛しょうべえ手先てさき素性すじょうなど一切いっさいなぞつつまれた女性じょせいで、しゅみずおとしいれようと画策かくさくする。
のち劇場げきじょうばん2さく必殺ひっさつ! ブラウンかん怪物かいぶつたち』にも登場とうじょう
伝次でんじ
えんじ - 中田なかた浩二こうじ
おきみがはたらかされていた出会であ茶屋ちゃやおも庄兵衛しょうべえ手下てした。うるさいというだけでおきみのあいねこころした。その、おきみの依頼いらいけた朝之助あさのすけ始末しまつされる。
うしおに
えんじ - 大前おおまえひとし
庄兵衛しょうべえ手下てした僧侶そうりょ姿すがたをした大男おおおとこやり使つかう。

仕事しごとじん

編集へんしゅう
せい / およね
えんじ - 芦屋あしや雁之助がんのすけ / けんナオコ
瓦屋かわらや夫婦ふうふせいもと仕事しごとじんろくぶんぜに一味いちみ次々つぎつぎ仕事しごとじん始末しまつしていることをおそれて外出がいしゅつひかえていたが、まつりが大好だいすきなせいまつ囃子ばやし我慢がまん出来できそとしてしまい、ろくぶんぜに一味いちみ襲撃しゅうげきされる。しかし一命いちめいめ、じゅんすけ手当てあてをけて、ろくぶんぜに一味いちみとのたたかいに夫婦ふうふ参加さんか急所きゅうしょたって瀕死ひんしになりながらもせい抗戦こうせんするものの、うしおにやりにかなわずせい絶命ぜつめいし、およねもおもわずかけつけたことで共々ともども絶命ぜつめいする。
くさりとう時次郎ときじろう
えんじ - 草野くさの大悟たいご
おりくがかつてんでいた仕事しごとじん強度きょうどのアルコール中毒ちゅうどくで、仕事しごと前日ぜんじつ弟分おとうとぶん石亀いしがめとともにおもむいた酒場さかば酔客すいきゃくといざこざをこし、ころされてしまう。
きもつぶしの石亀いしがめ
えんじ - 斎藤さいとうきよしろく
時次郎ときじろう弟分おとうとぶん時次郎ときじろう喧嘩けんかころされたさいたのきん20りょうげしていった。のちに『必殺ひっさつ仕事しごとじんV』8さい登場とうじょうする。
かすみはんきち
えんじ - 赤塚あかつか不二夫ふじお
仕事しごとじんろくぶんぜに一味いちみけられころされてしまう。ころわざ解説かいせつするシーンでは、えんじる赤塚あかつか不二夫ふじおによる漫画まんが使用しようされ、『おそまつくん』の登場とうじょう人物じんぶつ登場とうじょうした。
キツツキの吾平あいら
えんじ - たこ八郎はちろう
中国ちゅうごくがえりの仕事しごとじんみみかきいとなんでおり、うら仕事しごとではみみかきのなか仕込しこんだはり一気いっきに35にんころしておとこだとだいから紹介しょうかいされるが、あくまでみみかきちゅうったころしのため戦闘せんとうには不向ふむきだとおもすい却下きゃっかされるが、そのこと素性すじょうったろくぶんぜに一味いちみけられころされ中村なかむらてい遺体いたい放置ほうちされる。
柳橋やなぎばしのおかぶと
えんじ - 朝丘あさおか雪路ゆきじ
芸者げいしゃせい夫婦ふうふがいた仕事しごとじんチームの元締もとじめろくぶんぜに一味いちみおどしで新吉しんよしいのちとしたことで、自宅じたく籠城ろうじょうしていたが、山王さんのうさいろくぶんぜに一味いちみだい神輿しんよいえ破壊はかいされて侵入しんにゅうされて絶命ぜつめいする。
髪結かみゆいの新吉しんきち
えんじ - 美里みさと英二えいじ
かぶとチームの仕事しごとじんろくぶんぜに一味いちみおどしにチームをあつめてしのんでいたが、先回さきまわりされていのちとし、チームのまえ遺体いたいちゅうづりにされる。
太鼓持たいこもちのぜんこのみ
えんじ - 橋本はしもといさお
かぶとチームの仕事しごとじん山王さんのうさいろくぶんぜに一味いちみだい神輿しんよられてころされる。
此竹朝之助あさのすけ蝶々ちょうちょうあさきち
えんじ - 片岡かたおか孝夫たかおげんじゅう代目だいめ仁左衛門にざえもん
江戸えど人気にんきたか人形遣にんぎょうつかい。極度きょくどのギャンブル依存いぞんしょう丁半ちょうはん博打ばくちんでいる。しゅみずたちのことわったおきみのたのみをれて伝次でんじころしを敢行かんこうした。しゅうろくぶんぜに一味いちみ打倒だとうのための協力きょうりょく要請ようせいされ、最初さいしょことわるが、最終さいしゅうてきにはたたかいに参加さんかする。
脚本きゃくほん段階だんかいでは人形浄瑠璃にんぎょうじょうるり朝之助あさのすけ仕事しごとじんあさきちは「双子ふたご」という設定せっていだったという[4]
おきみ
えんじ - 浜田はまだ朱里じゅり
遊女ゆうじょだいやとぬし伝次でんじころしを10りょう依頼いらいするが、その理由りゆうが「あいねこころされた」というものであったためにことわられる。その朝之助あさのすけ出会であって依頼いらいけてもらえたが、ろくぶんぜに一味いちみのつなぎの現場げんば遭遇そうぐうした直後ちょくご死亡しぼうした。
せんふとし
えんじ - 火野ひの正平しょうへい
出会であ茶屋ちゃやわかしゅ(わかいし)。
酒場さかばきゃく
えんじ - 柳沢やなぎさわ慎吾しんご
つぶれながら大声おおごえ愚痴ぐちをこぼしてたところとなりすわってた時次郎ときじろうはんがられ、ぶんなぐられてしまい、そのはらいせに…。
えんじ - 大下おおした哲矢てつやともきむ敏雄としお北村きたむら晃一こういち高品たかしなただしひろしすぎ欣也きんや加藤かとう大樹だいき井上いのうえユカリ北見きたみ唯一ただいち ほか
中村なかむらしゅみず
必殺ひっさつ仕事しごとじんIV』を参照さんしょう
しゅう
必殺ひっさつ仕事しごとじんIV』を参照さんしょう
勇次ゆうじ
必殺ひっさつ仕事しごとじんIV』を参照さんしょう
加代かよ西にしじゅんすけ
じゅんすけ製造せいぞうした火炎瓶かえんびんだい投擲とうてきする。じゅんすけはおみん世話せわをするため出陣しゅつじんせず。
おりく
必殺ひっさつ仕事しごとじんIV』を参照さんしょう
せい、およね
およねがかわら要所ようしょ配置はいちせいわたし、せいかわらをブーメランのようにてきかってげる。
時次郎ときじろう
くさり分銅ふんどう
石亀いしがめ
ごうあしもぐり、てき至近しきん距離きょりまでちかづいて肝臓かんぞう胆嚢たんのうにぎりつぶす(おりくたちにデモンストレーションでわざ披露ひろうしたときはかぼちゃをにぎりつぶした)。
しかし、時次郎ときじろうぱらいと喧嘩けんかすえ刺殺しさつされたことこわくなってげてしまった。
はんきち
調教ちょうきょうした啄木鳥けらくちばしにトリカブトのどくり、標的ひょうてきかせて殺害さつがいする。
ただし、調教ちょうきょうした啄木鳥けらんでしまい、調教ちょうきょう半年はんとしかるのでってくれとって脱落だつらくする。
吾平あいら
みみかきに仕組しくんだはり
あさきち
扇子せんすするどながめの仕込しこみ、ちょうかたちったしろ紙吹雪かみふぶきなか華麗かれいあしさばきをしながら、急所きゅうしょいちし、またはのどわざもちいる。

主題歌しゅだいか

編集へんしゅう

(オープニングで「荒野あらのてに」のうたとインストルメンタルをわせたバージョンを使用しよう

エンディング
作詞さくし中西なかにし冬樹ふゆき作曲さっきょく平尾ひらお昌晃まさあき編曲へんきょく竜崎りゅうざきたかし
必殺ひっさつ仕事しごとじんIV』の主題歌しゅだいか

受賞じゅしょう

編集へんしゅう

脚注きゃくちゅう

編集へんしゅう
  1. ^ 「1984ねん邦画ほうが4しゃ封切ふうきりはいおさむベスト作品さくひん>」『キネマ旬報きねまじゅんぽう1985ねん昭和しょうわ60ねん2がつ下旬げじゅんごうキネマ旬報社きねまじゅんぽうしゃ、1985ねん、120ぺーじ 
  2. ^ 週刊しゅうかん東洋とうよう経済けいざい』1986ねん8がつ2にちごう、122ぺーじ
  3. ^ 山田やまだ誠二せいじ必殺ひっさつシリーズ完全かんぜん百科ひゃっか』p25
  4. ^ 山田やまだ誠二せいじ必殺ひっさつシリーズ完全かんぜん百科ひゃっか』p89

外部がいぶリンク

編集へんしゅう