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新機能主義 - Wikipedia

しん機能きのう主義しゅぎ(しんきのうしゅぎ、Neofunctionalism)とは、1950年代ねんだいすえエルンスト・B・ハースらが機能きのう主義しゅぎ発展はってんさせて成立せいりつした国際こくさい関係かんけいろんである。

内容ないよう

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しん機能きのう主義しゅぎかんがかたは、政治せいじてき領域りょういきにおいて国際こくさいあいだ協力きょうりょく関係かんけいきずいていこうとする活動かつどうが、隣接りんせつする領域りょういきへと波及はきゅうすることになり、結果けっかとしてそれは政治せいじてき領域りょういき波及はきゅうするというものである。この「ある政治せいじてき領域りょういきでの協力きょうりょく関係かんけいふかまると次第しだい隣接りんせつ領域りょういき波及はきゅうしていく」というかんがえを、一般いっぱんスピルオーバー仮説かせつという。

機能きのう主義しゅぎとの相違そうい

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しん機能きのう主義しゅぎ将来しょうらいてき制度せいどとしてのちょう国家こっか機構きこう成立せいりつ目標もくひょうとしているため、国家こっか主権しゅけん制約せいやく可能かのうとしており、既存きそん国家こっか枠組わくぐみを徐々じょじょよわめていき、制度せいどとして統合とうごうこころみるという方法ほうほうることを想定そうていしている。

しん機能きのう主義しゅぎもとづく国際こくさい協力きょうりょく事例じれい

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このしん機能きのう主義しゅぎ発展はってんさせた、論争ろんそうてき領域りょういきにおける国家こっかあいだ協力きょうりょく論争ろんそうてき領域りょういきとのあいだなかあいだ領域りょういきにおける国家こっかあいだ協力きょうりょくをも重視じゅうしするかんがえが、1951ねんECSC欧州おうしゅう石炭せきたん鉄鋼てっこう共同きょうどうたい設立せつりつ条約じょうやく調印ちょういんはじまる欧州統合おうしゅうとうごう寄与きよしている。

1960年代ねんだい後半こうはん以降いこうしん機能きのう主義しゅぎ

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1960年代ねんだい後半こうはん以降いこう欧州統合おうしゅうとうごううごきはハースのとおりにはならなかった。経済けいざいめんではEC欧州共同体おうしゅうきょうどうたい)とEEA欧州経済地域おうしゅうけいざいちいき)ができ、安全あんぜん保障ほしょうめんではWEU西欧せいおう同盟どうめい)とNATO北大西洋きたたいせいよう条約じょうやく機構きこう)ができているように、当時とうじ欧州おうしゅうおな領域りょういき複数ふくすうある状況じょうきょうであったためである。ECでは、各国かっこく国益こくえき優先ゆうせんされる外交がいこうおこなわれたために論理ろんり停滞ていたい余儀よぎなくされたが、1990年代ねんだいはいって、複数ふくすう統合とうごう主体しゅたい並存へいそんするというようにイメージが変化へんかしつつもさい評価ひょうかされるようになってきている。