沢さわ

沢さわ（さわ）は、細ほそい川かわ、もしくは短みじかい川かわの通称つうしょうである。

沢さわの概要がいようについて

沢さわの特徴とくちょうは上述じょうじゅつの通とおり短みじかさ・幅はばの狭せまさであるがその区別くべつは曖昧あいまいであり、長大ちょうだいな沢さわ・広ひろい河原かわらを有ゆうする沢さわもあれば、長ながさ数すう百ひゃくmに満みたない川かわもある。更さらに沢さわの支流しりゅうに川かわがあることもある。また、原はら頭部とうぶからの距離きょりが短みじかく、したがって流量りゅうりょうは少すくないが水質すいしつの良よい山間さんかん部ぶの川かわを指さす場合ばあいもある。湧水わきみずのことを指さす場合ばあいもある。

沢さわも川かわの一種いっしゅであるが、流量りゅうりょうの少すくなさのため水利すいり・水運すいうん・水防すいぼう上じょうの重要じゅうよう性せいが低ひくく、一級いっきゅう・二に級きゅう河川かせんの指定していを受うけているものはない。地図ちず上じょう無名むめいのものや、「一いち号ごう沢さわ」「二に号ごう沢さわ」「一いち郷沢ごうさわ」「二に郷沢ごうさわ」「一いちの沢ざわ」「二にの沢さわ」「中なかの沢さわ」といった名称めいしょうのものもある。

沢さわの多おおいところ

山岳さんがく部ぶでよくみられる。おもに川かわの支流しりゅうとして多おおい。ただ、単独たんどくで海うみに注そそぐ沢さわも存在そんざいする。あまり人じんの手てが加くわえられていないような場所ばしょに多おおい。

名称めいしょう

新潟にいがた県けん、長野ながの県けん、静岡しずおか県けん以東いとうの東日本ひがしにっぽんでは「○○沢さわ」と呼よばれることが多おおいが、富山とやま県けん、岐阜ぎふ県けん、愛知あいち県けん以西いせいの西日本にしにほんでは「○○谷たに」と呼よばれることが多おおい。富山とやま県けん東部とうぶと新潟にいがた県けん糸魚川いといがわ地域ちいきでは地名ちめいに谷たにと沢さわが混在こんざいしている箇所かしょがある。

但ただし例外れいがいもあり、東京とうきょう都との奥多摩おくたまの日原ひのはら地区ちくで「○○谷たに」（例れい、大だい雲くも取と谷たに）と呼よばれていたりするなどのケースもある。

他たには「○○俣」（例れい、静岡しずおか県けん静岡しずおか市し葵あおい区く田代たしろにある小しょう西俣にしまた）、「○○窪くぼ（クボ）」（例れい、山梨やまなし県けん丹波山たばやま村むらにある奥おく甚助じんすけクボ、山梨やまなし県けん山梨やまなし市しの徳和とくわ川上かわかみ流域りゅういきの東奥ひがしおく山さんクボ）などのケースもある。