生田いくた定之さだゆき

生田いくた 定之さだゆき（いくた さだゆき、1870年ねん（明治めいじ3年ねん）6月がつ21日にち - 1923年ねん（大正たいしょう12年ねん）8月がつ29日にち）は、明治めいじ・大正たいしょう時代じだいの日本銀行にっぽんぎんこう国庫こっこ局長きょくちょう。

経歴けいれき

豊国とよくに銀行ぎんこう

高知こうち市し南新みなみしん町まち（桜井さくらい町まち）の出身しゅっしんで、1886年ねん（明治めいじ19年ねん）に慶應義塾けいおうぎじゅくへ入はいるものの素行そこう不良ふりょうで土佐とさに退京たいきょうを命めいぜられる。1888年ねん（明治めいじ21年ねん）に免除めんじょされ再ふたたび上京じょうきょうして慶應義塾けいおうぎじゅくに復学ふくがくし、翌年よくねん卒業そつぎょう。一いち度どは帰郷ききょうして教師きょうしとなるも、明治めいじ24年ねんに磯村いそむら豊太郎ほうたろうの薦すすめで、当時とうじ川田かわた小一郎こいちろうが総裁そうさいだった日本にっぽん銀行ぎんこうに入はいる。1896年ねん（明治めいじ29年ねん）函館はこだて支店してんに転てんじ、その後ご大阪おおさか支店してんに移うつった際さいに本社ほんしゃより欧米おうべい留学りゅうがくを命めいぜられる。その後ごは検査けんさ役やく、調査ちょうさ役やくと進すすみ、1906年ねん（明治めいじ39年ねん）に小樽おたる支店してん長ちょうを経へて国庫こっこ局長きょくちょう就任しゅうにん。同どう時期じきに慶應義塾けいおうぎじゅく柔道じゅうどう部ぶを再興さいこうした。9年間ねんかんの国庫こっこ局長きょくちょう勤務きんむを務つとめ上あげ、総裁そうさい候補こうほに名なを連つらねるも後のちに総裁そうさいとなる帝みかど大だい出身しゅっしんの土方ひじかた久ひさ徴ちょうに負まけ、その後ご豊川とよかわ良平りょうへいの推薦すいせんで日本にっぽん銀行ぎんこうを退社たいしゃして豊国とよくに銀行ぎんこうの頭取とうどりに就任しゅうにん。1927年ねん（昭和しょうわ2年ねん）12月には豊国とよくにを含ふくめた三井みつい、三菱みつびし、安田やすだ、住友すみとも、第だい一いちの各かく銀行ぎんこうが合併がっぺいした昭和しょうわ銀行ぎんこうの初代しょだい頭取とうどりに就任しゅうにんした。墓所はかしょは多磨たま霊園れいえん。

参考さんこう文献ぶんけん

• 『良よい国くに良よい人ひと（東京とうきょうに於おける土佐とさ人じん）』沢さわ翠みどり峰ほう、尾崎おざき吸江ぎゅうこう共著きょうちょ、青山あおやま書院しょいん、1917年ねん（大正たいしょう6年ねん）
• 三田みた商業しょうぎょう研究けんきゅう会かい 編へん『慶應義塾けいおうぎじゅく出身しゅっしん名流めいりゅう列伝れつでん』実業じつぎょう之の世界せかい社しゃ、1909年ねん（明治めいじ42年ねん）6月がつ、101-102頁ぺーじ。https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/777715。 （近代きんだいデジタルライブラリー）
• 鍋島なべしま高明こうめい編著へんちょ『高知こうち経済けいざい人じん列伝れつでん』高知新聞社こうちしんぶんしゃ、2016年ねん、P20。