虎狼ころう

虎狼ころうとは、

1. 虎とらと狼おおかみの様ように残忍ざんにんな者ものまたは非道ひどうな者ものの意い。
2. 架空かくう戦記せんき『旭日きょくじつの艦隊かんたい』に登場とうじょうする架空かくうの艦船かんせんのクラス。本ほん項こうにて記述きじゅつする。

虎狼ころう型がた(架空かくうの軍艦ぐんかん)

虎狼ころう型がたは、架空かくう戦記せんき『旭日きょくじつの艦隊かんたい』に登場とうじょうする軍艦ぐんかんのクラス。姉妹しまい艦かんは『海うみ虎とら』・『海うみ狼おおかみ』の2艦かん。

概要がいよう・特徴とくちょう

虎狼ころう型がたは旭日きょくじつ艦隊かんたい前衛ぜんえい遊ゆう撃げき艦隊かんたいの中核ちゅうかくを担になう艦かんとして建造けんぞうされた。艦かん種しゅは『航空こうくう巡洋艦じゅんようかん（航空こうくう巡じゅん洋よう戦艦せんかん）』となっているが、実質じっしつ的てきには小型こがたの『航空こうくう戦艦せんかん』である。前世ぜんせい『航空こうくう戦艦せんかん『伊勢いせ』』を航空こうくう戦力せんりょく重視じゅうしに改装かいそうした設計せっけい思想しそうと言いえる。

基本きほん的てきな戦法せんぽうとしてはまず航空こうくう戦力せんりょくによる先制せんせい攻撃こうげきを行おこなって敵てきの戦力せんりょくを削そぎ、それから肉薄にくはくして艦かん砲ほう及および雷撃らいげきで敵てきを倒たおすという手順てじゅんをとることになっている（同おなじく第だい一いち遊ゆう撃げき打撃だげき艦隊かんたいに所属しょぞくする信玄しんげん型がた航空こうくう戦艦せんかんも同様どうようである。勿論もちろん艦かん砲ほう使用しよう時じには艦載かんさい機きの離着陸りちゃくりくは不可能ふかのう）。

特徴とくちょうとしてはやや鋭角えいかくV字じ状じょうの二に段だん飛行ひこう甲板かんぱんと前まえ面めんに集中しゅうちゅう装備そうびされた36cm3連装れんそう主砲しゅほう2基きが挙あげられる。また前衛ぜんえい遊ゆう撃げき艦隊かんたいが対たい潜せん攻撃こうげきを専門せんもんとする事こともあり対たい潜せん攻撃こうげき装備そうびも充実じゅうじつしている。

諸しょ元もと

サイズ

• 全長ぜんちょう:219m
• 水線すいせん幅はば:29m
• 基準きじゅん排水はいすい量りょう:27,900t
• 最高さいこう速力そくりょく:32ノット
• 機関きかん:艦かん政せい本部ほんぶ式しきCOSAD
• 軸馬力じくばりき:13万まん馬力ばりき
• 飛行ひこう甲板かんぱん
  • 全長ぜんちょう:160m（両りょう舷ふなばた）
  • 幅はば:16m
  • エレベーター:1基き
  • カタパルト:2基き
  • 装甲そうこう
    • 飛行ひこう甲板かんぱん主要しゅよう部ぶ:102~127mm
    • 司令塔しれいとう、主砲しゅほう、弾たま火薬かやく庫こ、揚あげ弾だん筒とう:150~350mmCNC鋼板こうはん

武装ぶそう

• 36cm45口径こうけい3連装れんそう主砲しゅほう:2基き（前面ぜんめん）
• 15cm65口径こうけい成層圏せいそうけん単たん装そう高角こうかく砲ほう:2基き
• 10cm65口径こうけい連装れんそう高角こうかく砲ほう:8基き
• 25mm3連装れんそう機銃きじゅう:11基き
• 61cm長ちょう魚雷ぎょらい発射はっしゃ管かん:5門もん（前まえ:1・後ご:4）
• 32cm3連装れんそう対たい潜せん短たん魚雷ぎょらい発射はっしゃ管かん:2基き
• 前ぜん甲板かんぱん噴進弾だん垂直すいちょく発射はっしゃ機き:10基き
• Y型がた爆雷ばくらい投射とうしゃ砲ほう:1基き
• 爆雷ばくらい投下とうか装置そうち:2基き

艦載かんさい機き

艦上かんじょう攻撃こうげき機き

噴式攻撃こうげき機き『光武みつたけ』（光武みつたけ改あらため）・噴式攻撃こうげき機き『天てん鬼おに』（カンダラクシャ基地きち攻撃こうげき時じ）、レシプロ雷撃らいげき機き『雷かみなり華はな』・対たい潜せん攻撃こうげき機き『稲妻いなづま』

電子でんし作戦さくせん機き

警戒けいかい管制かんせい機き『星ほし鵬ほう』･警戒けいかい管制かんせい機き『飛ひ鴎かもめ』

戦歴せんれき

心臓しんぞう作戦さくせんの際さいには陽動ようどう作戦さくせんであるジブラルタル要塞ようさい攻撃こうげきを行おこなって大おおきなダメージを与あたえ、トルーマン暗殺あんさつ未遂みすい事件じけんの際さいには偶然ぐうぜん英国えいこくからの脱出だっしゅつ輸送ゆそう船団せんだん護衛ごえいのため航行こうこう中ちゅう、艦載かんさい機きが独どく潜水せんすい空母くうぼ『スレイブニルS型がた・S-8501潜せん』を攻撃こうげき、後ごの撃沈げきちんにつなげた。

アイスランド沖おき海戦かいせんでは再ふたたび独どく艦隊かんたいに艦載かんさい機きをもって一番槍いちばんやりを勤つとめ、独どく第だい11機動きどう部隊ぶたいとのダカール沖おきでの海戦かいせんの際さいに『虎狼ころう』が飛行ひこう甲板かんぱんに被弾ひだんしたものの重おも巡じゅん戦隊せんたいを砲ほう雷撃らいげきで撃沈げきちんした。

しかし終盤しゅうばん、高杉たかすぎ艦隊かんたいに随伴ずいはんしていた際さいに独軍どくぐんの飽和ほうわ攻撃こうげきにより『海うみ狼おおかみ』が戦没せんぼつし、『虎狼ころう』、『海うみ虎とら』は戦後せんご解体かいたいされたものと見みられる。その活躍かつやくぶりは旗艦きかん『日本にっぽん武たけ尊たかし』に劣おとらないものであった。

メディアごとの相違そうい

コミック版ばんでは25年ねん7月がつのアースとの戦闘せんとうの後のち、独どくステルス爆撃ばくげき機き『ブレーダーマウス』の攻撃こうげきで戦没せんぼつした『尊氏たかうじ』の穴あなを埋うめるため、旗艦きかん『日本にっぽん武たけ尊たかし』に随伴ずいはんしていた事ことになっている（コミック版ばん『紺碧こんぺき』では原作げんさく同様どうよう）。

またOVAでは基本形きほんけいは変かわらないが主砲しゅほうが2連装れんそうになっており、艦載かんさい機きも劇げき中ちゅうでは光武みつたけ、光武みつたけ改あらため以外いがいでは3巻かんで噴式零れい戦せん『嶺みね花はな』を運用うんようしていた。

また劇げき中ちゅう後半こうはんでは虎狼ころう級きゅうが2隻せきしか登場とうじょうしておらず、3隻せき揃そろっての登場とうじょうは前記ぜんきの3巻かんだけであった。