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誉の家 - Wikipedia
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誉ほまれの家いえ

誉ほまれの家いえ、誉ほまれの家いえ（ほまれのいえ）は、特とくに第だい二に次じ世界せかい大戦たいせん前後ぜんごの時期じきの日本にっぽんにおいて、その一家いっかから出征しゅっせいした兵士へいしが戦死せんししたことを指さす表現ひょうげん。戦死せんし者しゃが出でた家いえには、玄関げんかんなどの表札ひょうさつと並ならべて「誉ほまれの家いえ」と記しるした札さつなどを掲かかげることが一般いっぱん的てきに行おこなわれていた。戦時せんじ中ちゅう、誉ほまれの家いえは、周囲しゅういから尊敬そんけいを集あつめていたとされる[1]。また、少しょう国民こくみん歌うたとして戦時せんじ中ちゅうに作つくられた唱歌しょうか「お山やまの杉すぎの子こ」の歌詞かしにもこの表現ひょうげんが用もちいられている[2]。

類似るいじした表現ひょうげん

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同様どうようの表現ひょうげんとしては、言葉ことばを足たした「誉ほまれの家庭かてい」[3]、「軍国ぐんこく誉ほまれの家いえ」[4]のほか、「名誉めいよの家いえ」[5][6][7]、「遺族いぞくの家いえ」[5][8]、「勲くんの家いえ」[9]などの表現ひょうげんも用もちいられた。

また、戦死せんし者しゃが出でた訳わけではないが、出征しゅっせい兵士へいしを出だした家いえに「応おう徴ちょうの家いえ」と表札ひょうさつを掲かかげることもあった[10]。

表札ひょうさつ

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表札ひょうさつは材質ざいしつや意匠いしょうが統一とういつされていたわけではなく、記しるされる文字もじにも多様たよう性せいがあり、以下いかのような例れいがあった。

  • 「譽ほまれの家いえ」菊きくの紋章もんしょう、木製もくせい[11]
  • 「譽ほまれ之これ家か」桜さくらと波なみの意匠いしょう、鉄製てつせい[12]
  • 「遺族いぞくの家いえ」菊きくの紋章もんしょう、アルミ製せい、5cm×16cm[5]

また、ステッカー様ようのものが用もちいられることもあったとされる[13]。

後年こうねん

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1961年ねん3月31日にち、当時とうじのNETテレビ（後ごのテレビ朝日てれびあさひ）でテレビドラマ「誉ほまれの家いえ」（脚本きゃくほん・楠田くすだ芳子よしこ）が放送ほうそうされた[14]。

1992年ねん、当時とうじの埼玉さいたま県けん妻沼めぬま町まち（後のちに熊谷くまがや市しの一部いちぶとなった）が、町内ちょうないの戦没せんぼつ者しゃ遺族いぞく会かいを構成こうせいする498世帯せたいに「誉ほまれの家いえ・妻沼めぬま町まち」と記しるされ、日ひの丸まると旭日きょくじつ旗はたがあしらわれた、7cm×17cm 銅板どうばん製せいの「表札ひょうさつ」を無料むりょう配布はいふし、議論ぎろんを呼よんだ[6]。

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ “きのう ～遺族いぞく会かいの歩あゆみ～”. 日本にっぽん遺族いぞく会かい. 2015年ねん12月12日にち閲覧えつらん。
  2. ^ “お山やまの杉すぎの子こ 日本にっぽんの童謡どうよう・唱歌しょうか”. 世界せかいの民謡みんよう・童謡どうよう. 2015年ねん12月12日にち閲覧えつらん。
  3. ^ “譽ほまれの家庭かていを訪おとずれふ”. 読売新聞よみうりしんぶん・夕刊ゆうかん: p. 2. (1937年ねん10月がつ19日にち)  - ヨミダス歴史れきし館かんにて閲覧えつらん
  4. ^ “［気流きりゅう・日曜にちようの広場ひろば］戦後せんご 「軍国ぐんこく誉ほまれの家いえ」子こが死しに、父母ちちははも”. 読売新聞よみうりしんぶん・大阪おおさか朝刊ちょうかん・和歌山わかやま: p. 4. (1979年ねん8月がつ12日にち)  - ヨミダス歴史れきし館かんにて閲覧えつらん
  5. ^ a b c “「遺族いぞくの家いえ」票ひょうを寄贈きぞう 玄関げんかんわきに戦後せんご62年間ねんかん 橋本はしもとの坂口さかぐちさん”. 読売新聞よみうりしんぶん・大阪おおさか朝刊ちょうかん・和歌山わかやま: p. 34. (2007年ねん8月がつ24日にち). "... 第だい2次じ世界せかい大戦たいせんで家族かぞくが戦死せんし、負傷ふしょうしたことを示しめす2枚まいの門標もんぴょうを同どう市立しりつ郷土きょうど資料しりょう館かんに寄贈きぞうした。 1枚まいはアルミ板ばんに「遺族いぞくの家いえ」と書かかれた菊きくの紋章もんしょう入いり（縦たて16センチ、横よこ5センチ）。もう1枚まいは「大だい日本にっぽん傷痍しょうい（しょうい）軍人ぐんじん会々あいあい員いん」と書かかれた桜さくら印しるし入いり（縦たて15センチ、横よこ3・7センチ）。... 門標もんぴょうは「名誉めいよの家いえ」の証あかしとして、国くにから町まち役場やくばを通つうじて届とどけられ、戦後せんご62年間ねんかん、玄関げんかんわきに掲かかげてきた。"  - ヨミダス歴史れきし館かんにて閲覧えつらん
  6. ^ a b “戦没せんぼつ遺族いぞくに「誉ほまれの家いえ」の表札ひょうさつを無料むりょう配布はいふ 「時代じだい錯誤さくご」の声こえも／埼玉さいたま・妻沼めぬま町まち”. 読売新聞よみうりしんぶん・東京とうきょう朝刊ちょうかん: p. 26. (1992年ねん9月がつ27日にち). "埼玉さいたま県けん妻沼めぬま町まち ... と同町どうちょう社会しゃかい福祉ふくし協議きょうぎ会かい ... が今年ことし八はち月がつ、戦没せんぼつ者しゃの永代えいたい供養くようと遺族いぞくの誇ほこりを象徴しょうちょうするためとして、日ひの丸まると旭日きょくじつ旗はたをあしらった「表札ひょうさつ」を同町どうちょう戦没せんぼつ者しゃ遺族いぞく会かいの全ぜん会員かいいん四よん百ひゃく九きゅう十じゅう八はち世帯せたいに無料むりょう配布はいふしていたことが、二に十じゅう六ろく日にちわかった。遺族いぞくの間あいだでは「英霊えいれいを慰なぐさめる気持きもちにふさわしい」と掲示けいじする人ひとが多おおいものの、「時代じだい錯誤さくご。アジアの人ひとが見みたらどう思おもうか」との声こえや、「戦中せんちゅう・戦後せんごの一時期いちじき、軍人ぐんじん家庭かていに掲示けいじされた表札ひょうさつ『名誉めいよの家いえ』の復活ふっかつ」という指摘してきもあり、論議ろんぎを呼よんでいる。表札ひょうさつは銅板どうばん製せいで、縦たて約やく十じゅう七ななセンチ、横よこ約やく七ななセンチ。日ひの丸まると旭日きょくじつ旗きの下したに「誉ほまれの家いえ・妻沼めぬま町まち」と書かかれており、太平洋戦争たいへいようせんそうなどの戦死せんし者しゃ遺族いぞくで構成こうせいする同どう遺族いぞく会かいを通つうじ配布はいふした。"  - ヨミダス歴史れきし館かんにて閲覧えつらん
  7. ^ ただし、「名誉めいよの家いえ」は、複数ふくすうの出征しゅっせい者しゃを出だした家いえを指さして用もちいられる例れいもあり、ここでいう「誉ほまれの家いえ」だけを指さすとは限かぎらない。：“十じゅう八はち萬まんに上のぼる名誉めいよの家庭かてい 兵役へいえき者しゃが四よん名めい以上いじょう”. 朝日新聞あさひしんぶん・朝刊ちょうかん: p. 2. (1932年ねん4月がつ21日にち)  - 聞蔵きくぞうIIビジュアルにて閲覧えつらん
  8. ^ “（語かたりつぐ戦争せんそう）共鳴きょうめい 戦後せんご世代せだいの感想かんそう 歴史れきし学まなび、平和へいわの大切たいせつさ伝つたえる”. 朝日新聞あさひしんぶん・夕刊ゆうかん・東京とうきょう: p. 10. (2006年ねん3月がつ26日にち). "＜遺族いぞくの家いえ＞ 家族かぞくに戦死せんし者しゃが出でると、そのことを示しめす札さつが家いえの門柱もんちゅうや玄関げんかんに張はられた。「誉ほまれの家いえ」という札さつも多おおく、市町村しちょうそんなどが戦死せんし者しゃへの哀悼あいとうの意いを表あらわすために配布はいふしたという。"  - 聞蔵きくぞうIIビジュアルにて閲覧えつらん
  9. ^ “「消きえゆく戦争せんそうの記憶きおく」展てん：矛盾むじゅんや本質ほんしつを再考さいこう 捕虜ほりょ強制きょうせい労働ろうどうの記録きろくも 嘉よしみ麻あさ・碓井うすい平和へいわ祈念きねん館かん”. 毎日新聞まいにちしんぶん・福岡ふくおか: p. 29. (2015年ねん8月がつ15日にち). "... 戦死せんし者しゃの家いえに掲かかげられた「勲くんの家いえ」「誉ほまれの家いえ」の木札きふだを ..."  - 毎まい索さくにて閲覧えつらん
  10. ^ “展示てんじ資料しりょう一覧いちらん(名古屋なごや市し青少年せいしょうねん交流こうりゅうプラザ会場かいじょう)” (PDF). 愛知あいち県けん. 2015年ねん12月12日にち閲覧えつらん。 “木札きふだ（応おう徴ちょうの家いえ） 出征しゅっせい兵へいの家いえにかけられた木札きふだ。玄関げんかんの表札ひょうさつの隣となりなど に掲かかげていた。”
  11. ^ “京きょう丹後たんご市立しりつ丹後たんご古代こだいの里さと資料しりょう館かん夏季かき企画きかく展てん「丹後たんごの村むらから見みた戦争せんそう―村人むらびとと兵隊へいたい―」”. 京きょう丹後たんご市し. 2015年ねん12月12日にち閲覧えつらん。
  12. ^ 池内いけうち紀おさむ (2013年ねん5月がつ23日にち). “池内いけうち 紀おさむの旅たびみやげ(29) 誉ほまれの家いえ─山梨やまなし県けん富士吉田ふじよしだ”. 遊歩ゆうほ人じん. 2015年ねん12月12日にち閲覧えつらん。 “大門おおもんの柱はしらに鋲びょうで打うちつけてあった。重厚じゅうこうな鉄製てつせい、両手りょうてでつつむほどの大おおきさ。タテの楕円だえん形がたの上うえが王冠おうかん状じょうのレリーフになっていて、そこに三さん文字もじが浮うき彫ぼりされている。左右さゆうに桜さくらの花はなびらが四よっつばかり、よくみると下したに波なみの文様もんようが刻きざんである。”
  13. ^ “講演こうえん：へその緒おつながった母子ぼしの遺体いたい 東京とうきょう大だい空襲くうしゅう体験たいけん・金田かねださん、戦争せんそうの悲惨ひさんさ訴うったえ 前橋まえばし”. 毎日新聞まいにちしんぶん・群馬ぐんま: p. 22. (2015年ねん8月がつ15日にち). "18歳さいで海軍かいぐんの志願しがん兵へいとなった兄あにが19歳さいで戦死せんしした時ときには、婦人ふじん会かいの人ひとが自宅じたくに来きて「おめでとうございます。名誉めいよなことです」と言いって「名誉めいよの家いえ」ステッカーを貼はりに来きた。"  - 毎まい索さくにて閲覧えつらん
  14. ^ “［テレビ週しゅう評ひょう］時間じかん余あまりの悲劇ひげき 「誉ほまれの家いえ」のスタジオ座談ざだん会かい”. 読売新聞よみうりしんぶん・朝刊ちょうかん: p. 5. (1961年ねん4月がつ5日にち)  - ヨミダス歴史れきし館かんにて閲覧えつらん

外部がいぶリンク

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