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grsecurity - Wikipedia

grsecurity は、コンピュータセキュリティ強化きょうかのためのLinuxカーネルようパッチセットである。ユーザーをログイン可能かのうにしているWebサーバなど、信頼しんらいできるかどうか不明ふめいなリモートからのコネクション要求ようきゅうけるシステムでおも利用りようされる。

grsecurity
開発元かいはつもと Brad Spengler (Spender)
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対応たいおうOS Linux
種別しゅべつ セキュリティ
ライセンス GNU General Public License
公式こうしきサイト http://grsecurity.net/
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grsecurity は GNU General Public License でリリースされているフリーソフトウェアである。

grsecurity にふくまれる主要しゅようコンポーネントは PaX である。これは、スタックなどに使つかわれているメモリを実行じっこう不可能ふかのうとし、プログラムコードがかれているメモリを不能ふのう設定せっていする。これによってバッファオーバーランなどの脆弱ぜいじゃくせい利用りようした攻撃こうげきたいする防御ぼうぎょとする。また、ASLR (Address Space Layout Randomization) によって仮想かそう空間くうかんない配置はいち無作為むさくい変化へんかさせ、特定とくてい内容ないよう特定とくていのアドレスにあることに依存いぞんした攻撃こうげきふせぐ。PaX 自体じたいは grsecurity の開発かいはつしゃらが開発かいはつしているわけではなく、grsecurity とはべつ入手にゅうしゅ可能かのうである。

ロールベースアクセス制御せいぎょ

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grsecurity には、完全かんぜんロールベースアクセス制御せいぎょ (RBAC) システムを提供ていきょうするコンポーネントもふくまれる。RBAC は従来じゅうらいUNIXアクセス制御せいぎょリストよりも厳密げんみつなアクセス制限せいげん可能かのうで、完全かんぜん最小さいしょう権限けんげんシステム(ユーザーやプロセスが動作どうさ必要ひつよう最小限さいしょうげん権限けんげんのみをち、余分よぶん権限けんげんたせないシステム)を構築こうちくする基礎きそとなる。これにより、攻撃こうげきしゃがシステムの機密きみつ情報じょうほう入手にゅうしゅまたは破壊はかいする可能かのうせい劇的げきてき削減さくげんできる。RBAC は「役割やくわり(role)」の集合しゅうごうとおして動作どうさする。かく役割やくわりにはなにができてなにができないかという制限せいげん個々ここ設定せっていでき、これによってポリシーが形成けいせいされる(ポリシーは修正しゅうせい可能かのう)。

その機能きのう

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grsecurity では、Linuxカーネルの監査かんさ機能きのう拡張かくちょうしている。特定とくていのユーザーのグループを監査かんさするよう設定せっていしたり、デバイスのmount/unmountを監査かんさしたり、システムの日時にちじ変更へんこう監査かんさしたりといった設定せってい可能かのうである。

trusted path execution は、だれでもめる状態じょうたい実行じっこうファイル実行じっこうふせぐオプション機能きのうである。ユーザーがあやまって(あるいは故意こいに)んだマルウェア実行じっこうふせぐことができる。

grsecurity はまた、chroot監獄かんごく」のセキュリティを強化きょうかする。chroot監獄かんごく特定とくていのプロセスをシステムのほか部分ぶぶんから隔離かくりするのに使つかわれ、なんらかのダメージがおよばないようにする。しかし、chroot監獄かんごくやぶ方法ほうほう存在そんざいする。grsecurity はそれらの方法ほうほう使つかえないようにする。

ほかにも、dmesgnetstat コマンドをスーパーユーザー以外いがい実行じっこうできないようにし、一般いっぱんユーザーがシステムについて余分よぶん知識ちしき獲得かくとくできないようにする機能きのうもある。

関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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