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HFC - Wikipedia

HFC(Hybrid fiber-coaxial)は、ケーブルテレビ配線はいせん方式ほうしき一種いっしゅ。CATVきょくのセンターきょく(ヘッドエンド)からひかりファイバー配線はいせんし、途中とちゅうひかり-電気でんきコンバーターによってかく家庭かていには同軸どうじくケーブル配線はいせんする。FTTN(Fiber To The Node)やひかりハイブリッドともばれる。

アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくカナダ日本にっぽんなどで1990年代ねんだいから採用さいようされている。とく日本にっぽんではブロードバンドインターネット接続せつぞくへの対応たいおう目的もくてきとして実施じっしされるケースが目立めだつ。近年きんねん[いつ?]では、新規しんき開業かいぎょうするCATVきょくにおいては当初とうしょよりFTTH採用さいようするひかりケーブルテレビ局てれびきょくえており、HFCはおも既存きそん同軸どうじくケーブルもう更新こうしん目的もくてき使用しようされることがおおい。

また、HFCを採用さいようしてきたCATVきょくなかにもインターネットのさらなる高速こうそくやBSのパススルー送信そうしん可能かのうとなるFTTHへのえを実施じっしはじめているところがある。

概要がいよう

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典型てんけいてき配線はいせんれい

ひかりファイバー・ネットワークはマスター・ヘッドエンドから、場合ばあいによっては地域ちいきヘッドエンドへ近隣きんりんハブを経由けいゆして、最後さいごは25~2,000けん程度ていど家庭かていをカバーするひかりファイバー・ノードに接続せつぞくされる。北米ほくべいではマスター・ヘッドエンドに衛星えいせいアンテナが接続せつぞくされていて、ビデオ映像えいぞう受信じゅしんする。

またマスター・ヘッドエンドにはIP集約しゅうやくルーター接続せつぞくされている。電話でんわ接続せつぞくサービスを提供ていきょうする場合ばあいにもマスター・ヘッドエンドに接続せつぞくされる。北米ほくべいでは、ローカルCMを提供ていきょうするスポンサーの要望ようぼうおうじて、地域ちいき-エリア・ヘッドエンドに公共こうきょう教育きょういく地方ちほう行政ぎょうせいのチャンネル(PEG)がくわえられる。

おおくの番組ばんぐみやサービスがそれぞれRF変調へんちょうされて混合こんごうされ、1つの電気でんき信号しんごうとなったものが広帯域こうたいいき光学こうがく送信そうしんおくられる。この送信そうしん電気でんき信号しんごうひかり変換へんかんかくノードにおくす。ヘッドエンドまたはハブから光学こうがくノードへはひかりファイバーが、1たい1がたまたはスターがたトポロジー、いくつかはリングがたトポロジーで接続せつぞくされている。

信号しんごう配信はいしんするちいさなセルごとに、ブロードバンド光学こうがくレシーバー(Broadband optical receiver)がひかり信号しんごう電気でんき信号しんごう変換へんかんして、かく家庭かていおな信号しんごう分配ぶんぱいする。1つのセルで25~2,000けん程度ていどがカバーされ、300~500けん程度ていど標準ひょうじゅんである。同軸どうじくケーブルは信号しんごう劣化れっかけるために出来できるだけみじかくする[1]。なお、FTTHの場合ばあいかく家庭かていやビルなどの建物たてもの1けんごとにひかり-電気でんきコンバーター(V-ONU)が配置はいちされて建物たてものないでのみ同軸どうじくケーブルで分配ぶんぱいされている。

背景はいけい

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元々もともとCATVきょくにおいては、かみなり道路どうろ工事こうじとうによって発生はっせいするノイズを同軸どうじくケーブルがひろうことによって発生はっせいする雑音ざつおん対策たいさく長年ながねん問題もんだいとなっており、とくかく家庭かていからヘッドエンドにかうのぼ方向ほうこう信号しんごうにおいては、末端まったんのケーブルにった雑音ざつおん幹線かんせん集約しゅうやくされることによって発生はっせいする「ながれあい雑音ざつおん」が、信号しんごう品質ひんしつ低下ていかおおきな要因よういんとなっていた。また同軸どうじくケーブルもうでは高周波こうしゅうはたいでの信号しんごう減衰げんすいはげしくなるためRF信号しんごう伝送でんそう帯域たいいきひろげることがむずかしく、BS・CS放送ほうそうとう開始かいしによるチャンネルすう増加ぞうか対応たいおうするのがむずかしくなっていた[2]。これにたいひかりファイバーは、ケーブルない信号しんごう基本きほんてき外的がいてき要因よういんによるノイズの影響えいきょうけることがないうえ伝送でんそう帯域たいいき拡大かくだい容易よういであるというメリットがある。

しかしCATVもう完全かんぜんにFTTHするとなると、莫大ばくだい設備せつび投資とうしがかかるのはもちろんだが、それ以外いがいにもかく家庭かていへのひかりファイバーケーブルのみの技術ぎじゅつてき難易なんいが(同軸どうじくケーブルにくらべ)比較的ひかくてきたかいことや、従来じゅうらい一本いっぽん幹線かんせん幾重いくえにも分岐ぶんきして最低さいていでもすうひゃく世帯せたい映像えいぞうおく構成こうせい(1:n構成こうせい)となっていたあみトポロジーを、ヘッドエンドとかく家庭かてい原則げんそく1:1、Passive Optical Network採用さいようしたとしても1:20~30程度ていどむす構成こうせいあらためなければならないことなどから、すで同軸どうじくケーブルで営業えいぎょうおこなっているCATVきょくにとっては技術ぎじゅつてきなハードルがたかい。

そこで幹線かんせんひかりケーブルすることでながれあい雑音ざつおん問題もんだい低減ていげん伝送でんそう帯域たいいき拡大かくだい実現じつげんしつつ、ラストワンマイル同軸どうじくケーブル構成こうせい維持いじすることで設備せつび投資とうし抑制よくせいもう構成こうせい維持いじとうはかったものがHFCである[3]

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ 日経にっけいNETWORK 2004ねん1がつごう「30メガCATVインターネット」p88-p89
  2. ^ ひかりファイバー(FTTH)BS-IFパススルーでないと2007ねん以後いごのBSしんきょく視聴しちょうできない場合ばあいおおく、同軸どうじくケーブル(HFC)では契約けいやくきょくによって対応たいおうことなる。いちれいとして、J:COMではBS11ワールド・ハイビジョン・チャンネルBSよしもとBS松竹しょうちく東急とうきゅうさい送信そうしんされ、放送大学ほうそうだいがくBSJapanextさい送信そうしんされない。
  3. ^ 最新さいしんIT用語ようご解説かいせつ(33) HFC - マイコミジャーナル

関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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