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Post Office Protocol - Wikipedia

Post Office Protocol

電子でんしメールで使つかわれるプロトコル

Post Office Protocol(ポスト オフィス プロトコル、POP(ポップ[1][2][3][4]))は、電子でんしメール使つかわれる通信つうしんプロトコル通信つうしん規約きやく)のひとつ。ユーザメールサーバから自分じぶんのメールをとき使用しようする、メール受信じゅしんようプロトコル。現在げんざいは、改良かいりょうされたPOP3 (POP Version 3) (ポップスリー[1][2][3][4])が使用しようされている。

概要がいよう

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電子でんしメールは、いつ・だれからおくられてくるかからない。しかし、ユーザが自分じぶんのコンピュータをつねにインターネットに接続せつぞくしてメールを受信じゅしんできるように待機たいきさせておく必要ひつようはない。これは、インターネットサービスプロバイダ (ISP) や企業きぎょうネットワークないにメールを配達はいたつ受信じゅしんするためのメールサーバが設置せっちされており、メールサーバがつねにメールを受信じゅしんできるように待機たいきしているからである。メールサーバにメールがとどいたのちに、ユーザがメールサーバからメールをして、自分じぶんのコンピュータにめばよい。このとき使つかわれるプロトコルがPOPである。この作業さぎょうは、郵便ゆうびんきょく(メールサーバ)にとどけられた手紙てがみをユーザーが郵便ゆうびんきょくりに作業さぎょうている。メールサーバにメールがとどいているかどうかもPOPでたしかめることができる。

POPのユーザ認証にんしょう機能きのうをメール送信そうしん送信そうしんしゃ認証にんしょう使用しようすることがあり、これをPOP before SMTPう。

通常つうじょう使用しようするTCPポート番号ばんごうは、POP2では109ばん、POP3では110ばん使用しようする。

ユーザの認証にんしょう方法ほうほう

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認証にんしょう方法ほうほうとして、平文へいぶんのUSER/PASS 認証にんしょうひろもちいられているが、サーバ/クライアント双方そうほう対応たいおうしていれば、オプションコマンドである APOP(RFC 1460から追加ついか)や拡張かくちょう機能きのうである SASLメカニズムを利用りようしたAUTHコマンドなどをもちいて認証にんしょう暗号あんごうし、パスワード漏洩ろうえい防止ぼうしすることができる。

ただし、それらをもちいても認証にんしょう部分ぶぶんのみを暗号あんごうしたものであって、そののメールのヘッダや本文ほんぶんなどの内容ないよう平文へいぶんのままである。このため、TLSもちいてすべてを暗号あんごうすることが推奨すいしょうされている。

IPAの勧告かんこく

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APOPで暗号あんごうされた中身なかみ解析かいせきについては電気通信大学でんきつうしんだいがく(情報じょうほう理工学部りこうがくぶ大学院だいがくいん情報じょうほう理工りこうがく研究けんきゅう)の太田おおた和夫かずお教授きょうじゅ研究けんきゅうグループが解析かいせき成功せいこうさせた[5][6][7]。この脆弱ぜいじゃくせいMD5ハッシュ方式ほうしきをAPOPにおいて不適切ふてきせつもちいていることによるプロトコル(通信つうしん手順てじゅんじょう問題もんだいであり、現時点げんじてん根本こんぽんてき対策たいさく方法ほうほう存在そんざいしない。そのため、内容ないよう漏洩ろうえいさせないためにはSTARTTLSPOP over SSL(ポート番号ばんごうは995ばん)などを利用りようしてSSL通信つうしんし、ネットワーク経路けいろ暗号あんごうする必要ひつようがある。

なお、MD5そのものについても、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく政府せいふNIST(アメリカ国立こくりつ標準ひょうじゅん技術ぎじゅつ研究所けんきゅうじょおよ日本にっぽんCRYPTREC(暗号あんごう技術ぎじゅつ評価ひょうかプロジェクト)では推奨すいしょうからはずされており、そのてんでもAPOPの利用りようすすめられない。

暗号あんごう

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Transport Layer Security (TLS)で暗号あんごうして通信つうしんする方式ほうしきとして、POP3S (Implicit TLS)とSTARTTLS規定きていされている。POP3Sではポート995ばんもちいる。

  • RFC 5034 - The Post Office Protocol (POP3) Simple Authentication and Security Layer (SASL) Authentication Mechanism
  • RFC 3206 - SYS and AUTH POP Response Codes
  • RFC 2595 - Using TLS with IMAP, POP3 and ACAP
  • RFC 2449 - POP3 Extension Mechanism
  • RFC 2384 - POP URL Scheme
  • RFC 2195 - IMAP/POP AUTHorize Extension for Simple Challenge/Response
  • RFC 1957 - Some Observations on Implementations of POP3
  • RFC 1939 - Post Office Protocol - Version 3
  • RFC 1734 - POP3 AUTHentication command RFC 5034改訂かいてい
  • RFC 1725 - Post Office Protocol - Version 3 RFC 1939改訂かいてい
  • RFC 1460 - Post Office Protocol - Version 3 RFC 1725改訂かいてい
  • RFC 1225 - Post Office Protocol - Version 3 RFC 1460改訂かいてい
  • RFC 1081 - Post Office Protocol - Version 3 RFC 1225改訂かいてい
  • RFC 937 - POST OFFICE PROTOCOL - VERSION 2
  • RFC 918 - POST OFFICE PROTOCOL RFC 937改訂かいてい

脚注きゃくちゅう

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関連かんれん項目こうもく

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