民法みんぽう第だい766条じょうの3

法学ほうがく＞民事みんじ法ほう＞コンメンタール民法みんぽう＞第だい4編へん 親族しんぞく (コンメンタール民法みんぽう)

条文じょうぶん

（子この監護かんごに要ようする費用ひようの分担ぶんたんの定さだめがない場合ばあいの特例とくれい）

第だい766条じょうの3

1. 父母ちちははが子この監護かんごに要ようする費用ひようの分担ぶんたんについての定さだめをすることなく協議きょうぎ上じょうの離婚りこんをした場合ばあいには、父母ちちははの一方いっぽうであって離婚りこんの時ときから引ひき続つづきその子この監護かんごを主しゅとして行おこなうものは、他たの一方いっぽうに対たいし、離婚りこんの日ひから、次つぎに掲かかげる日ひのいずれか早はやい日ひまでの間あいだ、毎月まいつき末まつに、その子この監護かんごに要ようする費用ひようの分担ぶんたんとして、父母ちちははの扶養ふようを受うけるべき子この最低さいてい限度げんどの生活せいかつの維持いじに要ようする標準ひょうじゅん的てきな費用ひようの額がくその他たの事情じじょうを勘案かんあんして子この数かずに応おうじて法務省ほうむしょう令れいで定さだめるところにより算定さんていした額がくの支払しはらいを請求せいきゅうすることができる。ただし、当該とうがい他たの一方いっぽうは、支払しはらい能力のうりょくを欠かくためにその支払しはらいをすることができないこと又またはその支払しはらいをすることによってその生活せいかつが著いちじるしく窮迫きゅうはくすることを証明しょうめいしたときは、その全部ぜんぶ又または一部いちぶの支払しはらいを拒こばむことができる。
   1. 父母ちちははがその協議きょうぎにより子この監護かんごに要ようする費用ひようの分担ぶんたんについての定さだめをした日ひ
   2. 子この監護かんごに要ようする費用ひようの分担ぶんたんについての審判しんぱんが確定かくていした日ひ
   3. 子こが成年せいねんに達たっした日ひ
2. 離婚りこんの日ひの属ぞくする月つき又または前項ぜんこう各号かくごうに掲かかげる日ひのいずれか早はやい日ひの属ぞくする月つきにおける同どう項こうの額がくは、法務省ほうむしょう令れいで定さだめるところにより日割ひわりで計算けいさんする。
3. 家庭かてい裁判所さいばんしょは、第だい766条じょう第だい2項こう又または第だい3項こうの規定きていにより子この監護かんごに要ようする費用ひようの分担ぶんたんについての定さだめをし又またはその定さだめを変更へんこうする場合ばあいには、第だい1項こうの規定きていによる債務さいむを負おう他ほかの一方いっぽうの支払しはらい能力のうりょくを考慮こうりょして、当該とうがい債務さいむの全部ぜんぶ若もしくは一部いちぶの免除めんじょ又または支払しはらいの猶予ゆうよその他た相当そうとうな処分しょぶんを命めいずることができる

解説かいせつ

2024年ねん改正かいせい（2024年ねん（令れい和わ6年ねん）5月がつ21日にち公布こうふ、施行しこう日び未定みてい、公布こうふより2年ねん以内いないに施行しこうする）にて新設しんせつ。

なお、子こが親おやから扶養ふようを受うける権利けんりは、親おやが離婚りこんし片方かたがたが親権しんけんを失うしなっていたとしても、そもそも、喪失そうしつしているものではなく（第だい881条じょう）、離婚りこんに際さいして監護かんごの分担ぶんたんを定さだめていた場合ばあいであっても、子この監護かんご者しゃ（親権しんけん者しゃ）に監護かんご・扶養ふようするのに十分じゅうぶんな資力しりょくがなくなるなどの事情じじょうの下したでは、子こは固有こゆうの権利けんりとして親権しんけん者しゃではない親おやに扶養ふようを請求せいきゅうできる。また、同どう条じょうは子こが成年せいねんに達たっした後のちにも適用てきようされる。

判例はんれい

---

前条ぜんじょう: 民法みんぽう第だい766条じょうの2 (審判しんぱんによる父母ちちはは以外いがいの親族しんぞくと子ことの交流こうりゅうの定さだめ)

民法みんぽう 第だい4編へん 親族しんぞく 第だい2章しょう 婚姻こんいん 第だい4節せつ 離婚りこん

次つぎ条じょう: 民法みんぽう第だい767条じょう (離婚りこんによる復ふく氏し等とう)

このページ「民法みんぽう第だい766条じょうの3」は、まだ書かきかけです。加筆かひつ・訂正ていせいなど、協力きょうりょくいただける皆様みなさまの編集へんしゅうを心しんからお待まちしております。また、ご意見いけんなどがありましたら、お気軽きがるにトークページへどうぞ。