民法みんぽう第だい805条じょう

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条文じょうぶん

（養子ようしが尊属そんぞく又または年長ねんちょう者しゃである場合ばあいの縁組えんぐみの取消とりけし）

第だい805条じょう

第だい793条じょうの規定きていに違反いはんした縁組えんぐみは、各かく当事とうじ者しゃ又またはその親族しんぞくから、その取消とりけしを家庭かてい裁判所さいばんしょに請求せいきゅうすることができる。

解説かいせつ

尊属そんぞく又または年長ねんちょう者しゃを養子ようしとする縁組えんぐみが誤あやまって受理じゅりされた場合ばあい等とうについての取消とりけし規定きてい。明治めいじ民法みんぽう第だい854条じょうを継承けいしょうする。縁組えんぐみの他ほかの取消とりけし規定きていと異ことなり期間きかんの定さだめがないので、縁組えんぐみが継続けいぞくしている限かぎりいつでも取消とりけしを請求せいきゅうできる。

参照さんしょう条文じょうぶん

• 民法みんぽう第だい725条じょう（親族しんぞくの範囲はんい）
• 民法みんぽう第だい803条じょう（縁組えんぐみの取とり消けし）

判例はんれい

• 養子ようし縁組えんぐみ取消とりけし(最さい判はん昭和しょうわ５３年ねん７月がつ１７日にち)　

  養子ようし夫婦ふうふの一方いっぽうが養親ようしん夫婦ふうふの一方いっぽうより年長ねんちょうであることを理由りゆうに縁組えんぐみを取とり消けす場合ばあいにおける取消とりけしの限度げんど

  養子ようし夫婦ふうふの一方いっぽうが養親ようしん夫婦ふうふの一方いっぽうより年長ねんちょうであることを理由りゆうに縁組えんぐみ全部ぜんぶの取消とりけしが請求せいきゅうされた場合ばあいには、年長ねんちょうの養子ようしと年少ねんしょうの養親ようしんとの間あいだの縁組えんぐみだけを取とり消けせば足たりる。

  本来ほんらい、養子ようし縁組えんぐみは、個人こじん間あいだの法律ほうりつ行為こういであつて、夫婦ふうふが共同きょうどうして他たの夫婦ふうふと養子ようし縁組えんぐみをする場合ばあいにも、夫婦ふうふ各自かくじについて各々おのおの別個べっこの縁組えんぐみ行為こういがあり、各かく当事とうじ者しゃごとにそれぞれ相手方あいてがたとの間あいだに親子おやこ関係かんけいが成立せいりつすることを理由りゆうとする。

参考さんこう

明治めいじ民法みんぽうにおいて、本条ほんじょうには夫おっとの妻つまの財産ざいさん管理かんりに関かんする以下いかの規定きていがあった。戦後せんご改正かいせいにおいて継承けいしょうなく削除さくじょされた。

夫おっとカ妻つまノ財産ざいさんヲ管理かんりシ又またハ妻つまカ夫おっとノ代理だいりヲ為ためス場合ばあいニ於テハ自己じこノ為ためメニスルト同一どういつノ注意ちゅういヲ為ためスコトヲ要ようス

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前条ぜんじょう: 民法みんぽう第だい804条じょう （養親ようしんが20歳さい未満みまんの者ものである場合ばあいの縁組えんぐみの取消とりけし）

民法みんぽう 第だい4編へん 親族しんぞく 第だい3章しょう 親子おやこ 第だい2節せつ 養子ようし

次つぎ条じょう: 民法みんぽう第だい806条じょう （後見人こうけんにんと被ひ後見人こうけんにんとの間あいだの無む許可きょか縁組えんぐみの取消とりけし）

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