桜さくら隊たいのソースを表示ひょうじ

[[ファイル:Sakura-tai 1945.jpg|thumb|300px|桜隊のメンバー（1945年1月、[[富士フイルム]]足利工場公演での記念撮影にて） / 前列左より'''[[島木つや子]]'''、'''[[園井恵子]]'''、[[永田靖]]、一人おいて'''[[丸山定夫]]'''。中列左より'''[[仲みどり]]'''、[[八田元夫]]、[[多々良純]]、[[池田生二]]、[[利根はる恵|利根春江]]、江守純子。後列左より'''[[高山象三]]'''、一人おいて鉄一郎、遠山義雄、水谷三重三、[[土方浩平]]（'''太字'''は被爆死した人物）。]]

'''桜隊'''（さくらたい、{{旧字体|'''櫻隊'''}}）は、かつて存在した日本の[[劇団]]。[[原爆]]の被害を受けた唯一の職業[[劇団]]{{Efn|[[菅井幸雄]]の講演「[http://www.photo-make.co.jp/hm_4/sakura_25_4.html 桜隊全史「築地小劇場から苦楽座創立まで]」による{{リンク切れ|date=2024-06}}。個人としては[[古川緑波]]一座の俳優だった[[江戸家猫八 (3代目)|江戸家猫八]]がいるが、軍務中（[[船舶司令部|暁部隊]]応召中）の被爆。}}とされる。

本項では桜隊の前身である'''苦楽座'''についても述べる。

※以下文中での隊の名称は、記事名と同じ[[常用漢字]]体の「桜隊」で表記する。

==概要==
{{Vertical_images_list
|幅= 150px
| 1=Sadao Maruyama Scan10026-2.JPG
| 2=生前の[[丸山定夫]]。
| 3=園井恵子.jpg
| 4=生前の[[園井恵子]]。
}}
前身は、[[薄田研二]]、[[徳川夢声]]、[[丸山定夫]]、[[藤原釜足]]により結成された苦楽座。旗揚げ公演以降、各地での巡回公演に取り組む。苦楽座解散後、桜隊として、[[日本移動演劇連盟]]に組み込まれ、地方への慰問巡演活動をはじめる。劇団の地方疎開に際して、広島に15人が疎開。中国地方の慰問公演を受け持つ。[[広島市への原子爆弾投下|原爆投下]]により、[[広島市]]内の宿舎兼事務所にいた[[丸山定夫]]ら9人は8月下旬までに全員が死亡した。応召、出産など様々な理由で広島への疎開に不参加または広島を離れていたメンバー[[多々良純]]、[[佐野浅夫]]、[[千石規子]]、[[利根はる恵]]、[[永田靖]]、[[池田生二]]、[[槙村浩吉]]らが難を逃れた。

[[2012年]][[12月27日]]に千石が[[老衰]]で死去<ref>{{Cite news|url=https://www.shikoku-np.co.jp/national/culture_entertainment/20130110000228|title=女優の千石規子さんが死去／黒沢作品の名脇役|newspaper=[[四国新聞]]|date=2013-01-10|accessdate=2022-07-05}}</ref>。[[2022年]][[6月28日]]には佐野が老衰で死去<ref>{{Cite news|url=https://www.tokyo-np.co.jp/article/187623|title=佐野浅夫さん死去　3代目「水戸黄門」|newspaper=[[東京新聞]]|date=2022-07-05|accessdate=2022-07-05}}</ref>。佐野の死去をもって旧『苦楽座』から続く『桜隊』のメンバー全員がこの世を去った{{要出典|date=2022-07}}。

==沿革==
===苦楽座時代===
* 1942年、苦楽座結成。[[文学座]]の『富島松五郎伝』（[[築地小劇場|国民新劇場]]、5月6日から5月21日まで、原作：[[岩下俊作]]、脚色：[[森本薫]]、演出：[[里見弴]]）<ref name="bun">[https://www.bungakuza.com/information/jyouen_sousouki.html 過去の上演作一覧 草創期 文学座公演記録] - [[文学座]]</ref>に[[丸山定夫]]が無法松役で客演。文学座研究生だった[[丹阿弥谷津子]]も出演<ref>{{Cite news|url=http://sankei.jp.msn.com/region/kanto/tokyo/080806/tky0808060305002-n1.htm |title=被爆の劇団「桜隊」しのぶ会 きょう 東京・五百羅漢寺|date= 2008-08-06|newspaper= MSN産経ニュース}}{{リンク切れ|date=2024-06}}</ref>。
*1942年12月3日、[[園井恵子]]も参加して『玄関風呂』（[[尾崎一雄]]作）、『見知らぬ人』（[[真船豊]]作）<ref>八田元夫・中井志ず・内海明子「移動演劇“さくら隊”の最期」[[テレビ東京|東京12チャンネル]]報道部（編）・[[三国一朗]]（きき手）『証言 私の昭和史5』学芸書林、1969年、{{要ページ番号|date=2021-06}}</ref>などの演目で旗揚げ公演。{{要出典範囲|原泉|date=2024-06}}や[[望月優子]]もこの公演に客演していた<ref>[http://www6.plala.or.jp/guti/cemetery/PERSON/M/mochizuki_y.html 望月優子] - 歴史が眠る多磨霊園（同名書籍著者によるウェブサイト）</ref>。地方への慰問巡演活動をはじめる。
*1943年、[[園井恵子]]が映画『[[無法松の一生 (1943年の映画)|無法松の一生]]』に出演<ref>{{JMDb title|1943|bs000610|無法松の一生}}</ref>。10月28日公開。
*1944年、苦楽座として、『無法松の一生』を[[園井恵子]]とともに各地で巡演。無法松を[[丸山定夫]]、吉岡良子を[[園井恵子]]、吉岡小太郎を[[高山象三]]が演じた。12月24日、苦楽座解散。

=== 桜隊に再編 ===
*[[1945年]]1月、[[日本移動演劇連盟]]に組み込まれた苦楽座移動隊として再出発。2月から3月にかけて広島公演。しかし、3月の[[東京大空襲]]後に俳優の多くが帰郷し、丸山は演目の『獅子』（[[三好十郎]]作）で「お雪」を演じる人物を求めて旧知の女優の元を訪ね歩いたという{{Sfn|堀川惠子|2017|p=240}}。

*6月、広島への疎開に際して、桜隊と改称する。15人が広島に疎開し、中国地方を中心に、『獅子』、『太平洋の防波堤』（[[八木隆一郎]]作）の演目で公演活動をおこない<ref>[https://www5e.biglobe.ne.jp/~Hirosima/sakuratai.htm さくら隊殉難碑 ] - 広島市民劇場公式ウェブサイト</ref>、その合間に稽古や防空壕掘り、建物疎開作業などの作業を続ける<ref name="junnan">[http://www.photo-make.co.jp/hm_4/sakura_6.html 《2003年 ヒロシマ 桜隊ゆかりの地をたずねて》]{{リンク切れ|date=2024-06}}</ref>。[[7月6日]]の[[島根県]][[美濃郡]][[益田町]]（現・[[益田市]]）での公演を皮切りに、島根・鳥取両県の8カ所で都合10回の公演をすませ、[[7月16日]]に広島に帰還した。

===被爆===
*[[1945年]][[8月6日]]、[[広島市]]に[[広島市への原子爆弾投下|原爆投下]]。市内中心部に位置する堀川町99番地の宿舎兼事務所は全壊・焼失した。当時この宿舎にいた9人のうち、丸山・園井・高山・[[仲みどり]]の4名はからくも脱出・避難したが、俳優の[[森下彰子]]・[[羽原京子]]・[[島木つや子]]、裏方の笠絅子・[[槙村浩吉#先妻・小室喜代|小室喜代]]の5人は即死あるいは焼死したとみられている{{Efn|裏方の笠は島木の母、小室は広島を離れていた隊員・[[槙村浩吉|槇村浩吉]]の妻である{{Sfn|新藤兼人|1988|pp=55-57}}<ref>[http://www.taisei.co.jp/1168584059663.html 週刊新潮「タワークレーン」 原爆の悲劇と羅漢寺] -  [[大成建設]]{{リンク切れ|date=2024-06}}</ref>。}}。
*[[1945年]][[8月16日]]、丸山は避難先である[[厳島]]の存光寺で死去。園井と高山は、[[神戸市]]にある園井の知り合いの家に避難したが、高山が[[8月20日]]、園井は[[8月21日]]に死亡。仲は、東京の実家に避難したが、体調が悪化し[[8月16日]]に[[東京大学医学部附属病院|東京帝国大学付属病院]]に入院、[[都築正男]]教授による治療を受けるも[[8月24日]]に死亡した。これにより広島に残留していた桜隊の隊員・スタッフは全滅した。
*[[1952年]]、[[徳川夢声]]が東京・目黒の[[五百羅漢寺]]に石碑を建立。
<gallery widths="250px" heights="250px">
A-bombed Place of sakuratai.png|桜隊が被爆した場所を2015年現在の地図に示したもの。赤○が被爆場所、☓が爆心地、上の川が京橋川、その上が比治山。赤○の下側の道（[[並木通り (広島市)|並木通り]]）とその右側を縦断する大通り（[[平和大通り]]）との交差点付近に移動演劇さくら隊殉難碑が建立された。
Piction AL-135B JL Highfill Album Image (15318333651).jpg|爆心地方向から東方向を望む。写真中央付近を横断する道が現在の[[並木通り (広島市)|並木通り]]で、そこに唯一立つ建物から一つ右側を縦断する道の突き当り向こう側の地が、宿舎があった場所。その向こうの大きな川が仲が救助された京橋川で、その向こうに園井と高山が避難した比治山がある。
</gallery>

==被爆死を免れた人々==
<!--
{{Vertical_images_list
|幅= 150px
| 5=
| 6=『[[醉いどれ天使]]』（1948年）での[[千石規子]]。
}}
-->
苦楽座のメンバーでも、桜隊に参加しなかった者もおり、同じ桜隊所属でも、様々な事情から被爆を免れた者がいる。[[利根はる恵]]は病気のために疎開せず東京に居残り、最年少の[[佐野浅夫]]は1945年3月に本土決戦特攻隊員として出征。[[多々良純]]は、同年6月に応召され、[[八田元夫]]はたまたま連絡のため帰京。[[池田生二]]は空襲にあった妻の[[沼津]]の実家を見舞いに行き、[[槙村浩吉]]は俳優を探すため上京。後に黒澤作品に多数出演した[[千石規子]]は、出産で広島を離れていたため、それぞれ難を逃れた。

苦楽座の結成メンバーである[[薄田研二]]、[[徳川夢声]]、[[藤原釜足]]も東京で映画の撮影などをしていて、難を逃れている。また、[[東宝]]専属俳優の[[久松保夫]]は、丸山から桜隊への参加を誘われるものの、東宝の許可が出なかったため断念<ref>[http://www.lait.jp/hisamatsu/?itemid=2 久松保夫年譜]{{リンク切れ|date=2024-06}}</ref>。[[川上夏代]]も、桜隊の島木つや子が広島への疎開に同行する際につや子の母親からも桜隊への参加を強く勧められたが、[[俳優座]]に入るために固辞した<ref>[https://sakurataiidouengek.wixsite.com/kinenkai/%E6%97%A7%E6%A1%9C%E9%9A%8A 「移動演劇桜隊」について] - 移動演劇桜隊 平和祈念会（「隊員9名のプロフィール」の島木の箇所にある「詳細」をクリックすると該当内容が表示される）2024年6月16日閲覧。</ref>。

桜隊の広島疎開には珊瑚座という移動劇団が同行し、広島市内の同じ宿舎を拠点にしたが、厳島出身の隊所属の女優の伝手で、7月末に厳島の寺に移動し、結果として原爆の被害を免れた<ref name="nogi">乃木年雄「移動演劇 さくら隊原爆殉難記（要約）」『{{PDFlink|[https://hpmm-db.jp/shared/pdf/sensai2.pdf 広島原爆戦災誌 第二巻]}}』[[広島平和記念資料館]]、1971年9月6日（リンク先PDFでは111 - 115スライド目）</ref>。珊瑚座の乃木年雄以下のメンバーは、疎開先の存光寺を拠点に桜隊の行方を探し、寮で死亡した5名の遺骨を掘り出し、丸山定夫の発見にも尽力した。

==桜隊を描いた作品==
===映画===
*『[[さくら隊散る]]』 - [[新藤兼人]]監督、[[江津萩枝]]の『櫻隊全滅 ある劇団の原爆殉難記』（未來社、[[1980年]]8月）の映画化、[[1988年]][[4月30日]]公開。
*『[[海辺の映画館―キネマの玉手箱]]』 - [[大林宣彦]]監督、[[2020年]][[7月31日]]公開。

===演劇===
*『[[紙屋町さくらホテル]]』 - [[井上ひさし]]作、初演＝[[1997年]][[10月22日]]〜[[11月12日]]、[[渡辺浩子]]演出。その後、再演。

=== TVドキュメンタリー ===
*『ハイビジョン特集 戦後60年関連 ヒロシマ・戦禍の“恋文” 女優 森下彰子の被爆』 - [[NHKデジタル衛星ハイビジョン|NHK-BSハイビジョン]]にて[[2008年]]に放送。

===詩===
*近野十志夫『桜隊 人物史詩』青磁社、1988年5月<ref>[https://ndlonline.ndl.go.jp/#!/detail/R300000001-I000001933497-00 桜隊 人物史詩（書誌ID 000001933497）] - [[国立国会図書館]]サーチ</ref>

===ラジオ===
*『桜隊とマリーゴールド』 - [[広島エフエム放送|広島FM]]の特別番組ラジオドラマ。副題は『広島で散った夢と恋と、私』。2019年8月11日19:00 - 20:00に放送。[[森下彰子]]と、その夫の[[川村禾門]]の手元に遺された恋文を中心にドラマ化。脚本：[[清水浩司]]、原案：{{Cite book|和書|author=堀川惠子|authorlink=堀川惠子|title=戦禍に生きた演劇人たち 演出家・八田元夫と「桜隊」の悲劇|publisher=[[講談社]]|series=[[講談社文庫]]|date=2019-07-12|isbn=978-4065163436}}<ref>[http://hfm.jp/sp/marigold/　広島FM平和特別番組 ラジオドラマ「桜隊とマリーゴールド」] - 広島エフエム放送{{リンク切れ|date=2024-06}}</ref> 彰子の恋と「[[あいみょん]]」の音楽とが重ねて描かれ、エンディング曲はマリーゴールド。終盤では、川村禾門が生前、妻の彰子と桜隊について語った肉声も紹介。

==慰霊碑==
*'''移動演劇さくら隊殉難碑'''（広島市中区[[平和大通り]]の緑地帯内） - [[1951年]]、広島市新川場町に木製の「丸山定夫・園井恵子追慕の碑」建立。[[1955年]]の広島での第1回[[原水爆禁止世界大会]]で慰霊碑の建設が劇団[[俳優座]]の[[永田靖]]らによって、石碑の建立が呼びかけられ、苦楽座、桜隊の座員であった[[徳川夢声]]、八田元夫のほか[[山本安英]]{{Efn|[[築地小劇場]]時代以来丸山と親交があり、丸山が1945年春に『獅子』の出演女優を求め歩いていた時期に薄田研二とともに山本の自宅を訪問したが、疎開していたため会えなかった<ref>山本安英『歩いてきた道』[[中央公論新社|中央公論社]]〈[[中公文庫]]〉、1994年11月3日、pp.76 - 79</ref>。}}らの奔走により、[[1959年]]8月、新制作座、[[文学座]]、俳優座、ぶどうの会、[[劇団民藝]]、中央芸術劇場と「演劇人戦争犠牲者記念会」の協力のもとに建立された<ref name="junnan"/>。[[1985年]]から管理が[[日本劇団協議会|新劇団協議会]]から演劇鑑賞団体「広島市民劇場」に委託される<ref name="junnan"/>。[[2000年]]8月、広島市民劇場によって金属製の説明板が設置された<ref>[http://www3.famille.ne.jp/~kodayo/genbaku/sakuratai.htm 移動演劇さくら隊殉難碑]{{リンク切れ|date=2024-06}}</ref>。
*'''移動劇団さくら隊原爆殉難碑'''（[[東京都]][[目黒区]]・天恩山[[五百羅漢寺]]） - [[1952年]]9月、徳川夢声が五百羅漢寺に話をもちかけて実現した。「移動劇団さくら隊原爆殉難碑」の碑銘を徳川夢声が書き、背面には[[柳原白蓮]]の短歌が刻み込まれた<ref name="#1">[http://www.photo-make.co.jp/hm_4/sakura_21.html 桜隊原爆忌のあゆみ]{{リンク切れ|date=2024-06}}</ref>。
<gallery>
ファイル:Sakura-tai 20150506-2.JPG|広島市の平和大通りにある「移動演劇さくら隊殉難碑」。右手の道路の奥に桜隊が被爆した堀川町がある。
ファイル:Sakura-tai 20150506-1.JPG|同左、殉難碑の側面。亡くなった役者の名前が刻まれている。
ファイル:Monument of sakura-tai.JPG|目黒・五百羅漢寺にある殉難碑。
</gallery>

==その後の関係者の行動==
{| class="wikitable" style="text-align:left"
|+ 苦楽座・桜隊元関係者
! style="white-space:nowrap" | 氏名 !! 行動
|-
| style="white-space:nowrap" | [[利根はる恵]] || 映画『[[ひろしま]]』、映画『さくら隊散る』に出演。
|-
| style="white-space:nowrap" | [[佐野浅夫]] || 終戦後、憲兵の職務を拝命した時、東大病院に[[仲みどり]]が入院したとの知らせを聞き、憲兵の特権を利用し、病院にかけつけた。こうした体験談を2007年8月6日の「被爆62年 2007年 桜隊原爆殉難者追悼会」で語った<ref>[http://www.photo-make.co.jp/hm_4/sakura_23_2.html 2007年追悼会報告ー対談ー1]{{リンク切れ|date=2024-06}}</ref>。
|-
| style="white-space:nowrap" | [[多々良純]] || 映画『[[原爆の子 (映画)|原爆の子]]』に出演、2005年、仲みどりに関して毎日新聞の取材に答える<ref>{{Cite news|url=http://mainichi.jp/kansai/yukan/archive/news/2005/07/20050720ddf001070001000c.html |title=ヒロシマから60年 幻のカルテを追う・ある女優の被爆死／7 |newspaper=毎日新聞|date= 2005-07-20|agency=夕刊すとーりー 大阪夕刊}}{{リンク切れ|date=2024-06}}</ref>。
|-
| style="white-space:nowrap" | [[八田元夫]] || 「ガンマ線の臨終」（『働く婦人』27号、1949年10月1日）<ref>[http://www.libro-koseisha.co.jp/contents/H_fujin/html/HF027.html 占領期の女性雑誌シリーズ(2)「働く婦人」 総目次 27号（1949年10月1日）]{{リンク切れ|date=2024-06}}</ref>に園井恵子と高山の臨終の様子を書いた。1965年に『ガンマ線の臨終 ヒロシマに散った俳優の記録』（未來社）として刊行<ref>[https://ndlonline.ndl.go.jp/#!/detail/R300000001-I000001071611-00 ガンマ線の臨終 ヒロシマに散った俳優の記録（書誌ID 000001071611）] - 国立国会図書館サーチ</ref>。
|-
| style="white-space:nowrap" | [[池田生二]] || 1966年、「『苦楽座移動隊』（桜隊）日誌」を『新劇』誌7月から9月号に連載。1988年、映画『[[さくら隊散る]]』を企画。「『捨吉』に三好さんを偲ぶ 『[[三好十郎]]』展を観て」を[[早稲田大学]]図書館報『ふみくら』第15号に寄稿した<ref name="MIYO">{{Cite journal|和書|author=池田生二|authorlink=池田生二|title=「捨吉」に三好さんを偲ぶ 「三好十郎」展を観て|journal=ふみくら 早稲田大学図書館報|issue=15|publisher=早稲田大学図書館|date=1988-11-5|page=6|url=https://www.wul.waseda.ac.jp/Libraries/fumi/15/15-06.html}}</ref>。1991年8月5日、放送のNHK『現代ジャーナル 原爆とは知らず 女優・[[園井恵子]]の戦争』に証言者として出演{{要出典|date=2024-06}}。
|-
| style="white-space:nowrap" | [[槙村浩吉]] || 1998年7月発行の『彷書月刊』の「特集・劇団『さくら隊』原爆忌」に「丸山定夫の最期− 『さくら隊』事務総長の日録抜書」掲載。1991年8月5日、放送の[[日本放送協会|NHK]]『現代ジャーナル 原爆とは知らず 女優・園井恵子の戦争』に証言者として出演{{要出典|date=2024-06}}。
|-
| style="white-space:nowrap" | [[千石規子]] || 核戦争に怯える男の姿を描いた[[黒澤明]]監督の映画『[[生きものの記録]]』に出演。
|-
| style="white-space:nowrap" | [[薄田研二]] || 映画『[[ひろしま]]』に出演。
|-
| style="white-space:nowrap" | [[徳川夢声]] || 1952年9月、徳川夢声が[[東京都]][[目黒区]]・天恩山[[五百羅漢寺]]に移動劇団さくら隊原爆殉難碑を建立。碑銘を書いた<ref name="#1"/>。
|-
| style="white-space:nowrap" | [[藤原釜足]] || 桜隊原爆忌の会会長となる。
|}
{| class="wikitable" style="text-align:left"
|+ 周辺の人々
! style="white-space:nowrap" | 氏名 !! 行動
|-
| style="white-space:nowrap" | 赤星勝美 || 元・[[日本移動演劇連盟]]職員として、映画『さくら隊散る』に出演。
|-
| style="white-space:nowrap" | 乃木年雄 || 戦後、桜隊と一時行動をともにした珊瑚座の元座長として「移動演劇 さくら隊原爆殉難記」を書く<ref name="nogi"/>。
|-
| style="white-space:nowrap" | [[清水善夫]] || [[仲みどり]]の診察に立ち会った医学生として、映画『さくら隊散る』に出演、2005年、[[仲みどり]]に関して毎日新聞の取材に答える<ref>{{Cite news|url=http://mainichi.jp/kansai/yukan/archive/news/2005/07/20050726ddf001070001000c.html |title=ヒロシマから60年 幻のカルテを追う・ある女優の被爆死／12 |newspaper=毎日新聞 |date=2005-07-26|agency=夕刊すとーりー 大阪夕刊}}{{リンク切れ|date=2024-06}}</ref>。
|-
| style="white-space:nowrap" | 太田怜 || [[仲みどり]]の診察に立ち会った医学生として、映画『さくら隊散る』に出演。2005年、仲みどりに関して毎日新聞の取材に答える<ref>{{Cite news|url=http://mainichi.jp/kansai/yukan/archive/news/2005/07/20050723ddf001070024000c.html |title=ヒロシマから60年 幻のカルテを追う・ある女優の被爆死／10 |newspaper=毎日新聞 |date=2005-07-23|agency=夕刊すとーりー 大阪夕刊}}{{リンク切れ|date=2024-06}}</ref>。
|}

== 脚注 ==
=== 注釈 ===
{{notelist}}
=== 出典 ===
{{reflist}}

== 参考文献 ==
* {{Cite book|和書|author=新藤兼人|authorlink=新藤兼人|title=さくら隊8月6日 広島で被爆した若き新劇人たち|publisher=[[岩波書店]]|series=[[岩波ブックレット]]|date=1988-04-20|isbn=978-4000030540|ref=harv}}
*{{Cite book|和書|author=堀川惠子|authorlink=堀川惠子|title=戦禍に生きた演劇人たち 演出家・八田元夫と「桜隊」の悲劇|publisher=[[講談社]]|date=2017-07-07|isbn=978-4-06-220702-7|ref=harv}}
**文庫版：{{Cite book|和書|author=堀川惠子|authorlink=堀川惠子|title=戦禍に生きた演劇人たち 演出家・八田元夫と「桜隊」の悲劇|publisher=講談社|series=[[講談社文庫]]|date=2019-07-12|isbn=978-4065163436}}

== 関連文献 ==
* 「特集劇団『さくら隊』原爆忌」『彷書月刊』第14巻第8号（1998年8月号）、弘隆社

== 関連項目 ==
* [[広島原爆をテーマとした作品]]

== 外部リンク ==
*[https://sakurataiidouengek.wixsite.com/kinenkai/ 移動演劇桜隊平和祈念会]

{{Normdaten}}
{{デフォルトソート:さくらたい}}
[[Category:かつて存在した日本の劇団]]
[[Category:広島原爆の被爆者|*さくらたい]]
[[Category:被爆死した人物|*さくらたい]]