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白洲しらす

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

白洲しらす(おしらす)は、江戸えど時代じだい奉行ぶぎょうしょなど訴訟そしょう機関きかんにおける法廷ほうていかれた場所ばしょ

概要がいよう

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文化ぶんか7ねん1810ねん作成さくせい江戸えどみなみ町奉行まちぶぎょうしょ平面へいめんによれば、さい上段じょうだんには町奉行まちぶぎょうをはじめとする役人やくにんすわる「公事こうじじょう」とばれる座敷ざしきもうけられており、たいしてさい下段げだんには「砂利じゃりじき」が設置せっちされ、そのうえかれたむしろ原告げんこく被告ひこくらがすわった。もっとも、武士ぶし浪人ろうにんのぞく)や神官しんかん僧侶そうりょ御用達ごようたし町人ちょうにんなどの特定とくてい身分みぶん人々ひとびとは「砂利じゃりじき」にはすわらず、2だんかれた座敷ざしき縁側えんがわすわった。武士ぶし神官しんかん僧侶そうりょうええん(2だんのうちの上側うわがわ縁側えんがわ)にすわることからうえしゃ、それ以外いがいしもえん(2だんのうちのしたがわ縁側えんがわ)にすわったためにしたしゃばれた。一方いっぽう役人やくにんのうち与力よりき奉行ぶぎょうよりすこがった場所ばしょ着座ちゃくざしたが、同心どうしん座敷ざしき縁側えんがわがることはゆるされず、砂利じゃりじき砂利じゃりうえひかえていた。

白洲しらすには突棒つくぼう刺股さすまた拷問ごうもんよういしなどがかれた。これらは実際じっさい使用しようよりも、原告げんこく被告ひこくたいする威嚇いかく効果こうかのためにもちいられたとかんがえられている。なお、奉行ぶぎょうしょのお白洲しらすには屋根やねけられるか、屋内おくない土間どま砂利じゃりいてお白洲しらすとしてもちいており、時代じだいげきなどにられる屋外おくがい白砂しらすなとしじき風景ふうけいではなかった。

白洲しらすとは、「砂利じゃりじき」にかれた砂利じゃりいろ由来ゆらいしている。もっともふる時代じだいには土間どまがそのままもちいられており、しろ砂利じゃりじきとなったのは時代じだいくだる。しろ砂利じゃりいたのは、しろ裁判さいばん公平こうへいさと神聖しんせいさを象徴しょうちょうするいろであったからとわれている。

日本にっぽん推理すいり小説しょうせつ時代じだいげきにおいて、奉行ぶぎょうしょでの調しらべを主題しゅだいとするジャンルは「お白洲しらすもの」とばれている。

参考さんこう文献ぶんけん

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  • 安藤あんどうゆう一郎いちろう「お白洲しらす」(『歴史れきしがく事典じてん 9 ほう秩序ちつじょ』(弘文こうぶんどう、2002ねんISBN 978-4-335-21039-6