この人ひとを見みよ (マンテーニャ)

『この人ひとを見みよ』

Ecce Homo
作者さくしゃ	アンドレア・マンテーニャ
製作せいさく年ねん	1500年ねん以前いぜん
寸法すんぽう	72 cm × 54 cm (28 in × 21 in)
所蔵しょぞう	ジャックマール＝アンドレ美術館びじゅつかん, パリ, フランス

『この人ひとを見みよ』（このひとをみよ、伊い: Ecce Homo）は、イタリアのルネサンス期きの画家がかアンドレア・マンテーニャの絵画かいがである。1891年ねんから、パリのジャックマール＝アンドレ美術館びじゅつかんに所蔵しょぞうされている。棘とげの冠かんむりを被こうむったイエス・キリストが民衆みんしゅうに晒さらされるところが描えがかれている。1500年ねん頃ごろに描えがかれたと考かんがえられていて、アンドレア・マンテーニャ（1431-1506）の晩年ばんねんの作品さくひんであるとされる。

概要がいよう

「この人ひとを見みよ」と訳やくされる「 Ecce Homo」はキリスト処刑しょけい時じのユダヤ属ぞく州しゅう総督そうとくのピラトの発はっした言葉ことばに由来ゆらいし、キリストが十字架じゅうじかに架かけられる前まえに、拷問ごうもんを受うけ、人々ひとびとの前まえに晒さらされる姿すがたを描えがいた多おおくの絵画かいがのタイトルになっている.。アンドレア・マンテーニャのこの作品さくひんでは、画面がめんの大半たいはんをいばらの冠かんむりをつけられ、首くびにロープをかけられたキリストの半身はんしんが占しめ、左ひだりに帽子ぼうしに偽にせヘブライ語ごの文章ぶんしょうがかかれたユダヤ高官こうかんと右みぎに歯はの抜ぬけた老婆ろうばが描えがかれている。画面がめん上部じょうぶの両りょうサイドに「CRVCIFGE EVM. TOLLE EVM. CRVCIFGE CRVC」（「こいつを十字架じゅうじかにつけろ、連つれて行いけ、十字架じゅうじかにつけろ」）といった人々ひとびとの罵ののしり言葉ことばが書かかれた紙片しへんが、トロンプ・ルイユのスタイルで配置はいちされている

作品さくひんのマンテーニャへの帰属きぞくとその制作せいさく年代ねんだいについてはイギリスの美術びじゅつ史家しかロナルド・ライトボーン（Ronald Lightbown: 1932–2021）の著作ちょさくで明あきらかにされた。

美術びじゅつ収集しゅうしゅう家かのネリー・ジャックマール（1841–1912）とエドゥアール・アンドレ (1833–1894)は1891年ねんにミラノの収集しゅうしゅう家かガンバッシーニからこの絵えを購入こうにゅうし、 1912年ねんに彼かれらのコレクションはフランス学士がくし院いんに遺贈いぞうされ、この作品さくひんも彼かれらのかつての邸宅ていたくであったジャックマール・アンドレ美術館びじゅつかんに所蔵しょぞうされている。

出典しゅってん

• Keti Castéraa (red.) (2012). The Musée Jacquemart-André. Florence: Scala. pp. 142-43
• Alberta De Nicolò Salmazo (1997). Mantegna. Milaan: Electa.
• Tatjana Pauli (2001). Mantegna, Art Book-serie. Milaan: Leonardo Arte.
• Neville Rowley en Pierre Curie (red.) (2023). Giovanni Bellini, Influences croisées. Brussel: Editions Fonds Mercator. pp. 154-55