ころ (麺類めんるい)

信濃しなの屋やのころかけ

ころは、うどん、きしめん又またはそばに冷つめたい汁しるをかけた料理りょうり。主おもに中京ちゅうきょう圏けんで食たべられる。「香こう露ろ」と表記ひょうきする場合ばあいもある。

ころうどん、きしころなど、麺めんを区別くべつするために名前なまえに「ころ」を付つけて呼よぶ場合ばあいと単たんに「ころ」と呼よぶ場合ばあいとがある。 メ～テレ・サガミの共同きょうどう調査ちょうさ（2018年ねん）では、静岡しずおか県けん磐田いわた市し以東いとう、三重みえ県けん伊賀いが市し以西いせいで”ころ”が通つうじなくなることが判明はんめいしている。

概要がいよう

茹ゆでたうどんやきしめんに、冷ひえた出汁だしの効きいたつゆをかけ、薬味やくみを添そえたもの。元々もともとはシンプルなものだが、天てんぷらなどの具ぐ材ざいを載のせた「天てんころ」を提供ていきょうする店みせもある。

なお、素麺そうめんや冷ひや麦むぎなど、もともと冷つめたい麺類めんるいには用もちいない。

ぶっかけうどんに似にているが、ころうどんのつゆは量りょうが多おおい。

発祥はっしょう

現在げんざいは岐阜ぎふ県けん多治見たじみ市しにある信濃しなの屋やの初代しょだい店主てんしゅが戦前せんぜん、名古屋なごや市し中なか区くにあったうどん屋やを任まかされていた際さい、当時とうじまかないとして食たべられていた冷つめたいうどんを「香こう露ろかけ」と名付なづけて客きゃくに提供ていきょうしたことが「ころ」の名称めいしょうの由来ゆらいであるといわれている。当時とうじすでに好評こうひょうを得えていた「香こう露ろかけ」であるが、空襲くうしゅうで店みせが焼失しょうしつしてしまい、戦後せんごになって疎開そかい先さきの多治見たじみで店みせを再開さいかいした。多治見たじみに移転いてん後ご、もの珍めずらしくて名古屋なごやから食たべにきた客きゃくが評判ひょうばんを広ひろめることで、名古屋なごやで定着ていちゃくし、その過程かていで「香こう露ろかけ」が「ころ」と呼よばれるようになったとされる。

しかしのちの2代目だいめ店主てんしゅの証言しょうげんでは、初代しょだい店主てんしゅは店みせを引ひき継ついでしばらくしてから考案こうあんしたものの、当初とうしょ名古屋なごやで提供ていきょうしていた際さいには温あたたかいうどんが主流しゅりゅうであまり受うけ入いれられていなかったという。多治見たじみに移転いてん後ごに口くちコミで評判ひょうばんが広ひろまり、その客きゃくが名古屋なごやの店みせにも作つくってもらうよう要望ようぼうしたことで、提供ていきょうする店みせが増ふえたのではないか、としている。

一方いっぽう、名古屋なごや市しのうどん店てん「角かく千せん本店ほんてん」の店主てんしゅが2013年ねんにマイナビニュースの取材しゅざいに答こたえたところによると、「ころ」は戦後せんごの市場いちばのうどん屋やで玉たま売うりのうどんにつゆをかけて売うったのが始はじまりと述のべており、名前なまえの由来ゆらいについても「島田しまだ盛ざかり」と呼よばれる盛もり付づけがコロッとしているからではないか、という異説いせつを唱となえている。

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