アシャ・パレク

アシャ・パレク Asha Parekh
第だい53回かいインド国際こくさい映画えいが祭さい閉幕へいまく式しきに出席しゅっせきするアシャ・パレク（2022年ねん）
別べつ名義めいぎ	ベイビー・アシャ・パレク（Baby Asha Parekh）
生年月日せいねんがっぴ	(1942-10-02) 1942年ねん10月2日にち（81歳さい）
出生しゅっしょう地ち	イギリス領りょうインド帝国ていこく ボンベイ州しゅうボンベイ・サンタクルズ（現げんマハーラーシュトラ州しゅう）
職業しょくぎょう	女優じょゆう、映画えいが監督かんとく、映画えいがプロデューサー
ジャンル	ヒンディー語ご映画えいが
活動かつどう期間きかん	1952年ねん-2008年ねん
受賞じゅしょう フィルムフェア賞しょう 主演しゅえん女優じょゆう賞しょう 1972年ねん『Kati Patang』 生涯しょうがい功労賞こうろうしょう 2002年ねん その他たの賞しょう パドマ・シュリー勲章くんしょう（1992年ねん） ダーダーサーヘブ・パールケー賞しょう（2022年ねん）
備考びこう
中央ちゅうおう映画えいが認証にんしょう委員いいん長ちょう（1998年ねん-2001年ねん）

アシャ・パレク（Asha Parekh、1942年ねん10月2日にち - ）は、インドのヒンディー語ご映画えいがで活動かつどうした女優じょゆう、映画えいが監督かんとく、映画えいがプロデューサー。40年間ねんかんのキャリアの中なかで85本ほん以上いじょうの映画えいがに出演しゅつえんし、フィルムフェア賞しょうを2回かい受賞じゅしょうしており、1992年ねんにパドマ・シュリー勲章くんしょうを授与じゅよされたほか、2022年ねんにはダーダーサーヘブ・パールケー賞しょうを受賞じゅしょうしている。また、2017年ねんには自伝じでん『The Hit Girl』が出版しゅっぱんされた。

生おい立たち

1942年ねん10月がつ2日にちにボンベイ郊外こうがいのサンタクルズに暮くらすグジャラート人じん中流ちゅうりゅう家庭かていに生うまれる。母ははスダー（サルマ・パレク）はボーリー・ムスリム、父ちちバチュバーイー・パレクはヒンドゥー教徒きょうとのグジャラート人じんである。アシャ・パレクは幼少ようしょう期きから母親ははおやの勧すすめで古典こてん舞踊ぶようを学まなんでいた。

キャリア

70歳さいの誕生たんじょう日びを迎むかえるアシャ・パレクと祝福しゅくふくするスシュミタ・セン、アルナ・イラニ（2012年ねん）

アシャ・パレクが出演しゅつえんする舞台ぶたいを観賞かんしょうしたビマル・ロイは彼女かのじょのダンスに感銘かんめいを受うけ、監督かんとく作さく『Maa』『Baap Beti』に起用きようした。映画えいが界かいに進出しんしゅつした彼女かのじょは「ベイビー・アシャ・パレク（Baby Asha Parekh）」の芸名げいめいを名乗なのり数すう本ほんの映画えいがに出演しゅつえんしたが、『Baap Beti』の興行こうぎょう的てきな失敗しっぱいもあり、学業がくぎょうに専念せんねんするために映画えいが界かいから離はなれた。その後ご、16歳さいになったアシャ・パレクは映画えいが界かいへの復帰ふっきを目指めざして『Goonj Uthi Shehnai』に出演しゅつえんするが、監督かんとくのヴィジャイ・バットから「スクリーン上じょうでの存在そんざい感かんがない」と判断はんだんされ降板こうばんとなり、同どう作さくのヒロインにはアメータが起用きようされた。しかし、この8日にち後ごにサシャダール・ムカルジー、スボード・ムカルジーとナーシル・フセインが手掛てがけるシャンミー・カプール主演しゅえん作さく『Dil Deke Dekho』のヒロイン役やくに起用きようされ、同どう作さくの出演しゅつえんを機きにアシャ・パレクはスター女優じょゆうの地位ちいを確立かくりつした。

『Dil Deke Dekho』以降いこうはナーシル・フセインの作品さくひんに頻繁ひんぱんに起用きようされるようになり、同どう作さくの公開こうかい直後ちょくごには6本ほんの映画えいが（『Jab Pyar Kisi Se Hota Hai』『Phir Wohi Dil Laya Hoon』『Teesri Manzil』『Baharon Ke Sapne』『Caravan』）に出演しゅつえんし、1984年ねんの『マンジル・マンジル』にもカメオ出演しゅつえんしている。このほかに『Baharon Ke Sapne』など合計ごうけい21本ほんの映画えいがに起用きようされている。キャリアの初期しょきはグラマラスな女性じょせい、ダンサー、おてんば娘むすめの役柄やくがらを中心ちゅうしんに演えんじていたが、ラージ・コースラーの『Do Badan』『Chirag』では悲劇ひげきのヒロイン役やくを演えんじ、これ以降いこうはシリアスな役柄やくがらでも知しられるようになった。また、『Chirag』でフィルムフェア賞しょう 主演しゅえん女優じょゆう賞しょう、『Main Tulsi Tere Aangan Ki』でフィルムフェア賞しょう 助演じょえん女優じょゆう賞しょうにノミネートされているなど批評ひひょう的てきにも高たかい評価ひょうかをえるようになった。さらにシャクティ・サマンタの『Pagla Kahin Ka』『Kati Patang』ではよりドラマティックな役柄やくがらを演えんじるようになり、『Kati Patang』でフィルムフェア賞しょう主演しゅえん女優じょゆう賞しょうを受賞じゅしょうし、『Udhar Ka Sindur』ではフィルムフェア賞しょう助演じょえん女優じょゆう賞しょうにノミネートされた。人気にんき女優じょゆうの地位ちいを確立かくりつしたアシャ・パレクは、ヴィジャイ・アーナンドやモーハン・セーガルなど著名ちょめいな監督かんとくの作品さくひんに何なん度ども起用きようされるようになった。また、ヒンディー語ご映画えいがでのキャリアを確立かくりつする一方いっぽう、1963年ねんにはグジャラート語ご映画えいが『Akhand Saubhagyavati』に出演しゅつえんして興行こうぎょう的てきな成功せいこうを収おさめている。このほか、パンジャーブ語ご映画えいが『Kankan De Ohle』『Lambhardarni』でそれぞれダルメンドラ、ダラ・シンと共演きょうえんしており、1984年ねんにはカンナダ語ご映画えいが『Sharavegada Saradara』にも出演しゅつえんした。この時期じきにはデーヴ・アーナンド、シャンミー・カプール、ラージェーシュ・カンナーなどの人気にんき俳優はいゆうと数多かずおおく共演きょうえんしている。しかし、1970年代ねんだいに入はいるとムムターズ、シャルミラ・タゴールなど若手わかて女優じょゆうの台頭たいとうにより主演しゅえん女優じょゆうとしての活動かつどうは縮小しゅくしょうしていった。

キャリアの後半こうはんでは義姉ぎし妹いもうと役やくや母親ははおや役やくなど助演じょえん女優じょゆうとして活動かつどうし、代表だいひょう作さくにはアミターブ・バッチャンと共演きょうえんした『Kaalia』が挙あげられるが、アシャ・パレク自身じしんはこれらの役柄やくがらを演えんじた時期じきを「キャリアの中なかで厄介やっかいな時期じきだった」と語かたっている。そのため、友人ゆうじんたちからは映画えいが出演しゅつえんを止とめてテレビドラマの監督かんとくに転向てんこうするように勧すすめられ、1990年代ねんだいにグジャラート語ごテレビドラマ『Jyoti』で監督かんとくデビューした。その後ごは製作せいさくスタジオ・アクルティを設立せつりつし、『Palash ke Phool』『Baaje Payal』『Kora Kagaz』『Dal Mein Kaala』などのテレビドラマを製作せいさくした。また、1994年ねんから2000年ねんにかけて映画えいが芸術げいじゅつ家か協会きょうかい長ちょう、1998年ねんから2001年ねんにかけて中央ちゅうおう映画えいが認証にんしょう委員いいん長ちょうを歴任れきにんした。1990年代ねんだいに入はいると老婆ろうば役やくを演えんじることが多おおくなったため、次第しだいに映画えいが界かいから距離きょりを置おくようになり、その後ごはダンサーとしての活動かつどうや慈善じぜん事業じぎょう、バンガローの経営けいえいなどに専念せんねんするようになり、2008年ねんにリアリティ番組ばんぐみ『Tyohaar Dhamaaka』の審査しんさ員いんを務つとめたのを最後さいごに女優じょゆう業ぎょうを引退いんたいした。

私生活しせいかつ

1970年代ねんだいには結婚けっこんの申もうし込こみが複数ふくすうあったが、いずれも固辞こじしており未婚みこんのままとなっている。彼女かのじょは自伝じでん『The Hit Girl』の中なかで、既婚きこん者しゃだったナーシル・フセインと恋愛れんあい関係かんけいにあった事実じじつを認みとめているが、双方そうほうの家族かぞくに配慮はいりょして結婚けっこんすることはなかったと語かたっている。その後ご、ナーシル・フセインが妻つまと死別しべつしてから人前ひとまえに姿すがたを現あらわさなくなったこともあり、晩年ばんねんは会あうこともなくなったと語かたっているが、彼かれが死去しきょする前日ぜんじつに会あっていたことが判明はんめいしている。また、長年ながねん交際こうさいしていた男性だんせいがいたことも明あかしているが、その男性だんせいについては「よい思おもい出でだった」と語かたるのみで具体ぐたい的てきな言及げんきゅうは避さけている。このほか、アメリカ在住ざいじゅうのインド人じん教授きょうじゅと結婚けっこん直前ちょくぜんまで話はなしが進すすんだものの、彼かれがほかの女性じょせいとの交際こうさい関係かんけいを優先ゆうせんしたことで破談はだんになっている。一時期いちじきは養子ようしを迎むかえることを考かんがえていたが、その子供こどもが先天的せんてんてきな異常いじょうを抱かかえていたことから医師いしに反対はんたいされたため、養子ようし縁組えんぐみを断念だんねんしている。

評価ひょうか

人物じんぶつ評ひょう

アシャ・パレク（2019年ねん）

アシャ・パレクはインド映画えいが史上しじょう最もっとも偉大いだいな俳優はいゆうの一人ひとりに挙あげられている。2009年ねんの第だい40回かいインド国際こくさい映画えいが祭さいでは芸歴げいれき50周年しゅうねんを記念きねんする表彰ひょうしょうが行おこなわれ、2022年ねんには『アウトルック』の「ボリウッド女優じょゆうベスト75」の一人ひとりに選えらばれており、第だい53回かいインド国際こくさい映画えいが祭さいでは彼女かのじょの功績こうせきを称たたえる回顧かいこ展てんが開催かいさいされ、主演しゅえん作さく3本ほんが上映じょうえいされた。彼女かのじょは1960年代ねんだい後半こうはんから1970年代ねんだい前半ぜんはんにかけて最もっとも出演しゅつえん料りょうが高額こうがくだった女優じょゆうの一人ひとりでもあり、『Box Office India』の「トップ女優じょゆうリスト」に1966年ねんから1972年ねんにかけて7回かいランクインしており、このうち1967年ねんと1968年ねんは第だい1位いに選出せんしゅつされている。また、バンドスタンド・プロムナードにかつて設置せっちされていたウォーク・オブ・ザ・スターズには、彼女かのじょの手形てがたが設置せっちされていた。

『フィルムフェア』のファルハーナー・ファールークは「彼女かのじょは間違まちがいなく、ほかの女優じょゆうたちとは一線いっせんを画かくす存在そんざいだった。アシャ・パレクはスターダムと、それに包つつまれた栄光えいこうというパラダイムを超越ちょうえつしていた。彼女かのじょは様々さまざまな色いろを持もつ中身なかみの濃こい女性じょせいだった」と批評ひひょうし、『ファーストポスト』のゴータム・チンタマニは「銀幕ぎんまくを飾かざった偉大いだいなムービースターの一人ひとり」と批評ひひょうしている。また、『アウトルック』は「パレクは衝撃しょうげき的てきなダンス映画えいがに出演しゅつえんしたことでスターとなった」、『ザ・ステイツマン』は「パレクはヒンディー語ご映画えいがの黄金おうごん時代じだいに数々かずかずのヒット作さくを生うみ出だし、ボリウッドのジュビリー・ガールの名前なまえを手てに入いれた」と批評ひひょうしている。このほか、『インディアン・エクスプレス』のアルシ・ジャインは「パレクは快活かいかつ、ファッショニスタ、陽気ようき、ダンサー、グラマラス・ガールといった言葉ことばで形容けいようされる。彼女かのじょは型破かたやぶりな役柄やくがらで1960年代ねんだいを代表だいひょうする主演しゅえん女優じょゆうの一人ひとりになるまでの間あいだ、多おおくの苦労くろうを経験けいけんしてきた」と批評ひひょうしている。

受賞じゅしょう歴れき

ダーダーサーヘブ・パールケー賞しょうを受賞じゅしょうするアシャ・パレク（2022年ねん）

年とし	部門ぶもん	作品さくひん	結果けっか	出典しゅってん
栄誉えいよ賞しょう
1992年ねん	パドマ・シュリー勲章くんしょう	N/A	受賞じゅしょう
国家こっか映画えいが賞しょう
2022年ねん	ダーダーサーヘブ・パールケー賞しょう	N/A	受賞じゅしょう
フィルムフェア賞しょう
1970年ねん	主演しゅえん女優じょゆう賞しょう	『Chirag』	ノミネート
1972年ねん		『Kati Patang』	受賞じゅしょう
1977年ねん	助演じょえん女優じょゆう賞しょう	『Udhar Ka Sindur』	ノミネート
1979年ねん		『Main Tulsi Tere Aangan Ki』
2002年ねん	生涯しょうがい功労賞こうろうしょう	N/A	受賞じゅしょう
グジャラート州しゅう映画えいが賞しょう
1963年ねん	主演しゅえん女優じょゆう賞しょう	『Akhand Saubhagyavati』	受賞じゅしょう
インド・テレビジョン・アカデミー賞しょう
2005年ねん	名誉めいよスクロール賞しょう	N/A	受賞じゅしょう
インド商工しょうこう会議かいぎ所しょ連盟れんめい
2005年ねん	生いける伝説でんせつ賞しょう	N/A	受賞じゅしょう
ピンクヴィッラ・スクリーン&スタイル・アイコン賞しょう
2023年ねん	スーパー・スタイリッシュ・エターナル・レジェンド賞しょう	N/A	受賞じゅしょう
生涯しょうがい功労賞こうろうしょう
2004年ねん	カラカール賞しょう	N/A	受賞じゅしょう
2006年ねん	国際こくさいインド映画えいがアカデミー賞しょう
2007年ねん	プネー国際こくさい映画えいが祭さい
2009年ねん	ナーシク国際こくさい映画えいが祭さい
2011年ねん	ジャイプル国際こくさい映画えいが祭さい
2015年ねん	スターダスト・アワード
2019年ねん	ビマル・ロイ記念きねん賞しょう

参考さんこう文献ぶんけん

• Asha Parekh; Khalid Mohamed (2017). Asha Parekh: The Hit Girl. Om Books International. ISBN 9789386316981 

外部がいぶリンク

• Asha Parekh (Official Account) (@ashaparekhofficial) - Instagram
• Asha Parekh - IMDb（英語えいご）