シャルミラ・タゴール

シャルミラ・タゴール Sharmila Tagore
シャルミラ・タゴール（2016年ねん）
本名ほんみょう	ベーグム・アーイシャー・スルターナー（Begum Ayesha Sultana）
生年月日せいねんがっぴ	(1944-12-08) 1944年ねん12月8日にち（79歳さい）
出生しゅっしょう地ち	イギリス領りょうインド帝国ていこく ニザーム藩はん王国おうこく ハイデラバード（現げんテランガーナ州しゅう）
職業しょくぎょう	女優じょゆう
ジャンル	ヒンディー語ご映画えいが ベンガル語ご映画えいが
活動かつどう期間きかん	1959年ねん-2010年ねん 2023年ねん-現在げんざい
配偶はいぐう者しゃ	マンスール・アリー・カーン・パタウディ（1968年ねん-2011年ねん、死別しべつ）
著名ちょめいな家族かぞく	サイーフ・アリー・カーン（長男ちょうなん） サバー・アリー・カーン（長女ちょうじょ） ソハ・アリー・カーン（次女じじょ）
受賞じゅしょう フィルムフェア賞しょう 主演しゅえん女優じょゆう賞しょう 1970年ねん『Aradhana』 生涯しょうがい功労賞こうろうしょう 1998年ねん その他たの賞しょう 芸術げいじゅつ文化ぶんか勲章くんしょう（1999年ねん） パドマ・ブーシャン勲章くんしょう（2013年ねん）
備考びこう
パタウディ藩はん王妃おうひ（1968年ねん-1971年ねん） 中央ちゅうおう映画えいが認証にんしょう委員いいん長ちょう（2004年ねん-2011年ねん） ユニセフ親善しんぜん大使たいし（2005年ねん）

シャルミラ・タゴール（Sharmila Tagore、1944年ねん12月8日にち - ）は、インドのヒンディー語ご映画えいが、ベンガル語ご映画えいがで活動かつどうする女優じょゆう。インド映画えいが史上しじょう最もっとも偉大いだいな俳優はいゆうの一人ひとりに挙あげられ、これまでに国家こっか映画えいが賞しょう、フィルムフェア賞しょうを受賞じゅしょうしており、2013年ねんにはインド政府せいふからパドマ・ブーシャン勲章くんしょうを授与じゅよされた。また、2004年ねんから2011年ねんにかけて中央ちゅうおう映画えいが認証にんしょう委員いいん長ちょうを務つとめ、2005年ねんにはユニセフ親善しんぜん大使たいしに任命にんめいされた。

コルカタの名家めいかの一ひとつで、ベンガル・ルネサンスに大おおきな影響えいきょうを与あたえたタゴール家かに生うまれ、14歳さいの時ときにサタジット・レイの『大樹たいじゅのうた』で女優じょゆうデビューした。これ以降いこうもサタジット・レイ作品さくひんに数多かずおおく出演しゅつえんしてベンガル語ご映画えいがを代表だいひょうする女優じょゆうの地位ちいを確立かくりつし、1964年ねんに『Kashmir Ki Kali』に出演しゅつえんしてからはヒンディー語ご映画えいがに進出しんしゅつして人気にんき女優じょゆうの地位ちいを確立かくりつしている。1968年ねんにパタウディ藩はん王おうの称号しょうごうを持もつマンスール・アリー・カーン・パタウディと結婚けっこんし、3人にんの子供こども（サイーフ・アリー・カーン、サバー・アリー・カーン、ソハ・アリー・カーン）を出産しゅっさんしている。

生おい立たち

1944年ねん12月8日にち、ブリティッシュ・インディア・コーポレーションのゼネラルマネージャーを務つとめるギティンドラナート・タゴールとイラ・タゴール（旧姓きゅうせい：バルア）の娘むすめとしてニザーム藩はん王国おうこくのハイデラバードで生うまれる。父ちちギティンドラナート・タゴールはベンガル人じんヒンドゥーバラモンのタゴール家かの出身しゅっしんで、ガガネンドラナート・タゴールの孫まごに当あたり、親族しんぞくにはノーベル文学ぶんがく賞しょう受賞じゅしょう者しゃのラビンドラナート・タゴールがいる。母ははイラ・タゴールはアッサム系けいベンガル人じんヒンドゥー教徒きょうとで、バルア家かの出身しゅっしんであり、母方ははかたの祖母そぼラティカ・バルア（旧姓きゅうせい：タゴール）はラビンドラナート・タゴールの弟おとうとドウィジェンドラナート・タゴールの孫まごに当あたる。また、母方ははかたの祖父そふ（ラティカ・バルアの夫おっと）はグワーハーティーで法律ほうりつ家かとして活動かつどうしたジュナナダビラーム・バルアであり、曾祖父そうそふのグナビラーム・バルアは社会しゃかい活動かつどう家かとして知しられていた。このほか、デーヴィカー・ラーニーやアバニンドラナート・タゴールとも縁戚えんせき関係かんけいにある。

シャルミラ・タゴールは三さん姉妹しまいの長女ちょうじょで、妹いもうとにはオインドリア・クンダ（ティンク・タゴール）とロミラ・セーン（チンキー）がいる。オインドリアは1957年ねんにタパン・シンハーの『Kabuliwala』に子役こやくとして出演しゅつえんしており、ロミラはブリタニア・インダストリーズのCOOを務つとめたニキル・セーンと結婚けっこんし、ユニビック・フーズを立たち上あげてCEOを務つとめていたが、2019年ねん11月に死去しきょしている。幼少ようしょう期きは聖ひじりヨハネ教区きょうく女子じょし高等こうとう学校がっこう、ロレート修道院しゅうどういんで教育きょういくを受うけたが、13歳さいで女優じょゆうデビューした後のちは学業がくぎょうから距離きょりを置おくようになった。その後ご、成績せいせき不振ふしんや同級生どうきゅうせいに悪影響あくえいきょうを与あたえるという理由りゆうから、女優じょゆう業ごうか学業がくぎょうのどちらかを選えらぶように迫せまられ、父ちちの勧すすめもあり女優じょゆう業ぎょうに専念せんねんするようになった。

キャリア

1959年ねん - 1968年ねん

1959年ねんにサタジット・レイのベンガル語ご映画えいが『大樹たいじゅのうた』で女優じょゆうデビューし、1960年ねんにはヒンドゥー教きょう社会しゃかいにおける迷信めいしんと改革かいかくを描えがいた『女神めがみ』に引ひき続つづき起用きようされた。その後ごは『Sesh Anka』『Nirjan Saikate』に出演しゅつえんし、『Nirjan Saikate』ではルマ・グハー・タークルタ、チャヤー・デーヴィ、レーヌカー・デーヴィ、バーラティ・デーヴィと共ともにインド国際こくさい映画えいが祭さい 女優じょゆう賞しょうを受賞じゅしょうしている。

1964年ねんにシャクティ・サマンタの『Kashmir Ki Kali』でヒンディー語ご映画えいがデビューし、シャンミー・カプールと共演きょうえんした。1967年ねんには再ふたたびシャクティ・サマンタの『An Evening in Paris』でシャンミー・カプールと共演きょうえんし、同どう作さくではインド人じん女優じょゆうとして初はじめてビキニ姿すがたで出演しゅつえんしており、ヒンディー語ご映画えいがにおけるセックスシンボルの地位ちいを確立かくりつした。また、これに先立さきだつ1966年ねんにはビキニ姿すがたで『フィルムフェア』の表紙ひょうしを飾かざっているが、この36年ねん後ごに中央ちゅうおう映画えいが認証にんしょう委員いいん長ちょうに就任しゅうにんした際さいには、インド映画えいがでビキニ姿すがたの女優じょゆうが頻繁ひんぱんに登場とうじょうするようになったことに対たいして懸念けねんを表明ひょうめいしている 。その後ごは『Waqt』『Anupama』『Devar』『Aamne Samne』『Mere Hamdam Mere Dost』『英雄えいゆう』などのヒンディー語ご映画えいが・ベンガル語ご映画えいがに出演しゅつえんし、ダルメンドラと共演きょうえんした『Anupama』をきっかけに女優じょゆうとしてブレイクした。

1969年ねん - 1980年ねん

『Life Goes On』撮影さつえい中ちゅうのシャルミラ・タゴールとギリーシュ・カルナード（2009年ねん）

1970年代ねんだいはシャルミラ・タゴールの全盛期ぜんせいきであり、出演しゅつえん作さくの多おおくが批評ひひょう的てき・興行こうぎょう的てきな成功せいこうを収おさめた。特とくにラージェーシュ・カンナーとのコンビは高たかい評価ひょうかを得えており、『Aradhana』『Safar』『Chhoti Bahu』『Amar Prem』『Raja Rani』『Daag』『Avishkaar』『Maalik』などの共演きょうえんが知しられている。これらの作品さくひんによって、シャルミラ・タゴールは当代とうだいを代表だいひょうする主演しゅえん女優じょゆうの地位ちいを確立かくりつし、ラージェーシュ・カンナーとのコンビは「インド映画えいがのベスト・スクリーンカップル」と称しょうされるようになった。また、『Safar』『Amar Prem』でフィルムフェア賞しょう 主演しゅえん女優じょゆう賞しょうにノミネートされ、『Aradhana』では同どう賞しょうを受賞じゅしょうしている。この時期じき、ウッタム・クマールとは『英雄えいゆう』『Amanush』『Anand Ashram』『Dooriyaan』と共演きょうえんしており、1975年ねんにはグルザールの『Mausam』でサンジーヴ・クマールと共演きょうえんして国家こっか映画えいが賞しょう 主演しゅえん女優じょゆう賞しょうを受賞じゅしょうし、フィルムフェア賞しょう主演しゅえん女優じょゆう賞しょうにノミネートされた。『Devar』『Anupama』『Mere Hamdam Mere Dost』『Satyakam』『Yakeen』『Chupke Chupke』『Ek Mahal Ho Sapno Ka』ではダルメンドラと共演きょうえんして高たかい評価ひょうかを得えており、『Chupke Chupke』『Faraar』『Besharam』ではアミターブ・バッチャンと共演きょうえんし、『Aa Gale Lag Jaa』『Paap Aur Punya』ではシャシ・カプールと共演きょうえんしている。このほか、『Ek Se Badhkar Ek』『Tyaag』『Chuvanna Chirakukal』などに出演しゅつえんしている。

1981年ねん - 2006年ねん

1980年代ねんだいに入はいると『Kalankini Kankabati』『Namkeen』『New Delhi Times』『Maa Beti』などに出演しゅつえんし、『Sunny』ではダルメンドラと彼かれの息子むすこサニー・デーオールと共演きょうえんし、フィルムフェア賞しょう 助演じょえん女優じょゆう賞しょうにノミネートされた。その後ごもヴィクター・バナルジー、ナシールッディーン・シャーと共演きょうえんした『Protidan』、デンゼル・ワシントンと共演きょうえんした『ミシシッピー・マサラ』で重要じゅうような役柄やくがらを演えんじ、『Ghar Bazar』『Mann』では助演じょえん女優じょゆうとして出演しゅつえんした。この間あいだには『Katha Sagar』『Zindagi』などのテレビドラマにも出演しゅつえんしている。1993年ねんには息子むすこサイーフ・アリー・カーンのデビュー作さく『Aashik Awara』に出演しゅつえんし、再度さいど共演きょうえんした『Eklavya: The Royal Guard』では批評ひひょう家かから高たかい評価ひょうかを得えている。

2000年代ねんだいに入はいると『Dhadkan (2000 film)』『Abar Aranye』に出演しゅつえんし、『Abar Aranye』では国家こっか映画えいが賞しょう 助演じょえん女優じょゆう賞しょうを受賞じゅしょうした。また、アミターブ・バッチャンと共演きょうえんした『Viruddh』ではフィルムフェア賞しょう主演しゅえん女優じょゆう賞しょうにノミネートされている。

2007年ねん - 現在げんざい

第だい62回かいカンヌ国際映画祭かんぬこくさいえいがさいに出席しゅっせきするシャルミラ・タゴール（2009年ねん）

2000年代ねんだい後半こうはんは『Fool & Final』『8 x 10 Tasveer』『Antaheen』に出演しゅつえんし、2009年ねんにはマラーティー語ご映画えいが『Samaantar』に出演しゅつえんした。また、同年どうねんには第だい62回かいカンヌ国際映画祭かんぬこくさいえいがさいのコンペティション部門ぶもん審査しんさ員いんを務つとめ、2010年ねんに出演しゅつえんした『Break Ke Baad』では批評ひひょう家かから高たかい評価ひょうかを受うけた。その後ごは女優じょゆう業ぎょうを休止きゅうししていたが、2023年ねんにDisney+ Hotstarの『Gulmohar』で23年ねん振ふりに女優じょゆう業ぎょうに復帰ふっきした。シャルミラ・タゴールの演技えんぎについて『ヒンドゥスタン・タイムズ』は「タゴールからにじみ出でるエレガンスさと立たち振ぶる舞まいには驚おどろかされる。彼女かのじょの台詞回せりふまわし、ジェスチャー、ボディランゲージ、感情かんじょう表現ひょうげんなど、そのすべてが長ながい休止きゅうし期間きかんを経へても色いろあせることはなかった」、『インディア・トゥデイ』は「タゴールは、いつでもスクリーン上じょうで楽たのしませてくれた。そして、彼女かのじょは帰かえってきたのだ!」とそれぞれ批評ひひょうしており、彼女かのじょはフィルムフェアOTT賞しょうのウェブ・オリジナル映画えいが部門ぶもん審査しんさ員いん選出せんしゅつ主演しゅえん女優じょゆう賞しょうを受賞じゅしょうした。

私生活しせいかつ

『Khoya Khoya Chand』プレミア上映じょうえいに出席しゅっせきするシャルミラ・タゴールとソハ・アリー・カーン（2007年ねん）

シャルミラ・タゴールは共通きょうつうの友人ゆうじんを通つうじてクリケットインド代表だいひょう選手せんしゅのマンスール・アリー・カーン・パタウディと出会であい、数すう年間ねんかんの交際こうさいを経へた1968年ねん12月27日にちに結婚式けっこんしきを挙あげた。また、結婚けっこんに際さいしてヒンドゥー教きょうからイスラム教いすらむきょうに改宗かいしゅうし、「ベーグム・アーイシャー・スルターナー（Begum Ayesha Sultana）」と改名かいめいしている。マンスール・アリー・カーンはボーパール藩はん王国おうこく統治とうち者しゃ・パタウディ藩はん王妃おうひのサジダ・スルターンの息子むすこであり、自身じしんもパタウディ藩はん王おうの称号しょうごうを持もつ名門めいもんの出身しゅっしんだった。彼かれとの結婚けっこんに伴ともないシャルミラ・タゴールもパタウディ藩はん王妃おうひの称号しょうごうを得えたが、1971年ねんのインド憲法けんぽう改正かいせいによって旧藩きゅうはん王国おうこくの称号しょうごう・特権とっけんが廃止はいしされたため、藩はん王妃おうひの称号しょうごうを失うしなっている。夫妻ふさいの間あいだには3人にんの子供こども（俳優はいゆうのサイーフ・アリー・カーン、宝石ほうせきデザイナーのサバー・アリー・カーン、女優じょゆうのソハ・アリー・カーン）がおり、2011年ねん9月がつ22日にちに夫おっとマンスールと死別しべつしている。

長男ちょうなんサイーフ・アリー・カーンは1991年ねんに女優じょゆうのアムリタ・シンと結婚けっこん（2004年ねんに離婚りこん）し、2人ふたりの子供こども（サーラー・アリー・カーン、イブラーヒーム・アリー・カーン）をもうけた。彼かれは2012年ねんに女優じょゆうのカリーナ・カプールと再婚さいこんし、2人ふたりの子供こども（タイムル・アリー・カーン、ジェハーンギル・アリー・カーン）をもうけている。次女じじょソハ・アリー・カーンは2015年ねんに俳優はいゆうのクナール・ケームと結婚けっこんし、娘むすめイナーヤ・ナウミ・ケームを出産しゅっさんしている。

評価ひょうか

人物じんぶつ評ひょう

シャルミラ・タゴール（2011年ねん）

シャルミラ・タゴールはインド映画えいが史上しじょう最もっとも偉大いだいな俳優はいゆうの一人ひとりに挙あげられる。また、1960年代ねんだい後半こうはんから1970年代ねんだい前半ぜんはんにかけて最もっとも収益しゅうえきを上あげた女優じょゆうの一人ひとりでもあり、1969年ねんと1973年ねんには『Box Office India』の「トップ女優じょゆう」にランクインしている。2022年ねんには『アウトルック』の「ボリウッド女優じょゆうベスト75」の一人ひとりに選えらばれており、『大樹たいじゅのうた』『Kashmir Ki Kali』では『Rediff.com』の「ボリウッド史上しじょう最高さいこうのデビューリスト』で第だい2位いにランクインしている。また、「1960年代ねんだい・1970年代ねんだいのスタイル・アイコン」とも称しょうされ、同どう時代じだいのセックスシンボルとして知しられていた。彼女かのじょの蜂はちの巣すを模もした髪型かみがたや翼つばさを広ひろげたようなアイラインは広ひろく知しられ、「ドラマティック・アイメイクの女王じょおう」とも呼よばれており、『ザ・タイムズ・オブ・インディア』の「美うつくしい顔かおベスト50」にも選出せんしゅつされた。彼女かのじょのメイクスタイルはプリヤンカー・チョープラー、ディーピカー・パードゥコーンなど多おおくの女優じょゆうに影響えいきょうを与あたえ、カリーナ・カプールも「義母ぎぼシャルミラのドレスセンスは、スクリーンの中なかでも外そとでも大好だいすきです」と語かたっている。

シャルミラ・タゴールは娼婦しょうふのカージュリ役やくになり切きっており、非常ひじょうに説得せっとく力りょくのある演技えんぎを見みせている。彼女かのじょの言葉ことば遣づかいは粗雑そざつで、流ながれるような身みのこなしをしている。それだけではなく、この映画えいがでシャルミラは偶然ぐうぜんの出会であいを果はたした医師いしと恋こいに落おちる母親ははおやチャンダ役やくも演えんじた。チャンダは屈託くったくのない女性じょせいで、初恋はつこいを迎むかえている。彼女かのじょは見捨みすてられ、恥はじを忍しのんで老人ろうじんと結婚けっこんして正気しょうきを失うしない、医師いしが救すくいにきてくれるのを待まち続つづけているのだ。

-『Mausam』のシャルミラ・タゴールの演技えんぎについての『フィルムフェア』の評論ひょうろん

彼女かのじょは女優じょゆうとしての幅広はばひろい役柄やくがらを演えんじる演技えんぎ力りょく、容姿ようしの美うつくしさ、ファッションセンスなどが高たかく評価ひょうかされており、出演しゅつえん作さくではジャーナリスト・ダンサー・未亡人みぼうじん・医師いし・離婚りこん歴れきのある女性じょせい・教師きょうし・娼婦しょうふなど様々さまざまな役柄やくがらを演えんじてきた。また、『フィルムフェア』の「素晴すばらしい演技えんぎベスト80」では『Mausam』の演技えんぎで第だい59位いにランクインしている。『ファーストポスト』のスバーシュ・K・ジャーは「結婚けっこん後ごも華々はなばなしい活躍かつやくを見みせたボリウッド女優じょゆうは、シャルミラ・タゴール以外いがい存在そんざいしないだろう」と批評ひひょうし、『ザ・ニューヨーカー』のポーリン・ケイルは「彼女かのじょは非常ひじょうに美うつくしく、完璧かんぺきだ。これは、私わたしが滅多めったに使つかわない言葉ことばだ」と称賛しょうさんしている。また、『フェミア』のヘマーチャヤ・デイは「シャルミラ・タゴールはアートハウス、クロスオーバー、メインストリームなど様々さまざまなジャンルの映画えいがを上手じょうずに渡わたり歩あるいてきた」と称賛しょうさんしている。彼女かのじょは時代じだいの最先端さいせんたんを行いく女優じょゆうとしても知しられ、1967年ねんに出演しゅつえんした『An Evening in Paris』ではインド人じん女優じょゆうとして初はじめてビキニ姿すがたを披露ひろうし、ボリウッドで最もっとも話題わだいを集あつめる女優じょゆうとなった。『サンデー・ガーディアン』のスレーンドラ・クマールは「彼女かのじょは二ふたつの異ことなる姿すがたを見事みごとに演えんじ切きって見みせた。それは、リアリズム志向しこうのベンガル語ご映画えいがにおけるシリアスな姿すがたと、商業しょうぎょう的てきな成功せいこうに重点じゅうてんを置おいた歌うたと踊おどりのシークエンスを持もつボリウッド映画えいがの姿すがたである」と批評ひひょうし、映画えいが史家しかのサンジャイ・ムコパディヤイは「タゴールのインド映画えいがにおける最もっとも重要じゅうような貢献こうけんは、気品きひんと優雅ゆうがさである。ワヒーダー・ラフマーンに次ついで、彼女かのじょは当時とうじの女優じょゆうの中なかで唯一ゆいいつこの魅力みりょくを放はなっていた」と批評ひひょうしている。

受賞じゅしょう歴れき

インド大統領だいとうりょうプラナブ・ムカルジーからパドマ・ブーシャン勲章くんしょうを授与じゅよされるシャルミラ・タゴール（2013年ねん）

年とし	部門ぶもん	作品さくひん	結果けっか	出典しゅってん
栄誉えいよ賞しょう
1999年ねん	芸術げいじゅつ文化ぶんか勲章くんしょう （コマンドゥール）	N/A	受賞じゅしょう
2013年ねん	パドマ・ブーシャン勲章くんしょう
名誉めいよ学位がくい
2012年ねん	エディンバラ大学だいがく	名誉めいよ美術びじゅつ博士はかせ	受賞じゅしょう
国家こっか映画えいが賞しょう
1976年ねん	主演しゅえん女優じょゆう賞しょう	『Mausam』	受賞じゅしょう
2005年ねん	助演じょえん女優じょゆう賞しょう	『Abar Aranye』
フィルムフェア賞しょう
1970年ねん	主演しゅえん女優じょゆう賞しょう	『Aradhana』	受賞じゅしょう
1971年ねん		『Safar』	ノミネート
1973年ねん		『Amar Prem』
1977年ねん		『Mausam』
1985年ねん	助演じょえん女優じょゆう賞しょう	『Sunny』
1998年ねん	生涯しょうがい功労賞こうろうしょう	N/A	受賞じゅしょう
2006年ねん	主演しゅえん女優じょゆう賞しょう	『Viruddh』	ノミネート
フィルムフェアOTT賞しょう
2023年ねん	ウェブ・オリジナル映画えいが部門ぶもん審査しんさ員いん選出せんしゅつ主演しゅえん女優じょゆう賞しょう	『Gulmohar』	受賞じゅしょう
	ウェブ・オリジナル映画えいが部門ぶもん主演しゅえん女優じょゆう賞しょう		ノミネート
国際こくさいインド映画えいがアカデミー賞しょう
2011年ねん	インド映画えいが貢献こうけん賞しょう	N/A	受賞じゅしょう
	生涯しょうがい功労賞こうろうしょう
スター・スクリーン・アワード
2002年ねん	生涯しょうがい功労賞こうろうしょう	N/A	受賞じゅしょう
2006年ねん	主演しゅえん女優じょゆう賞しょう	『Viruddh』	ノミネート
インド国際こくさい映画えいが祭さい
1965年ねん	女優じょゆう賞しょう	『Nirjan Saikate』	受賞じゅしょう
生涯しょうがい功労賞こうろうしょう
2010年ねん	アーナンダローク賞しょう	N/A	受賞じゅしょう
2023年ねん	ビマル・ロイ記念きねん賞しょう

大衆たいしゅう文化ぶんかへの影響えいきょう

2008年ねんにアーディティヤ・チョープラーが製作せいさくした『神かみが結むすび合あわせた2人ふたり』の挿入そうにゅう曲きょく「Phir Milenge Chalte Chalte」では、プリーティ・ジンタがシャルミラ・タゴール役やくで出演しゅつえんしており、劇げき中ちゅうでは『Aradhana』出演しゅつえん時じに彼女かのじょがしていた蜂はちの巣すを模もした髪型かみがたを再現さいげんしている。また、2022年ねんに執とり行おこなわれたインド独立どくりつ75周年しゅうねん記念きねん式典しきてんでは、パオリ・ダムがシャルミラ・タゴール役やくを演えんじ、『An Evening in Paris』出演しゅつえん時じの姿すがたを再現さいげんしている。

参考さんこう文献ぶんけん

• Khan, Soha Ali (2017-12-12) (英語えいご). The Perils of Being Moderately Famous. Penguin Random House India Private Limited. ISBN 978-93-87326-47-7. https://books.google.com/books?id=WilADwAAQBAJ 
• Bose, Mihir (2008) (英語えいご). Bollywood: A History. Roli Books. ISBN 9789351940456. https://books.google.com/books?id=hN6mBAAAQBAJ&pg=PT267 
• Kidwai, Rashid (2018). Neta–Abhineta: Bollywood Star Power in Indian Politics. Hachett UK. ISBN 978-9350098035. https://books.google.com/books?id=3v5sDwAAQBAJ 
• Wani, Aarti (2016). Fantasy of Modernity. Cambridge University Press. ISBN 9781107117211. https://books.google.com/books?id=A6kwCwAAQBAJ 

外部がいぶリンク

• Sharmila Tagore - IMDb（英語えいご）

インドの君主くんしゅ
先代せんだい サジダ・スルターン	パタウディ藩はん王妃おうひ 1968年ねん - 1971年ねん	次代じだい 称号しょうごう廃止はいし