アベル・グンバ

アベル・ヌゲンデ・グンバ(Abel Nguéndé Goumba、1926年ねん9月18日にち - 2009年ねん5月11日にち)は、中央ちゅうおうアフリカ共和きょうわ国こくの政治せいじ家か。1950年代ねんだいに独立どくりつ運動うんどうの指導しどう者しゃとして自治じち政府せいふに参加さんかしたのちは野党やとうの道みちを歩あゆみ、1981年ねん、1993年ねん、1999年ねん、2005年ねんの4回かいの大統領だいとうりょう選挙せんきょに立候補りっこうほしてすべて落選らくせんした。進歩しんぽ愛国あいこく戦線せんせんの党首とうしゅであり、フランソワ・ボジゼ政権せいけんの下したでは政権せいけんに参画さんかくして2003年ねん3月がつから12月がつまでは首相しゅしょうに、12月から2005年ねん3月がつまでは副ふく大統領だいとうりょうを務つとめた。

生涯しょうがい

グンバは1926年ねん9月がつ18日にちにフランス領りょうウバンギ・シャリ中央ちゅうおう部ぶのワカ州しゅうグリマミで生うまれた。彼かれは医師いし資格しかくを取得しゅとくすると、首都しゅとバンギにて医師いしとなった。バルテレミー・ボガンダが独立どくりつ運動うんどうを開始かいしするとそれに参加さんかし、重おもきをなした。1957年ねん5月から1958年ねん7月がつまでは植民しょくみん地ち協議きょうぎ会かいの副ふく会長かいちょうを務つとめ、7月がつから12月がつまでは会長かいちょうを務つとめた。ボガンダが飛行機ひこうき事故じこによって急逝きゅうせいすると、グンバはダヴィド・ダッコとの政争せいそうに敗北はいぼくし、野党やとうのリーダーとなったが、ダッコが一いち党とう制せいを導入どうにゅうしたため1960年ねんから1980年ねんまでフランスへと亡命ぼうめいを余儀よぎなくされた。亡命ぼうめい中ちゅう、彼かれは世界せかい保健ほけん機関きかんに勤つとめ、1970年代ねんだいにはベナンやルワンダへと赴任ふにんした。ルワンダ駐在ちゅうざい中ちゅうに妻つまのアンヌ＝マリーと結婚けっこんしている。

1980年ねんにジャン＝ベデル・ボカサ皇帝こうていが追放ついほうされ、ダッコが復権ふっけんすると、大統領だいとうりょう選挙せんきょの実行じっこうを約束やくそく。これに応こたえ、グンバは中央ちゅうおうアフリカへと帰国きこくした。1981年ねんの大統領だいとうりょう選挙せんきょではグンバの得票とくひょうは2%未満みまんだった。同年どうねん、アンドレ・コリンバがクーデターを起おこし、1982年ねん8月がつには反はん政府せいふ活動かつどうの廉かどでグンバは逮捕たいほされている。

1993年ねんにコリンバ政権せいけんが自由じゆう選挙せんきょを約束やくそくすると、グンバは再ふたたび大統領だいとうりょうに立候補りっこうほしたが、46%の得票とくひょうでアンジュ＝フェリクス・パタセに惜敗せきはいした。1999年ねんの選挙せんきょにも立候補りっこうほしたものの、6%の得票とくひょうで、パタセ、コリンバ、ダッコに次つぐ4位いの得票とくひょうに終おわった。

2003年ねん3月がつ15日にちにフランソワ・ボジゼがクーデターを起おこすと彼かれはグンバに協力きょうりょくを要請ようせいし、グンバは3月がつ23日にちにこれを承諾しょうだく、3月31日にちに首相しゅしょうに就任しゅうにんした。この政府せいふはボジゼとグンバの妥協だきょうの産物さんぶつであり、要職ようしょくはボジゼ派はによって独占どくせんされていた。グンバは2003年ねん11月基本きほん政策せいさくを国家こっか暫定ざんてい協議きょうぎ会かいに提出ていしゅつしたものの拒否きょひされ、12月12日にちに改定かいてい案あんを提出ていしゅつする予定よていであったが、その前日ぜんじつの11日にちに首相しゅしょうを解任かいにんされ、副ふく大統領だいとうりょうとなった。

2005年ねんの大統領だいとうりょう選挙せんきょにもグンバは出馬しゅつばしたが、勝利しょうりするとは最初さいしょから考かんがえられていなかった。得票とくひょうの2.51%しか取とれず、落選らくせんした。2005年ねん3月がつ14日にち、グンバの党とうを含ふくむ野党やとう各党かくとうは大統領だいとうりょう選挙せんきょに不正ふせいがあったと訴うったえたが、翌日よくじつグンバは副ふく大統領だいとうりょうを解任かいにんされた。政府せいふのスポークスマンは副ふく大統領だいとうりょうの解任かいにんは事前じぜんからの予定よていであったとし、グンバの民主みんしゅ化かプロセスへの貢献こうけんを賞賛しょうさんしたが、これに対たいしグンバは解任かいにんのことを事前じぜんに知しらされておらず、ラジオの報道ほうどうによって初はじめて知しったと嫌悪けんお感かんを表明ひょうめいした。グンバは同時どうじに行おこなわれた議会ぎかい選挙せんきょにも立候補りっこうほしていたが、こちらも落選らくせんした。しかし同時どうじに立候補りっこうほしていた妻つまのアンヌ＝マリーは当選とうせんした。

2006年ねん3月がつ5日にち、グンバの息子むすこであるアレクサンドル・グンバが進歩しんぽ愛国あいこく戦線せんせんの党首とうしゅに就任しゅうにんした。2009年ねん5月がつ11日にち、グンバはバンギの病院びょういんにて82歳さいで死去しきょした。