アルナルド・オチョア

アルナルド・トマス・オチョア・サンチェス（スペイン語ご: Arnaldo Tomas Ochoa Sánchez, 1930年ねん - 1989年ねん7月がつ13日にち）は、キューバの軍人ぐんじん。傑出けっしゅつした将軍しょうぐんとして知しられていたが、後のちに反逆はんぎゃく者しゃとして死刑しけいに処しょせられた。キューバ革命かくめい軍ぐんでの最終さいしゅう階級かいきゅうは少将しょうしょう。

経歴けいれき

オチョアは、キューバ南部なんぶに位置いちするオリエンテ州しゅう（現在げんざいはオルギン州しゅう）のカコクムで、農民のうみんの家庭かていに生うまれた。その創設そうせつ以来いらい、彼かれはフィデル・カストロの7月がつ26日にち運動うんどうの一員いちいんであり、1957年ねん3月がつにはシエラマエストラでカストロ率ひきいるゲリラ部隊ぶたいに加くわわり、独裁どくさい者しゃフルヘンシオ・バティスタに対たいして闘たたかった。サンタクララの陥落かんらくに大おおきな役割やくわりを果はたし、フィデルの弟おとうとラウルの親密しんみつな友人ゆうじんとなった。オチョアは、ドミニカ共和国どみにかきょうわこくのトルヒーヨ独裁どくさいを打倒だとうするために派遣はけんされたカミロ・シエンフエゴス支持しじ者しゃたちの不運ふうんな遠征えんせいにおける唯一ゆいいつの生存せいぞん者しゃとなったと言いわれている。

彼かれはまた、1961年ねんのピッグス湾ぴっぐすわん事件じけんにおいても侵攻しんこう軍ぐんと戦たたかった。ピッグス湾ぴっぐすわん博物館はくぶつかん館長かんちょうのE. Bovoは、オチョアは指揮しき官かんではなく、元もとバティスタ政府せいふ将校しょうこうであった「エル・ガレゴ」ことホセ・ラモン・フェルナンデス（後のちに閣僚かくりょう会議かいぎ副ふく議長ぎちょう）の指揮しき下かにあったと主張しゅちょうする。

1965年ねん、彼かれはキューバ共産党きょうさんとうの党員とういんとなった。オチョアは、その後ご20年ねんに渡わたり党とう中央ちゅうおう委員いいん会かいの委員いいんを務つとめた。彼かれは、マタンサスの軍ぐん大学だいがくに通かよい、後のちにソビエト連邦れんぽうのフルンゼ軍事ぐんじ大学だいがくにも派遣はけんされた。

1967年ねんから1969年ねんの間あいだ、彼かれはコンゴ共和きょうわ国こくで反乱はんらん軍ぐんの訓練くんれんに当あたった。ある時ときには、彼かれはベネズエラにも派遣はけんされたが、人的じんてき犠牲ぎせいの大おおきさから戦略せんりゃく的てきには大だい失敗しっぱいに終おわり、彼かれの従事じゅうじした任務にんむの中なかでは最もっとも秘匿ひとくされたものとなっている。1975年ねん、オチョアはFNLAに対たいする重要じゅうような作戦さくせんを戦たたかうためにアンゴラのルアンダに派遣はけんされ、そこでソ連それん軍ぐんとキューバ軍ぐん双方そうほうから敬意けいいを得えた。1977年ねんには、ソ連それんのペトローフ将軍しょうぐん指揮しき下かのキューバエチオピア遠征えんせい軍ぐんの司令しれい官かんに任命にんめいされた。ソマリア軍ぐんとの戦たたかいでの功績こうせきは、ソ連それんの指揮しき官かんたちに好こう印象いんしょうを与あたえた。

1980年ねんまでに、オチョアは卓越たくえつした国際こくさい主義しゅぎ者しゃとしての評価ひょうかを得えており、1984年ねんにフィデル・カストロから「革命かくめいの英雄えいゆう」称号しょうごうを授与じゅよされた。

1989年ねん、オチョアは汚職おしょく・経済けいざい資源しげんの不正ふせい使用しよう・麻薬まやく取引とりひきなどの容疑ようぎで逮捕たいほされ、同年どうねん7月がつ13日にち、西にしハバナの軍事ぐんじ基地きち内ないで銃殺じゅうさつされた。オチョアは、ハバナにある無名むめいの墓はかに埋葬まいそうされている。

関連かんれん項目こうもく

• アンゴラ内戦ないせん
• オガデン戦争せんそう