イェヴヘーン・マルチューク

イェヴヘーン・マルチューク

イェヴヘーン・クィルィーロヴィチ・マルチューク（ウクライナ語ご: Євген Кирилович Марчукイェヴヘーン・クィルィーロヴィチュ・マルチューク；エヴゲーニイ・キリーロヴィチ・マルチューク；ロシア語ご: Евгений Кирилович Марчукイヴギェーニイ・キリーラヴィチュ・マルチューク、1941年ねん1月がつ28日にち - 2021年ねん8月がつ5日にち）は、ウクライナの政治せいじ家か。元もと首相しゅしょう（第だい4代だい）。ウクライナ国家こっか安全あんぜん保障ほしょう・国防こくぼう会議かいぎ書記しょき、国防こくぼう相しょうを歴任れきにん。上級じょうきゅう大将たいしょう。

概要がいよう

1963年ねんからソ連それん国家こっか保安ほあん委員いいん会かい（KGB）キロヴォグラード州しゅう局きょく作戦さくせん係がかり。1965年ねん以後いご、ウクライナ・ソビエト社会しゃかい主義しゅぎ共和きょうわ国こくKGB監察かんさつ局きょくの初級しょきゅう作戦さくせん係がかり、上級じょうきゅう作戦さくせん係がかり、副ふく課長かちょう、課長かちょう、副ふく局長きょくちょう、局長きょくちょう。1988年ねんからKGBポルタヴァ州しゅう局長きょくちょう。1990年ねんからウクライナ社会しゃかい主義しゅぎ共和きょうわ国こくKGB第だい一いち副ふく議長ぎちょう。

1991年ねん6月～11月がつ、ウクライナの国防こくぼう問題もんだい・安全あんぜん保障ほしょう・非常ひじょう事態じたい担当たんとう国務大臣こくむだいじん。1991年ねん11月から1994年ねん7月がつ、ウクライナ保安庁ほあんちょう(ウクライナKGBから改組かいそ)長官ちょうかん。1991年ねん11月から中将ちゅうじょう、1992年ねん8月がつから大将たいしょう、1994年ねん3月23日にちから上級じょうきゅう大将たいしょう。1994年ねん6月がつから副ふく首相しゅしょう、同年どうねん9月がつからクリミア自治じち共和きょうわ国こく大統領だいとうりょう特別とくべつ全権ぜんけん代表だいひょう。1994年ねん10月がつから第だい一いち副ふく首相しゅしょう、大統領だいとうりょう附属ふぞく汚職おしょく・組織そしき犯罪はんざい対策たいさく委員いいん会かい議長ぎちょう。1995年ねん3月3日にちから首相しゅしょう代行だいこう。1995年ねん6月8日にちから1996年ねん5月27日にちまで首相しゅしょう、国境こっきょう問題もんだい調整ちょうせい会議かいぎ議長ぎちょう。1996年ねん春はる、マルチュクは、議会ぎかいに進出しんしゅつしたことが原因げんいんでクチマ大統領だいとうりょうから解任かいにんされた。

1995年ねん12月から1998年ねん4月がつ、「社会しゃかい・市場いちばの選択せんたく」会派かいはの最高さいこう会議かいぎ代議員だいぎいん、国防こくぼう・国家こっか安全あんぜん保障ほしょう問題もんだい委員いいん会かい委員いいん。1998年ねん、ウクライナ社会しゃかい民主みんしゅ合同ごうどう党とうから最高さいこう会議かいぎ代議員だいぎいんに当選とうせんし、社会しゃかい政策せいさく・労働ろうどう問題もんだい委員いいん会かいを率ひきいた（1998年ねん - 1999年ねん）。1999年ねんの大統領だいとうりょう選せん前まえ、ウクライナ社会しゃかい民主みんしゅ合同ごうどう党とうから脱党だっとうし、右派うはと民族みんぞく派はが支持しじする「我われらが大統領だいとうりょう - イェヴヘーン・マルチューク」ブロックから大統領だいとうりょう選せんに出馬しゅつばした。選挙せんきょの結果けっか、マルチュークは、8.13 %を得票とくひょうし、第だい5位いだった。決選けっせん投票とうひょうでは、レオニード・クチマを支持しじし、その見返みかえりとしてウクライナ国家こっか安全あんぜん保障ほしょう・国防こくぼう会議かいぎ書記しょきに任命にんめいされた。

その後ご、無党派むとうはとなったが、影響えいきょう力りょくのある政治せいじ家かとして留とどまった。ユシチェンコ政権せいけん時じ、マルチュークは、ティモシェンコと対立たいりつし、燃料ねんりょう・エネルギー企業きぎょうの金銭きんせんトラブルで彼女かのじょを攻撃こうげきした。その一方いっぽうで、マルチューク自身じしんが関与かんよした武器ぶき密輸みつゆの疑惑ぎわくがある。

6月25日にち、国家こっか安全あんぜん保障ほしょう・国防こくぼう会議かいぎ書記しょきから解任かいにんされ、国防こくぼう相しょうに任命にんめい。マルチュークの国防こくぼう相しょう任命にんめい直後ちょくご、軍ぐん後方こうほう部長ぶちょう、兵器へいき部長ぶちょう等とう、一連いちれんの高官こうかんが解任かいにんされた。一連いちれんの解任かいにん劇げきの公式こうしき説明せつめいは、イラク派遣はけん準備じゅんび中ちゅうだった第だい5独立どくりつ機械きかい化か旅団りょだんの準備じゅんびに問題もんだいがあったためだった。マルチュークは、ウクライナ軍ぐんのイラク派遣はけん問題もんだいを積極せっきょく的てきに支持しじしていた。

2003年ねん7月がつ28日にち、マルチュークは、国防省こくぼうしょうと参謀さんぼう本部ほんぶの機構きこう改編かいへんに関かんする提案ていあんを大統領だいとうりょうに提出ていしゅつした。マルチュークは、国防こくぼう省内しょうないの文民ぶんみん指導しどう職しょくを2003年ねん末まつまでに40 %、2004年ねん - 2005年ねんには80 %まで削減さくげんすることを計画けいかくした。70以上いじょうの将官しょうかん職しょくの削減さくげんも規定きていされた。

パーソナル

キロヴォフラード州しゅうハーイヴォロン地区ちくドルィニウカ村むら出身しゅっしん。

1963年ねん、ウクライナ語ご・文学ぶんがく、ドイツ語ご教師きょうし専攻せんこうで、キロヴォフラード教育きょういく大学だいがくを卒業そつぎょう。法学ほうがく科学かがく準じゅん博士はかせ。

ウクライナ運輸うんゆ同盟どうめい総裁そうさい、「国民こくみん団結だんけつ」団体だんたい総裁そうさい。

晩年ばんねんは病気びょうきを患わずらい、新型しんがたコロナウイルス感染かんせん症しょうに罹患りかんしたことにより病状びょうじょうが悪化あっか。心不全しんふぜんのため2021年ねん8月がつ5日にちに80歳さいで死去しきょした。

脚注きゃくちゅう

先代せんだい ヴィターリー・マソル

ウクライナ首相しゅしょう 1995年ねん - 1996年ねん

次代じだい パーヴェル・ラザレンコ