カンフーくん

カンフーくん
Kung Fu Kid
監督かんとく	小田おだ一生かずお
脚本きゃくほん	大地だいち丙へい太郎たろう
原案げんあん	山岸やまぎしきくみ
製作せいさく総そう指揮しき	中川なかがわ滋しげる弘ひろし
出演しゅつえん者しゃ	張ちょう壮たけし 泉いずみピン子こ
音楽おんがく	大坪おおつぼ直樹なおき
撮影さつえい	谷川たにがわ創平そうへい
配給はいきゅう	角川かどかわ映画えいが
公開こうかい	日本にっぽん 2008年ねん3月29日にち
上映じょうえい時間じかん	98分ふん
製作せいさく国こく	日本にっぽん
言語げんご	日本語にほんご

『カンフーくん』は、2008年ねん3月29日にちに公開こうかいされた日本にっぽん映画えいが。監督かんとく・VFXは小田おだ一生かずお、主演しゅえんは張ちょう壮たけし（チャン・チュワン）と泉いずみピン子こ。劇場げきじょうでのキャッチコピーは、「燃もえよ"ちっちゃな"ドラゴン!!」「この強つよさハンパじゃねー!!!」。撮影さつえいは、都内とないのシーンとともに、実際じっさいに中国ちゅうごく河南かなん省しょうにある嵩山すせ少林寺しょうりんじでも行おこなわれている。

登場とうじょう人物じんぶつ・キャスト

カンフーくん - 張ちょう壮たけし（チャン・チュワン）

少林寺しょうりんじの修行しゅぎょう僧そうの少年しょうねん。わずか7歳さいにして少林寺しょうりんじ三さん十じゅう六ろく房ぼうの修行しゅぎょうを三さん十じゅう五ご房ぼうまで達成たっせいし、最後さいごの試練しれんとして日本にっぽんにいる敵てきを倒たおすことを師匠ししょうピン・コーに命めいじられ、彼かれの秘術ひじゅつによって日本にっぽんに飛とばされる。腕うでの鈴すずはその「敵てき」が近ちかくにいると反応はんのうし、音おとを鳴ならす。また、この鈴すずは間違まちがった相手あいてと戦たたかうとカンフーくんにおしおきをする。テレビアニメのケロロ軍曹ぐんそうがお気きに入いり。

なお、カンフーくんとは渾名あだなではなく本名ほんみょうである。

中華ちゅうか料理りょうり店てん「ニュー幸こう楽らく」

泉いずみちゃん - 泉いずみピン子こ

中華ちゅうか料理りょうり店てん「ニュー幸こう楽らく」を営いとなむ太極拳たいきょくけんの達人たつじん。

レイコちゃん - 藤本ふじもと七海ななみ

泉いずみの孫娘まごむすめ。小学しょうがく6年生ねんせい。祖母そぼが連つれてきたカンフーくんを「カンフーくん」と名付なづけ、弟おとうとにする。

レイコちゃんの同級生どうきゅうせい

イケメンくん - 藤田ふじたライアン

川崎かわさきさゆり - 矢口やぐち真里まり

通称つうしょうさゆりっぺ、ギャル系けい。実じつは文部省もんぶしょう潜入せんにゅう捜査そうさ官かん。

モミアゲくん - 佐藤さとう和也かずや

ボスバーガー - 長内おさない大だい祐ゆう

ガキ大将がきだいしょう。

通訳つうやくくん1・2 - 蒲がま地ち竜也たつや、松田まつだ昂のぼる大だい

カンフーくんと他たの人々ひとびとの通訳つうやくをする。

ブラックゲーム社しゃ（黒くろ文部省もんぶしょう）

表向おもてむきはゲーム会社かいしゃ「ブラックゲーム社しゃ」だが、その正体しょうたいは日本にっぽん中ちゅうをゆとり教育きょういく漬づけにして残のこり一部いちぶのエリート層そうによる日本にっぽん支配しはいをもくろむ組織そしき「黒くろ文部省もんぶしょう」。

黒くろ文部もんぶ大臣だいじん（くろもんべ ひろおみ） - 西村にしむら雅彦まさひこ

黒くろ文部省もんぶしょうの総帥そうすいで物語ものがたりの敵役かたきやく。カンフーの達人たつじん。

黒くろ校長こうちょう - 笹野ささの高史たかし

レイコちゃんが通かよう学校がっこうの校長こうちょう。

黒くろ女おんな教師きょうし - 佐田さた真由美まゆみ

黒くろ文部もんぶの側近そっきんで、レイコちゃんの通かよう学校がっこうに送おくり込こまれる。

風神ふうじん - 桜塚さくらづかやっくん

嵐あらしの三さん匹ひきの一人ひとり。

雷神らいじん - 金剛地こんごうじ武志たけし

嵐あらしの三さん匹ひきの一人ひとり。

龍神りゅうじん - 武田たけだ真治しんじ

嵐あらしの三さん匹ひきの一人ひとり。

その他た

• CMタレント：古田ふるた新太あらた（友情ゆうじょう出演しゅつえん）
• 優香ゆか先生せんせい：佐藤さとうめぐみ
• 回転かいてん寿司ずしの店員てんいん：上野うえの樹里いつき（友情ゆうじょう出演しゅつえん）
• ボスバーガーの父ちち：堤下つつみした敦あつし（インパルス）
• レイコのおじいちゃん：伊武いぶ雅刀まさとう
• 文部省もんぶしょう潜入せんにゅう捜査そうさ課か課長かちょう：川平かびら慈英
• 清水しみず優ゆう哉

スタッフ

• 監督かんとく・VFX：小田おだ一生かずお
• エグゼクティブプロデューサー：中川なかがわ滋しげる弘ひろし
• 脚本きゃくほん：大地だいち丙へい太郎たろう
• 原案げんあん：山岸やまぎしきくみ
• 撮影さつえい：谷川たにがわ創平そうへい
• 音楽おんがくプロデューサー：古川ふるかわヒロシ
• 音楽おんがく：大坪おおつぼ直樹なおき
• アクション監督かんとく：谷垣たにがき健治けんじ
• 製作せいさく委員いいん会かい：セディックインターナショナル、角川かどかわ映画えいが、セディックドゥ
• 製作せいさくプロダクション：セディックインターナショナル
• 制作せいさく協力きょうりょく：セディックドゥ、ナイス・デー、プラスミック・シーエフピー
• 配給はいきゅう：角川かどかわ映画えいが
• エンディングテーマ：吉祥きっしょう三宝さんぼう（歌うた：吉祥きっしょう三宝さんぼう）

主おもな出品しゅっぴん歴れき・受賞じゅしょう歴れき

• 第だい20回かい東京国際映画祭とうきょうこくさいえいがさい特別とくべつ招待しょうたい作品さくひん（ワールドプレミア）
• 第だい58回かいベルリン国際こくさい映画えいが祭さい正式せいしき招待しょうたい作品さくひん（ジェネレーション部門ぶもん）
  • メイン館かんを含ふくむ6回かいの公式こうしき上映じょうえい、すべての回かいがソールドアウト。
• 第だい5回かいインドネシア国際こくさい児童じどう映画えいが祭さい正式せいしき招待しょうたい作品さくひん
  • 唯一ゆいいつの長編ちょうへん劇映画げきえいがの賞しょうである観客かんきゃく賞しょう（グランプリ）を受賞じゅしょう。
• 第だい4回かいロンドン国際こくさい児童じどう映画えいが祭さい正式せいしき招待しょうたい作品さくひん
• 第だい46回かいジホン若者わかもの向むけ国際こくさい映画えいが祭さい正式せいしき招待しょうたい作品さくひん
• 第だい28回かいルイヴィトン・ハワイ国際こくさい映画えいが祭さい正式せいしき招待しょうたい作品さくひん

評価ひょうか

「Weeklyぴあ」2008年ねん3月がつ29日にち公開こうかい、映画えいが満足まんぞく度どランキング1位い。

RHYMESTERの宇多うた丸まるは自身じしんの番組ばんぐみ『ウィークエンドシャッフル』の映画えいが批評ひひょうコーナー「ザ・シネマハスラー」において本ほん作さくを酷評こくひょうした。まず、カンフー映画えいが特有とくゆうの編集へんしゅうなど無ない生身なまみの格闘かくとうシーンなどが冒頭ぼうとうを除のぞけば一切いっさいなく、主人公しゅじんこうのカンフーくんはただポーズを取とるだけであり、これはカンフー映画えいがでなく、作風さくふうとしては日常にちじょうに異物いぶつが入はいり込こむ子供こども向むけ作品さくひんとして『忍者にんじゃハットリくん』に近ちかいとする。その上うえで、それぞれのセリフや場面ばめんが支離滅裂しりめつれつでほとんど意味いみをなしていないこと、登場とうじょう人物じんぶつたちが主人公しゅじんこうのカンフーくんをペット扱あつかいしていることなどを問題もんだい点てんとして挙あげる。普通ふつうであればありえない、おかしな展開てんかいにもかかわらず、カンフーくんが「キャ～ワウィィ～！（可愛かわいい！）」とペット扱あつかいされることでうやむやにされ物語ものがたりが進行しんこうすると指摘してきする。また、カンフー映画えいがの古典こてん『少林寺しょうりんじ三さん十じゅう六ろく房ぼう』に由来ゆらいする「三さん十じゅう六ろく房ぼう」の設定せっていについても基本きほん的てきなところで間違まちがっており、「カンフー映画えいがにもキッズムービーにも理解りかいもなければ愛情あいじょうもない」「こんな脚本きゃくほんを書かいた人ひとは国家こっかの体制たいせいによっては銃殺じゅうさつですよ」と評ひょうした。本ほん作さくの批評ひひょうは「ザ・シネマハスラー」の第だい1回かい目めであったが、コーナーが人気にんきを博はくして後のちに書籍しょせき化かされた際さいの振ふり返がえりにおいても、「今いまもって『カンフーくん』は、シネマハスラーにおける「あらゆる意味いみでダメな作品さくひん」の代名詞だいめいしであり、最低さいてい基準きじゅんであり、ある種しゅの金字塔きんじとうであり続つづけているのです」と記しるしている。同どうコーナーで2008年ねんに評論ひょうろんした全ぜん映画えいがの順位じゅんい付づけにおいては、38作品さくひん中ちゅう37位いだった（最下位さいかいは『少しょう林はやし少女しょうじょ』）。

前田まえだ有一ゆういちは自身じしんのサイト「超ちょう映画えいが批評ひひょう」にて100点てん満点まんてん中ちゅう20点てんとしている。泉いずみピン子こや矢口やぐち真里まりといった特徴とくちょう的てきなキャストを使つかったり、予算よさん規模きぼに比ひして面白おもしろくなる要素ようそが奇跡きせき的てきといえるほど多数たすう集あつまっていると評ひょうしつつ、実際じっさいにそれらが活いかされることないユーモアのセンスがない作品さくひんだと指摘してきした。「子供こども向むけ健全けんぜん番組ばんぐみにしようとするあまり、中途半端ちゅうとはんぱに優等生ゆうとうせい的てきな作風さくふうとしたのが間違まちがいで、結果けっか的てきにとてつもない大だい爆笑ばくしょうを生うみ出だす金かねの卵たまごを腐くさらせてしまった」とまとめた。

外部がいぶリンク

• 角川かどかわ映画えいがの公式こうしきサイト
• Kanfû-kun - IMDb（英語えいご）