キナイ半島はんとう

キナイ半島はんとう (Kenai Peninsula) 周辺しゅうへんの地図ちず

キナイ半島はんとうの外海がいかい側がわ

キナイ川かわ

ベア氷河ひょうが湖みずうみと太平洋たいへいよう

キナイ川がわと山並やまなみ（2003年ねん8月がつ）

キナイ半島はんとう（英えい: Kenai Peninsula、[ˈkiːnaɪ]）は、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくのアラスカ州しゅう南部なんぶにある半島はんとう。

半島はんとうの名前なまえは、この地域ちいきに古ふるくから居住きょじゅうしていたアサバスカ系けいの先住民せんじゅうみん族ぞくの名前なまえに由来ゆらいする。彼かれらは、キナイ半島はんとうを Yaghanen （よい土地とち）と呼よんでいた。キーナイ半島はんとうやケナイ半島はんとうとも表記ひょうきされる。

地理ちり

ターン湖こ。キナイ半島はんとうへ通つうじる2本ほんの道路どうろの合流ごうりゅう点てんに位置いちする

アンカレジの南みなみのチュガッチ山地さんちから、240キロメートルにわたり南西なんせいに延のびる。本土ほんどとのあいだには、西にしからクック湾わんが、東ひがしからプリンス・ウィリアム湾わんが入はいり込こんでいる。行政ぎょうせい上じょうは、大だい部分ぶぶんがキナイペニンシュラ郡ぐんに所属しょぞくする。1789年ねんにゲラシム・イズマイロフがヨーロッパ人じんとして初はじめて探検たんけんし、地図ちずを作製さくせいする以前いぜんから、先住民せんじゅうみん族ぞくのアサバスカ族ぞくやアリューティック族ぞくが数すう千せん年ねんにわたり居住きょじゅうしてきた。

半島はんとう南東なんとう部ぶのアラスカ湾わん沿そいには、標高ひょうこう2,100メートルにおよぶキナイ山地さんちが連つらなる。この大だい部分ぶぶんは、キーナイ・フィヨルド国立こくりつ公園こうえんのエリア内ないにある。クック湾わん沿ぞいの北西ほくせい側がわは平坦へいたんな湿地しっち帯たいで、無数むすうの小ちいさな湖みずうみが点在てんざいする。スキラック湖こやタストゥミーナ湖こなど、半島はんとうの内陸ないりく部ぶまで達たっする大おおきな湖みずうみもいくつかある。河川かせんとしてはサケで有名ゆうめいなキナイ川かわのほか、支流しりゅうのロシアン川がわ、カジロフ川がわ、アンカー川かわが挙あげられる。半島はんとう南西なんせい部ぶにあるカチェマク湾わんは、その大だい部分ぶぶんがカチェマク湾わん州立しゅうりつ公園こうえんに指定していされている。

東部とうぶや南部なんぶには多おおくの氷河ひょうががあり、サージェント氷原ひょうげんやハーディング氷原ひょうげんに合流ごうりゅうしている。

主おもな町まち

アラスカ湾岸わんがんのスワードのほか、ソルドトナ、キナイ、スターリング、クック湾わん沿ぞいのクーパーランディング、カチェマク湾わん沿ぞいのホーマーなどの町まちがある。

交通こうつう

ホーマーは北きたアメリカにおける高速こうそく道路どうろ網もうの終着しゅうちゃく点てんとして有名ゆうめいで、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく本土ほんどからアラスカ州しゅうへドライブしに来くる旅行りょこう者しゃの目的もくてき地ちとして人気にんきがある。スワードは、アラスカ鉄道てつどうの南みなみのターミナルである。空そらの便びんでは、キナイとホーマーに定期ていき便びんが就航しゅうこうしているほか、ソルドトナやスワードにも小規模しょうきぼな空港くうこうがある。スワードからアンカレジまでスワード・ハイウェイが通つうじているほか、半島はんとうの西海岸にしかいがんにはスターリング・ハイウェイが通かよっている。スワードやホーマーから、水上みずかみタクシーやフェリーも運航うんこうされている。

気候きこう

比較的ひかくてきおだやかな海岸かいがん性せい気候きこうで、降水こうすい量りょうが多おおい。農業のうぎょうに適てきした、州しゅう内ないでも数少かずすくない地域ちいきのひとつである。

経済けいざい

天然てんねんガスや石油せきゆ、石炭せきたんの天然てんねん資源しげんのほか、漁業ぎょぎょう資源しげんにも恵めぐまれている。ハンターや釣つり人じん向むけの装備そうびの販売はんばいやガイドなど、観光かんこう業ぎょうが盛さかんで、「アラスカの遊あそび場ば」とも呼よばれる。およそ200万まんエーカーのエリアが、キナイ国立こくりつ野生やせい生物せいぶつ保護ほご区くに指定していされている。