グリーンハウス作戦さくせん

グリーンハウス作戦さくせんは、1951年ねんにアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくが実施じっしした核かく実験じっけんのシリーズである。アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくの核かく実験じっけんとしては、5番目ばんめのシリーズであり、熱ねつ核かく爆ばく弾だん（水爆すいばく）の開発かいはつを推進すいしんするための重要じゅうような実験じっけんであった。実験じっけんは、新あらたに開設かいせつされた太平洋たいへいよう核かく実験じっけん場じょうで行おこなわれ、全すべての実験じっけんで爆ばく弾だんは巨大きょだいな鉄塔てっとう上じょうに取とり付つけられ、空中くうちゅうでの爆発ばくはつを想定そうていして実施じっしされた。本ほん実験じっけんは、先さきに成功裏せいこうりに実施じっしされたレンジャー作戦さくせんに続つづくもので、後のちにはバスター・ジャングル作戦さくせんが続つづいて実施じっしされた。

グリーンハウス作戦さくせんは、米国べいこくによる革新かくしん的てきな設計せっけいの核兵器かくへいきの見本みほんとなった。実験じっけんの主しゅ目的もくてきは、核兵器かくへいきの大おおきさと重量じゅうりょうの削減さくげん、さらに破壊はかい力りょくを増ふやしながらも核兵器かくへいきに必要ひつような核分裂かくぶんれつ物質ぶっしつを削減さくげんすることが最さい重要じゅうよう項目こうもくであった。本ほん作戦さくせんの1年ねん半はん前まえにソビエト連邦れんぽうが初はじめて行いった核かく実験じっけんに対たいし、米国べいこくは新あらたな設計せっけいの核兵器かくへいきの備蓄びちくを開始かいしした。したがってグリーンハウス作戦さくせんの成功せいこうは、熱ねつ核兵器かくへいきの開発かいはつを続つづけるために非常ひじょうに重要じゅうようなものであった。

なお実験じっけんの効果こうかを確認かくにんするために、標的ひょうてきとなるビルや防空壕ぼうくうごう、民家みんか、そして工場こうじょうが”ムジンカリック島とう”に建たてられた。

ジョージ核かく実験じっけんは、世界せかいで最初さいしょの連鎖れんさ核かく融合ゆうごう反応はんのうも用もちいた核かく爆発ばくはつであったが、このデザインはテスト専用せんようであり兵器へいきとしての実用じつよう性せいは無なかった。爆ばく弾だんの形状けいじょうは”トーラス”型がたであり、少量しょうりょうの液体えきたい重水素じゅうすいそが爆ばく弾だんの中央ちゅうおうに置おかれていた。核かく出力しゅつりょくの殆ほとんどは核分裂かくぶんれつ反応はんのうにより得えられたもので、核かく融合ゆうごう反応はんのうによる出力しゅつりょくは極ごくくわずかであった。しかしながら実験じっけんの結果けっかは、翌年よくねんに実施じっしされたアイビー作戦さくせんのマイク実験じっけんにおける最初さいしょの完全かんぜんな熱ねつ核かく爆ばく弾だんの有効ゆうこう性せいを証明しょうめいすることが出来できた。またアイテム実験じっけんは、最初さいしょの核分裂かくぶんれつ強化きょうか型がた兵器へいきとなり、同型どうけいの非ひ強化きょうか型がた兵器へいきと比くらべて2倍ばい近ちかくの核かく出力しゅつりょくを得えることが出来できた。

グリーンハウス作戦さくせん
実験じっけん名めい	日時にちじ(GMT)	核かく出力しゅつりょく	場所ばしょ	備考びこう
ドッグ (Dog)	1951年ねん4月がつ8日にち19:34	81キロトン	ルーニット島とう	60分割ぶんかつのインプロージョンレンズを使つかったMark6 D核分裂かくぶんれつ爆ばく弾だんを使つかった実験じっけん
イージー (Easy)	1951年ねん4月がつ21日にち19:26	47キロトン	エンジェビ島とう	92分割ぶんかつのインプロージョンレンズを使つかったMark5核分裂かくぶんれつ爆ばく弾だんを使つかった実験じっけん
ジョージ (George)	1951年ねん5月がつ9日にち22:30	225キロトン	エベリル島とう	重水素じゅうすいその核かくを用もちいた最初さいしょの熱ねつ核かく爆ばく弾だん実験じっけん
アイテム (Item)	1951年ねん5月がつ25日にち19:17	45.5キロトン	エンジェビ島とう	重水素じゅうすいそ・三さん重水素じゅうすいそによる出力しゅつりょくブーストを行おこなった最初さいしょの装置そうち

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