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ゲルマン基層きそう言語げんごせつ

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

ゲルマン基層きそう言語げんごせつ[1](Germanic substrate hypothesis)は、ゲルマン祖語そご成立せいりつにおいて、印欧語いんおうご基層きそう言語げんご存在そんざいしたというせつである。インド・ヨーロッパ語族ごぞく文脈ぶんみゃくなかゲルマン独特どくとく性質せいしつ説明せつめいしようとするもので、インド・ヨーロッパ語族ごぞくでは認識にんしきされていないようにえる一般いっぱんてきゲルマン祖語そご語彙ごい構文こうぶん要素ようそもとづき、ゲルマン祖語そごインド・ヨーロッパ語族ごぞく基層きそう言語げんご包含ほうがんしたクレオール言語げんごまたは接触せっしょく言語げんごであると主張しゅちょうする。

印欧語いんおうご基層きそうとして存在そんざいしているというせつは、1932ねんにSigmund Feistによって最初さいしょ提案ていあんされた。かれは、ゲルマン祖語そご語彙ごい要素ようそやく3ぶんの1がインド・ヨーロッパ語族ごぞく語彙ごい由来ゆらいしており、ゲルマン祖語そご語形ごけい変化へんか減少げんしょう基層きそう言語げんごとのピジンによってしょうじたと推定すいていした[2]グリムの法則ほうそく基層きそう言語げんご集団しゅうだん母語ぼご転移てんい結果けっかだという主張しゅちょうもある[3]

どの考古こうこ文化ぶんか人々ひとびと基層きそう言語げんごになであるかは、議論ぎろん研究けんきゅうつづいている。基層きそう言語げんご集団しゅうだん文化ぶんか候補こうほには、マグレモーゼ文化ぶんかノルトヴェストブロック文化ぶんか英語えいごばん、およびファネルビーカー文化ぶんかだけでなく、ハンブルク文化ぶんかリンコンビアン・ラニシアン・エルツマノウィッチ文化ぶんか英語えいごばんなどのきたヨーロッパのふる文化ぶんかふくまれる。

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ 下宮したみや忠雄ただお古代こだいゲルマン基礎きそ語彙ごいしるしおう言語げんござい」『言語げんご研究けんきゅうだい1982かんだい81ごう日本にっぽん言語げんご学会がっかい、1982ねん、138-140ぺーじdoi:10.11435/gengo1939.1982.138ISSN 0024-3914NAID 130003424649 
  2. ^ Feist, Sigmund (1932). “The Origin of the Germanic Languages and the Europeanization of North Europe”. Language (Linguistic Society of America) 8 (4): 245-254. doi:10.2307/408831. JSTOR 408831. 
  3. ^ John A. Hawkins (1990), “Germanic Languages”, The Major Languages of Western Europe, ed. Bernard Comrie. London: Routledge, pp.58-66. ISBN 0-415-04738-2