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サーマルサイクラー

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
エッペンドルフしゃのサーマルサイクラー。加熱かねつぶたのためブロックはえない。

サーマルサイクラーえい: Thermal cycler)は、生物せいぶつがく医学いがく実験じっけんにおいて、ポリメラーゼ連鎖れんさ反応はんのう (PCR) によりDNA断片だんぺん複製ふくせいさせるための機器ききのひとつ[1]。 この機械きかいでは「サーマルブロック」とばれる反応はんのうえきれたチューブをあないた金属きんぞくいたがある。この金属きんぞくばんにはヒーターペルチェ素子そしなどがついており、あらかじめ設定せっていされていたプログラムとおりに反応はんのうえき温度おんど上下じょうげさせることができる。

初期しょきのサーマルサイクラーではクレノウ断片だんぺんもちいてDNAを複製ふくせいしていた。クレノウ断片だんぺんはDNAを解離かいりさせるための加熱かねつによりしつかつするため、加熱かねつピペット追加ついかしなければならなかった。そのTaqポリメラーゼなどのたい熱性ねっせい酵素こうそ開発かいはつにより、ブロック温度おんど上下じょうげのみで単純たんじゅん複製ふくせいできるようになった。

最近さいきんのサーマルサイクラーでは反応はんのうチューブのぶた加熱かねつする「加熱かねつぶた」がついているものもある。これは反応はんのうえきがチューブない気化きかして反応はんのう条件じょうけんわるのをふせぐためである。以前いぜんはPCRようのオイルを反応はんのうえきうえき、気化きかできないようにしていたが、加熱かねつぶたによりこの手間てまはぶけるようになった。また複数ふくすうのサーマルブロックをち、それぞれにことなるプログラムができるものや、ブロックに温度おんど勾配こうばいをつけチューブによりことなる反応はんのう温度おんど設定せっていできるものもある。

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ Weier, H.U.; Gray, J.W. (1988), “A programmable system to perform the polymerase chain reaction”, DNA 7 (6): 441–7, PMID 3203600