ザ・レポート

ザ・レポート
The Report
監督かんとく	スコット・Z・バーンズ
脚本きゃくほん	スコット・Z・バーンズ
製作せいさく	スコット・Z・バーンズ ジェニファー・フォックス ダニー・ガバイ エディ・モレッティ ケリー・オレント スティーヴン・ソダーバーグ マイケル・シュガー
製作せいさく総そう指揮しき	マイケル・ディ・ヴェルディ ヴィンセント・ランディ T・J・リノマト リラ・ヤコブ
出演しゅつえん者しゃ	アダム・ドライヴァー アネット・ベニング マイケル・C・ホール コリー・ストール モーラ・ティアニー ティム・ブレイク・ネルソン テッド・レヴィン ジョン・ハム
音楽おんがく	デヴィッド・ウィンゴ
撮影さつえい	アイジル・ブリルド
編集へんしゅう	グレッグ・オブライアント
製作せいさく会社かいしゃ	ヴァイス・スタジオズ アンブランデッド・ピクチャーズ マージン・オブ・エラー トピック・スタジオズ
配給はいきゅう	アマゾン・スタジオズ
公開こうかい	2019年ねん11月15日にち（劇場げきじょう公開こうかい） 2019年ねん11月29日にち
上映じょうえい時間じかん	120分ふん
製作せいさく国こく	アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく
言語げんご	英語えいご

『ザ・レポート』（原題げんだい:The Report）は2019年ねんに公開こうかいされたアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくのドラマ映画えいがである。ブッシュ政権せいけん下かでのCIAによる拷問ごうもんと、次つぎのオバマ政権せいけん下かでのその調査ちょうさを描えがく。監督かんとくはスコット・Z・バーンズ、主演しゅえんはアダム・ドライヴァーが務つとめた。本ほん作さくは日本にっぽん国内こくないで劇場げきじょう公開こうかいされなかったが、Amazonプライム・ビデオでの配信はいしんが行おこなわれている

あらすじ

アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく上院じょういん調査ちょうさスタッフのダニエル・J・ジョーンズはダイアン・ファインスタイン上院じょういん議員ぎいんによってCIAの勾留こうりゅう及および尋問じんもんに関かんするプログラムを調査ちょうさするチームのリーダーに任命にんめいされる。2009年ねん、ジョーンズ率ひきいる6人にんのチームはCIA職員しょくいんとの接触せっしょくを禁きんじられ、600万まんページを超こえる文書ぶんしょを調査ちょうさし始はじめる。

フラッシュバックで、2001年ねんのアメリカ同時どうじ多発たはつテロ以降いこう、CIAは容疑ようぎ者しゃの取とり調しらべを強化きょうかする。翌年よくねん、CIAに雇用こようされた心理しんり学者がくしゃのジェームズ・ミッチェル博士はかせとブルース・ジェッセン博士はかせは強化きょうか尋問じんもん技術ぎじゅつと称しょうした拷問ごうもんを行おこなう。

ジョーンズはFBI捜査そうさ官かんのアリ・スーファンに会あい、またCIA文書ぶんしょを調しらべて、容疑ようぎ者しゃを重要じゅうよう人物じんぶつであると偽いつわって拷問ごうもんしたことを突つき止とめる。医療いりょう助手じょしゅであったレイモンド・ネイサンは密ひそかにジョーンズに会あい、CIAが容疑ようぎ者しゃを水責みずぜめにしたことを証言しょうげんする。ジョーンズたちのチームは、国家こっか安全あんぜん保障ほしょう問題もんだい担当たんとう大統領だいとうりょう補佐ほさ官かんのコンドリーザ・ライスや、司法しほう長官ちょうかん代理だいりのジョン・ユーがCIAによる拷問ごうもんの情報じょうほうを隠かくし、当時とうじのブッシュ大統領だいとうりょうは2006年ねんまで知しらなかったことを知しる。さらにCIA自身じしんが拷問ごうもんを内部ないぶ調査ちょうさし2009年ねんに内部ないぶ報告ほうこく書しょをまとめたことを知しる。メディアでは拷問ごうもんによってテロを防ふせぐ重要じゅうよう情報じょうほうが得えられたと語かたられるが、拷問ごうもん前まえにすでに情報じょうほうが得えられていたことがわかる。

5年ねんを費ついやしたジョーンズたちの6000ページを超こえる報告ほうこく書しょは、CIAにより妨害ぼうがいされ、日ひの目めを見みられるか不明ふめいとなる。チームのメンバーには辞職じしょく者しゃも出でる。CIAは、内部ないぶ報告ほうこく書しょがジョーンズによってハッキングされたとして訴追そついの構かまえを見みせる。ジョーンズはニューヨークタイムズの記者きしゃに会あい、一部いちぶの情報じょうほうをリークする。CIAはジョーンズの訴追そついを取とり下さげる。議会ぎかいで共和党きょうわとうが多数たすう派はとなり、ホワイトハウスと共和党きょうわとうの取引とりひきにより、報告ほうこく書しょの公開こうかいは困難こんなんとなる。ジョーンズは再ふたたび記者きしゃに会あい、報告ほうこく書しょのリークを促うながされるが、断ことわる。

キャスト

※括弧かっこ内ないは日本語にほんご吹替。

• アダム・ドライヴァー - ダニエル・J・ジョーンズ：上院じょういん調査ちょうさスタッフ（内田うちだ夕ゆう夜よる）
• アネット・ベニング - ダイアン・ファインスタイン：民主党みんしゅとう上院じょういん議員ぎいん（唐沢からさわ潤じゅん）
• ジョン・ハム - デニス・マクドノー：オバマ大統領だいとうりょう首席しゅせき補佐ほさ官かん（相沢あいざわまさき）
• ジェニファー・モリソン - キャロライン・クラス：司法しほう長官ちょうかん代理だいり、大統領だいとうりょう法律ほうりつ顧問こもん
• ティム・ブレイク・ネルソン（斎藤さいとう寛仁ひろひと） - レイモンド・ネイサン
• ベン・マッケンジー - CIA職員しょくいん
• ジェイク・シルバーマン - CIA職員しょくいん
• マシュー・リス - ニューヨーク・タイムズの記者きしゃ
• テッド・レヴィン - ジョン・オーウェン・ブレナン：CIA幹部かんぶ、後のちに長官ちょうかん（魚さかな建けん）
• マイケル・C・ホール - トーマス・イーストマン：CIA法律ほうりつ顧問こもん
• モーラ・ティアニー - バーナデット：CIA職員しょくいん
• ドミニク・フムザ - ジョージ・J・テネット：CIA長官ちょうかん
• ノア・ビーン - マルティン・ハインリヒ：民主党みんしゅとう下院かいん議員ぎいん
• ダグラス・ホッジ - ジェームズ・ミッチェル博士はかせ：心理しんり学者がくしゃ（ふくまつ進すすむ紗しゃ）
• T・ライダー・スミス（相沢あいざわまさき） - ブルース・ジェッセン博士はかせ：心理しんり学者がくしゃ
• コリー・ストール - サイラス・クリフォード：ジョーンズが相談そうだんする弁護士べんごし（菊池きくち康弘やすひろ）
• ファジャー・カイシ - アリ・スーファン：FBI捜査そうさ官かん
• リンダ・パウエル - マーシー・モリス：ファインスタインのスタッフ（渡辺わたなべゆかり）
• ジョン・ロスマン（相沢あいざわまさき） - シェルドン・ホワイトハウス：民主党みんしゅとう上院じょういん議員ぎいん
• ジョアン・タッカー - グレッチェン：CIA職員しょくいん
• イアン・ブラックマン - コファー・ブラック：CIA幹部かんぶ
• カルロス・ゴメス - ホセ・ロドリゲス：CIA幹部かんぶ
• ラットネッシュ・デュベイ - ハリド・シェイク・モハメド：アルカイダ幹部かんぶ
• スコット・シェパード（丸山まるやま壮たけし史し） - マーク・ユーダル：民主党みんしゅとう上院じょういん議員ぎいん
• ケイト・ビーハン - キャンディス・エイムズ
• ジェームズ・ヒンドマン - バックリー
• オースティン・マイケル・ヤング - ミラー捜査そうさ官かん
• ジョセフ・シラヴォ（黒澤くろさわ剛史たけし） - ジョン・リッツォ：CIA法律ほうりつ顧問こもん

日本語にほんご吹替その他た：金子かねこ修おさむ、梶川かじかわ翔しょう平たいら、野首のくび南みなみ帆ほ子こ、竹村たけむら知美ともみ、田村たむら千恵ちえ、森もり宮みや隆たかし、佐藤さとう友とも啓けい、谷内たにうち健けん、米倉よねくら希代子きよこ、矢尾やお幸子さちこ、熊谷くまがい海うみ麗うらら、裕樹ゆうき、高原たかはら美樹みき

日本語にほんご版ばん制作せいさくスタッフ　演出えんしゅつ：高橋たかはし剛つよし、翻訳ほんやく：平田ひらた勝茂かつしげ、録音ろくおん・調整ちょうせい：渡邉わたなべ邦昭くにあき（スタジオ・ユニ）、制作せいさく：ACクリエイト

製作せいさく

2018年ねん4月がつ4日にち、スコット・Z・バーンズが映画えいが『The Torture Report』の監督かんとくに起用きようされ、アダム・ドライヴァー、アネット・ベニング、ジョン・ハム、ジェニファー・モリソンが出演しゅつえん交渉こうしょうに臨のぞんでいると報ほうじられた。16日にち、本ほん作さくの主要しゅよう撮影さつえいがニューヨークで始はじまった。5月1日にち、ティム・ブレイク・ネルソン、ベン・マッケンジー、マシュー・リス、テッド・レヴィン、マイケル・C・ホールがキャスト入いりした。6月18日にち、モーラ・ティアニーが本ほん作さくに出演しゅつえんするとの報道ほうどうがあった。

公開こうかい・マーケティング

2019年ねん1月がつ26日にち、本ほん作さくはサンダンス映画えいが祭さいでプレミア上映じょうえいされた。その際さい、タイトルが『The Torture Report』から『The Report』に変更へんこうされた。なお、その後ご公表こうひょうされたポスターでは最初さいしょのタイトルから削けずられた『Torture』の部分ぶぶんにマーカーが引ひかれたデザインが採用さいようされている。28日にち、アマゾン・スタジオズが本ほん作さくの配給はいきゅう権けんを獲得かくとくしたと報ほうじられた。8月23日にち、本ほん作さくのティーザー・トレイラーが公開こうかいされた。

当初とうしょ、本ほん作さくは2019年ねん9月がつ27日にちに全米ぜんべい公開こうかいされた後のち、同年どうねん10月がつ11日にちにAmazonプライム・ビデオで配信はいしんされる予定よていだったが、後のちに全米ぜんべい公開こうかい日びは11月15日にちに、配信はいしん日びは11月29日にちに延期えんきされることになった。

評価ひょうか

本ほん作さくは批評ひひょう家かから絶賛ぜっさんされている。映画えいが批評ひひょう集積しゅうせきサイトのRotten Tomatoesには31件けんのレビューがあり、批評ひひょう家か支持しじ率りつは86%、平均へいきん点てんは10点てん満点まんてんで7.99点てんとなっている。サイト側がわによる批評ひひょう家かの見解けんかいの要約ようやくは「『ザ・レポート』はアメリカ史しの暗黒あんこく面めんの一ひとつを明あかるみに出だし、ある公務員こうむいんが忠実ちゅうじつに義務ぎむを果はたそうとする姿すがたを一切いっさいの誇張こちょうを抜ぬきに描えがき出だした。同どう作さくは観客かんきゃくの心しんを掴つかむ作品さくひんに仕上しあがっている。」となっている。また、Metacriticには10件けんのレビューがあり、加重かじゅう平均へいきん値ちは79/100となっている。

外部がいぶリンク

• The Report - IMDb（英語えいご）