ジェームズ・キング (声楽せいがく家か)

ジェームズ・キング（James King, 1925年ねん5月22日にち – 2005年ねん11月20日にち）は、第だい二に次じ世界せかい大戦たいせん後ごを代表だいひょうするテノール歌手かしゅのひとりで、米国べいこく屈指くっしのヘルデンテノール。

カンザス州しゅうドッジシティ出身しゅっしん。ルイジアナ州立しゅうりつ大学だいがくに音楽おんがくを学まなんだ後のち、1952年ねんにカンザス・シティ市立しりつ大学だいがくにて修士しゅうし号ごうを取得しゅとく。当初とうしょはバリトンとして歌手かしゅ活動かつどうに入はいったが、1955年ねんに自みずからの声域せいいきに気きづいてテノールに転向てんこうした。1961年ねんにシンシナティでオペラ歌手かしゅとしてオーディションに合格ごうかくし、《カルメン》のドン・ホセを歌うたってサンフランシスコ歌劇かげき場じょうにてデビューを果はたす。1962年ねんから1965年ねんまでベルリン・ドイツ・オペラにおいて、フランス・オペラやイタリア・オペラの歌手かしゅとして活躍かつやくしたのを皮切かわきりに、世界せかい各地かくちの主要しゅような歌劇かげき場じょうに出演しゅつえんした。メトロポリタン歌劇かげき場じょうには1966年ねんにデビュー。

カール・ベームに認みとめられ、いわゆるベーム・ファミリーとしてウィーン国立こくりつ歌劇かげき場じょうをはじめとして欧米おうべいのすべての主要しゅような歌劇かげき場じょうに出演しゅつえんするかたわら、録音ろくおん活動かつどうにも積極せっきょく的てきだった。なかでも最もっとも有名ゆうめいな録音ろくおんの一ひとつは、レナード・バーンスタイン指揮しきウィーン・フィルハーモニー管弦楽かんげんがく団だんならびにディートリヒ・フィッシャー＝ディースカウとの共演きょうえんによる、マーラーの《大地だいちの歌うた》であろう。

キングは、とりわけ高こう音域おんいきにおいて、張はりと伸のびやかさのある声こえで名高なだかく、それでいて愁うれいと透明とうめい感かんも帯おびており、若々わかわかしく情熱じょうねつ的てきな歌唱かしょう様式ようしきと相俟あいまって、き手きてに強つよい印象いんしょうを残のこした。1997年ねんに《フィデリオ》のフロレスタン役やくでウィーン国立こくりつ歌劇かげき場じょうに最後さいごの出演しゅつえんを果はたしたが、その歌唱かしょうはとりわけ評価ひょうかが高たかかった。また1984年ねんから2003年ねんまでインディアナ大学だいがくで教鞭きょうべんを執とっていた。

私生活しせいかつでは3度どの結婚けっこんで5人にんの子供こどもを儲もうけており、亡なくなった時ときには先妻せんさいエリザベス・ライヴリーと復縁ふくえんしていた。

外部がいぶリンク

• 【訃報ふほう】ジェームス・キング／テノール歌手かしゅ - ウェイバックマシン（2016年ねん3月がつ5日にちアーカイブ分ぶん）
• 追悼ついとうジェイムズ・キング - ウェイバックマシン（2016年ねん3月がつ5日にちアーカイブ分ぶん）