ジョージ・クライマー (政治せいじ家か)

ジョージ・クライマー

ジョージ・クライマー（George Clymer, 1739年ねん3月16日にち - 1813年ねん1月がつ23日にち）は、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくの政治せいじ家か、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく建国けんこくの父ちちの1人ひとり。イギリスからの完全かんぜんなる独立どくりつを主張しゅちょうし、ペンシルベニア州しゅうの代表だいひょうとしてアメリカ独立どくりつ宣言せんげんに署名しょめいを行おこなった。また大陸たいりく会議かいぎに参加さんかし、合衆国がっしゅうこくの行政府ぎょうせいふにその生涯しょうがいを捧ささげた。

生涯しょうがい

青年せいねん期き

1739年ねん、ジョージ・クライマーはフィラデルフィアで生うまれた。父親ちちおやのクリストファー・クライマー (Christopher Clymer) はイングランドのブリストル出身しゅっしんの家柄いえがらの子孫しそんであり、アメリカへの移住いじゅう後ごにフィラデルフィアで知しり合あったデボラ・フィッツウォーター (Deborah Fitzwater) と結婚けっこんした。だが母親ははおやのデボラ・フィッツウォーターは1740年ねんに、父親ちちおやのクリストファー・クライマーは1746年ねんに死亡しぼうしたため、ジョージ・クライマーは7歳さいで孤児こじとなった。ジョージ・クライマーは叔母おばのハンマー・コールマンと、その夫おっとのウィリアム・コールマン (William Coleman) の元もとへと引ひき取とられた。

コールマンはフィラデルフィアで指折ゆびおりの商人しょうにんであり、クライマーはコールマンの庇護ひごの下したに育そだてられた。クライマーはコールマンから哲学てつがくや文学ぶんがくを教おそわり、またコールマンの所有しょゆうする図書館としょかんで読書どくしょの面白おもしろさを学まなんだ。そして1758年ねんにペンシルベニア大学だいがくを卒業そつぎょうすると、コールマンの商社しょうしゃで会計かいけい事務じむの職しょくに就ついた。だがクライマーは商業しょうぎょうの世界せかいにあまり順応じゅんのうできず、文学ぶんがくや科学かがくに大おおきな関心かんしんを寄よせた。同年どうねんにはコールマンが死去しきょし、クライマーはコールマンの会社かいしゃと遺産いさんを継承けいしょうした。

貿易ぼうえき事業じぎょうの展開てんかい

1759年ねん、クライマーはロバート・リッチー (Robert Ritchie) 、リース・メレディス (Reese Meredith) 、そしてリース・メレディスの息子むすこのサミュエル・メレディス (Samuel Meredith) と共同きょうどうで資金しきんを出だし合あい、貿易ぼうえき商社しょうしゃ「メレディス・アンド・クライマー」を設立せつりつした。メレディス・アンド・クライマー社しゃは順調じゅんちょうに売うり上あげを伸のばし、間まもなくペンシルベニア最大さいだいの商社しょうしゃに成長せいちょうした。その後ご1765年ねん、クライマーはリース・メレディスの娘むすめのエリザベス・メレディス (Elizabeth Meredith) と結婚けっこんした。またこの頃ころ、クライマーはメレディス一家いっかの仲介ちゅうかいでジョージ・ワシントンら後ごの政治せいじ指導しどう者しゃたちと知しり合あった。

クライマーは複数ふくすうの貿易ぼうえき事業じぎょうへの参画さんかくを企図きとし、長年ながねんに渡わたって商しょう取引とりひきを続つづけたが、過剰かじょうな事業じぎょう展開てんかいは望のぞまなかった。クライマーは事業じぎょう経営けいえいの傍かたわらで読書どくしょに多おおくの時間じかんを割さき、明晰めいせきで創見そうけんな富とんだ知性ちせいを発揮はっきした。学問がくもん的てき職業しょくぎょうに就つくことはなかったが、法律ほうりつや歴史れきし、政治せいじの分野ぶんやに精通せいつうしていた。

政治せいじへの参加さんか

クライマーは若わかい頃ころより共和きょうわ主義しゅぎ者しゃであり、また熱烈ねつれつな愛国あいこく主義しゅぎ者ものでもあった。クライマーはイギリス政府せいふによる租税そぜい政策せいさくや貿易ぼうえき規制きせいに関心かんしんを持もち、徐々じょじょに政治せいじに関与かんよするようになった。1773年ねんにはペンシルベニア愛国あいこく者しゃ委員いいん会かいを統括とうかつし、イギリスで新あらたに制定せいていされた茶ちゃ法ほうに抗議こうぎの意思いしを示しめした。クライマーはイギリス本国ほんごくの議会ぎかいから指名しめいを受うけた荷受人にうけにんに対たいして辞任じにんを要求ようきゅうし、海外かいがいから輸入ゆにゅうされた茶ちゃをフィラデルフィアで販売はんばいすることを拒否きょひした。またクライマーはペンシルベニア安全あんぜん協議きょうぎ会かいの一員いちいんとしても活動かつどうし、植民しょくみん地ちからの完全かんぜんな独立どくりつと、立法府りっぽうふの新設しんせつを唱導しょうどうした。

1775年ねん、クライマーはペンシルベニア州しゅうから大陸たいりく会議かいぎの一員いちいんとして選出せんしゅつされ、財政ざいせい管理かんりに関かんする知識ちしきで高たかい評価ひょうかを受うけた。そしてクライマーは独立どくりつ戦争せんそうの資金しきん調達ちょうたつを監督かんとくするために大陸たいりく会議かいぎからマイケル・ヒレガスとともに初代しょだい財務ざいむ官かんとして指名しめいを受うけた、クライマーは大陸たいりく会議かいぎによって発行はっこうされた紙幣しへいを、自身じしんが所有しょゆうする金きむ、銀ぎんなどの貴金属ききんぞくや英いぎりすポンドと交換こうかんし、新しん政府せいふに対たいする信頼しんらいを示しめした。そして翌よく1776年ねんにはアメリカ独立どくりつ宣言せんげんへの署名しょめいを任まかされた。

1776年ねん12月、議会ぎかいはイギリス軍ぐんがフィラデルフィアに向むかって進すすんでいることを受うけ、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくの首都しゅと機能きのうをフィラデルフィアからメリーランド州しゅうボルチモアへ移転いてんした。だがフィラデルフィアにおいて商取引しょうとりひきに関かんする委員いいん会かいを設立せつりつする準備じゅんびを進すすめていたクライマーは、ロバート・モリスやジョージ・ウォルトンらとともにフィラデルフィアに残のこった。

1777年ねん、クライマーは再ふたたび大陸たいりく会議かいぎのメンバーに選出せんしゅつされた。この会期かいき中ちゅう、クライマーの職務しょくむは非常ひじょうに努力どりょくを要ようするものであり、健康けんこう的てき理由りゆうにより1期き限かぎりで辞任じにんすることを余儀よぎなくされた。この年とし、クライマーの一家いっかはフィラデルフィア西方せいほう40キロメートルのチェスター郡ぐんに暮くらしていたが、イギリス兵へいによる攻撃こうげきを受うけ、家財道具かざいどうぐのほとんどを壊こわされた。また大量たいりょうに貯蔵ちょぞうしてあった酒類しゅるいも略奪りゃくだつに遭あった。クライマーの一家いっかは避難ひなんし、被害ひがいを逃のがれた。

1813年ねん、クライマーはニュージャージー州しゅうモリスヴィルで死去しきょした。クライマーの遺体いたいはニュージャージー州しゅうトレントンのフレンズ墓地ぼちに埋葬まいそうされた。

外部がいぶリンク

• United States Congress. "ジョージ・クライマー (id: C000538)". Biographical Directory of the United States Congress (英語えいご).
• US Army: George Clymer - アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく陸軍りくぐん省しょうの公式こうしきウェブサイト[1]内うちの、クライマーの紹介しょうかいページ
• Declaration of Independence: George Clymer - アメリカの独立どくりつ宣言せんげんに関連かんれんする情報じょうほうをまとめた一般いっぱんサイト[2]内うちの、クライマーの紹介しょうかいページ
• Declaration of Independence: George Clymer - 19世紀せいきの著名ちょめいなアメリカ人じんに関連かんれんする情報じょうほうをまとめた一般いっぱんサイト[3]内うちの、クライマーの紹介しょうかいページ
• Colonial Hall: Biography of George Clymer - 合衆国がっしゅうこく建国けんこくに関連かんれんする情報じょうほうをまとめた一般いっぱんサイト[4]内うちの、クライマーの伝記でんき