テナードラム

テナードラム、テノールドラム（tenor drum）は、打楽器だがっきのひとつである。用途ようとや状況じょうきょうによって、フィールドドラムとも呼よばれる。

概要がいよう

筒つつ状じょうの胴どうの両りょう端はしに膜まくを張はった両面りょうめん太鼓たいこであり、膜まく鳴な楽器がっきに分類ぶんるいされる。多おおくは木き胴どうで、基本きほん的てきな構造こうぞうはスネアドラムと同おなじであるが、スネアドラムよりもやや大おおきい。スティックまたはマレットを使用しようする。

スナッピーが付ついていないことが多おおいが、野外やがいでの行進こうしんに使用しようするために深ふか胴どうの小太鼓こだいことしてスナッピーが使つかわれる場合ばあいもある。

楽譜がくふにテナードラムやフィールドドラムとある場合ばあい、明確めいかくな指定していがなければ、スティック、マレットのいずれを使用しようするかや、スナッピーが備そなわった楽器がっきを使用しようするか、ない楽器がっきを使用しようするかは、作曲さっきょく者しゃ、作曲さっきょくされた時代じだい・地域ちいき、音楽おんがくのジャンル・曲調きょくちょうなど、さまざまな要素ようそを考慮こうりょして選択せんたくする。

マルチテナードラム

マーチングバンドで使用しようされるマルチテナードラム

マーチングバンドにおいて、3ないし6台だいのテナードラムをセットにし、キャリングホルダーで担かついで1人ひとりの奏者そうしゃで演奏えんそうできるようにした楽器がっきがある。これはマルチテナードラム（multi tenor drums）、マルチトム（multi toms）、ティンプトム（timp toms）のように呼よばれる。また、太鼓たいこの台数だいすうによってトリオ（3台だい）、クォード（4台だい）、クィント（5台だい）などとも呼よばれる。

参考さんこう文献ぶんけん

• 『新しん音楽おんがく辞典じてん 楽らく語ご』音楽之友社おんがくのともしゃ、1977年ねん、383頁ぺーじ。ISBN 4-276-00013-0。